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2019年7月 9日 (火)

座・犬神サアカス團~恋唄と恨み節~

 

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座ってユックリと犬神サアカス團の音楽を楽しむイベント、『座・犬神サアカス團』。
この企画をMarshall Blogでレポートするのはコレが3回目のこと。
前回も書いたけど、いいね…こういうのは。
ライブ・コンサートで大騒ぎするのもいいけど、若いバンドさんのコンサートなんかを見ていると、「どうせ音楽を聴かずに輪になってグルグル回っているなら盆踊りへ行った方が安くて楽しいんじゃないの?」…なんて言ったら盆踊りで浴衣を着て踊りの指導をしているオバさんたちにイヤな顔をされるか…。
「盆踊りはロック・コンサートじゃありません!」って!
 
私がコンサートに行き始めた時分、つまりもう40年以上も前の話になるが、何しろイスから立ち上がっただけでバイトの警備の兄ちゃん(あの頃はコッチの方が年下だったんだナァ)がスッ飛んできて「立たないでください!」と厳重に注意するのが当たり前だった。
もちろん保全のためだ。
そして、外タレのインタビューなんかを読むと「日本人の客はノリが悪い。客がそこにいるのかどうかもわからないぐらい静かで演りにくい」なんて意見と、「日本人の客は素晴らしい。静かにイスに座って我々の音楽をジックリと鑑賞してくれる」という意見に分かれたりしていた。
それが…ですよ。
もうずいぶん前の話になるけど、アメリカのTriviumというバンドが来日してMarshallで面倒をみた時、主要メンバーのマシュー・キイチ・ヒーフィーが私にこう言った…
「シゲ、日本の観客ってのは全くクレイジーだぜ!だってオレたちの曲でクラウドサーフィンするんだぜ!」
…とかなり驚いていた。
彼はもう少し自分たちの音楽をチャンと聴いてもらいたいようだった。

今の若い人たちはとても信じられないだろうが、私が若い頃、コンサートというモノは「音楽を聴くための場所」だったんだよ。
実際、どんなにラウドなハードロックでも「一音も聴き逃すまい」と真剣に聴いたよ。
そうして騒いで終わり…なんてことがなかったので、はるか昔のことでも(全部とは言わないが…)結構よく覚えている。
コレもね~、80年代になって「ロック」という音楽が大衆化して、作り手が金儲けするために「音楽」が犠牲にならざるを得なかったんだね。
しまいにはミュージシャンが、お客さんがイスに座ってジッと聴いていると演奏しにくい…だなんて言い出すようになってしまった。
そんなバカな!
このブログで何回も書いているけど、大学の時に世界的なヴァイオリニスト、ユーディ・メニューインが制作したテレビ番組を見て大きく頷いた言葉がある…「音楽は鬱憤ばらしではない」
コレですよ。
日本人はもっと真剣に音楽と向き合って、いい音楽家を輩出しないと本当にダメになっちゃうよ。
いい音楽やバンドを育てるのは、実制作者サイドではなくて、お客さんサイドなんだから!
 
あ~イカン、こんなに書くつもりじゃなかったんだけど…。
で、この「座(ざ)」ね。
「犬神」の頭文字は母音の「I」なので、本当は「座」ではマズイのではないか?と毎回思っているワケ…「ジ」にしないと。
コレ、なんで母音の前の定冠詞「the」を「ザ」ではなくて「ジ」と発音するかと言うと、ひとえに発音のしやすさにあるらしい。
例えば母音のひとつである「a」は中学生の英語の授業(ジョニーちゃん、山本先生に教わったことある?)で教わる「ア」と「エ」の中間の「あいまい母音」で発音されることが多く、ネイティブの人たちはその前に置かれている「the」を「ザ」より「ジ」と発音した方がラクなのだそうだ。
だから一般的に英語の発音が世界的にヘタクソな我々日本人にはどうでもいいルールなのだ。
それでも、気にはなってしまうので、「座(ザ)」を何とかして「ジ」にしないと…。
「座」ね~、座るワケでしょ?
となるとやっぱりお尻が主役だよね。
そうか!「痔・犬神サアカス團」ってのはどう?
え?あれは「ヂ」で「チ」に点々だってか?
ヒサヤ大黒堂さんに怒られちゃうね。
お後があんまりよろしくないようで…。
 
