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2022年8月26日 (金)

DYNAMOTIVE物語~D_Drive2枚目の世界リリース・アルバム発売!

 

本日2022年8月26日、Marshall Recordsより…10s_2D_Driveの2枚目の世界発売アルバム『DYNAMOTIVE(ダイナモーティブ)』がリリースされました!
前作はそれまでのD_Driveの代表曲をコンパイルしたベスト・アルバム的な内容であったが、今回はこのアルバムのためにD_Driveのソングライティング・チームが書き下ろした曲で構成したドオリジナル・アルバム。
D_Driveのピッカピカの新曲を自分のレーベルからリリースしたがっていたMarshall Recordsもその仕上がりに大変よろこんでいる。
しかし、ココまで来るのは決して平坦な道のりではなかった…。
その過程を振り返って、『DYNAMOTIVE』誕生の喜びをさらに深く味わいたいと思う。20s_2Marshall Blogの記事がMarshall Blogの親分の目に留まり、2019年2月、D_DriveはMarshall Recordsと契約。30同年5月、最初の世界リリース・アルバム『MAXIMUM IMPACT』を発表。40sリリースと時を同じくして開催されたMarshallが主催する『Marshall Live』に出演するために渡英。50現地の音響スタッフに「音デカ!」と言われながらも、完璧なパフォーマンスで観客の度肝を抜き、Marshallの故郷イギリスで最高のお披露目をすることができた。60その足でロンドン最大級のフェス、『Camden Rocks Festival』に参加。70D_Driveが出演した会場は小ぢんまりとしたパブだったが、メンバーも満員のお客さんも汗ダクになる熱演で、「アンコール」の要望が引きも切らず、例外的に追加の演奏が許可された。80その4か月後。
ところは上海。
今やNAMMをもしのぐ規模の楽器展示会『Music CHINA』でのデモンストレーション。90毎回ものスゴイ数のお客さんだった。
お客さんが多くなるとつい音も大きくなる…見回りに来た主催側のスタッフと小競り合いをするブースの音響担当者に昔の楽器フェアでの自分の姿を思い出したものだった。100コレ、全員D_Driveのサインと記念撮影待ちですからね。
人気のほどが窺えるというモノだ。
その人気ぶりに、翌年は野外の大きなステージへの出演が約束された。
620 年が開けて2020年1月。
今度はNAMM ShowのMarshallブースを大いに賑わした。10_2 最終日の最後の回まで毎回広いブースを満員にできたことは私も鼻タカダカだった。
この人気に気を良くしたMarshallは、翌年のNAMMへの出演を正式に依頼した。
ミーティング・ルームにMarshallの社長、Marshall Recordsの親分、D_Drivreメンバーと私が集まったところで、「また来年もお願いします」と言われた時は盛り上がったナァ。120そのNAMMの時に近隣の「Houese of Blues」にて開催された『SHE ROCKS AWARD』のオープニング・アクトを務め、ココでも注目を集めた。
130こうして、英米に端を発するD_Driveの世界進出計画も順風満帆かのように見えたし、実際その通りだった。
ところが…好事魔多し。610 帰国して間もなく瞬く間にコロナウイルスが日本中に蔓延し、D_Driveの海外渡航の道が完全に閉ざされてしまい、上海もNAMMも2回目の渡英の可能性も、すべて水泡に帰してしまった。
一方、国内での活動も大幅な制限を余儀なくされる中…Cv_3 2021年4月、名古屋でのライブの後にSeijiさんが急遽入院することになってしまった。
脳出血だった。
音信不通の期間がしばらく続き、一時は「D_Driveもココまでか…」と観念しかけたこともあったが、140 驚くことに2か月も経たないウチに見事復帰!
さすが、ハンドルを握って1人で地球10周(以前は「7周半」だったが上方修正が入った)した男だけのことはあった!50vコロナ地獄の中、2022年3月、足掛け4年を費やして『感謝の47都道府県ツアー』も完了。
後はコロナさえ収まってくれれば…と思っていたら…。150今度は7月にYukiちゃんが入院。
しかし、Yukiちゃんも日ごろの行いが良いおかげで、先週復帰ライブをやり遂げてくれた。160v…とマァ、色々なことが起きた3年間だったワケ。
そんな山と谷の間を縫って『DYNAMOTIVE』の制作が進行した。
私がMarshall Recordsから「新曲で固めたアルバムを作りたい」という連絡を受けたのが昨年の夏のこと。
そこからD_Driveのソングライティング・チームと連絡を取り合い、作曲作業を進めてもらった。
何しろ相手は「世界」。
海外のリスナーが泣いて喜ぶような曲を作るには、やはり世界を制覇したロックの本場のプロの意見を取り入れるのが一番だ。
Marshall Recordsからいくつかの課題が出されたが、SeijiさんもYukiちゃんも素直にアドバイスを受け入れてくれて、最大限の努力を試みてくれた。
私は間に入って、双方の意見をスリ合わせるパイプ役を務めたのだが、正直言うと精神的には結構シンドかったな。
何故なら、私はMarshallの人間である一方、D_Driveの音楽はデビューしていた時から知っていてSeijiさんのやりたいことがわかっているつもりだったから、イギリスから課題が出された瞬間にSeijiさんが示すであろう反応が100%わかってしまうのだ。
反面、子供のころから夢中になって聴いて来たブリティッシュ・ロックの世界に足を踏み入れることができてうれしくもあった。
「世界レベルのショウビジネス」を見たような気がしたよ。
一体、Seijiさんと延べ何時間ぐらい打ち合わせをしたかナァ…?
こうして『DYNAMOTIVE』の制作は進み、約1年をかけていよいよ本日発売の運びとなった。
D_Driveのメンバーと制作スタッフが手塩にかけて完成させた1枚なのだ。
 あえてココでは音楽については触れずにおくが、ゼヒひとりでも多くの人にお聴き頂きたい。
さて、そんな『DYNAMOTIVE』のリード・チューンであるアルバム1曲目の「Red Light, Green Light」のできたてホヤホヤのビデオが公開されたのでゼヒご覧あれ!

