Mark Boals featuring Kelly SIMONZ~トリロジー完全再現ライブ <DAY1>
またしても遅くなってスミマセン!…と言うのもチョット考えがありましてな。
『Mark Boals featuring Kelly SIMONZ~トリロジー完全再現ライブ』のライブ・レポート。
実は故意にこのレポートを掲載するタイミングをズラしたのです。
その間にご本人も動画や写真を公開されていて、「今更マーブロかよ!」なんて思うファンも多いかも知れませんな。
でも、んなこたぁ関係ない。
Marshall Blogに記録しておく価値のあるコンサートはナニがあっても記録して後世に残しておくことが大切なのだ。
そう「記録」はMarshall Blogの大きな使命であり、特長なのです。
ところで、このコンサートを楽しみにしていたファンは多かったんじゃないの~?
会場となった東京キネマ倶楽部は満員。
開演前から期待に満ちたすごい緊張感が漂っていた。
ステージにはMarshallの壁…雰囲気も満点!
やっぱりこうでなくちゃ。
KAZさんはEDEN。
今回はTerra Nova TN-501とD410XSTのコンビネーション。
オープニングは「完全再現企画」らしく、アルバム『Trilogy』と同じく「You Don't Remember, I'll Never Forget」。
Kellyさんは冒頭から剛速球投げまくり!
背後の1959がKellyさんのプレイを完全サポートする!
も~、初っ端からスロットル全開!
このまま最後まで行けるのか~!…ってなテンション。 ココでコーラスでKarenaが加わって6人体制となる。
「マークが彼女に捧げます」と演奏したのは…「Queen in Love」。
コレもアルバム通りの展開だ。
ファンの人たちはうれしいだろうナァ。Kellyさんがアコースティック・ギターを手にする。
ココは『Trilogy』から離れて1985年のRising Forceのアルバム『Marching Out』から「Don't Let it End」。
曲の後半でKellyさん大爆発。
髪の毛の話じゃないよ。
土石流のようにフレーズが攻め来るのだ!
「マークに少し休憩をさせてあげましょう」
マークはステージを離れる。
…ということはインスト曲。
また『Trilogy』に戻って「Crying」。指板を縦横無尽に行き交う指が奏でるアコースティック・ギターが美しくももの悲しい。
そのフィーリングをそのままエレクトリックに込めて歌い上げる。
お客さんたちはウットリ…みんな眼が♡♡になってたね。
おお~、コレは知ってる!
「Far Beyond the Sun」だ!
ファンにとっては、期待したいたことが期待通りに実現した瞬間だったのではなかろうか?
「コレは知ってる!」なんて書くと、「なんだイングヴェイも知らないでMarshallのブログなんか書いてんのかよ!」なんて叱られそうだけど、ゴメンなさい…知らないの。
イングヴェイとは何度も仕事でご一緒してるんだけどね。
シグネチャー・モデル「YJM100」の最初のプロトタイプを本人に持っていた2人のウチの1人が私なんだけど、私は世代が大分古いのね。
私らの世代にとっての『Trilogy』は圧倒的にコッチなの。
でもね、イングヴェイの『Trirogy』というアルバム自体は発表された時から知ってる。
そのリリースされた1986年当時は、私はジャズ一辺倒で全くロックを聴いていなかったんだけど、家内の友人の彼氏がロック・ギターをやっていて、「コレを聴いてみて」と『Trilogy』が入ったカセットテープをプレゼントしてくれたのね。
私はもうジャズ・ギターに夢中だったので、残念ながら興味を持つことはなかったけれど、そのテープを聴いてとにかく思ったのは「スゲエな。今の若い人は大変だな~!こういうギターを演らなきゃならないなんて…。早いとこジャズに鞍替えしてヨカッタ!」ってことだった。
ま、そのジャズ・ギターもいまだにうまく弾けないけどよ。
でもイングヴェイの本当のスゴさを認識したのはそれからズッと後になってからのことだった。
それは、自分だけのテクニックを駆使して、自分だけの音楽をクリエイトし、多くのフォロワーを生んだことだ。 Kellyさんの計らいによる休憩から戻ったMark。
でも本当は休憩なんて必要ないぐらいのパワーなんだぜ。
とてもいい声だ。
また『Marching Out』から「I am a Viking」。
そういえばイングヴェイは「I'm a viking」ってよく言ってたよ。
ナンカちょっと悪ぶろうとする局面になると「ハッハッハッ、だってオレは海賊だからよ!」みたいな感じでこのフレーズを使っているのを何回も聞いた。
イングヴェイのペット・フレーズなのかな?
