LA CALAVERA<後編>~CALAVERAS
ゴージャスなオープニング・アクトを迎えたCALAVERASのライブ『LA CALAVERA』。
いよいよヘッドライナーの登場だ!いつの間にかギューギューになった客席の前に姿を現したCALAVERASの6人。
Doug Wilson(ダグ)
Ken Kishi(キシケン)
Yasu Iwaki(Yasuさん)
Hiro Otobe(乙部さん)
Jocelyn Guzman(ジョセリン)
Melissa Costa(メリッサ)
実はキシケンと知り合ったのはもんのスゴい昔のことでしてね…
2003年にMarshallがMODE FOURというモデルを発表した時からだから…カレコレもう20年!
ところが、キシケンがMarshall Blogに登場するのはコレが初めてのことなのです。その間もキシケンはズ~っとMarshallを愛用してくれていたというワケ。
キシケン、どうもありがとう!
今日は愛器JCM800 2203を持ち込んで、JVM210Hと併せてステレオ仕様で臨んでくれた。
キャビネットはともに1960A。オープニングは「Mad About U」。
メンバー全員で飛び掛かって来るかのようなハードなナンバー。
コレはタマらん!どうでもいいことなんだけど…「Mad about you」という表現を耳にすると、私の場合ビリー・ワイルダーの『サンセット大通り(Sunset Boulevard)』を思い出す。
忘れ去られた過去の大スター、ノーマ・デズモンドが再起を賭け、売れない脚本家ジョー・ギリスを囲い込み純金のタバコ入れをプレゼントする。
そのフタの歌には「Mad about boy」と彫ってあって、それをジョーの恋人のベティ・シェイファーが見つけてしまう…という場面。
オオ~ッと!映画もアンドリュー・ロイド・ウェッバーのミュージカルも、この作品について語り出したら止まらなくなっちゃう!
ということで「that's enough!」とばかりにダグが「♪Stop in the Name of Love」のフリをしてくれた?1曲目からキシケンのソロが炸裂! 会場のすみずみまでヌケ渡るギター・サウンドだ。
2曲目は分厚いギター・リフから「No Morte」。
「morte(モルテ)」はイタリア語で「死神」。一瞬のスキもない濃厚なバンド・サウンドが素晴らしい。
曲もとてもわかりやすくて魅力的なのだ。Yasuさんのゴリゴリと来る低音が気持ちいい!
ダグの「No morte!」の叫び声に続いて死神を演じるキシケンのソロ。
イヤ~、よ~弾くわ~。うれしいわ~。曲が終わるやいなや、間髪入れず乙部さんのドラムスが入って来る。
「I need your help!」
お客さんとのコール&レスポンスを経て曲は「Enemy」。明るい曲調がいかにも「アメリカン・ハードロック」!
ダグの歌声が曲に完璧にマッチしている。
やっぱり「歌」は「声」、そして「声」は「歌」だネェ。「Thank you very much! How do you feel tonight!? 」
ココでオープニングで出演した2つのバンドに大きな声援が送られた。キシケンが弾くヘヴィなリフから「BAD-」。
「♪B-A-D-Minus」…曲名の「-」は「マイナス」です。
キシケンのソロはボトルネック。この曲、後半のクロマチックの歌のパートがモノスゴク耳に残るわ~!
ダグは「ちょっとスローダウンして…」とバラードの「Soldier」を熱唱。
従軍した兵士に感謝し、その犠牲を悼む詩。こういう曲には…キタキタ~、そう激情型ギター・ソロがつきものだ。
いわゆる「泣きのギター」ね。
もちろんキシケンがバッチリやってくれた!雰囲気はガラっと変わって乙部さんのドラムスから「D7」。
Yasuさんのベースがシャープに絡んで来る。
コロコロと転調していく中ココでも激的なギターソロを披露したキシケン。
タイトルの「D7」とはなんだろな?
コードネームでないことはわかるが…。
歌詞を読むと「pride(自尊心)」、「greed(貪欲)」、「lust(欲望)」、「gluttony(大食)」、「wrath(激怒)」等の単語が使われている。
およそアメリカン・ロックにはふさわしくないような哲学的な言葉の数々。
最後の「sloth」は「ナマケモノ」だ。閃光一発、乙部さんのフィル!
曲は問答無用のドライビング・チューン「Pressure」。
締めくくりも乙部さんだ!
「おとべ~!」の掛け声が飛び交った!「(英語)用意はいいですか?…キシケンがフラメンコ・ギターを弾きます。
そして、ジョセリンがスペイン語で歌います…ホンモノだよ!」ダグの紹介通り、キシケンがナイロン・ギターを奏でる曲は「La Caravera」。
フィーチュアされるジェセリンはスペイン語で熱唱。
ダグのボーカルズも加わって曲はハードに展開する。
このハードなパートの歌のメロディがすごく印象的だった。 もちろんエレキギターに持ち替えたキシケンのギター・ソロもフィーチュアされる。
そしてキシケンのスパニッシュ・ギターに合わせたダグとジョセリンのパルマも完璧!
