Welcome to THE ROCKS HEAVEN vol.12~MOONSHINE
12回目の開催となった『Welcome to THE ROCKS HEAVEN』。2番手でステージに上がったのはMOONSHINE。
例の1弦の開放を使ったリフをCharlie Tanakaが奏でるところからショウがスタート。
そのギターに乗ってスッと藤井重樹の歌声がスベリ込んでくる。
1曲目は「嘆きと嘘」。曲はガラリと様相を変えて河野充生のベースと…
金光健司のドラムスがハードに曲を編み上げていく。
チャーリーの弾く第2主題からギター・ソロ。
ウ~ム、カッコいい曲だナァ。チャーリーのMashallは…
メインはJCM2000 DSL100EC。
何回も書くけど、昔私がオーダーしてMarshallに作ってもらったヤツ。
キャビネットは1960BV。サブはJCM900 4100と1960A。
この2つのハーフ・スタックをステレオで接続している。
私はステージの前っツラ(英語では「Press Pit」と言います)に入って写真を撮っているでしょ?
だからダイレクトに2台のMarshallの音が耳に飛び込んでくるワケ。
するとディレイ音が前で鳴ったり引っ込んだりして、タテ方向のステレオになってオモシロイの。2曲目は金光さんのドラムスからスタート。
お気に入りのブビンガのキット。
ところで、先頃Marshall Blogで紹介した通り、NATALは「ZENITH(ズィーニス)」という新商品を発表した。
60年代のドラム・キットを再現したビンテージ・テイストのドラムス。
どうよ、ナンカ金光さんにピッタリな感じがしない?
コレね、数日前にサンプルが届いたんだけど、メチャクチャ美しいんですわ。
NATALはCafe Racerシリーズのように、セカンド・ラインの商品の出来もすこぶる良いのでズィーニスへの高い評価を期待している。金光さんのドラムスに河野さんのベース・リフが被さる。
藤重さんの凄まじい声!快感!
オイオイオイオイ、この「まがいもの」という曲、とんでもなくカッコいいではありませんか!
チャーリーのケイオスなピックアップ・ソロからそのままハードなギター・ソロに。
まぁ、イントロのベースのカッコよさを聴けば河野さんの作曲だということは想像に難くないでしょう。
ベーシスト以外には作れない曲だ。
でもネ、この曲のベースのカッコよさは断じてイントロだけではない。
バッキングのベース・ラインがアホほどカッコいい!
私は元々河野ベースのファンなんだけど、その魅力が大爆発なのよ。
そこんところをゼヒ味わって頂きたい。
ところで、私がこの曲を聴いたのはこの日が初めてのことで、テッキリ新しい曲かと思っていたら違うんだって。
河野さんに訊いたら私がお邪魔していないライブでは演奏してきたそうですよ。
ナンだってそんなイジの悪いことをするのよ!…というぐらいカッコいい曲なのだ。
まったく「まがいもの」などではありません。
「ホンモノ」です。 「こんばんは、MOONSHINEです!
今日は『Welcome to THE ROCKS HEAVEN』の『2』かと思っていたんですけど、ナント『12』でした。
去年も出ているので連続制覇かと思ってたらもう12回もやってた!」
な~んだ、藤重さんも私と同じようなことを考えていらしたのかいな!「今日はしゃべろうと思っていたことを前説でOZMAさんに結構しゃべられているんですよ。
『日本語のロックって素敵』ということで、我々も日本語歌詞で演ってるし、英語のタイトルの曲も2つしかありません。
日本語でロックするのっていいよねぇ…というOZMAさんの趣旨の元、それに賛同した3バンドでお送りしますのでぜひ最後まで楽しんでいってください。
よろしくお願いします」続いてはMOONSHINEのキラー・チューンのひとつ「Ride the Wind」…あ、英語のタイトル!
まさに風に乗っているかのようなノビノビとした藤重さんの歌声。
いいナァ、こんな声が出たら誰だって歌うよナァ。 ダブル・ストップでバッキングを彩るベースのアレンジがオモシロい。
軽快なリズムに乗ってチャーリーのギターも風に乗ってブッ飛ばした!(←コレがわかる方はかなり古くからの日本のロック・バンド好きに違いないよ)
雰囲気を変えて藤重さんがジックリと歌い込むのは「愛と朝のはざまに」。
チャーリー入魂のソロ。
素晴らしい音色!曲の後半、2人で叫び合うサマは壮絶極まりない!