さて、今回の『座・犬神サアカス團』のテーマは「恋唄と恨み節」。

20この企画の名物であるオリジナル・メニュー。
コレは今回の「特製 血の池カレー」。
もちろんモチーフは映画『犬神家の一族』だ。

30もうひとつは「謹製 血飛沫カツサンド」。
お皿を美しく彩る赤い血がうれしい。
そして、このお子様ランチのような「犬神フラッグ」がいいんだよね…

40…ということで、もらって来た。
毎日こうして朝ごはんを頂いております…ウソこけ!
でも大事に保管してるんだぜ。
何しろ私のライフワークのひとつである「私のディープ浅草」を始めるキッカケとなった「女殺火箸地獄」の幟だからね。
そのワリには今回もお休みなの、「私のディープ浅草」。
楽しみにして頂いている皆さんには申し訳ないんだけど、もうどうにも手が回らない!
ネタは山ほどある…そりゃそうだ、書かないんだから減るワケがない。
また書きますから。
しかし、小口末吉のこともずいぶん昔のことのようだ…と思って調べてみたら、ナント!
2年前、この『座・犬神サアカス團』を初めてレポートした時にで第1回目の「私のディープ浅草」を書いているんだよ!
この偶然にはチョットびっくり。

5_2rice人気の物販も相変わらずの充実ぶり。

50第一部は<恋唄編>。

60犬神凶子

70v犬神情次2号

80vジョニーちゃん、もちろん今日もMarshallなんだけど、新商品!
向かって左側のタテ長のヤツね。
STUDIO CLASSICというシリーズ。
アンプヘッドがSC20H。スピーカーキャビネットがSC212。
このモデルはジョニーちゃんがいつも使ってくれているJCM800 2203という100Wのモデルを20Wにダウンサイズした仕様なのです。
世界的大ヒット中!
先月イギリスの工場へ行って来たんだけど、コレばっかり作ってた。

90犬神ジン

100vジン兄さんはEDEN(イードゥン)。
アンプヘッドはTerra Nova TN-501。スピーカー・キャビネットはD410XST。
アンプじゃやっぱり積みたいよね~。
最近はどんなに大きなステージでもアンプを積まなくなっちゃったからね~。
コレがホントの「ツマらない」。

110v犬神明

120v明兄さんも愛用のNATALで!

130オープニングは「地獄の子守唄」。

140コレって心中?
人の道からはずれた恋路で地獄に堕ちしまうというラブソングだったのね?
私は日野日出志のリアルタイム世代なもんだから、『地獄の子守唄』と言ったらもうあの絵しか出て来ない。
だからこの曲の歌詞がそういう内容だったとは気がつかなんだ!

150_jkん~、やっぱりいいね。
思った通りジョニーちゃんにピッタリのモデルだわ。
このモデルの元となったJCM800 2203は1981年に発表され、天下を獲った人気商品だった。
エリザベス女王から表彰されたんだから!
正統派ブリティッシュ系ハードロック・サウンドを標榜する犬神サウンドにベスト・マッチするのだ。

160「こんばんは!今日は『座・犬神サアカス團』です。『恋唄と恨み節』というテーマでセットリストを作って来ました。
ノリのいい曲が多いかも…。
座りながらノッて欲しいと思います!」

170最近作『東京2060』から「狂気の恋」。

180_kk2004年のシングル『最初の扉』のカップリング曲「恋の炎」。
フ~ン、これはMARCYさんの作曲なのか…。

200_koドンズバで「恋」が2曲続けて出たところで「この世の終わり」。

210v「『この世の終わり』と『恋の炎』は久しぶりかな?
私が『狂気の恋』を歌う時は聖子ちゃん…『恋の炎』の時は百恵ちゃん…『この世の終わり』は明菜ちゃん…の気分で歌ってるって知ってた?
リハの時はチョットそうやって楽しんで本番に備えてウォーミングアップしています。
次の歌は『恋』っぽいよ。
目をつぶって聴いてください」

280v演奏したのは「骨壺」。
 
いいモン見せてやろうか?

