BLINDMAN UNITE FOR EXPANSION TOUR <後編>
『BLINDMAN UNITE FOR EXPANSION TOUR』東京公演の後半。
「インスト曲の次にこんな物を用意してきました。
『アコースティック・ライブって演んないんですか?』って結構訊かれるんだけど…演んないんです。
アコースティックで演った曲をアコースティックで演ればいいのかな?っていう感じですね」
全くその通り!
少し指慣らしをしてからひと言…。
「弾けるかな~…」
エ?『Expansion』収録のアコースティック・ギター・ソロ・ナンバー「Solitude」。
タイトル通り「孤独」な独奏。
「弾けるかな~」なんて言っていたけど、何ら危なげなくギターという楽器が作り出す可憐な世界を演出していた。「フゥ~、1カ月前ぐらいからこのことしか考えてなかった!」
ウソこけ!楽勝、楽勝!ココでRayさんが加わる。
前作『Reach for the Sky』からボサノバ調のナンバー「Blue Moon」。Rayさんがありったけの感情を込めて歌うこの曲。
初めてサビのパートを耳にした時、真っ先にケニー・ドーハムの「Blue Bossa」を思い出した。
そしたらアータ、この曲のタイトルが「Blue Moon」だっていうじゃない?
「青」でつながってた!…ビックリしたね。
ミュージシャンの皆さんは「青」といえばこういうイメージをお持ちなのか…。
ちなみにロレンツ・ハートとリチャード・ロジャースのティン・パン・アレイの黄金コンビが作った「Blue Moon」というドンズバの名スタンダード・ナンバーもあります。
こうして見ると、ブルーは美味しい曲が多いな…そういえばサバも魚ヘンに「ブルー」だ。
塩焼きに味噌煮…美味しいもんね。そして、達也さんはギターを12弦に持ち替えた。
密度の濃いアコースティック・コーナーだな~。美しい12弦ギターのサウンドをフィーチュアして送り出したナンバーは、『Subconscious In Xperience』からの「Caged Bird」。
これまた何ともドラマチックな曲。
こういうナンバーもRayさんに大マッチだ。達也さんは12弦ギターでストラミングをしていたかと思うと…
エレクトリック・ギターに持ち替えての泣きのソロ。
とことんゴージャスなアコースティック・コーナーだった! 雰囲気がガラっと変わって~、「さぁ、カッ飛ばしていこうゼッ!」
キラー・チューンのひとつ「The Touch of Gray」。
しかし、この曲はサビはいつ聴いてもワクワクするね。
メチャクチャいい展開だ!そして下手から「ギタ~!」。
ココでもギターが大爆発!
この曲のキメ・フレーズもなんと魅力的なことよ。松井さんのキーボードから…
「Tears of God」。
この曲もナニげにメチャクチャBLINDMANを感じるナァ。私の感覚で言うと、マイナー・コードの時に「マイナーセブンス」を弾く。
するとそのセブンスの音がよく聴こえるイメージか?
わかるかナァ~、わかんネェだろうナァ~…私のかなり勝手な印象だからして。『EXPANSION』に戻って「Promise of Love」。
スネア・ドラムのアクセントに耳が行く。
それにガッツリと絡む重低音。
そして、2人でウットリと奏でるサビの名旋律。
このパート、実はジャズのスタンダード曲である「枯葉(Auntumn Leaves)」と同じコード進行。
ウマい!
メジャーとマイナーのII-Vが連続するコード進行にこの歌メロを乗せて、前後にハードなパートをくっつけてオシャレにつなげているところがBLINDMANの奥義。
こういうことはジャンジャンやって頂きたい。「今日はワンマンにお付き合い頂きまして本当にありがとうございます。
やっぱり最高ですね!
BLINDMANファンの皆さんは本当にあたたかい。心から感謝しています。
どうもありがとうございます!
佳境に迫ってまいりました。
最後はもう思いっきり拳を振り上げて頂いてバシッと決めたいと思います。
皆さん、用意はいいですか?
声出しOKだからね。
みなさん、用意はいいですか?」
「ウォー‼」…今度はお客さんが「EXPANSION」! 待ってました!は『Reach for the Sky』の「Now or Never」!
123、123、12とバンドが一丸となって飛び出してくるイントロ。
まずココが最高にカッコいい。コンパクトなギター・ソロ。
そして、そのギター・ソロの後にこの曲のハイライトがやって来る。
それはサブドミナント・モーションを効果的に使った大サビ。
タマらん!この曲、「大好き」と先日達也さんに伝えたところ、彼も大好きなんだって!
曲の魅力を倍増させたのは、この曲をアルバムでは2曲目に持って来たところ。
そして「Da Doo Ron Ron」につなげるアイデアにはウナってしまったっけナ。 続けて『To the Light』から「Rising Sun」。
本編の最後を締めくくるにふさわしい5人の激烈極まるパフォーマンスが繰り広げられた。
少しの間を空けてアンコール。
「どうも…楽しめた?
悩んで考えて、ガンバった甲斐があった。
もうちょっとだけお付き合い願います」目つぶしの照明から…
達也さんの艶っぽいギターからスタートするのは5枚目のアルバム『Pain for the Pleasure』に収録されている「River of Life」。
アンコールの1曲目をシットリと演っておいて…
最後の最後に爆発したのは「Living a Lie」!
アルバム『EXPANSION』を中心に新旧のレパートリーをダイナミックに取り入れたまさにBLINDMANが「爆発」したステージだった。
燃え尽きた~!
『EXPANSION』から丸2年。
そろそろ次の爆発がやって来ることを期待しよう! 「みんなありがとね!
またココで会おうね…ありがとう!」BLINDMANの詳しい情報はコチラ⇒BLINDMAN OFFICIAL SITE
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