観ていて息がツマりそうな迫真のパフォーマンス。チャーリーのギターの音、素晴らしかったね、そして美しかったね!
やっぱりギター・アンプは真空管だよ。
最近、ギター・アンプを発明した大ギター・ブランドがペダル型のデジタル・サウンド・プロセッサーを発表したのには暗澹たる気持ちになった。
素晴らしい音色を出すいい真空管アンプをあんなに持っているのにナゼそんなことをするんだろう。
ま、CODEをやっているけどサ。
そういう老舗がヨソのマネをしてウマくいった試しはないんだから。
真空管がこの世に存在しているウチはみんなで真空管アンプを使おうよ! ところがうれしいことに、先日Marshall Blogでご紹介したSTUDIOシリーズの新しい仲間「STUDIO JTM」ね、色々なギタリストに試して頂いたところ、案外若い人に評判がいいんですわ。
次から次へと出て来るデジタル系の商品のサウンドに飽きを感じているのか、真空管アンプのサウンドの方がケタ違いに優れていることに気がついたのか、どちらかわからないけどうれしい限りです。
チャーリーみたいな経験豊かな大先輩にはドンドン真空管アンプの優位性を音で伝えて行って頂きたいと思うのです。 「ありがとうございます。
ライブのたびに『ロックンロールをプレイします!』って言ってたら、『オレらはロックンロールしとるでぇ~!』と、リハーサルの時に後ろから言われたこともありまして…。
オレらはロックンロールしてますから!」「コレはMOONSHINEなりのロックンロールですよ。
ロックしてるし、ロールしています」
「ロック」という音楽はスタイルではなくて「精神」なんです。
「自分たちだけの音楽を作る」という「精神」だと私は思っています。
だから金光さんがおっしゃる通り、MOONSHINEは間違いなくロックしてるしロールしています。5曲目はチャーリーのギターから「がんじがらめ」。
音もいいけど弾いているフレーズの「チャーリー感」がタマらん!MOONSHINEテイストのヘヴィ・ナンバー。
藤重さんはステージ上下に移動して…執拗にメンバーを鼓舞しながら絶叫していく。
「やってる、やってる」…そのようすを後ろから見守る金光さん。
河野さんはこの曲ではアルペジオでバッキング。
私もBLIND BIRDからSBLからCARAVERASから随分色んな河野さんを見て来たけど、5弦による超低音の多用といい、様々なテクニックといいMOONSHINEは「河野ベース」のショウケースって感じがする。
あの手この手で実にオモシロイ。ギター・ソロ。
ココでももちろんチャーリーが自分独自の言葉で語りまくる。
コレが「スタイル」というものよ。
そして、その「スタイル」を作るということがどれだけ大変ことか!続いては…キタキタキタキタ~!このリフ!
「咆哮」という曲。
前回の記事に「MOONSHINEの曲のほとんどは1回聴いただけで頭や耳に残る」というようなことを書いたが、コレはその代表。
この日、チャーリーと話をしていて「コワいリフ」ということになったんだけど、イヤ~、ナンだろなコレ。
ホントに耳に残るんよ。
「他にない」ということなんだろうネェ。
単音のシンプルな音の配列なんだけど、ベートーヴェンの「第五」とか「A Hard Days Night」のイントロとか、そういう類の破壊力があると思うのです、コレ。そんなリフに合わせて歌う藤重さんの破壊力もコレまたすさまじい!
そして、緩急を劇的に演出する金光さんのドラミング。
「コレがMOONSHINE」という名刺代わりに使える曲のひとつだと思っています。
だからこんなアクションも!
低い! 「ありがとうございます。
我々は結成して1年半くらいになるんですけどまだ音源を出したことがありませんでした。
ところが、今日はその音源を入り口の物販の方に用意してございます!
最初のデモCDという形で3曲入りにしました」コレが入り口の屋台村で販売していたMOONSHINEのCD。
ココで珍しく金光さんがマイクを握った…実際にはマイクスタンドの向きを変えた。
「本当に我々の手作りなんですよ。
我々が本格的にライブをやり出して1年過ぎたくらいかな?
