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2014年10月30日 (木)

RESTORATION OF THE MOON <前編>~ DESTROSE & CONCERTO MOON

CONCERTO MOONはいつもツアーやコンサートに素敵なタイトルをつける。
今回は「RESTRATION OF THE MOON」、直訳すれば「月の返還」…フムフム。
この「restoration」という言葉は「返却」とか「返還」、あるいは「復活」とか「復興」という意味を表す固い単語だ。いわゆるBig Word。

これに定冠詞のtheをつけて、頭文字を大文字にしてやると「The Restoration」となって特別な意味を持つ。
それは「王政復古」という意味。
君主によって統治された国家において、クーデターや内戦によって一度は弱まった君主制が、アラよっとまた元の君主制に戻ることを意味する。
要するに王者のカムバックだ。
イギリスでは17世紀、オリバー・クロムウェルの清教徒革命によって時の国王チャールズ1世が処刑され政変が起こったが、クロムウェルの息子の代になって「ダメよ、ダメダメ、アタシにゃ政治なんかできまへん!」とケツを割ったため、王権がチャールズ1世のセガレのチャールズ2世に戻ったんね。これが王政復古のひとつの有名な例。
日本だって明治維新がコレに当たるんだぜ…な~んてね。いかにも知っているかのように書いてるけど、ムリムリ、必死に調べました!

さて、ココでタイトルに戻るに、どういうことかと言うならば、この「月への返還」はロックの王政復古を意味している…とうワケ。すなわち「へヴィ・メタルの逆襲」を暗喩していると思うのだ。
コレはマーブロ的解釈であって、こう説いてひとりで勝手に悦に浸っているだけなんだけどね。
でもショウが終わって外に出たら町中がへヴィメタルになってるんじゃないか…と思わせるぐらいの白熱のパフォーマンスだった。この音楽を絶やしてはならない。

王政復古の口火を切ったのはDESTROSE。

10ここのところ頻繁にMarshall Blogに登場してもらっているが、それは勢いのある証拠。
アチコチから引っ張りダコとなっているだけに、こなした場数も増え、自信に満ち満ちた演奏で観客を極限までエキサイトさせてしまう。

20オープニングは定番の「破壊の薔薇」。

30里彩

40v成美

50vmiho

60vHARUNA

70vMina隊長に代わってバンドをサポートするミキ。

80vコレは9月24日にリリースされたミニ・アルバム『The Prologue』。
今回のステージは半分以上がこのアルバムから選曲された。
Dscd
2曲目は「Eutopia」。
オープニングのテンションを全く低くすることなく、哀愁のメロディで観客に追い打ちをかける。
100

『The Prologue』のリード・チューン「Prologue」。正統派ハードロック調のギター・リフにガール・メタル特有のメロディが連なる。
新しいDESTROSEの魅力満載の曲。

90vサビのメロディが美しい「Whids of Fall」が続く。これも『The Prologue』収録されているMina隊長の作品。

110vHARUNAちゃんの告知コーナー。
先回も書いたが、もうすぐバンドを離れてしまうHARUNAちゃん。寂しくなるね。

120v…ということで5曲目はHARUNAちゃんの作品「悠遠」。「♪永久に…」のパートがが耳に残る。

130旧作から「Lifer 13」。
mihoちゃんは今回もベース・プレイだけでなく、アクションもスゴかったな~。コーラスも完璧だった!

140v出番の最後を締めくくるのは「Headless Goodess」。
ゴリンゴリンのスピード・メタル・チューン!なんかコンサートが全部終わっちゃうかのようなクライマックス感がスゴイ!

150v7曲を全力で駆け抜けたDESTROSE。演奏もさることながら、ものスゴイ存在感だった。
11月23日のワンマン・コンサートを首を長くして待っているファンも多いことだろう。
見るたびに将来への期待が高まるバンドだ。

160DESTROSEの詳しい情報はコチラ⇒DESTROSE official website

170そして、ヘッドライナー登場。

180このコンサート(ツアー)には「FINAL BLACK FLAME」というサブ・タイトルが付いていた。
コレがその『BLACk FLAME』。
私もスリーブのアーティスト写真を撮らせてもらったりした思い入れの深い作品。
今回がこのアルバムにちなんだ最後のパフォーマンスということになるのだろう。
メンバーは…

185cd島…アレ、違う写真じゃんコレ!

T_shima3s

こっちだった!
島紀史

190v長田昌之
210v
久世敦史

200v三谷耕作

220vサポート参加のAki

230vこれが今回のCONCERTO MOONのバックライン。

240ノンちゃんが指さす先は…

250Marshall!
向かって左がノンちゃん愛用の1967Majorだ。
ご存知の通りMarshallの型番は発売年次とまったく関係ないが、この200Wのギター用(MarshallではLeadと呼ぶ)ヘッドの1967は偶然、1967年に発表された。
同時に発売されたPA用の200Wヘッドは1966。ベース用は1987だ。
今、ちょっと昔のMarshallのことをまた調べたりしてるんだけど、Pete Townshendのリクエストで6L6を使って1965年にプロトタイプの100Wヘッドを製作し、アウトトランスを2台使ったり、KT66に変更したりゴチャゴチャやっていた時期からたったの1年か2年でMarshallは200Wのヘッドを作ってしまった。
Marshallの技術力もさることながら、私がスゴイと思うのは、こんなに急に大出力のアンプを必要とする音楽がクリエイトされようとしていた、つまりロックが恐ろしいほどの速さで進化、あるいは変化していたということなんだよね。
このMajorはRitchie Blackmore(Mick Ronsonも)が愛用していたことでよく知られているが、どうもPete Townshendも試していた可能性が高い。そんなことを思わせる証拠写真が出てきたのだ。このあたりはロマンだねぇ。
この話は近いうちにどこかの記事内で詳しく触れたいと思う。

260vマァ、とにかく素晴らしいギターサウンドですよ。この音に文句をつける人はよもやいまい。
Marshallがロックであり、ロックがMarshallであることをノンちゃんは教えてくれる。

260
そして、長田ちゃん。

270v最高に美しい愛用のNATAL。ブビンガの24"ツーバス・キット。固めのサウンドでCONCERTO MOONのスピード感をドラマチックに演出する。

280オープニングは『BLACk FLAME』のタイトル・チューン「BLACk FLAME」。

2902曲目は「Take You to the Moon」。

300なんか、今日はいつもよりテンションが高いな~。一番前で見ているとコワイぐらいだ。

310冴えわたるノンちゃんのギター・ソロ。やはりどこかいつもよりテンションが高い感じがする!何かいいことがあったのか?!

320vそのテンションに応えるかのようなリズム隊の轟音!
耕作さんのベースはスゴイよ。ベースだけ聴いていると、コレでいいのか?というぐらい独特のトーンなのだが、バンド・サウンドにはおっそろしく溶け込む!

330動き出したら止まることは許されない。走り出したら突撃するしかない長田ちゃんのポジション。NATALを引き連れて今日も見事な猛進ぶりを見せてくれるハズだ。

340vCONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site

350<後編>につづく

NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

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(一部敬称略 2014年9月20日 表参道GROUNDにて撮影)