BLINDMAN UNITE FOR EXPANSION TOUR <前編>
「BLINDMANは爆発のために団結します!」…ということになろうか?
そんなタイトルを掲げたツアー。
「unite」には名詞の用法がないので自動詞として働き、こうした「声明」のような意味になる…のではないか?
とにかく気合が入りまくってることは間違いない!もちろん「EXPANSION」は2020年11月にリリースされたアルバム『EXPANSION』の引用。
発表から丸2年経ってもこうしてツアーの題材にされるなんて、よっぽど納得のいく仕上がりであるに違いない。
今日はそのツアーの東京公演のレポート。当日会場に並んだ充実のグッズ陣。
CDはもちろん、Tシャツやタオル…トートバッグやマスク…ナンというか、実用的なアイテムが多いとことがいいね。
ライブは「Love Drifter」でスタート。
アルバム『EXPANSION』のオープナーだ。Ray
中村達也
松井博樹
戸田達也
實成峻
もちろん達也さんは今日もMarshall。
JCM800 2203と1960A。
今日の2203は「B号機」だ。スカっとキマった最高のオープニング!
今日もいいライブになる予感満点! 「コブシを上げろ~!」
Rayさんが徹底的に客席をアオる2曲目は「Running Wild」。
ウワ~、このソロの中間部はカッコいいね~。
ギター・キッズがマネすべきプレイだよ…と言いたいところだけど、そのギター・キッズくんたちは今いずこ…。
ギター・ソロってのはこんなカッコいいモノなのにモッタイないよナァ。全くどうでもいいことですが…。
マリリン・モンロー好き?
私は好きです。カワイイもん。
その彼女の代表作、1959年のビリー・ワイルダー作品『お熱いのがお好き(Some Like It Hot)』は「♪ププッピドゥ」の「I Wanna Be Loved By You」ばかりが有名だけど、もうひとつ飛びっきりカッコいい曲が挿入されている。
フロリダに行く汽車の中で女性のビッグバンドをバックにモンローが歌うアップテンポのスイング・チューン。
その曲が「Running Wild」という。
やっぱりいい曲はお互いを呼び寄せるんだな。 「ありがとう!
半年ぶりのBLINDMANのワンマンライブでございます。
みなさん、ようこそ!会いたかったぜ東京‼
ワンマンですから色々と趣向を凝らしながらBLINDMANの世界をタップリと楽しんで頂きたいと思います。
用意はいいですね!ガッツリ盛り上がっていこうぜ!」Rayさんがタイトルを絶叫したのは「Blazing Crisis」。
達也さんのブッ速いリフでスタートだ。いつ聴いてもこの曲の展開の仕方には意表を突かれる。
メロディ・オリエンテッドなパートとテクニック・オリエンテッドなパートをウマい具合に組み合わせたギター・ソロは絶妙な味わいだ。
続けて『EXPANSION』から「Angel Smile」。
BLINDMANのアルバムにきっと1曲は入っていそうな、いわゆる「とっつきやすい曲」。
松井さんのオルガンが曲全体のサウンドを分厚く覆う。
この曲はCDで聴くと、ハイハットがヤケに目立ってオモシロイ…と思っていた。
そこで先日達也さんにこのことを尋ねたら、やっぱり金物の音をよく聞こえるようにしたかったそうだ。 コンパクトながら実に密度の濃いソロ!
そしてエンディングのDbM7(実音)がうれしい。キタキタキタキタ~!ズンズクがキタ~!
戸田さんと…峻くんのズンズクが聴く者のハラに容赦なくブチ当たってくる!
こういうハードな曲にはRayさんの声が特に際立つね~!
ま、BLINDMANの曲はほとんどすべてがハードだけど…つまり全部バッチリということね。テンポは緩急揺れ動く中、自在においしいフレーズを繰り出してくる達也さんのソロ。
野太い声に優れたギター・リフにソロ。
ブリティッシュ・スタイルのハードロックってやっぱりいいよナァ。「みんな、どうもありがとね。
こんなにいっぱい集まってくれてうれしいな。
さっき会場の方からもアナウンスがあったと思いますが、今日は声を出していいんです。
やっとここまで来たか…って感じですね。
BLINDMANのお客さんは節度ある方が多いと思っているので、大きな問題は起きないだろうと最初から思っているんですが…声出していいんだぞ!」「半年ぶりのライブなんだけど、最近いろんな人から『中村さん、アルバムの再現ライブとか演らないんですか?』言われるんですよ…マァ、演んないんだけどね。
節目の年ってのは確かにあるワケなんだけど、こうして長いことやっていると何らかの節目が出来てしまうんだよ。
エ?そういうの演った方がいいの?演って欲しいの?…そうでもないんだろう?
