SOUL OF ROCK vol.74 <前編>~BLUESBOMBERとDEALS
今回でMarshall Blogへのご登場が3回目となるのはこちら!…と言っても人ではない。
『SOUL OF ROCK』なるシリーズ・ライブ・イベントだ。
最初に取材させて頂いたのは2017年6月24日の渋谷La.mama。
大学生の時、「渋谷に新しくライブハウスができるんだってよ!」と話題になっていたのが1981年開業のeggmanとその翌年に開店したLa.mamaだった。
でも、La.mamaさんとは不思議と縁がなくて、この『SOUL OF ROCK』の時に初めてお邪魔した。
そして、その後はチョクチョクLa.mamaさんにご厄介になっているが、eggmanさんはいまだに1度しかお邪魔したことがない。
そのLa.mamaさんの時の『SOUL OF ROCK』は「vol.23」だった。
2回目にご登場頂いたのは、2019年の1月19日の吉祥寺シルバーエレファントの時。
この時が「vo.37」。
シルバーエレファントは1978年にできた時からほぼ知っている。
当時の私は高校生で、身内のイベントの時にシルバーエレファントに出させて頂いた。
その当日は日曜日で、学校の「50周年式典」かなんかがあった。
それをサボってシルバーエレファントに行ったんだけど、それが後でバレてバツとして頭を丸めさせられた。
コレ、今なら大変だよ。
あの頃は生徒に対する教師の制裁が珍しいことではなかったし、怒られるだけのことをしてしまった生徒の方も観念しておとなしく鉄拳を受け入れていた。
とにかく当時「ライブハウスの舞台に立てる」なんて夢のようだったからね。
鉄拳ぐらいだったらナンでもなかったが、頭を丸めさせられたのはマイった。
だって、こちとらロックンローラーだったんだゼ!
シルバーエレファントさんはその後、大学に入って別のバンドで何度か出演させて頂いた。
あの時代、ステージが終わった時間帯の吉祥寺の街には人っ子ひとり歩いていなかったような気がする。
私もいい加減古くなった。
何が言いたいのかというと、今日レポートする『SOUL OF ROCK』の「vol.74」は私がお邪魔したことがないライブハウスで開催された…ということ。
会場は東高円寺の「ロスアンゼルスクラブ」。
ライブハウスどころか、「東高円寺」って生まれて初めて行ったわ。
コチラのお店も1985年の開業という大老舗。
しかし、「vol.74」ってスゲエな。
「vol.37」で最後にお邪魔してから今回がちょうど37回目。
ん?ということは、吉祥寺の時が今までの『SOUL OF ROCK』のちょうど真ん中だったんだ!
よくぞこんなに続けたものだ。
こういうイベントごとって始めるのはそうムズカシいことではないんですよ。
とにかく大変なのは「続ける」こと。
同じイベント企画経験者として『SOUL OF ROCK』に大きな喝采を送りたい。今回の『SOUL OF ROCK』には5バンドが登場。
Marshall Blogではそのウチ2バンドのステージを紹介する。
まずはトリ前に姿を見せた『SOUL OF ROCK』の主催者、'はらやん'率いる「BLUESBOMBER」。
いい名前だ。
1曲目…あまりにも久しぶりに耳にしたので一瞬、「アレ…これナンだっけ?」となかなか出て来なかったのは…おお、そうだ!
コリャUriah Heepの「Look at Yourself」だ!
日本では「対自核」と呼んだ方が通りが良いのか?
歌うはキーボーズの'みやっち'。ギター・ソロはチャーリー。
出演するって知らなかったのでビックリ!Marshall JCM200 DSL100と1960Aを使用。
「ジミー・ロジャースのナンバーを聴いてください」
2曲目は古典「Walking by Myself」。
「ブルースの爆撃機」だからナニはともあれブルースを演らないと!'はらやん'の熱唱!
「古典」といってもゲイリー・ムーアのカバーで結構一般的なのかな?コーラスはサポート参加の'じゅり'。
ベースは'会長'。
ドラムスは'ティグ兄'。
ティグさんにはNATALを叩いて頂いた。
ココでもチャーリーのブルージーなソロが炸裂。
「シャッフル、いいね~!次はクラプトンを聴いてくれ!」と’はらやん’がつなげたのは…
「Foreverman」だ。
この曲でもツボを抑えたチャーリーのギターが大活躍。
ナンたってクラプトン・ナンバーだからね…ギターが活躍しないと!「会場のカワイイ女の子に捧げます」と次の曲「Oh, Pretty Woman」を紹介。
この「Oh, Pretty Woman」はロイ・オービソンのアレじゃなくて、ゲイリー・ムーアも取り上げたA.C. Williamsって人が作った方ね。
ちなみに、ロイ・オービソンってロンドンに来た時に「1962」を買ってアメリカに持ち帰り、「初めてMarshallをアメリカの公の場所で使った人」になったらしい。 チャーリーとのコンビネーションもバッチリ!
お!また聞き覚えのあるキーボーズのサウンド!
コレはすぐ思い出した。
Vanilla Fudge版の「You Keep me Hanging on」。
我々の世代はロッド・スチュアートのファッジ・バージョンでこの曲を覚えた人も多いハズ。「♪セッミッフリワイドンチュ~べ」……と気合を入れて、ハハハ、アッという間に終わっちゃった!
