Dream Theater Cover & Original Live
今日のライブ・レポートはコレ。冒頭、セッション・リーダーを務める「池尻家」の喜子さんの前説。
「こんばんは!
今日は皆さん『Dream Theater Cover & Original Live』にお越し頂きましてありがとうございます。最後まで楽しんで行ってください!
内容が濃いので覚悟してガンバって聴いてください!」1曲目は喜子さん作の「Breaking the Limit」。池尻喜子池尻晴乃介黒沢ダイスケ伊藤"ショボン"太一ショボンちゃんはもちろんNATAL。
去年の松田聖子さんのツアーの全公演で使用したウォルナットのキットを持ち込んだ。3/4やら5/4拍子やらが交錯するリズムと手の込んだキメが盛り込まれた複雑な構成ながら、どこかポップなテイスト。
特に大サビの展開がとても印象に残る。
実際、この曲は覚えていました、ハイ。ノッケからドラミングが相変わらず素晴らしい。
この人のドラミングは本当に気持ちがいい!
それとこの素晴らしい音ね。
手前ミソながらNATALの魅力が大爆発!
タイトル通りいきなり「限界突破」級の濃い演奏が炸裂した!
私は元々こういう込み入った音楽が好きなもんでしてね…楽しいです。ココでメンバー紹介。 この日がお誕生日だった晴くん。
ひとことご挨拶。
「みんな元気が一番です。
今日来て頂いた皆様さま、今日一緒に演奏してくれるみんな、そして吉祥寺シルバーエレファントさん…皆さまにありがとうございます!」
ということでみんなで水でカンパイ! 「配信のコメント紹介する?イッパイ来てますよ~」とMCのたびに配信をご覧になられていたお客さんからのコメントを紹介した。続いての曲は池尻家の「池田家」。
ショボンちゃんと晴くんのヘヴィな3連のベースでスタート。タイトル通り新撰組の「池田屋騒動」をテーマにした晴くんの曲。
このシーンは新撰組のメンバーが池田屋に向かって走るシーン。
なるほどね。そこに喜子さんが弾くテーマが重なり…ロック・ビートで奏でる黒沢さんが弾く第2のテーマにつながる。そして、晴くんのソロ。
6弦ベースの高音域を活かしたメロディアスなプレイだ。終盤からエンディングにかけてのショボンちゃんのドラミングが凄まじいのなんのって!「どうですか?今日の池田屋は?」
「最高ですよ!大好きな人達と…こんな幸せな世界があったんだろうか?
感謝です!」 続いては黒沢さん曲のコーナー。
まずは「Spiral Waves」。晴くんとショボンちゃんが送り出す凄まじいグルーブに黒沢さんがからむちょっとフュージョニーなハード・チューン!弾くわ、弾くわ!…再び晴くんのベース・ソロ炸裂!
間髪入れず黒沢さんのソロがそれを追いかける!ショボンちゃんのシャープなツーバス・プレイが曲に油を注ぐ。
するとジャズ・ビートに乗って喜子さんがピアノでソロを奏でる。
このチームのリズム隊はちゃんとスウィングできるところが素晴らしい。
とにもかくにもメチャクチャ濃い1曲だった。
こういうの好きよ。 もうひとつの黒沢さんの曲は「Field Seven」。
次の曲は素直な7/4拍子のイントロから喜子さんのピアノが鳴り響く少々ポップな雰囲気のナンバー…なんだけど、間に差し込まれるキメはガッツリとハードな様相を見せる。
黒沢さんのソロをフィーチュア。「ありがとうございます。
早いもので1部は次で最後となります。
『池㞍家 其の壱』に入ってる『Open Sesame』って言う曲です。
コレは私が作ったんですが、『オープン・セサミ』って分かります?