音楽の他に今回のアルバムで注目して頂きたいのはアートワーク。
『MAXIMUM IMPACT』の時はイギリス・サイドにデザインを一任した結果、レーベル・メイトであるBad Touchのギタリスト、ダニエル・シーキングスが担当してくれたのだが、今回は日本サイドでデザインをすることが早い段階で決定していた。170誰にお願いするか?…私の要望でMarshall Blogではおなじみの梅村昇史氏をお迎えすることになった。
185梅村さんはその頃、ザッパやニール・ヤング、カンタベリー・ロックの本のデザインや原稿執筆でかなりお忙しかったが、「D_Driveさんのタメなら」とひと肌脱いでくださった。

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今回のジャケットは3面見開きの完全紙ジャケ仕様。
普通のゲイトフォールド(見開き)仕様という選択肢もあったが、せっかくの機会なので6つの面を梅村さんに託した。190私が梅村さんのデザインをD_Driveに適用したかった理由は世界をターゲットにしているから。
音楽の内容は別にして、日本で制作するCDってどこまでいってもドメスティック臭が強く、当然ジャケットも「はい、日本で作りました」という感じが抜けきらないんだよね。
そこへ行くと梅村さんは、日本を代表するフランク・ザッパ研究家で、ジミヘンやソフト・マシーンやイングランドの国内盤のジャケット・デザインも手掛けている根っからの洋楽派だ。
「下町のひとりヒプノシス」を標榜するだけのことはある洋楽アートワークのエキスパートなのだ。
それが梅村さん起用の理由。
つまり洋楽のジャケットの雰囲気を出したかったのだ。200盤面はピクチャー・ディスク仕様。
ココでも梅村デザインがいい味を出している。210そして、今回もD_Driveのライブ会場で販売される国内盤仕様を制作した。
帯と…215s_220ページに及ぶブックレットが付属している日本限定バージョン。220sチラリを中をお店するとこんな感じ。
もちろん梅村デザイン。230ブックレットにはたくさんの写真と、この記事に書いたようなアルバム制作の裏話と各曲ごとの解説が掲載されている。
この辺りは職権乱用で私が筆を執らせて頂いた。240…とCDはこんな感じ。
もちろん各種サブスクでも音源を入手することができる。
 
『DYNAMOTIVE』の音源はコチラ⇒サブスク広場250bnさらに、『DYNAMOTIVE』はMarshallのレコード屋さん、Marshall Music Store Japanでも販売します。Mmst_square_2コチラは帯やブックレットが付いていない通常の輸入盤仕様。20s_3でもオマケでMarshallのスクエア・ロゴ・ステッカーが3枚もらえるよ!5s2img_9727しばらく入荷が途絶えていた『MAXIMUM IMPACT』も入荷しますのでよろしく!

Marshallのレコード屋さんはコチラ⇒Marshall Music Store Japan280と、今回も色々なことを学ばせてもらったアルバムづくりだったが、ひとつ…とても驚いたことがありましてね。
それは、D_Driveの音楽が世界ではどう受け取られているか?…ということ。
コレには勉強させてもらいました。
あんまり興味深かったので、それに関する論文を後日Marshall Blogに掲載させて頂きます。
興味のある方はお楽しみに!

D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Website

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200_2(一部敬称略)