さすが主催者!…フル尺で演ると時間をオーバーしてしまうので「世界一短いKeep me Hanging on」にまとめたそうです。次に持って来たのはHumble Pieの「Get Down to it」。
’みやっち’さんのハリのある声がここでも響き渡る。Humble Pieとか、Sladeとか、いいよね~。
好んで聴くことはあまりないが、「ロックの原風景」というイメージが私にはあるのです。
ナンダカンダいって「最終的にロックが戻るべき場所」…みたいな。サングラスにかけ替えた’はらやん’。
「少ししんみりした話をします…噛まないでしゃべらなきゃ。
仲のいいバンドのギタリストの住友俊洋がガンと闘ってガンバってきたんだけどね…先月、残念ながら天国に逝ってしまった。
住友俊洋…天国で聞いとけ~!」’はらやん’が叫んだ曲のタイトルは「Waste of Time」。
かつての住友さんのバンド、The Savoy Truffleのナンバー。
ちなみに2004年にMarshallのハンドワイアード・シリーズを大阪でお披露目する時、The Savoy Truffleさんにご登場頂いたんですよ。天国の住友さんに聴かせるように熱唱する'はらやん'。
同様に思い入れをタップリ込めた音を並べたチャーリーのソロ!
感動の1曲で出番を締めくくったBLUESBOMBERだった!
そして、『SOUL OF ROCK vol.74』のトリを飾ったのは、この日がデビュー・ステージとなったDEALS。
雨宮敬義
吉永'GOKI'訓春
横山壮五
山市修也
GOKIさんはもちろんMarshall。
JVM410Hと1960A。
足元のようす。
JVMのフットコントローラーもバッチリ活用されていた。山市さんはNATAL。
上述の『SOUL OF ROCK vol.23』の時にもメイプルのキットを叩いて頂いたことがあって、今回も歓迎して頂いた。今回はアッシュの12"、13"、16”、22"のキット。
初めて耳にするDEALSの音楽。
私だけでなく多くのお客さんも同じか…コレがデビュー・ステージだからね。
でも違うのは、私は見事に予備知識がない状態だったのだ。
もうチョット予習してくればヨカッタか?1曲目は「Candy Color Maker」。
ドワ~!想像していたのとゼンゼン違うぞ!
も~、とにかく「カッコいい日本のロック」としか言いようがない!
コレはいいゾ!
予習なんか全然必要なかった!
すぐに入り込めちゃう。
見た目も40年以上前に渋谷の屋根裏や新宿のロフトで見かけたお兄さんたちなのだ!シンプルでストレートなロック・テイストにツイン・リード体制。
雨宮さんもMarshallだ。
この日はDSL100と1960Aを使用した。ノッケからGOKIさんのソロ炸裂!
続けてもう1曲オリジナル・ナンバーで「Are You Ready?」。
これまたバッチリ骨太のハード・ロック!
タマらんね!
も~、雨宮さんの声や歌い回しがノディ・ホルダーみたいでタマらんのよ! それを受けてGOKIさんのトラディショナルなソロ。
コレでいいのだ。
こういう音楽にピロピロは必要ない。「うれしいね~!なんか懐かしいところに帰って来たみてぇ~だ。」
行くよ~、♪ア~ア~ア~…アー・ユー・レディ?」 時折Marshall Blogに書いて来た通り、私は長い間ロックから遠ざかっていて、帰って来た時に巷のロックが自分の知っているロックと似ても似つかないモノに変わっていて驚いた。
まさにロックの「浦島太郎」。
ちなみに私が現役でロックに夢中になっていた当時の最新のスターはランディ・ローズだった。 「ロックの玉手箱」をコジ開けてから約四半世紀…いつかこういうDEALSのようなロックらしいロックが帰って来るものと信じ続けて来た。
5年待ち、10年待ち…ゼンゼン帰って来なかったナァ。
それどころか明後日の方向へ行ってしまい、ロックはアニメやゲームのオマケとなり、アメリカではヒップホップの方がスッカリ上になっちゃった。
加えてライブ・ステージの上のギター・アンプがドンドン小さくなっちゃって、いつしか「爆音」が疎まれるようになってしまった。
そして、あふれるコピー・バンド。
いくら時代は変わるとはいえ、さすがにコレはマズイんじゃない?
だから私はDEALSのようにコピーではなく、オリジナル曲で伝統的なロックの魅力を伝承するバンドを手放しで応援したいのだ。「あ~、懐かしい顔が揃って…次の曲をあんまり早く始めちゃうと出番がすぐ終わっちゃうからな~。
(ペットボトルのお茶を飲んで)健康を考えてルイボスティとか飲んでるのよ。
オレんち実家が魚河岸でサ、出勤が3時20分なのよ。
年々、歳を取るごとに家業と同じ時間に起きれるようになったよね。
でも、音楽やりながら魚屋をやるなんてムリだよね。
時間が全然逆だからな~。
だから札幌から逃げ出して来たの。エヘヘヘへ!」まだ、レパートリーが少ないからかな?
コピー・ナンバーでDEALSもHumble Pieをキメ込んだ。曲は「C'mon Everybody」。
Humble Pieというか、エディ・コクランか。シンプルにしてヘヴィなリズム隊もゴキゲン!
山市さんが叩き出すNATALの音がまたいいんだ!
さっきはノディ・ホルダーって書いたけど、イヤイヤ、スティーヴ・マリオットも自家薬籠中のモノのようだ。
今時こんな歌声を聴かせてくれるシンガーは珍しいぜよ。時折ギターが絡むシーンもトラディショナル感があってうれしいなったらうれしいな!
この後のステージの展開が楽しみだ!
DEALSの詳しい情報はコチラ⇒Official Twitter <後編>につづく
Humble Pieが出て来たところで…
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それがコレ。
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