「ひらけゴマ!」って言う意味なんです。
『開けて見たことのない世界に行こうぜ!』、『とにかく自由に。ワタシは自由だ!』っていう曲です」
「アラビアン・ナイト」に出て来るこの「ひらけゴマ」という呪文は「未知の扉を開いて新しいものと出会う」とか「新しいものに挑戦する」を意味する比喩とされているので喜子さんの解釈は正解。
ナゼ「ゴマ」かは、たくさんの説があって最早わからないらしい。
…ということあたりまではインターネットで調べればすぐにわかるので、Marshall Blogとしてはコレ…天才トランぺッター、フレディ・ハバードの1960年のデビュー・アルバム『Open Sesame』。
アルバムでテナー・サックスを吹いているティナ・ブルックスという人が書いた「Open Sesame」という曲も当然入っている。
久しぶりに引っ張り出して来て聴いてみると…いいナァ、フレディ。
「舌が2枚ある」と言われた超絶トランぺッターだったが、残念ながら2008年に70歳でアッサリと亡くなってしまった。いつかどこかにも書いたことがあったけど、喜子さんは本当に楽しそうに演奏をするナァ。
第1部の最後を飾ったこの「Open Sesame」も山あり…そして、また山ありの聴きどころがテンコ盛りの1曲。それを4人がオモシロがるように演奏して第1部を終了した。 ココでしばし休憩。
さて、ドリーム・シアターの曲を演奏する第2部が始まる前にチョットお断りしておきます。
上でチョット触れたように私はフランク・ザッパのような人間の楽器演奏の技術の粋を集めたような音楽が大好きなんだけど、ドリーム・シアターって全く通っていないのです。
コレは「世代の違い」としか言いようがない。
だから多くは書きません。…潔いでしょ?イヤ、ゼンゼン知らないので書けないだけなんだけど。
でも、マイク・ポートノイには大変お世話になった。
コレも以前書いたことがあったが、ハドソン・ミュージックというアメリカのビデオ・レーベルがポートノイの『liquid drum theater』というドラム教則をリリースし、私が日本字幕の監修を担当した。
1999年だったかな?
コレが2本組で高価であるにもかかわらずよく売れましてね~。
生産が追い付かず何回も品切れになった。
まだYouTubeもSpotifyもない「音楽」にとってはまだ幸せな時代だった…ブログもなかったけどよ。
下はそのハドソン・ミュージックの社長、ロブ・ウォリスとフランクフルトのドイツ料理店に行った時に撮ったもの。
ひたすら肉料理を食べさせる店で、2人でオーダーした豚肉料理のサイズの大きさに仰天しているところ。
ちなみに2人が飲んでいるのは「Apfelwein(アプフェルヴァイン)」という酸味の強いリンゴのお酒。
ドイツといえばビールが相場だと思うかも知れないが、この「アドルフ・ヴァグナー」という有名なドイツ料理店はなんと全くビールを扱っていなかった。
肉は信じられないぐらいおいしいですよ。
どうおいしいのかと言うと、そうだな…チャンと豚肉の味がするの。
ベトナムで食べた豚肉のおいしさにも感動したけれど、今にして考えてみるとアレは何の肉だったかわかりせんぞ。
ハイ、休憩終わり。
4人が再びステージに現れる。1曲目は「Overture 1928」。
「いかにも!」のキメ!池尻家の2人と…ショボンちゃんはドリーム・シアターのTシャツにお召し替え。
ホントに好きなのね~。 黒沢さんは自信の圧バム『BLACK ALBUM』のTシャツのまま。
Tシャツは替わってもドラムキットは当然変わりなし。 ショボンちゃんが愛用しているドラム・キットはNATAL(ナタール)です。
名前だけでも覚えて帰ってくださいッ!シンガーが加わった2曲目は「Strange Deha Vu」。
ドワッ!
マイクを握っているのは、SilexのChoくんじゃないか!
ま、コレは冗談で、もちろん事前に知ってはいたんだけど、Choくんがこのチームで歌うということを知った時にはホントに驚いたよ。
Choくんはココでも素晴らしい歌声を聴かせてくれた。「ドリーム・シアターのカバーコーナーでございます…みんなの顔つきが全然違うよ!
