T-ROCK LIVE~D-DAZE <前編>
日本ロックの揺籃期から業界で活躍する「Mr. T」こと高橋重夫氏の企画によるコンサート。4回目を数える今回も豪華な出演者を迎えてにぎにぎしく開催された。
『T- ROCK LIVE~D-DAZE』とタイトルが付けられた今回は、日本を代表するドラマー、岡井大二氏の還暦をお祝いするコンサートだ。
大二さんのドラム・キット。バーチのNATAL。大二さんの大のお気に入り!
オープニングはThe Venturesの「The Creeper」。
このコンサートはいつも高橋さん自身が参加するエレキ・インストで幕を開ける。
このコーナー、回を重ねるごとにマニアックになっていくな~。同じThe Venturesでも「Walk Don't Run」だの「Wipe Out」だのはもう演らない。
勉強になるわ~、ってんで2曲目はThe Astronautsで「Hot Doggin'」。やっぱ知らない。
当日のベース・アンプはEDENのWT-800とD410XLT。音抜けの良い美しいトーンがこうしたエレキ・インストに完璧にマッチする。
3曲目はThe Shadowsの「Bombay Duck」。
The Shadowsがブリティッシュ・ロックに関していかに重要な位置にいるかは『名所めぐり』の「ニューキャッスル」の回で書いた。
私はコレも知らなんだが、やっぱり滅多に演奏されることのない曲だそうだ。
ここでようやくおなじみの曲が!「Slaughter on the Tenth Avenue(十番街の殺人)」。この名曲については以前にも書いたがRichard Rigersの作曲だ。
もう、好き放題やっちゃて楽しそう!
このセット最後は「0011ナポレオン・ソロのテーマ」。
このアメリカのTVドラマの原題は「The Man from U.N.C.L.E.」といい、日本では「ビートルズかナポレオン・ソロか」というぐらい人気があったそうだ。
主演はロバート・ヴォーン。その脇役がデヴィッド・マッカラム。マッカラムはスコットランドはグラスゴーの出身。どうするスコットランド!明後日の住民投票が実に気になる。まさかイギリスであんなことが起こるとはねぇ。
…ということは別にして、このマッカラム、初めは脇役にすぎなかったが、次第に人気を集め主役のロバート・ヴォーンを凌駕するまでになった…というのはよくある話し。
そのデヴィッド・マッカラムのファンで、役名をステージ・ネームにした人が次に登場する。
マッカラムの役名はイリヤ・クリヤキンという。
高橋さんのイキな選曲かな?
そして、登場したのが…イリア。
曲はセルジュ・ゲンズブール作、フランス・ギャルが歌ってヒットした「夢見るシャンソン人形」の改作で「夢見るシェルター人形」。
客席から呼び出されて特別出演を果たしたジューシィ・フルーツのドラマー、高木利夫。
同じくコーラスでAsami。本職はシンガーソングライター/ドラマー/パーカッショニストだ。
それにしてもジューシィ・フルーツの人気はすさまじい。以前、ジューシィ・ハーフの時にヤッチン(曽我泰久さん)もファンだと言っていたが、西山さんも好きなんだって!
「今日は(イリアさんと高木さんの)ふたりに挟まれて幸せ!」という西山さん。
そういう私もついこないだ『ドリンク!』の帯つきアナログの美品をゲットした!
イリアさんといえばハイ・レベルなギター・ワーク。ソロもバッチリとキマった!
今でこそ壮絶にシュレッドするガール・ギタリストは珍しくなくなったが、考えてみるとその礎はイリアさんだったんだよな~。
出演者がまず楽しんじゃうのがこのコンサート!もちろんお客さんもノリノリだ!
ここで雰囲気が大きく変わってロケンロール・ムード!
リッキー廣田の登場!
ベースはおなじみ満園庄太郎。
曲はLarry Williams作曲、The Beatlesのカバーで有名な「Slow Down」。
ん~、ストレートなロック・ロール・テイストが気持ちいい!
続いてThe Dave Clark Fiveの「Anyway You Want It」。
ゴキゲンにドライブするベース。庄太郎ちゃんはロケンロールもバッチリなのだ。
リッキーさんのステージ、最後「Money」で締めくくられた。
ここで第一部が終了。
<後編>につづく
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(一部敬称略 2014年7月21日 原宿CROCODILEにて撮影)