ところでこの曲やチーム名にもなっている「calavera」という単語。
コレはスペイン語で「頭蓋骨」という意味だったのね。
英語では「skull」。
どおりでコレまでに発表しているCDのジャケットのデザインがドクロづくしなワケだ。
コチラは最近作の『Skulls on Fire』。
「on fire」というのは「You're on fire!」みたいに使って「アンタ、絶好調やんけ!」という意味になる。
すなわち「頭蓋骨絶好調!」…まさにこのバンドがノリにノッている感が出ている。…あ、コレは私の勝手な解釈です。
ネイティブさんがいらっしゃるバンドは、いつもの無責任な英語の講釈をタレるのがコワいな。そして、コチラは2019年2月リリースの『HELL WILL DECIDE』。
ジャケットにある「415」ってナンだろな…。
メリッサのTシャツの袖にも入っている「YG」や「71」っぽいサインも気になる。…と思ったら次の曲はその『HELL WILL DECIDE』のクローザーの「415」。
「4」、「1」、「5」…ハハン、「良・い・子」ということだな?
チガウな。ダグがギターを手にする。
このバンドの紹介で「カントリーの要素」を指摘している記述を見かけて「?」と思ったけど、なるほどこういうところを指しているんだろうね。
まさに日本のバンドにはないテイスト。キシケンはフルアコースティック・ギターを取り出してフィンガーボードの上にボトルネック・バーを滑らせた。
このチームは色々と出て来て飽きないナァ。またまたガラリと雰囲気が変わって『SKULL ON FIRE』から「Runaway」。
楽しくハジけるポップ・チューン。しかし、ホントにサウンドの幅が広いバンドだ。
2020年にシングルとしてリリースした「Sick」も乙部さんから。
この曲でもベースとの絶妙なコンビネーションを発揮する。
客席の盛り上がり方も尋常じゃなくなって来たぞ~!
「Raining in Hell」はどちらかというとブリティッシュ・ハード・ロックのサウンド。
いいね~、こういうのは。火花が飛び出そうなギター・リフ!
こういうのはやっぱりMarshallじゃなきゃダメね。
そうやってウマいことMarshallを操っているところあたりは、さすがキシケン!そして、乙部さんがスゴイ!
誰とは言わないけど、次第に乙部さんのアイドル・ドラマーみたいになってきた!
乙部さんがお揃いで被っているボウラー・ハットが目印の人ね。
「Calaveras Last Stand」みたいにいなってる!またまたベストを身にまとったダグの大絶叫!
曲は『SKULL ON FIRE』のオープナー「Fear」。
残念ながらこういう曲は日本語ではチト無理だね~。ハードなサウンドに乗って「♪ウォ~ウォ ウウォウオゥオ」とみんなで叫ぶナンバー。
インスト・パートのキメがカッコいい!続けて一旦グっと落として『Skulls on Fire』を締めくくっているバラード「Smile from Heaven」。
一度聴いたら忘れられないようなサビのメロディが秀逸。
そこから大サビに展開する構成も素晴らしい。
このバンドの曲って、どのも曲よく作り込んであるわい。
ホント、感心しちゃう。「This is the last song!」
いよいよ本編最後の曲!
『Hell Will Decide』の冒頭を飾っている「Burn」という曲でまさに完全燃焼したCALAVERASの6人!
しかし、ものすごい熱量のステージだった。
個人的にはMarshallのサウンドがこのチームの音楽にものすごく貢献しているような感じがしてとてもうれしかった。
やっぱり長年Marshallを使い続けてMarshallを知り尽くしているキシケンならではのワザだと思う。
CALAVERASの詳しい情報はコチラ⇒Official facebookすかさずアンコールの嵐。
メンバーがステージに戻って来るまでの間、物販のようすをチェックしておきましょう。
Tシャツやトートバッグや…もちろんCDも取り揃えていた。
CALAVERASは9月にアメリカに遠征してハリウッドのWhisky a Go Goに出演する。
ココで最初の方に出て来た「Sunset Boulevard」と結びつくワケね…そうでもないか。
「Sunset Boulevard」はビバリーヒルズね。
何でもアメリカの公演では、ベースにCALAVERASのオリジナル・メンバーであるTim Millerを迎えるとのこと。ティムさんも結構昔から存じ上げておりましてね。
ケリー・サイモンさんのバンドに在籍していた頃はちょくちょくMarshall Blogにもご登場頂いたのです。
公演のご盛会をお祈りしております。さて、アンコール。
今日の出演者が全員ステージに集合した!Red Bed RockのTシャツを着たダグが歌うのはCALAVERASのポップ・チューン「Everyday」。
とにかくみんな楽しそう!
ウォッ!ダグが客席に来ちゃってる!…誰も気がつかない!
イヤ~、ロックに洋の東西の別はないね。
ひたすらロックの楽しさに触れた1日だった!CALAVERASは次の日曜日の7月30日、SPiRiTRiAL主催の『GATHERING THE FORCES』というイベントで四谷OUTBREAKのステージに上がる。
他にもSEVENTH SONや、NATALのMAYOちゃんのところのHADESも出演する。
楽しみ!
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