犬フェス~コピバン決勝大会 <後編>
さて、『犬フェス~コピバン決勝大会~』のエントリ―も終了し、審査結果を待つ間はゲストのパフォーマンスを楽しんだよ。
死神ナパーム團こと「犬フェス・スペシャルセッションバンド」の皆さんの演奏だ。
ボーカルズにアーバンギャルドから浜崎容子。
ギターは人間椅子の和嶋慎治。
ベースにはGargoyleのTOSHI。
ドラムスは我がCONCERTO MOONから河塚篤史。
ナント豪華なメンバー!
当然のことながら、コレがまたヨカッタ!
こんなメンバーだとナニを演るのか気になるね。
この曲って10月にリリースしたニューアルバム『新宿ゴーゴー』のリード・チューンなんじゃないの?
それを他の人が演ってどうすんのよ!
…とビックリしたんだけど、元々コレはアマチュア・バンドを鼓舞するために作った「コピーしやすい曲」を標榜していたのだそうな。
だからスコアも出していたのね?
その割には誰も演ってなかったね。
演ってやるがいいじゃねーか…。
それでプロの犬神ナタール團じゃない、犬神ナパーム團が取り上げてりゃ世話ないじゃん?
「おもしろい」といえば、この曲、おもしろいことを発見してしまった。
テンポを♩=58ぐらいにグッと落として、三連、すなわち4ビートでAメロを歌う。
♩フ~ンフフフフフ~ン、フ~ンフフフフ…みたいな感じ。
どうですか?
わかった?
そう、1948年のジャズのスタンダード「Black Coffee」になるんですよ。
一応ご存知ない犬っ子さんたちのために記しておくと、「Black Coffee」はエラ、サラはもちろん、ペギ―・リー、クリス・コナー、ローズマリー・クルーニー(ジョージ・クルーニーのお母さんね)等々、女性ジャズ・シンガーの大御所がこぞって取り上げる大スタンダード曲ね。
私はアニタ・オディが新しめのライブ・アルバムで割とケロっと演っているのを聴いてハタとこのことに気がついた。
恋に破れ一睡もできず、ブラック・コーヒーを飲みながら彼が帰って来るのを待っているというどんよりとした歌。
アータ、ブラック・コーヒーなんか飲んでるから眠れないんでしょうが!と喝のひとつも飛ばしたくなるが、ダルでブルージーな曲の雰囲気はさすが大歌手たちが取り上げるだけのことはある。
その雰囲気を醸し出しているのは何といってもブルース・ペンタトニックのおかげ。
そして、それが「暗黒礼賛ロックンロール」のメロディにつながって来るワケ。
だから犬神の曲はいいんですよ…つまり、ブルースの流れを汲んだ「正統派なロック」というワケ。
今の若い人たちのロックにはこのエキスが欠落しているから、我々世代には「ロック」として響かないのよ。
そういうこと。
「私たち死神ナパーム團です!
犬フェスのために、本日結成、本日発ライブ、本日ラストライブです!
そして、犬神サアカス團のために歌います」
…と自らを紹介し演奏したのは「花嫁」。
大ベテランのリズム隊のノリが気持ちいいこと!
TOSHIさん、超久しぶりのMarshall Blogへのご登場…というか、今のマーブロになって初登場!
河塚さんのドラミングはやっぱりココでもキチ~ンとしていて手際がよいことこの上なし!
和嶋さんも久しぶりのMarshall Blog。
以前は人間椅子や和嶋工務店でよくご登場頂いたのだが…コレを機にまたよろしくお願いします!
いつでもやる時は真っ向勝負の和嶋さん、歯で弾くサービスっぷり!
最後は「地獄の子守唄」で〆た。
容子さんがお召しの着物は凶子さんから借り物だとか。
ところで容子さんの声、すごく犬神ナンバーにマッチしていたよね。
凶子さんってスーっと声を出すでしょ?
決して力まない。
コレって民謡の歌い方に似ていると思うんだよね。
だからスゴクいい…日本的で。
和嶋さんのシグネチャー・モデルは「冥王~Pluto」という。
見た目がサソリのようで、蠍座の支配星が冥王星というところから名付けられたそう。
和嶋さん自身は山羊座になるのかな?それなのに「蠍座」を引っ張り出してくるところがおもしろい。
そういえば、有名なアメリカン・フットボールの選手で「佐曽利」さんという人が昔いたらしい。
選手の紹介で「クォーター・バック、サソリ!」とかなっていたんだろうけど、カッコいいな~。
アダ名じゃなくて本名だからね。
何しろ優秀な選手で、相手チームには「サソリに気をつけろ!」と常にマークされていたという。
サハラか?!
