HARUKA SPECIAL SUPER SESSION at HEARTS~HARUKAの巻<後編>
さあて、快調に飛ばしているHARUKAのステージ。
<後編>イキます!ドイツ、アメリカとめぐって来た世界のヘヴィ・メタルの旅。
現在イギリス上陸中。
ご存知の通り、最近イギリスは熱波でヘロヘロになってる。
40℃を越えたのは史上初のことと騒いでいるが、コレは2日間だけのことだったらしい。
それより、イギリスは家にエアコンがないのが普通なので、気温よりもそっちの方が問題だと思う。
私と同じ年のMarshallの経理のオバさんも、今回生まれて初めて家にエアコンを取り付けたと言っていた。
何しろMarshallの本社の事務所にもエアコン付いていないからね。
ロンドンの楽器屋も同じで夏になると、お客さんはみんな汗ダクで試奏してる。
で、今度は水不足だって。
あまりの日照りにテムズ川の源流が干上がってしまい、川の長さが縮まっているらしい。
そのうち女王陛下がテレビに出て来て節水を呼び掛けるかもしれない。
さて、次の曲も…Iron Maidenの「Flight of Icarus」。 後半に入ってもまったくメタル疲れなど見せずギンギンなパフォーマンスを見せてくれる5人。
HARUKAの総帥・山下昌良。
イヤ、「車掌」とでもお呼びするべきか?
「HARUKA」というのは関西空港にアクセスする特急列車から命名されたということをお聞きしたからだ。
NOV
Rie a.k.a. SuzakuKENTAROそして、森はるか。 そして、Iron Maidenをもう1曲…「The Number of the Beast」。
山下さんが後ろから見守る中、2曲ともタップリとギター・ソロを交えて聴かせてくれた。
「アイアン・メイデンってスゴイですよね。
『鋼鉄の処女』…スミマセン。
チョット調子にノッちゃいましたね?
調子にノルと人っておかしくなりますよね?
なんか『クレイジー・ドリーム』とかメタルの歌詞ってそういうのが多いんですよ。
だから、『クレイジーになれ、クレージーになれ』って…クレイジーキャッツになったらどないすんねんッ!
ハナ肇さ~ん!
わかりやすいね…あまり考え過ぎると今イチなんですよ。
お客さんもチョット頭が足りないくらいの方が理解してもらえる。
今、ワタシ悪いこと言いました?
絶対足りないでしょ?みんな足りない気がする。
まぁ、足りないからメタル好きなんでしょうね…もちろん、私たちもです!
ところで埼玉弁で『ウーパールーパー』ってなんて言うんですか?
えっ?ウーパールーパーはウーパールーパーなんですか?
じゃあ、アイアン・メイデンとウーパールーパーと言えば…。
そう、あの曲です!」それにしもNOVさん、よくしゃべるナァ~。
NOVさんはMarshall Blogには今回が初登場になるんだけど、実は17年前から存知上げているのです。
それは2005年に開催した『マーシャル祭り3』というイベントでのこと。
NOVさんが大村孝佳くんのバンドで歌ってくれたのです。
あの時はゼンゼンしゃべっていなかったので、今回の一連のトーク・コーナーにはビックリしたわ!ところで、今日のRieちゃん、Iron MaidenのTシャツをお召しになっている。
NOVさんが今おっしゃったように、アイアン・メイデンってのはスゴイんだね。
ひとつ思い出したことがあるんだけど、それは20年近く前にフランクフルトへ行った時のこと。
ザクセンハウゼンというところに「アドルフ・ヴァグナー」という安くてとてもおいしいドイツ料理店があって、Marshallの連中はフランクフルトの展示会の時にソコへ行って食事をするのを習わしにしていた。
そのお店、ドイツなのにビールを置いていないんだよ。
その代わりザクセンハウゼン名物の「Apfelwine(リンゴ酒)」をしこたま飲む。
そして、いい気分になったところでブラブラ歩いてホテルまで帰るんだけど、そんな時は歌のひとつも出ようというもの。
歌う曲が決まっているワケでもなく、誰かが歌い出すと仲間がそれに加わってすぐに大合唱となる。
数曲歌った後、誰がある曲を歌い出すと雰囲気が一変した。
目を閉じて感情を込めて歌うヤツ、元気よくガナリ立てているヤツ、スタイルはマチマチなれど、全員実にうれしそうなのだ。
私はそれが誰の曲かサッパリわからず、みんなが歌い終わった後、そのウチの1人に誰の曲を歌っていたのかを尋ねてみた。
「え、シゲは知らないのか?アイアン・メイデンの『XXXXXXX』じゃないか!」
何の曲だったかは覚えていないが、あの時のみんなの楽しそうな顔はよく覚えている。
その時は私も「アイアン・メイデンの普遍性ってスゴイ」と思った。
はい、Iron Maidenの「ウーパールーパー」といえば~?
