Damian Hamada's Creaturesと人間椅子 <その1>~WENDY
去る8月25日、Damian Hamada's Creaturesと人間椅子のダブル・ヘッドライナー・ショウが開催された。ショウの冒頭にはフロント・アクトとして2つのバンドが登場した。
立錐の余地もない客席の前にその2番目に姿を現したのがWENDY。
Marshall Blog初登場…すなわち私も初対面のチーム。
「WENDY」…まず名前がいいじゃないか!
そう思って開演前にバンド名の由来を尋ねてみた。
私はテッキリこっちかと思っていたのだ。
コワ~いオジちゃんが斧を片手に「ウェンディ~!」って襲い掛かるヤツね。
そしたら違った。WENDYの「ウェンディ」は「ピーター・パン」に思慕の念を寄せる少女のことだった。
私は1954年にブロードウェイで上演されたミュージカルの『Peter Pan』がとても好きでしてね。
「好き」と言っても、それは音楽のことでミュージカルそのものは観たことがない。
世間ではトッド・ラングレンも取り上げていた「Never Never Land」が比較的よく知られているようだが、このミュージカルには他にもいい曲がテンコ盛りなのだ。
「Wendy」というドンズバの曲もあるし。
そういえば、いつかポール・ギルバートが来日した時、楽屋で「Never Never Land」を弾いていた。
私がそばでそのプレイに耳を傾けていると、「この曲知ってる?」と訊いてきた。
ミュージカルとトッドのことを話したらポールはとてもうれしそうにしていた。
私世代の人たちにはTBSテレビの『月曜ロードショー』のオープニングでおなじみかも知れない。
ナゼならあの曲はミュージカルの「Overture」だったのだ。WENDYの演奏がスタートした!WENDYは…
ボーカルズ/ギターのSkye McKenzie。ギターのPaul。ドラムスのSenaの3人と…ベースにはMarshall Blogではスッカリおなじみ、大桃俊樹がサポートで参加した。1曲目は2022年7月にデジタルでリリースした「Devil's Kiss」。
ミディアム・ファストなヘヴィな1曲。
(ジックリ演奏を聴く)
コレはマイった!
どうマイったのかと言うとまさに「キタキタキタキタ~!」という感じなのだ。
コレじゃわかってもらえないか…。要するに「ロック」なのだ。
説得力のある歌声、カッコいいギター・リフとソロ、そして重量感タップリのリズム隊。
「ロック」という音楽が本来持っていたカッコいい要素を私の眼前で思う存分ブッ放してくれたというワケ。オイ、ちょっと待てよ!
2020年に結成されたWENDYのメンバーの3人は2003年と2004年の生まれ…ってつい最近のことじゃんか!
2003年といえばMarshallがMODE FOURを発表した年。
楽器フェアにジム・マーシャルが来てくれて、その時が最期の来日になってしまった。
そう、私はジム・マーシャルと仕事をした最後の日本人なのです。
すると、WENDYの皆さんは今年で20とか21歳…それなのにPaulくんはダックウォークでSkyeくんの後ろを通り過ぎて行ったぞ!
1950年代のチャック・ベリーでおなじみのこのパフォーマンスが最初に出て来たのは今から100年位前のことですからね。
久しぶりに出くわした「ロック」のバンド。
私はも~スッカリうれしくなってしまった!Senaくんのドラムスに…ギターが被さり…ジャケットを早速脱ぎ捨てたSkyeくんのシャウトが会場の隅々までスッ飛んでいく。曲は2022年5月に発表した最初のデジタル・シングル「Rock n Roll is Back」。
Paulくんのソロ。
ワウワウ・ペダルを踏んでとても濃いプレイを聴かせてくれた。
サウスポーってのがまたいいね~!