そりゃサソリだからね、気を付けなきゃマズイ。
佐曽利さんの出身が千葉の佐原だったら話は出来すぎか…?
「支配星」というのはそれぞれの星座に影響を与える天体のことで、蠍座は冥王星。山羊座は土星。
水星と金星だけは欲張りで、水星は双子座と乙女座を金星は牡牛座と天秤座のふたつを担当しているのだそうだ。
今日はイベントゆえアリモノをお使いだが、和嶋さんはいつもは1987と1960TVを愛用してくれている。
和嶋さんとTOSHIさんのアクロバット合戦!
盛り上がったね~。
「うぇいうぇいうぇいうぇい!
サスガ、サスガ、サスガですよ!死神ナパーム團に拍手~!
このメンバーを集められるのも犬神のスゴさですね~!
さてさて、いよいよ犬フェスを開催してくれた方々の登場ですよ~!」
コレもジンちゃんの好物、EDEN Terra Nova TN-501とD410XSTが2台の8×10"仕様。
明兄さんのNATALはアッシュ。
フィニッシュはグレイ・スパークル。
時間が短いので飛ばしていった1曲目は「光と影のトッカータ」。
当たり前のことだけど、切れ味鋭い本家さんはサスガ。
コレぞ模範演奏。
そうなんだよね。
「入水」って何で「じゅすい」って読むんだろうね。
私はこう見えてもかなり泳ぎが達者なんだけど、アレ、ダメなんだってね。
いくら泳げる人でもヤラれてしまうのは、耳に水が入って三半器官がマヒして目を回しているウチにおぼれ死んでしまうらしい。
以前、ドイツ人の友人から聞いたんだけど、名前は忘れてしまったが、動けないように身体を板にくくり付けて海に繰り出す遊びがあるんだとか…。
ナニがおもしろいのかというと、ヘタをするとおぼれ死んでしまう…この自殺まがいの行為で死に直面するスリルを味わうのだそうだ。
その友人がそれをやっていたワケではないんだけど、知り合いの女性が彼氏にこの遊びを教わてハマってしまったのが心配だ…とかいう話をしていた。
アホか!歌詞の題材はどうでも、親しみやすい従来型の和風ロック。
やっぱりいいね、こういうサウンドは。
「犬神サアカス團です!第2回犬フェスに来てくれてありがとうございます!応援してくれた皆さんも死神ナパーム團もありがとうございます!
『黒い花が嗤う』や『死に行く日に』のPVで着た着物を浜崎さんが来てくれました。
可愛かったですね!」
確かに。
コレ、「死に行く日に」を撮影したのってアソコでしょ?
犬神ドライビング・ナンバーの最高峰を模範演奏のコーナーの最後に持って来た。
まずは個人賞。
犬神明賞はなな神サービス団のなな神きたろうさんに!
凶子さんは景品がないのでスキップして…いよいよグランプリの発表。
凶子姉さんが持っているのは犬神サアカス團の前座をやる権利書だ。
グランプリは…
みんなで記念撮影~。
ん~、いい写真だ!せっかくだからと最後は全員で1曲演奏したよ。
楽しかったねか~!
また来年もあるといいな。
犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁
※今日は「私のディープ浅草」はお休みします。ダ~メ、時間がなくて!
ヨカッタね~。
楽しみにして頂いていた方、ゴメンなさい。
次回はお芝居の話を交えてコッテリやるよ。
<NATAL DRUMS>について
時は1965年、場所はロンドン。
伝説のパーカッショニスト、アラン・シャープは理想の楽器を編み出すことに没頭していた。
そして、ついにそれを手に入れた。
やがてその楽器は多くの人の知れるところとなり、
レッド・ツェッペリン
ディープ・パープル
ザ・ローリング・ストーンズ
ブラック・サバス
UB40
ボブ・マーレー
…らに重用された。
アランは「*ロー・プロファイル・フープ」の開発者。
彼はいつもナニかを作り出そうとしていた。
そして今、我々がそれを引き継いだ。
アラン・シャープのレガシーは生きている。
1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
ドラマーの皆さん「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
(一部敬称略 2017年10月8日 高田馬場CLUB PHASEにて撮影)