「The Trooper」だ!…ホンマかいな?
爽快にブッ飛ばすドライビング・ナンバー。
おおよそ「ウーパールーパー」とは結び付かん!2人のギター・ソロからの~…
ギターのハーモニー・パート。
ん~、いかにもメイデン!
そうなんだよね、<前編>に書いた通り、私は80年代以降のハードなロックをほとんど知らないんだけど(決してキライなワケではない)、誰かがアイアン・メイデンの曲を演奏するのを耳にすると、その曲を知らなくても「ん?コレはアイアン・メイデンか?」とビビビと来る。
スゴイ個性だと思う。
だから変わらぬ人気を誇っているんだね。はるかちゃんのスティッキングがますます冴えわたる!サオ・チームそろい踏み!
<前編>でニコ・マクブレインのことを書いたけど、メイデンの他のメンバーの皆さんとはMarshallの創立40周年のパーティでご一緒させて頂いたことがあった。
あんな「しゃれこうべ」のイメージが強くてさぞかしコワいんだろうな…と思っていたんだけど、エイドリアン・スミスも、ヤニク・ガーズも、デイヴ・マーレイもスティーブ・ハリスも、みんなニコニコしていてとても感じのオジさんたちだった。
マネージャーさんとはメイデン以外の仕事でもずいぶんご一緒しましてね、以前は季節になるとエディから毎年クリスマス・カードが送られて来てたんよ。そういえばNAMMの時にそのマネージャーからこんなモノをもらったことがあった。
事務所のアーティスト名簿。
今見てみると…メイデンの他にFUNERAL FOR A FRIEND、BULLET FOR MY VALENTINE、GALLOWS、VRING ME THE HORION、YOU ME AT SIXなんかが名を連ねていた。
スゲエ事務所だな。 British WorldのコーナーはIron MaidenからJudas Priestへ。
曲は「Breaking the Law」。
コレは知ってる。
みんな揃って腰をフリフリ!コレは楽しい!
私が中学2年生の時にセカンド・アルバムの『Sad Wings of Destiny』がリリースされてね、ラジオで「The Ripper」を耳にした。
「この世にこんなカッコいい音楽があるのか!」と感動したわ。
私だって70年代はこの手の音楽に、夢中だったのよ。
演奏が終わって…「間違えましたね…KENTAROが。右から入りましたね?」
と、ココでみんなで立ち上がって腰振りの練習。
「上手、下手。上手、下手。上手、下手…1・2・3・4、1・2・3・4。
腰振るの苦手な方とかいます?
腰痛大丈夫ですか?
最近ご無沙汰とか…ナニ言ってる。アカン!そんなこと言っちゃ!」
お客さんはHARUKAの演奏に合わせて腰をフリフリフリフリ。
コレ、本家はやらないでしょ?
「さぁ、ブリティッシュのコーナーが終わりました。
ココからジャペェア~ン!
どうもこんにちは。郷ひろみです!
アカンアカン、またチョット調子にノッて来た。
さぁ、ココはRieちゃんコーナー」
と、Rieちゃんが物販の紹介をして…
最後のセクション、Japan Worldに突入!
Rieちゃんが弾く炎のリフから曲がスタート! ジャペェア~ン・ワールド、まずはRieちゃん2012年のミニ・アルバム『Dreaming Eyes』から「Desire」。
日本のメタルもゼンゼン負けちゃいないゼ!中間部のバンド・アンサンブル・パートが何ともカッコいい!いかにもRieちゃんが作ったっぽい凝ったフレーズが印象的だ。
それに呼応するようにしてRieちゃんのソロ炸裂。
「サンキュー!Rieどうもありがとう、だけどケーブルで滑ってコケてしまいました。
皆さんの機材の方、ナニかトラブってませんか?
マジで滑っちゃいました。
メッチャいいケーブルだったんですね。メッチャ滑る!
すごいよ、コレ…イヤ~、ビックリした!
さぁ、ココではるかコーナー!」
ムムム!…このチーム、エライ!
だってギターの線のことを「シールド」って言わなかったもん。
もう一体何回書いたかナァ?…ギターとアンプをつなぐ線のことを「シールド」って呼んでいるのは、私が知る限り日本人だけです。
完全な和製英語であり、日本の方言です。
海外では通じません。実際に確認しています。
「シールド」はカッコ悪いからもう止めましょう。
イギリスでは「ギター・リード(Guitar Lead)」なんて言ったりもしますが、世界標準は「ギター・ケーブル」です。
「ツーマン」と「シールド」はもうおしまいにしましょう!