セットリストはボクが考えているんだけど、毎回同じだったらツマらないと思って色々と考えてるワケですよ。
それで、今年だったら『Blazing Crisis』から10周年とか、言いようはいくらでもあるんだよね。
早いもので、さらに10年遡ると『Turning Back』がある。
そこから3曲ぐらいいってみようかな~」20年前に発表した4枚目のアルバムからタイトル・チューンの「Turning Back」。
アルバムのタイトル曲、そしてオープナーにふさわしい颯爽としたドライビング・チューン。
20年前もコレを演っていた。
それでいいのだ! 「♪Turning back!」
コーラスもバッチリ!
達也さんのMC通り同じく『Turning Back』から「Starting to be Over」。
チョット他とは毛色の変わったファンク要素を含んだナンバー。 「他のバンドとは違うことを演りたい」と達也さんはおっしゃるが、この曲のコードの使い方なんかはその意志をよく表していると思う。
『Turning Back』完全再現の…イヤイヤだから、しないんだってば!
『Turning Back』からの3曲の最後は「Stay」。この中間部のキメはカッコいいね~。
そしてギター・ソロへ。
ココで場面がガラリと替わり、「Stay」からそのまま峻くんのドラム・ソロへとつなげる。
BLINLDMANの単独ライブには欠かせないこのコーナー。
几帳面に順序良くソロを組み立てて行くのが實成流。連打に次ぐ連打でクライマックスに差し掛かると客席から大きな喝采が浴びせられた。
峻くんのソロの間ステージから姿を消していたメンバーが戻って来ると、グバっと時間軸を戻して1998年のファースト・アルバム『Sensitive Pictures』のオープナー「When the Full Moon Rises」を取り上げた。
お召し替えをした松井さんのキーボード・ソロから…
ギター・ソロへ。
24年前?…全く古さを感じさせない。
イヤ、もう「古くならない」っていうのかな?
BLINDMANの音楽の「ブレのなさ」には恐れ入るばかりだ。Rayさんから「しゃべり担当」と紹介されて峻くんからひと言ごあいさつ。
「今日はどうもありがとうございます!
イヤ~、お客さんの声が聞けるっていいですね…ホントに久々です。
ボクも他にもライブを演っているんですが、お客さんの発声がOKになってからは今日が初めてのライブなんです。
なんか出てきた時の「キャ~」とか「ワァ~」とかいう感覚をずいぶん体験していなかったということを、今日のみなさんの熱いご声援で思い出すことができて大変うれしく思っております。
有観客を再開したのは、今年からですかね?
コロナで年の感覚が分からなくなっちゃった!
配信なども新たな挑戦としてやりました。
結果的にそれも有観客のライブに活きてきてるかな~と思います。
コロナはまだ明けていませんが、BLINDMANのより高まったステイタスをみなさんに見せられてるんじゃないかと思っております。
今、なかなか脂に乗ってると思いますよ!」
峻くん、BLINDMANに加入して7年だそうです。
エエエエエエエエッ~!7年も経ったのッ!
絶対2、3年だと思っていた。
峻くんを知り合ったのはCrying Machineの時だったけど、それだってまだ7年経った感じがしないっつーの!峻くんの「立て板に水」のごあいさつの後は、『Reach for the Sky』から「Stranger in the Night」。
人気曲だけに戸田さんの舌も飛び出す熱演!
曲全体を題材にして作られた、これだけで1曲成立してしまいそうな完璧なギター・ソロ。
毎曲、毎曲、カッコいいソロを考えるのはさぞかし大変なことでしょうナァ。
考えてから弾けるようにするのか、弾けるものをソロにするのか…きっとその両方なんでしょう。 Rayさんが再びステージから下りて『Expansion』収録のインストゥルメンタル・ナンバー「Over There」。
松井さんが奏でるたおやかなオルガン・サウンドの上を…
達也さんのギターのボートが進み往く。
曲はマイナーだがクライマックスに差しかかると徐々にメジャーっ気を出してくるところがナントもオモシロイ。
そして、「来るぞ、来るぞ」の必殺のピカーディ・ケイデンス。
実によく出来た曲だと思う…好きよ。BLINDMANの詳しい情報はコチラ⇒BLINDMAN OFFICIAL SITE
<後編>につづく
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