230_ktコレ、ロンドンの北のハズレにある街の葬儀屋さん。

2402018年の「ベスト葬儀屋」賞を獲得している名店…らしい。
ロンドンなんかを歩いていると、街のど真ん中に葬儀屋を発見することが時々あるんだよね。
もちろん日本でも同じなんだけど、やっぱりこういうのって興味が湧くじゃん?
最も文化の違いが色濃く出る部分だからサ。

250コレがこの店で扱っている「骨壺」。
え?イギリスは土葬じゃないの?って思う人もいるかも知れない。
土葬は「burial(ベリアル)」、火葬は「Cremation(クリメイション)」と言って、イギリスは選べるようになっているハズ。
映画の葬式のシーンって、大抵は穴の中に棺桶を降ろしてるもんね。西洋に火葬がないイメージは当たり前。
反対にホネを拾って壺に入れるシーンは見たことがない。
確か土葬の方が費用がかかるって聞いた。
Marshallの創始者、ジム・マーシャルが7年前に亡くなった時も荼毘にふしたんだよ。
しかし、西洋人ってあんなに体格がよくて、骨も太いじゃない?
その灰がこんな小さな骨壺に収まるのかしら?
そうとうウェルダンで焼いて、粉々にしちゃうに違いない。
もちろんサイズは色々とあるんだろうけどね。

260続けて「花嫁」。
この2曲は組曲みたいにストーリー仕立てになっているのね?
「花嫁」ってすごくいい曲だよね。

S41a0432「『骨壺』と『花嫁』の主人公の子はいつか気づいてくれるのかな?
ズ~っと見てるんだよ。
明兄さん、コレって何年越しに作った曲だっけ?」

0r4a0072「そうだネェ…ン十年かな?
25年の犬神の歴史の中で意外となかったね…恋の唄」

290v第一部の<恋唄編>は『形而上のエロス』から「それでも貴方に逢いたくて」で締めくくった。

300_saa

310

320

33020分の休憩。
今回のオリジナル・ドリンクは、アルコール入りが「恋唄」、ノン・アルコールが「恨み節」…そのままなのね。

340v第二部が始まった。
「我々結成25周年。ココMANDALAさんも25周年で同じ年なんですって!
『25周年』なんてまだまだですからね。
MANDALAさんと二人三脚でイケたらと思います」
この日は「八十八夜」ということでそんな話題を経て<恨み節編>に突入。

350v第二部のスタートは「夏の日」。

360_nh「お金を払って」がそれに続いた。
この曲はナントなく、シレっと時々取り上げられるね。

370v_oh「『夏の日』はメジャーが終わって、キンメダイの1発目だったんだよね。
『お金を払って』はメジャーの前…ゴメン…私たちメジャーって1枚だけなんだよね。
『スケ番ロック』だけ」
あ、そうなんスか…。
別にメジャーでもマイナーでも曲がよければいいでしょう。
曲がいいかどうかは作り手ではなくて、聴き手がキメるんだから。
ところがそこが日本人ってダメなんだよ。
もう付和雷同の極致、ミーハーどころかソーラーのカタマリだから。
みんなが「いい!」っていうと、自分も何だかいいと思っちゃう。
もちろん犬っ子や犬っさんはそんな軽はずみなことはしないでしょう。
だから犬神サアカス團を観に来てるぐらいだから!
しかし「スケ番」って言葉は完全に死語になったね。

380「死んでもいないし、殺してもいない、死なないタイプの恨み節」と紹介したのは「都合のいい女」。

0r4a0072_2 このセクションは3曲つなげて「欲望」から…

S41a0087 「赤猫」を取り上げた。

410_anココで「座」名物の「犬神サアカス團の曲をこの日限りの演奏でやる」コーナー!

415まずはディスコ風に「小悪魔エレジー」。
390_tio明兄さん、ジャケットを脱ぎ捨てての熱演!

