LA CALAVERA<前編>~RED BED ROCK & JOHNSONS MOTORCAR
前々からライブにお邪魔しようと思っていて、実際に2度ほど会場にお邪魔しながら出番の時間の関係で見逃していたのがCALAVERAS。
そのチャンスがようやくめぐってきた。
しかも、オープニング・アクトが2バンド出演するという設定。
今回は『LA CALAVERA』と題したそのライブの模様を2本立てでレポートする。
まずステージに上がったのはRed Bed Rock。
ボーカルズ/ギターはカナダのニコラス・ファラグナ(Nikolas Faraguna)。
ギター/コーラスのケン・ツァーホ・オガワ(Ken Zachow Ogawa)はベネズエラから。
ベースはコンノ・トモタカ。
そして、ドラムスは新加入のマイク・マリントン(Mike Marrington)はオーストラリア出身。
…という国際色豊かなチームがRed Bed Rock。
ハハン、さてはこの「Rock」は音楽の「ロック」と「岩」のダブル・ミーニングなんだな?
「red bed rock」というのは「赤色層の岩」の意味になるからだ…のようだ。
1曲目はオリジナルで「Blind Lies」。
サウンドはややポップでガッツあふれる骨太ロック。
とてもいい感じ!
ニコラスは歌だけでなくギター・ソロでも大活躍。
もちろんMarshall!
JVM210Hと1960Aを使用した。
続いてもオリジナル曲で「Bad Girls」。
80年代テイストのゴキゲンなドライビング・チューン!
「♪Bad girl, bad girl」のコーラスがとても印象的。
しかし、海外の人たちってどうしてこうもコーラスがウマいかネェ。
ホントにいつも感心しちゃう。
恐らくコーラスの巧拙の前に、そもそも「コーラス」というパートに対する認識が日本人と全く違うんだろうね。
ビーチボーイズのウィルソン兄弟は「子供の頃からコーラスをして遊んでいた」と何かの記述で読んだことがある。
ハードロックにはMarshallで弾くカッコいいリフやギター・ソロがあるのが当然のように、向こうの人は「歌のある音楽にはコーラスがあるのが当たり前」と思っているのであろう。
ニコラスのギター炸裂!
タッピングも取り入れたダイナミックなソロだ。
そして、バンドは猛然とドライブ!
「ありがとう!メチャメチャメチャメチャ久しぶりネェ。3年チョットね。
でもみんな元気そうね。ホントにうれしい。ねえ。みんなもうれしそう。みんなも元気そう。
ヨカッタね!Yeah~!」
メチャメチャメチャメチャ日本語じょうず!
「Thank you so much for coming out tonight…本当に来てくれてありがとうございます。
You guys ready to rock?…最後までROCKしましょうか!
I think…なぜ、みんな生まれたのか?チョット通訳いいですか?
What's the reason why you were born?…チョット通訳お願いします」
ケン登場。
「ナゼみんなうまれたのか?」
「To rock and roll, to be wild…ワイルドになるために!」と「Born to be Wild」。
「♪いつものラーメン」の空耳でおなじみのこの曲は、ニコラスと同郷のカナダのSeteppenwolf(荒野の狼)というバンドの大ヒット曲。
このバンドって日本人が想像しているよりはるかに世界中で人気があったらしい。
日本では映画『イージーライダー』でよく知られるようになった「Born to be Wild」は55年前の曲なんだよ。
全く古くならないし、今でもこうして完璧に盛り上がっちゃうのがスゴい。
これぞ名曲が持つパワーだ。
続いては「Highway Star」。
あの有名なソロをギター2人のアンサンブルで…。
♪ゾン、ゾン、ゾン、ゾンとベースがウネって…
パワフルなドラムスが絡むのは「Runnin' with the Devil」。
そのままVan Halenつながりで「Eruption」。
華麗なテクニックで腕前を披露したニコラス。
そしてそのまま「You Really Got Me」。
やっぱりコーラスがビシっとしていて気持ちいいナァ。
5曲続けてコピーを披露。
「みんな大丈夫?暑くない?暑い時はタオルあるといいよね!」
…と、オリジナル・タオルを紹介。
「コロナの前と後でナンカ変わったことない?」
「あ、髪切った!」
ではなくて、メンバーが入れ替わったことに触れ、新しいドラマーのマイクを紹介した。
最後のセクションはオリジナル曲で固めてきた。
まずはミディアム・テンポの「What You Got」。
深めにディレイをかけたバッキングがサウンドに奥行き感を醸し出す。
とても魅力的なギターのキメのフレーズを経て…
コンノさんのベース・ソロもフィーチュア。
そして、コーラスのカットアウトもバッチリキマった!
「Last song!この後はメチャかっこいいバンド2つあるよ。
だから最後まで楽しんでくださいね!」
出番の最後を締めくくったのは「Never Enough」。
コレまた歯切れが親しみやすいナンバー。
4人のキャラクターが前面に押し出され、大いに盛り上がって出番を終えた。
終演後、ニコラスに少々話を伺った…というのは、こんなに魅力的なオリジナル曲があるのにもかかわらず、コピーを演奏した理由が知りたかったのだ。
すると、いともシンプルな答えが返ってきた。
ドラマーが替わったばかりでオリジナル・ナンバーを仕上げる時間がなく、よく知っていてすぐに演奏できる曲を取り上げた…のだそうだ。
オリジナル曲は他にもたくさんあるそうなので、それらを披露する時には是非またお邪魔させて頂きたいと思う。
Red Bed Rockの詳しい情報はコチラ⇒Official Website
続いてステージに上がったのはJohnsons Motorcar。
ボーカルズ/ヴァイオリンのMARTINを中心とした2006年結成のカルテット。
開場前、楽屋からヴァイオリンが奏でるケルトのメロディが漏れ聞こえて来た。
スッカリそうしたタイプの音楽に重点を置いたロックを演奏するのかと思ったらゼンゼン違った!
ヘヴィでメチャクチャカッコいいのよ!
「ヴァイオリンが入ったロック」というと、私なんかの世代ではイタリアを中心としたプロッグ・ロック
をすぐに連想しちゃうんだけど、プロッグ・ロックとは似ても似つかない。
一方、ケルトとパンクをミックスしたDrop Kick Murphysというマサチューセッツのバンドもあって、Marshallのサポートで観に行ったことがあったがコレがなかなかオモシロかった。
しかし、このJohnsons Motorcarはそうした既存のバンドとは全く違うアプローチでヴァイオリン・ロックをクリエイトしていた。
2006年の結成というから、もう17年も活動を続けているのにもかかわらず存じ上げなかったのは汗顔の至りである。
ロックにはインストゥルメンタリゼーションの可能性がまだ残っていることを強く感じた。
ただ、Marshallをお使い頂いていないことだけが残念だった。
<後編>につづく
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