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2017年10月

2017年10月 2日 (月)

CANTAの15年 "黒歴史" 初日

 
時折ココに書いているけど、仕事柄色々なタイプのライブにお伺いしていて気付くのは、バンドによってファン皆さんの気質が明らかに異なることだ。性別や年齢層にそれぞれ差が出て来るのは当然のことであろうが、何というか、バンドによってファンの皆さんの立ち居振る舞いや雰囲気が違うのは見ていてとてもおもしろいナァ。
そして、会場の規模は大小さまざまなれど、どこへ行っても大抵お声をかけてくれる方がいらっしゃる。
「Marshall Blog見てますよ!」
「今回もレポート楽しみにしていますよ!」
という類のヤツで、大変励みになる。
名は伏せるが、Marshall Blogにかなりの頻度でご登場頂いているバンドで、どうも私のことは認識していることは明らかなんだけど、何年もの間、誰ひとり一向に声をかけてくれる方がいらっしゃらないバンドがあった。
先日とうとうそれが氷解した。
「アノ、Marshall Blogのシゲさんですよね?いつも楽しみにしています!がんばってください!」
キタキタキタ~!そのバンドのライブ会場で私に声をかけてくだすった方が現れ、とうとう鎖国が破られた。
すごくうれしかった。
ま、別に声をかけて頂きたくてMarshall Blogをやっているワケではないんだけどサ。
そこで、それまでの状況を説明して、どうしてお声をかけて下すったのかを尋ねてみた。
「イエ、私はこのバンドのファン歴が浅いんです。以前から話しかけたかったんですが、先輩方を差し置いてシゲさんにお声をかけるのはおこがましいと思って…」
そ、そんなバカな!
でも、この方は、今まで他のファンの人たちが私に声をかけていなかったことに気がついていたことになる。
なかなかスゴイ世界だ。
ホント、Marshallは体育会系ギター・アンプでもないし、Marshall Blogは封建制度厳しき平成幕府ではないから!
あまりにも忙しくて、更新するのが本当にツライ時も結構あるのよ。
そんな時には、そういう風にお声をかけて頂いたことを思い出すんだ。
するとまたヤル気が出て来るってもんですよ。
反対に初めてお邪魔するバンドさんなんかは完全アウェイ状態で寂しいね。
ダ~レも声をかけてくれない。そりゃそうだ、知らない人ばっかりだからね。
そこへ行くと、いつも書いている通り、CANTAはホーム感が旺盛なんだな。
多くのファンの皆さんが気軽に声をかけてくれる。
「アレ!レポート出るんですか?」
「今回も楽しみにしています!」
「オイこら!シッカリやるんだぞ!」
…なんてね。
そうしてお声をかけて頂いたのに掲載が大幅に遅くなってしまってゴメンなさいね。
ハイ、いよいよやります!
6月に開催された『CANTAの15年 "黒歴史"』の3本立てレポート!
CANTAの15周年を祝ってMarshallも大活躍~!!
お楽しみアレ。
  
いつもナニか変わったことを目論んでいるいるCANTA。
15周年を記念するイベントのひとつは、歴史を振り返って過去のアルバムに収録されている曲を時代順に3回に分けて再現するというもの。
1週間に1回。
3週連続で、ココ原宿ASTRO HALLのステージにCANTAの3人が姿を現したのだ!
10今日はその<初日>のレポート。
「初日」は初期の3枚のアルバムからのセットリストが組まれた。
オープニングは2002年のファースト・アルバム『EVERYTHING'S GONNA BE ALRIGHT』から「Dry & Heavy Blues」。
続けて同アルバムから「108」。
さらに2003年のサード・アルバム『NON-HOMOGENIZED』収録の「Fly!」をプレイ。

20ルーク篁
背後にはMarshall。
60v今日は15周年記念事業の一環ですからね、歴代のMarshallを長年愛用されてきたルークさんがどのモデルをチョイスするか興味があった。
ヘッドはランディ・ローズのシグネチャー・モデル、1959RR。
スピーカー・キャビネットは1960AX。
ん~、そう来たか…。
この組み合わせはモロに70年代のハード・ロック盛んなりし頃のサウンド狙っていると言って間違いないだろう。
すなわちMarshallが築いたロック・ギターの栄光のサウンドだ。
今、世の中にはコレに似たようなギター・アンプがゴロゴロしているが、このサウンドこそがオリジナル。
後の似て非なる輩はすべてコピーなのだ。