こういうホンモノのロックには絶対にMarshallが不可欠だ。
PaulくんのMarshallは「JCM800 2203」と「1960A」。
赤いカバリングにフレット・クロスをバスケット・ウィーヴに変更したヘッドは限定生産の特注モデル。「♪Rock n roll is back!」
そう、WENDYがロックンロールを連れ戻してくれたのだ! 「Everybody, Scream!」とタイトルをスクリームした次の曲は「Scream」。
何度か出て来るパワフルなキメがとても印象的な1曲。Skyeくんが流麗に、そしてダイナミックに言葉を並べて行くダンサブルなナンバー。
Paulくんのソロ。
やっぱりチャンとMarshallのプリアンプを使って出す音色は極太でヌケヌケだ。
最近は外部のパダル型のプリアンプを使って弾くのがスッカリ流行っちゃっているけど、まったくおかしなことになったもんだよ。
ま、そんなことをしているギタリスト諸君もそのうち目が覚めると思うけど、ギター・アンプってモノはこうやって普通に使うのが一番音がいいにキマっているんですよ。
ねぇ、Paulくん!ギター・ソロに続いて桃さんのベース・ソロもフィーチュアされる。ステージの熱演をジックリと見入る観客。
1曲終わるごとに特大の歓声が沸き起こった。
やっぱり「ホンモノのロック」を愛する皆さんにとってはこういうバンドは大歓迎なのだ。
「改めましてWENDYです。イヤァ~最高だねぇ!
実はこのライブに出るのが少しコワかったんですよ。
オレらだけメタルじゃない!…みたいな。
みんなは『メタル・フォーエバー!』って感じで、オレらだけ『ハッ?』って感じでしょ?
でも本当に楽しいです。
こうやって他のバンドの皆さんとご一緒できるのはすごく光栄です。
個人的にも、WENDY的にもD.H.Cのシエルとはすごく仲良くしていて、この前も六本木のバーに一緒に遊びに行ったし、実は1曲コーラスで歌ってもらってもいるんです。
だからこうやって一緒のステージに立つことができてすごくうれしいです」
皆さん、今日は本当にありがとうございました。
どうぞ最後まで楽しんでいってください!」残念ながらもう最後の曲。
Skyeくんが弾くリフからスタート。そのギターの音色もMarshallから。
SkyeくんはORIGINシリーズの50Wコンボ「ORIGIN50C」を使用。
実はSkyeくんがギターを弾き出した時、Paulくんが弾いているのかと思ったのですわ。
自分で言うのもナンですが…それほど音が図太くてコシがあったのです。
弾き手が良いのはもちろんだけど…ORIGIN、見直したぜ!最後に演奏したのは昨年の6月発表の5曲目のシングル「Runaway」。
MCで「次の曲こそメタルじゃない」なんて断っていたけど何ら問題なし!
Skyeくんの歌声が冴えわたるさわやかなポップ・チューン。
ハードなロック・ナンバーに交じってこういう曲をシレっと演っちゃうところがまたニクイぞ!中間部ではギターを持ち替えたPaulくんと…Skyeくんのツイン・リードのアンサンブルも登場!Paulくんは曲の雰囲気にピッタリのメロディアスなソロを弾き込んだ。桃さん、終演後に年齢差のことを私に言っていたけどナンノナンノ!
さすが百戦錬磨のベースはWENDYの音楽とも相性がバツグンだった!イヤ~、年甲斐もなく興奮して「ウンウン」と頷きながらシャッターを切ったよ。
「もう終わっちゃったの?もっと聴きたかったナァ~」…と思ったのは決して私だけではあるまい。
そんな皆さんには、ゼヒ来る11月16日にWENDYのワンマン・ライブ『REVENGE OF THE REBELS』に足を向けて頂きたい。
WENDYの詳しい情報はコチラ⇒WENDY OFFICIAL SITE
<つづく>
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「やっぱりロックは骨太なヤツに限る!」という貴兄におススメなのはBAD TOUCH!
筋金入りのブリティッシュ・ハード・ロックをお楽しみアレ!
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