SIMOだ!
「SIMOだ!」なんて言っても伊豆の温泉じゃないよ。
ああ、入りたいナァ、温泉。
温泉入ってゴロゴロしながら本を読んで、イッパイやって温泉入って…。
予め調べておいた近くの名所旧跡かなんかを見学しに行ってサ…って、一体いつからこんなジジイ臭くなったんだ!
驚くよね、ホントに。
今日はそんな温泉のように心地よい音楽を聴かせてくれるチームのライブ・レポート。
まず演奏したのは「Norwegian Wood #2」。
ようするに「ノルウェイの森」。
要するにかつて「関4」とか呼んでいたチーム。
それぞれの苗字の頭文字をくっつけて「SIMO」…だと勝手に思っているんだけど、それでいいんだよね?
まさか「下ネタ好き」が集まっているワケでも、「泳げ!たいやきくん」のファンが集まっているワケでもあるまい…アレは「シモン」か。
Nina Simonが好きとか?
Nina Simonってアホ程カッコいいよね。私も何枚かのアルバムを持っているけど、どれも暗くて重いところがスゴイ。Black Sabbathあたりよりよっぽどヘヴィだ。
この曲って歌詞がスゴイんだな。
「I once had a girl, or should I say she once had me?」
ビートルズの曲って歌詞が聞き取れて、意味がストレートで頭の中に入って来た瞬間、それまでとは違ったビートルズが現れる。
そしてその歌詞を、すでに馴染んでいるメロディに乗せて口ずさんでみると、ビートルズがもっとオモシロくなる。ナント気持ちのいいことよ!
同時にビートルズがあれだけ人気があった理由がわかるような気になる。
もちろん、こうしてインストゥルメンタルでメロディを楽しむだけでも十分に素晴らし素材であることは今さら私がココに書く必要はないこともわかってる。
関ちゃん流の「ノルウェイの森」…重厚で素晴らしい。
そんな演奏をサポートするのは…
関ちゃんはMarshall。
人気のSTUDIOシリーズから、ヘッドはSV20H、キャビネットはSV112。コンボはその仲間のSV20C。
コレはコンボのセッティング。
関ちゃんはリンクしてLOUDNESS1も2も結構上げ目にセットしている。
NATALのCafe Racer。
ナンカ変でしょ?
12"、14"、18"というコンフィギュレーション。
スネアはMETAというシリーズのアルミ・シェル。
深さは8インチ。
コレがすごくポップでいい曲なの。
関ちゃん作曲の「Yours #2」。
ウン、こういうオリジナル曲をドンドン演るといいよね。
「こういうオリジナル曲」ってどういうオリジナル曲かというと、SIMOの4人が集まった時しか聴けない曲。
「月曜にも関わらず、また消費税8%最後の夜にお出かけくださいましてありがとうございます。あしたから10%ですよ」
そう、9月30 日だった。
消費税か…ココには書くまい。
「ボクの曲をもう1曲演ります。辛いモノはそんなに得意じゃないんですけど好きなんです」
意外にもリズムはレゲエ調。
大二さんのレゲエは聞いたことあったかナァ。
コレもSIMOのオモシロイところ。
「大二さんのドラム・セット派手じゃないですか?
実はコレ、今日本邦デビューなんですって!さっき箱から出したんですよ」
コレね。
実際に初めて使ったのは14"のフロア・タムと18"のバス・ドラムね。
18"でも音が十分デカいわ。
さすがNATAL、どれもよく鳴る!