「ギター・ケーブル」に清き1票を! MCマイクが'はるかちゃん'に移動。
「はるかコーナーありがとうございます。
NOVノブさん、大丈夫ですか?
そのケーブル、丈夫だけどすごく滑るんでしょ?
ドラムスの森はるかです。
今日はお越し頂きましてありがとうございます。
なんか雨降ってましたよね?
雨降ったり、暑かったりとか、大変ですけども、皆さん、お水を飲んでくださいね。
お酒もほどほどにしないと倒れちゃうみたいなんで気をつけてください」
「次は私が普段ドラムスを叩いている『FATE GEAR』というガールズメタル楽団とかスチームパンク楽団とか言うんですが、そのバンドの曲を2つ演らせて頂きます。
今日はライブの後に関東で初めてやるアフター・パーティがあります。
関東はコロナでアフター・パーティなんてできないよ!って感じでしたからね。
今日は満を持して開催できることになりましてので、気を付けつつ楽しみましょう!」 「運命の歯車」…バンド名を冠した曲。
FATE GEARのキラー・チューン「Fate Gear」。'はるかちゃん'の疾駆するドラムス!
徹底的にドライブするFATE GEAR感満載の1曲。
はい、FATE GEARさんにはお世話になっております。'はるかちゃん'はNATAL。
この日のキットはウォルナット製。
シャープでヌケの良い音が何とも小気味よい。NOVさんに勝るとも劣らないサオ・チームの高いテンションは果てしなく続く!本編を締めくくったのはもう1曲のFATE GEARナンバー「Scars in my Life」。
これまたスピード感に満ち溢れた本編の最後を華々しく飾るに持ってこいのナンバー。
鉄壁のメタル・パフォーマンスで本編を走り抜けた5人!
アンコールの前に告知。
来る8月20日と21日、連続でHARUKAの5人がステージに結集する。
20日は福島。
21日は吉祥寺。
今、山下さんがスウェーデンで休養中だけど、きっと間に合うように帰って来てくれることだろう。
お客さんの熱烈な拍手に応えてのアンコール。
ステージには何やら怪しい人物が…誰だ?!NOVさんにキマってら!
「山下さんが『どうせしゃべりたいんやろ。先に出てしゃべって来い!』って言うから!「ボクも段々山下さんに認められる息子になって来ました!」
息子だの、シスコだの、ザビエルだの…ひとりで振っては突っ込み、振っては突っ込みと、もう文字にできません。
メッチャ笑ったわ!
たとえ文字にしたとしても、まず意味が通りません。
話し言葉というのはそれだけパワーがあるのです。
だから演説というモノのはコワいのです。
まぁ、アレでカレコレ42、43分はトークが続きましたね?
1時間はしゃべっていなかったと思う。(←ウソですよ~)
そんなNOVさんの壮絶トークが聴きたかったらHARUKAのライブに行くべし!
そうしてひとしきりしゃべった後、メンバーを呼び入れた。 まずは'はるかちゃん'が登場してひと言。
「今日はお暑い中、お越し頂いてありがとうございます!
私は冬でも汗ダクで、この通りお風呂上りみたいになっております。
皆さんもゼヒお風呂上りみたいになって帰ってください!」
順繰りにメンバーがステージに上がってアンコールがスタート!まずは冒頭にドイツ・ワールドに戻ってAcceptの「Fast as a Shark」。AcceptもIron Maidenと並んでHARUKAのキモですな。「オリャー!」
何度もキマったリエゾー・キック!そして、最後は「待ってました!」の「S.D.I.」!
これまた感動的なチョイスでお客さんは大喜び!
そのお客さんの熱気をハネ返すかのような灼熱の演奏で5人は燃え尽きた!
「どうもありがとう!」
イヤ~、本当にスゴいライブでした。
そして、私はとても勉強になりました!
□■□Marshall Recordsからのお知らせ■□■
先頃、2作目の世界発売アルバム『DYNAMOTIVE』のリリースを発表したD_Drive。
先行して配信リリースした「I Remember The Town」に続いて7月29日に第2弾先行シングル「Wings」を配信リリースしました!
すでにD_Driveのステージでは頻繁に取り上げられているYukiちゃん作の人気曲。
お求めはコチラからどうぞ!⇒サブスク広場
そして、そのセカンド・アルバム『DYNAMOTIVE』。
我がMarshall Music Store Japanからは輸入盤を販売致します。
コチラも方もよろしくお願い申し上げます!
尚、帯とブックレットが付属した国内盤はD_Driveのライブ会場での限定販売となります。Marshall Music Store Japanはコチラ
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