で、簡易なモノではあるんですが、皆さんにようやく『音源』というモノをお届けすることができます。丹精込めて作ったモノなのでゼヒともお手に取って頂きたいと思います。
中の歌詞のカードもただの1枚のペラではなく、ちゃんと見開きになっています。
今日のイベントの趣旨でもあるところの『日本語のロック』というモノをそこに載っている歌詞で噛みしめて頂けたらうれしいです。
恐らく藤井がしゃべれないであろうことを、チョット深いところまでをしゃべってみました」これが3曲入りの音源『FIRST DEMO』。
ビートルズのホワイト・アルバムみたいにとにかくシンプルなルックス。
写真は1枚も使っていない。
ま、なまじマヌケなデザインのジャケットをまとったおかげで冷や飯を喰うハメになるCDだってたくさんあるからね。
コレでいいのだ。
でも内容は濃いよ。
最近のデジタル処理づくしの人工的な音質とは大きく異なり、非常にナマナマしい録音も聴きどころのひとつ。
盤面の文字も手作業で1枚1枚スタンプを押した。
だから同じモノがない。
キレイなのもあればそうでないのもあるかも知れない。
そこが手作りの良さってもんよ。収録曲は「MOONSHINE」、今日最初に演った「嘆きと嘘」、そしてこれから演る「明日が壊れても」の3曲。
金光さんが触れていたようにそれぞれの曲の歌詞がスリーブの内側に掲載されている。 「ウフフフ…広報部長の金光からのお知らせでございました。
ちゃんと歌詞も入ってるんでね。
ボクらは目標にしていることがひとつあって、CDはもちろんなんですけど、ライブでも可能な限り聴いているお客さんが何を歌っているかわかるうようにしたいんです。
意外と深いことを言ったりしてないんですけどね。
マァ、そんな感じでCDを聞いて頂いて、またライブに来て頂いたらまた曲の聞こえ方も違うかもしれません。
それも含めてゼヒCDをお求め頂きたいと思います。
よろしくお願いします」早速『FIRST DEMO』から1曲。
藤井さん作詞、河野さん作曲の「明日が壊れても」。ミディアム・テンポの温かいナンバー。
コレも印象深いんだよナァ…って前回と同じ記事になっちゃうからもう言わないけど、印象深い。転調してチャーリーのソロ。
藤重さんの歌詞をギターでナゾっているかのようなプレイだ。そしてミディアムからミディアム・ファストのテンポで現れるこの「金光ビート」!
「♪シャンシャンシャンシャン」というサンタクロースが乗ったソリのような律儀なノリが気持ちいい。そして曲はそのまま金光さんが叩くシンバルに引き継がれ…
そのまま「ひび割れた記憶」。
コレもリズム隊が素晴らしい。
コロコロと変わるリズム・パターンの中、一糸乱れず爆走する2人。♪ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ・ゴ…この河野さんのドライブ感!
そんな完璧なリズムに乗ったフロント陣も大暴れ!
もうチャーリーのソロも鬼気迫っちゃってる!
そしてMOONSHINEのステージも最後のセクションに突入する。
最後のMCはライブの告知。
「ボクらなりのロックンロールをこれからも演っていきたいと思います。
よろしくお願いしま~す。
それでは、我々の持ち時間もイッパイとなって来ました。
あと2曲いきます。よろしく!」残り2曲、まずは「折れた翼」。
チャーリーと藤重さんのデュエットから…ゴキゲンなバンド・アンサンブルでクライマックスを練り上げていく。
「今日は本当にありがとうございました!」
出番を締めくくったのはいつも通り「MOONSHINE」。
この曲も『FIRST DEMO』に収録された。 コレはズルでね。
ワザとユッタリした曲とメンバー全員のドラマチックなコーラスで感動を呼び覚まそうという作戦なんだよ。
わかっちゃいるけど、今回もその作戦にまんまと引っかかってしまった!「♪Dancin' in the moonlight」
「♪You're always on my mind」
「Dancin' in the moonlight」
チョット上から目線的に言わせてもらっちゃうと…今回は私にとって3回目のMOONSHINEだったんだけど、正直、前回の8月に観た時より演奏の密度が群と増した感じがした。
完成度が格段に向上した…って言うのかな?
これからチョットの間ライブはないようだけど、次回観る時がとても楽しみだ。
ライブの予定が入るまでジャンジャンいい曲を書き溜めておいてくだされ!<つづく>
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