【I REMEMBER 令文】GENKI SESSION 2009~夏休みだヨ!全員集合~
大谷令文さんの追悼特集。
今回は2009年8月26日開催された『GENKI SESSION 2009~夏休みだョ!全員集合~』のレポートの復刻。この日のステージのようす。
会場は恵比寿のLIQUID ROOMだった。
もちろん超満員!令文さんは自前のMarshallをガッツリと持ち込んだ。
いつもの1959と1960BX。
それに今回は1962 Bluesbreakerも組み入れていた。
コーラス・エコーにアッテネーターはいつも通り。
一番いつもと違うのはバカボンのパパかな?
そう、コレでいいのだ!足元のようす。
この青いバッファアンプ、なつかしいね。
後年、令文さんのエフェクター・ボードからは消えたけど、現在は大谷一門会の伝統を守るべくノンちゃんのボードに収まっている。 この時も令文さんからお誘いを受けてお邪魔させて頂いた。
私はこの時が初めての『GENKI SESSION』で、開演前に令文さんが「ウッシー、今日は長いからね。シンドくなったら遠慮なく途中で帰っていいからね…」なんておっしゃってくれた。
そんな!バックバンドのメンバーは、令文さんの他に難波弘之、高橋ロジャー和久、水野雅章という、この後まで変わることのなかった不動のラインナップ。
演奏曲目は「GENKI SESSIONスタンダード」とも言うべき、このライブ定番のナンバーがズラリ。
コレがいいのだ!「Hallelujah I Love Her So」、「Try a Little Tenderness」、「Gimmie Some Lovin'」といったR&B系ナンバー。
Montroseの「I Got the Fire」といったアメリカン・ハードロックも最高!
Deep PurpleやLed Zeppelin等のブリティッシュ・ハードロック・ナンバーでは令文さんが奏でるMarshallサウンドの魅力が炸裂した。
そんな時令文さんは必ずこうして思いっきりハードにキメてくれる。
マリオット・ナンバーも欠かせない。
Humble Pieの「30 Days in the Hole」や…Small Facesの「All or Nothing」。
お客さんのコーラスを指揮する令文さん。Small FacesはThe Whoと並ぶMarshallの揺籃期の重要なバンドです。
ジムやケンが作るMarshallを代わる代わる片っ端から買ってくれた。
だからSmall FacesのMarshallとThe WhoのMarshallのシリアル・ナンバーは連番になっていたらしい。
お客さんの「♪オオラナッシン~」の大コーラスに「バッチグ~!」。ストラトキャスターも使用した令文さん。
ノリノリの令文さんはこんなことも!
ジャニスの「Move Over」はショウのハイライトだった。
右手を高く差し上げ天を指さす令文さん。
「我に力を!」とギターの神様を仰ぎ見ているようだ。ライマックスのギターソロ!
モニターにストラトキャスターをこすりつけて…
本当に何かに憑りつかれたように両手の指でフィンガーボードを叩く!
この写真の構図でおわかりの通り、この時私はステージ上手のソデにいた。
令文さんはこの後ソデに下がり、そこにいたシンガーと向き合い、お互いの両手で相手の肩をムンずとつかむと、2人とも涙を流してヘナヘナとヘタリ込んでしまった
その時、そのシンガーが感極まって「れいぶん~」と叫んだのを私は聞き逃がさなかった。
感動の光景だった。
そして、こんな思いで歌を歌い、ギターを弾いている人たちがいることに驚いた。〆は「アッコちゃん」だったかな?
上演時間は4時間近く、確かに長かったけど「途中で帰る」だなんてトンデモナイ!
「ロックのダム」のようなドデカイ演奏をたっぷりと楽しませて頂いた。
そして、令文さんが出すMarshallのサウンドにはやはり誰も敵わないと思った。※セットリストが手元に残っていないため、演奏曲目が実際と異なっていることがあります。