WORLD GIRLS GUITAR COLLECTION vol.0 <後編>
CYNTIAとMary's Bloodのステージが終わったところで今度はEYEちゃんとSAKIちゃんがMCで登場。
「初めての対バンだったね!」…って、そうなんですか?
野音で何度も見ているせいか、MaryとCYNTIAはしょっちゅう対バンをやっているのかと思っていた!
「次はいよいよお待ちかねのWORLD GIRLS GUITAR COLLECTION!
始めるよ~!手拍子よろしく!」
そして、緞帳が上がると、人気のガール・ギタリストがゾロリ!
ステージ上手から…
Mary's Bloodではサポート・ギターの他コーラスでも大活躍してくれたYASHIRO。
そして、中央はMary's BloodからSAKI。
ちゃっき~!
<前編>でEYEちゃんとSAKIちゃんが触れた通り、この企画は『NAONのYAON 2017』で大好評だった、ガール・ギタリストが一堂に会したセッションの再現だ。
5人のガール・ギタリストが古今東西のロックの名曲を切れ目なくメドレーで引き倒す「ロックのファッション・ショー」なのだ。
1曲目というか、1巡目は「Burn」でスタート。
オリジナル・バージョンでは21回繰り返される耳タコのリフもメドレーなら安心!
Deep Purpleつながりで「Smoke on the Water」へと続く。
ガラっと変わって「Ultra Soul」。こういうところに時代の移ろいを感じますな、オジサンは。
また洋楽に戻ってNight Rangerの「Don't Tell me you Love me」。
また雰囲気が変わってSantanaの「Euroa」。
いわゆる「哀愁のヨーロッパ」。
この「Europa」が「ヨーロッパ」か木星の第2衛星「エウロパ」のどちらを指すか…という論争もあるが、この曲ってLos Angeles Negrosというチリのバンドの「Y volvere」という曲と全く同じだって知ってた?
平たく言えば、「哀愁のヨーロッパ」に歌詞がついてるってこと。
どちらの方が先かというと…Santanaの負け。5年ほど「Y volvere」の方が先なのだそうだ。
やっちまったな~。
ちなみに、この曲ってコーラスの最後のメロディがメジャーで終わるでしょ?
こういうマイナーのメロディをメジャーで解決させる手法を「ピカルディの三度(Picardy TriadもしくはPicardy Cadence)」と呼ぶそうです。
もちろん、出元はクラシック。
音楽人が使っている歴史的専門用語みたいなものは、ほとんどクラシックの人たちが始めている。
「ツェーマン」とか「ゲーセン」と数字を音階名で表すのはもちろん、「ロイク」とか「ナオン」のような文字の順番を入れ替えるいわゆる「倒語」も同様。
コレ、正式な倒語のルールっていうのがあって、ナゼか2文字の言葉は文字をヒックリ返さないで、間に音引きをいれて表現するらしい。
例えば、「寿司」のことをよく「シース―」と呼んでいるが、これは誤りで、正式には「スーシー」となる…と山下洋輔が著書の中で論陣を張っていた。
SAKIちゃんが今日も愛用しているのは、トレード・マークのMarshall JVM410Hのハーフスタック、タトゥー・モデル。
メドレーはジャンジャン続く。
Metallicaの「One」からもう一度「Smoke on the Water」に戻る。
そして「Hotel California」からまた「Burn」に戻って1曲目を終了した。
しかし、コレはウマく考えたよね。
「ガール・ギタリストだけのギター・オーケストラ」とでも言おうか…。
だってコレは日本ならではの企画でしょう。
海外にはこんなにバリバリ弾くギター女子はそういないもん。
そのうちMarshall GALAでパクらさせて頂こうかな?
ウチでやる場合は、全員Marshallギタリストになるけど…。
5年後にはMarshallも創立60周年を迎えるでね。
その時にいいかもね~、華やかで!