400v_yb「ディスコ」はやりやりすいよね。
トラボルタが出てきたのは私が高校1年ぐらいの時で、「ディスコ」が大流行するのを実際に見ていたけど、今となっては凄まじいまでのクラシック感だよね。
でも、もっと「古いな~」って感じるのはフュージョンとかクロスオーバーと呼ばれてハヤった類の音楽だよね。
現役の時もほとんど聴かなかったけど、持っている数少ないCDを今コワいもの聴きたさでトライしてみると5秒とガマンできん。
古臭すぎて…。
ハヤる音楽って、どうしても流行した分だけ古くなってしまう宿命なんだよね。
一般大衆に受け入れられやすいようにオリジナルからかけ離れて作るモノが多いから。
ジャズでもロックでもオリジナルは古くならないんですよ。クラシックや落語のような古典芸能も同じ。

430v明さんが真剣な表情でシンバル・レガートをたたき出しているのスウィング風「箱女」。

440_hoMCで自分たちも言っていたけど、ムズかしいね、4ビートは。
日本のロック・ミュージシャンでジャズがウマい人って、私が知っている限りほとんどいない。
ジャズをやっていてロックがウマい人はいるんだけどね。
ムズかしいんだよ、4ビートは…音楽的にロックと違う言語だから。
ところが外人のロック・ミュージシャンってジャズがウマいのが普通にいるんだよね。
こういうところで音楽の在り方が日本と違うことを思い知らされるんですわ。
クリント・イーストウッドなんてモノスゴくジャズ・ピアノがうまいっていうからね。
もちろん犬神さんはソツなくこなしていらっしゃいました。

450この日は「令和」になって初めてのステージということで元号にちなんだ曲…といえば「平成デモクラシー」。
「令和風アレンジ」は今ハヤリの若いバンド(名前はココでは出さん)風に「♪ドンガラドンガラ」とニギニギしく演奏して第2部最後の曲へとつなげた。
しかし、いつも思うんだけど、今の若いバンドさんがやっていることって、40年ぐらい前には「もっともカッコ悪い」とされていたことばかりなんだよね。
この「ドンガラドンガラ」もそうなんだけど、あのスネア・ドラムの位置ね。「ズッタズッタ、ズッタズッタ」ってやるヤツ。
ロックはお祭りやお囃子じゃないの。
それと「ありがとう」とか「がんばれ」とかいう歌詞ね…ディープ・パープルやブラック・サバスがお礼の歌なんてやったことがあるか?(レッド・ツェッペリンには「Thank You」という曲があるので注意が必要だ)
今日はチョットごめんね。
ナンカ文章の内容にトゲがあるよね?
逆説的に犬神さんの音楽を褒めたたえていると受け取ってください。
460_hd本編の最後を締めくくったのはその名も「恋唄」。
第一部で演らないところがシブい!
恨んで恨んで、また恋の唄に戻るのね?
「恋」なんてそんなもの…ナンチャッテ!

470_kuアンコールでは冒頭に情次兄さんがこの日使ったMarshallを紹介してくれた。

480向かって左側のタテ長のヤツね。
STUDIO CLASSICというシリーズ。
アンプヘッドがSC20H。スピーカーキャビネットがSC212。
この日、ステージが終わってMarshallを片付けていたら、女性のお客さんがお声をかけてくれた。
「本当に素敵な音でしたね!」って。
その方が楽器を嗜まれていらっしゃるのかどうかはわからないけど、楽器の音に注目してくれているなんてのはとてもうれしいもんですよ。
やっぱりこうして「ちゃんと音楽を聴く」環境じゃないと、こうした感想を頂戴することはできないと思いますよ。
490そして、6月5日にリリースされた25周年を記念する新しいベスト・アルバム『GOLD』について触れた。

Gold アンコールはそのまま「GOLD」。

495_gl今日もヨカッタ~!

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530さらに予定外の2回目のアンコールで「命みぢかし恋せよ人類!」を演奏した。

540犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

545vさて、既報の通り11月9日に東京キネマ倶楽部で開催されるMarshallのイベント『Marshall GALA 2』に犬神サアカス團が出演します!

550_logoチョット予告デジタル紙芝居を作ったので見てチョーダイ!

『座・犬神サアカス團』同様、MarshallやNATALやEDENを使った音楽をジックリ楽しんで頂こう、とイス席なのね。立ち見ナシ。
となると、発券できるチケットの枚数が多くなくて、すぐにソールドアウトしてしまうかも知れないの。
犬っ子や犬ッさんの皆さん!
チケットの発売はイープラスから、7月12日の10:00~となりますのでよろしくお願いします!
 
詳しくはコチラ⇒Marshall GALA 2の詳細を発表します! <マーガラ情報 vol.1>

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(一部敬称略 2019年5月2日 南青山MANDALAにて撮影)