コチラは海賊以上の勇猛さでソロをキメまくるKellyさん。
ショウは中盤に差し掛かっているがテンションは上がる一方だ。
「Little Savage」。
1984年の『Rising Force』からの1曲。
『Trilogy』以外のナンバーに加えて、1984~1988年のイングヴェイの人気曲も詰め込まれたこのコンサート。
ファンにとってこの日のキネマ倶楽部は竜宮城のような空間だったに違いない。また『Trilogy』に戻って「Fire」からアルバム通りに「Magic Mirror」を続けてプレイ。
このサンバーストのギターは出番が少なかったがそれだけにこの曲が印象的に映った。
場面はガラリと変わってMistheriaの無伴奏キーボーズ・ソロ。
クラシカルなフレーズを交えて、華麗なテクニックを惜しげもなく披露してくれた。
Markをフィーチュアした曲は『トゥーランドット』の名アリア「誰も寝てはならぬ(Nessun dorma)」。
素晴らしい声ですな~。
この脂っこさ!
とても寝てなんかいられません。
実は私はオペラ鑑賞に苦労しているんだけど、プッチーニはいいね。カッコいい。
「La Boheme(ラ・ボエム)」のアタマの「Nei cieli bigi」なんてもう最高。
その後はいつも寝てしまうのでわからないのだが…イケね!誰も寝てはならないんだった!
イタリアが「世界最高の音楽国」というのを実感させてくれる…ような気がする。
クラシックということではドイツが最強にして正道なんだろうけど、私はロシア派。
要するに19世紀後半以降の近代クラシック。メチャクチャかっこいい。
そういう意味ではフランスとアメリカも面白い。
コレも『Marching Out』からで「Soldier Without Faith」。
このアルバムはずいぶん人気曲が入ってるんですな~。
Markのパワーも全くしぼむことなくバリッバリの状態でクライマックスに向かう。
そして、『Trilogy』に残された曲に取り掛かる。
「Dark Ages」と…
インストゥルメンタルの「Trilogy Suite Op:5」だ。
「Rising Force」をブチかましてファンを狂喜させた!
Marshallの壁をバックに大きな歓声に応えるkellyさん!
まずは「Gimmie! Gimmie! Gimme!」。
ノリノリの6人!
続けて「I'll See the Light Tonight」を取り上げた。コレも『Marching Out』なのか!
いよいよ最後。
「Markがボクの曲を覚えて来てくれました。ヨーロッパのツアーで演った曲をココで演奏できることは大変光栄です」とKellyさんが紹介したのは…
やっぱりシンガーがメロディをなぞると聴き慣れた曲がまったく別の曲に聴こえるからな~。
「声」というのは本当にスゴイ楽器だと思う。
実際声楽の皆さんは「声」のことを「楽器」って呼んでいるもんね。
素晴らしい声とギターが超テンコ盛りで『Mark Boals featuring Kelly SIMONZ~トリロジー完全再現ライブ』の第1日目が締めくくられた。
お客さん、間違いなく大満足でしょう。
Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ official website
さて、既報の通り11月9日に東京キネマ倶楽部で開催されるMarshallのイベント『Marshall GALA 2』にKellyさんとKAZさんが出演します!まだナニを演奏するのかを聞いてなくてね…どんな展開になるのかとても楽しみにしているのだ!
Kellyさんのチーム他、Marshall GALAでしか観ることのできないパフォーマンスの数々をどうかお見逃しなく!
「まだ11月まで大分あるから後でチケットをゲットしよう!」と思っていらっしゃる方は、とにかくすぐにお買い求めになることをオススメします。