70vMASAKI

40v雷電湯澤

50v会場はも~、超満員!
何やらドアタマから信じられないぐらいの盛り上がりよう。
「ありがとう!上がってんじゃん~!素晴らしい。お前らの心意気受け取ったぜ!」
…と、まずはご挨拶。
「今回は内容的には残念な歌ばかりです」
お客さん「エ~!」の大合唱。
「残念なモノが多い方が実りある人生だと思います」
????
「自分以外にできる者はいない…と歌った曲です」と次のセクションにつなげた。

90曲はファーストから「Nothing But Me」と…

80v2003年発表のセカンド・アルバム「fraction」から「Smile Again」。

100v「今やファーストもセカンドも手にはいらないからね。まさに『黒歴史』!」
ここでウルトラセブンの話に突入。
ルークさん、ウルトラセブン好きだな~。
ま、7枚目のアルバム・ジャケットをあんな風にするぐらいだもんな。
ペロリンガ星人っていうのが出て来る「円盤が来た」というエピソードについて楽しそうに話されていた。
私もウルトラセブンはリアルタイムで夢中になって観ていたつもりだが、全く覚えてないんだよね。
ウルトラマンに出て来る怪獣の名前は今でも完璧に言えるんだけど。
続いてサード・アルバム、「NON-HOMOGENIZED」から2曲。
「破綻ライダー」と「ワルツ」だ。

110音楽シーンが目まぐるしく変化していく中、コアな部分を出して、自分の音楽を探求していた頃にこのCANTAのサード・アルバムが制作されたという。

130v「どんなことをしても根っこは変わらない。その根っこ魂を見せておくよ」と、中盤では「Beautiful」、「いいな」、「It's a Fine Day」の3曲を演奏。
曲を終えて、「最悪だったでしょう?」なんてルークさんはおっしゃっていたが、イヤイヤ、メッチャかっこよかった!勉強不足で恐縮なのだが、初期のCANTAを存じ上げない私だが、ものすごく楽しめたな。
最近のCANTAにはない、ダークでヘヴィなフィーリングが私なんかには実にシックリくる。
何て言うのかな~、『Virgin Killer』や『Taken by Force』を聴きこんだ後に『In Trance』や『Fly me to the Rainbow』を聴くような感じ?
わっかるかな~、わっかんね~だろうな~。
言い換えると、『In a Silent Way』とか『Bitches Blew』や『Agharta』を聴いた後に『Bags Groove』や『Walkin'』を聴いた感じ?
もっとわっかんね~だろうな~。

180メンバー紹介からMCコ~ナ~!
まずは雷電さん。
「今日は最初の3枚からだけだもんね。
初期の雷電さんがムズカしくてね~!まさかその時は15年後の自分をいたわった曲なんか作らないもんね~!
また15年経ったら30周年だぞ!
その時は速弾きどうなってるんだろうね~?」

135v続いてMASAKIさん。

145v「今日はもうしゃべらずに終わるのかと思いましたよ!
緊張感のある曲が終わってホッとしました」

140vルークさんも合流。
「面白いことを言わないとギターを持たせてもらえないみたい!」

150楽しいトークのあとはいよいよ最終セクション。
「思い出したか~?」と「日本と私」。

160「J・A・P・A・N」…お客さんのフリもバッチリ。
コレ楽しいね~!
普段のステージでもやってもらいたいな~。

170「Good Morning, Wild Times!」、「Tonight3」と続けた。
そして、最後に「この曲があったからCANTAをやろうと思った」と前置きして「Irritation」を演奏して本編を終了した。

70アンコールではアコギを手にした「愛の夏」を熱唱。

190そして、「盛り上がっちゃう?やっちゃう?カラ元気上等!」と会場をアオるルークさんのリードでもう3曲が奏でられた。
MASAKIさんはもちろんスライト・ヤカンを披露。

200v「The World is Mine?」、「Romantic Warrior」、「Remember Flame」の3曲。
最近のステージでは耳にすることのない曲がテンコ盛りで、CANTAの違う一面が垣間見れてとても面白かったナ。
やっぱ「黒」はいいわ!

210vMarshall Blogは<初日>に引き続き<中日>、<千秋楽>とすべての「黒歴史」公演を取材させて頂きました。
追って順にレポートを掲載していきますが、次のレポートがいつ掲載させるかキマっていないので、毎日Marshall Blogをチェックしてね!

CANTAの詳しい情報はコチラ⇒CANTA Official Web Site

220v<中日>につづく

(一部敬称略 2017年6月14日 原宿ASTRO HALLにて撮影)