「マガギ大集合!」なんつって…「マーシャル・ガール・ギタリスト」の略です。5人のギタリストをサポートしたのは…
キーボードにジャッキー池田。
SAKIちゃんオリジナルのほんわかムードのMCがはさまれる。
「チッタ盛り上がってますか~?息が切れちゃったよ~!」
そして、各メンバーから感想が述べられた。
2曲目はKISSの「Detroit Rock City」で始まった。
私が中学2年、すなわち41年前に流行っていた曲。
1曲目はまんま『NAONのYAON 2017』の再演だったが、ここから先は本邦初公開!
しかし、このギターを弾きながらランウェイを闊歩する姿ってのはカッコいいもんだね。
パリでも見ることはできないよ。川崎じゃなきゃ見れない!
SAKIちゃんのこんなサングラス姿もココでしか見れないんじゃん?
「China Grove」から「Sweet Child O'Mine」、「Don't Stop Believin'」、「Let it Go」と続く。
さらに切れ目なく「Owner of a Lonly Heart」、「You Give Love a Bad Name」、「Livin' on a Prayer」、
「One Night Carnival」が飛び出してきた。
Guns 'n' Roses、Def Leopard、Journey、Bon Jovi等々…やっぱり世間の「ロックの伝統の名曲」ってのは80年代のモノが多いんだね。
こういう選曲を目にすると、今でも60~70年代のロックしか自発的に聴かない私なんぞ、本当に古い人間って感じがするわい。
同じクラシックでもワタシなんぞは「バロック」世代なのか?
もし私がこのメドレーを作ることになったらどうしよう…ジジイのためのメドレー。
The Who、The Kinks、Robin Trower、Free、UFO…結局、イギリスばっかりになっちゃう。
ナゼ、ジジイのためのメドレーかというと、昔はドップリとロックを聴いているごく普通の女の子は少なかったから。
でも、この辺りのバンドの曲を歌なしで演るのはムズカシイでしょう。
ギターで歌のメロディをなぞるのがシンドイからだ。
そうか…翻ってみるに、こうした企画となると、俄然80年代以降の曲が多く選ばれるのは、80年代に入ってロックが一般大衆化してメロディが格段にわかりやすくなったということなんだろうな。
イヤ、わかりやすいから一般大衆化したのか?…その両方か?
いずれにしても「70年代は遠くなりにけり」だね。
皆さん、燃えたぎるような入魂の演奏で熱気も気魄もすさまじい。
もちろんそれに応えるお客さんの興奮も最高潮に達している!
お!コレは古い!「Layla」。
その次には「Heavy Rotation」、「Love Gun」と何しろバラエティ豊か!
最後はMr. Bigの「Daddy, Brotherm Lover, Little Boy」で締めくくった。
コレは知ってる。こないだの武道館でも演ってたよ。
…とマァ、何しろ見ているコッチも息が切れそうな怒涛のロック・メドレー。
作る方も覚える方も大変だったことでしょう。
でも、その素晴らしいコンテンツに浴びせられた大歓声でその苦労が報われたのではないかしら?
「欲しがりの皆さんにもう1曲プレゼントします!」
アンコールではEYEちゃんとCYNTIAのSAKIちゃんも加わった!
曲は「I was Made for Lovin' you」。
「皆さん、ノリノリで踊ってくれたらうれしいです!」
こうして見ると、KISS強し!トータルで3曲も出て来た。
そういうものなのかKISSってのは!
ま、盛り上がるもんね!
今回も大好評だった『WORLD GIRLS GUITAR COLLECTION』。
ナント来る11月25日の開催される『CLASSIC ROCK JAM』で再々演されることになった!
やっぱり恐るべしガール・パワー!
CLASSIC ROCK JAM 2017の詳しい情報はコチラ⇒CLUB CITTA' LIVE INFORMATION
まだやってる!
ちなみにステージは女性ばっかりでとてもいいニオイだったらしい。
さて、昨日もお伝えした通り『Raise the Flag Tour 2017』と題して来週の月曜日、柏PALOOZAを皮切りにMary's Bloodはツアーをスタートさせる。
今回のツアーは全16公演。
全国細かく巡るよう工程を組んだそうだ。
そして千秋楽は11月19日の品川インターシティホール。
是非アナタの街でMary's Bloodを!
Mary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site