宮野さんのEDENも、自分のMarshallも、はたまたこのMarshall Blogのことまで触れてもらって次の曲。
宮野さん作の「Koto」。
コレは以前から演っているナンバー。
ソフトな雰囲気に為人さんの柔らかいキーボーズがピッタリとマッチする。ソフトな中にもキライと光る名人たちの「技」。
それがSIMO。
第1部の最後は関ちゃんが最近作ったという曲「Changing」。
関ちゃんのソロをフィーチュア。
前半はとてもいい感じでひとまず仕上がった。
休憩をはさんでの第2部。
「第1部で演奏った新曲をホメて頂きました。うれしいです。
ところでウチの方、最近発砲事件があったんですよ!5発撃ちこまれたという…」
え~、一度関ちゃんのウチに遊びに行かせてもらったことがある。
生まれて初めて飯能ってところに行ったんだけど、ま~、いわゆる浅草あたりとは違う風景でしてね。
どちらかといえば長野に近い雰囲気。
静かでいいところですよ…なんてことも言っていられないね~。
バキューン、バキューンなんてね~…どんな反応していいかわからないぐらい恐いわ。
第2部の1曲目はホレス・シルバーの「Senor Blues」。
ホレスについてはいつか詳しくやりましたな。
どんなスタイルの曲でもバッチリの為人さんだけど、私はこういうジャズ・ネタの時の為人さんが好き。
為人さん、デイヴ・ホランドとお知り合いだっていうからナァ。最後は関ちゃんのハードなカデンツァ!
いい音だわ~。
拳銃に撃たれた感じを表現したんだって!続いては関ちゃんのオリジナル「K.T. Street」。
途中で「Jean Pierre」なんかが挟まってオモシロかった!
しかし、ギターの音が素晴らしい。
いわゆるガツンとやる「Marshallの音」ではないんだけど、そういう使い方で失くしてMarshallの良さを出してくれているって言えばいいのかな?
結論は「関ちゃんの音」なんだけどね。
「先日、メンバーが集まってミーティングをしましてね。
なかなか集まって話をする機会なんてないのでヨカッタですね」
パーマネント・バンドとしての活動を強化しようということだそう。
とてもいいことだと思う。
他では聴くことができない魅力的なオリジナル曲をジャンジャン作って、バンバン演奏して欲しいです。
ところで、MCをする関ちゃんの写真。
ハイ、お察しの通り全部同じです。
何だか知らないんだけど、この日、MCをしている関ちゃんの写真がコレ1枚しか撮ってなかった。
今までこんなこと絶対になかった。
不思議。
ゴメンね、関ちゃん。
カーラ・ブレイってわからないんだよな~。
でもご主人がスゴい。
1人目がピアニストのポール・ブレイ、独特だよね、この人も。
2人目がトランぺッターのマイケル・マントラ―。「Jazz Composers Orchestra Association」っての?苦手だ…。
そして3人目のがベースのスティーブ・スワロー。
ルックスにそう強みがある女性ではないからね、音楽的才能がきっとスゴイんだろうね。
それに世の男性音楽はヤラれちゃうってとこか?
でもね、このカーラ・ブレイとスティーブ・スワローのデュエットが元になっているらしいんだけど、「Soon I Will be Done with the Troubles of This World」というって曲を渋谷毅さんが『LIVE '91』というアルバムで取り上げている。
コレがですね~、もう涙なくしては聴けない!…というぐらい美しい。
前もどこかでコレを書いたんだけど、また書いちゃうぐらい感動的な曲と演奏なのだ。
やっぱりカーラに「ホレてまうやろ」!…ウソです。
「プログレ・ファンの皆さん、お待ちどうさま!」と紹介した曲は「Waft island」。
大二さんがベースの水野正敏さんとギターの谷平こういちさんと組んでいるWAFTというチームのレパートリー。
そういえば、仕上がりを聴かせて頂いてはないんだけど、水野さんのソロ・アルバムでのこの曲のレコーディングもNATALだったんだよ。
そして関4でもよく演奏していた四人囃子の「NEMUI TSUKI」。
コッテリ美しく演奏して本編は終了。
アンコールは…ナンで?
「Back in the U.S.S.R.」を演ったの。
まだ私が子供の頃はテレビでこういうのをやっていたからね。
大二さん、懸命に叩いております!
クレイジーはスゴイですよ。
ドリフと違ってジャズだもん、
サックスの安田伸は東京芸大。
谷さんは中央大学のビッグバンド出身。
ハナさんや植木さんは『銀巴里セッション』のお手伝いをしたんじゃなかったっけ?
「ウワハハハハ!」
こんなの知っている人もドンドン少なくなってるだろうな~。
ビートルズの4人の名前も知らない人が増えてるんだもん、クレイジーはムリだよな~。
この日もとてもいいライブだった。
皆さんもゼヒお出かけください。
クリスマス完全無視のMarshall Blogでした。
関雅樹の詳しい情報はコチラ⇒Seki's Web