改めまして突然登場したヴォーカルズはCho!
今回このライブを演るきっかけとなったのは、コロナになって始めたドリームシアターを楽しく演奏するオンラインのセッションなんです。
それで知り合っていつか一緒に演りたいな~って思っていて今日こうしてご一緒に演奏することができました」「改めましてChoと申します。よろしくお願いします!」
続いての曲は晴くん曰く「一番ヤバい」という「The Alien」。
グラミーを獲得したという『A View From The Top Of The World』から。
なるほどコリャすごい。
スゲエな、ショボンちゃん…ショボンちゃんがNATALでヨカッタ。Choくんの声もとてもよくマッチしていい感じ!
各パートがくんずほぐれつ…複雑なアンサンブルと…華麗な個人ワザの応酬で… 聴く者にひとときたりとも息もつかせない…
緊迫の約10分だった!
この曲が入っているアルバムの2曲目の「Answering the Call」のペトルーシってカッコいいね。
「イヤ~、楽しかったね~!」
エエエ?!…本当に好きなのね?各メンバーからドリーム・シアターとの出会いやら、どれだけ好きかをを語るコーナー。まぁ、皆さん語る、語る!
お客さんも「ウンウン」頷いているし!
とにかく、会場にいる私と家内を除いた全員がドリーム・シアターを本当にお好きなのがよくわかりましたよ。
聞いていてオモシロかったわ。
晴くんなんか「ドリーム・シアターのおかげで結婚できました!」なんて言っていたからね。ヒイキしてショボンちゃんの話だけ紹介しておきましょう。
「初めてドリーム・シアターに出会ったのは中学生1年生でした
初めてドラムスに触ってからずっと自己流でやっていたんですけど、中1の時に人に勧められてヤマハ音楽教室に行ったんです。
それでその教室をやっていた楽器屋で何も考えずにスティックを買ったんです。
それがカッコいいと思って…。
で、そのスティックを使った初レッスンが終わった時に、先生が『伊藤くん、そのスティックはドリーム・シアターっていうバンドのドラマーのスティックだよ』って教えてくれたんです。
『ドリーム・シアター』というバンド名がそれで刷り込まれました。
で、新品のアルバムを買うお金がなかったので、中古でやっと探して『A Change of Seasons』を見つけました。
で、お店でジャケットの裏を見て『え~23分!なにコレ!なんだこれは!』ってなりました!」
アラララララ…いよいよ立ち上がっちゃったよ!
「家に帰って聴いてみたら、ルナシーとかXジャパンとかとゼンゼン違う。
歌も全然入ってこないし、演奏は長いし、ドラムスを自由に叩いていて『ドラムってこんなことしていいんだぁ』と驚きました。
そこからはもう~『ヨッシャ~!』って感じですね。
もうこの話するとエモっぽくなっちゃって…スミマセン。
こんな感じです」みんなで語り合った後は『Six Degress of Inner Turbulance』から最後の4曲を続けて演奏した。まずは「V. Goodnight Kiss」。
「VI. Solitary Shell」「VII. About to Crash (Reprise)」「VIII. Long Time/Grand Finare」何しろ熱のこもりまくった演奏は「凄まじい!」のひと言に尽きた。
人が好きなことをやっている姿というのはいいもんですな。 そのままアンコールに突入!「Metropolis -Part I:"The Miracle and the Sleeper」と「Pull Me Under」を演奏。演っていた本人も楽しかったとうけど、それを目の当たりにしていたお客さんたちも大喜びだった!
<おまけ>
「NATAL最高!」ということで…。 昨年の松田聖子さんのツアーの時の日本武道館の楽屋でお相手してもらったショボンちゃんのNATALドラムスに関するインタビューを紹介させて頂きます。
↓ ↓ ↓
伊藤ショボン太一インタビュー~松田聖子コンサート・ツアー『Parade』日本武道館公演から
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<だるまさんは転ばない(Red Light, Green Light)>
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