『凌ぎ合う』 vol.9 <後編>~ グッドモーニングアメリカ
『凌ぎ合う vol.9』のトリは当然ホストのグッドモーニングアメリカ。
メイプルのキット。
バスドラムは24"。
タムは10"、12"と16"フロア。
フィニッシュは美しシルバー・スパークル。
幸一ちゃんの奏でるイントロのメロディでさっそく客席は大炎上!
矢継ぎ早に演奏したのは昨年12月にリリースしたアルバムのタイトル・チューン「鉛空のスターゲイザー」。
「♪鉛空のスターゲイザー」の譜割りが実に耳に残る。
私なんかはこういう部分にものすごく世代の違いを、また若い人たちのクリエイティビティを感じる。
昔の日本のロックには絶対になかった歌詞とメロディのコンビネーションだからだ。
ちなみに!
「見る」という英単語って、「look」、「see」、「watch」、「stare」、「glance」、「glimpse」、そしてこの曲のタイトルにも使われている「gaze」等々色々あるでしょ?
当然、それぞれのシチュエーションで使い分けなければならないワケなんだけど、「gaze」は特別な言葉で、星を見る時には「see」や「look」ではなく必ずこの「gaze」を使うことをMarshallの友達から教わった。
何年も前、あるパーティの途中に新鮮な空気が吸いたくなって外に出て夜空を見上げた。
鉛空ではなく、それはそれは美しい星空だった。
イギリスは少し郊外へ出ると何でもかんでも美しい。
そこへその友人が来て「ナニをしているんだい?」訊いてくるので、「東京では見ることができない美しい星空を見ていたんだ」ぐらいのことを伝えた。
確か「see」を使ったと思う。
するとその友人が「シゲ、星を見る時にはgazeを使うんだ」と教えてくれた。
こういうのって絶対一発で覚えちゃうんだよね。
もうチョット。
コレを読んでいる若い人たちは全く知らないだろうけど、イギリスを代表するロック・バンドのひとつにThe Kinks(ザ・キンクス)というグループがある。
彼らのヒット曲に「ウォータールー・サンセット」という曲がある。
「ウォータールー」というのはロンドンの中心地の地名で、「ウォータールーのサンセットを見ている限り、ボクはパラダイス」というロンドンの美しい風景を歌っている。
その歌詞に「gaze」が使われているんだな~。
「♪As long as I gaze on Waterloo sunset, I'm in paradise」って。
もちろんウォータールーは星ではない。
調べてみてわかったのだが、感動して何かをジッと見るのが「gaze」の元の意味なのだそうだ。
実は何も英語の勉強で「gaze」を引き合いに出したワケではありませんでね。
この「ウォータールー・サンセット」は権威あるローリング・ストーン誌の「オールタイム・グレイテスト・ソング500」の42位に選出されているのね。
そんな世界の、そして永遠の名曲を若い人に紹介したかったの。
まだ曲は続く。
2011年の『ウォールペーパーミュージックじゃ踊りたくないぜ』のクローザー「その手伸ばして」。
「ライダー」、「ドラえもん」、「のび太」、「ショッカー」、「ジャイアン」…こういう固有名詞を歌詞の中に登場させる作曲手法ってとてもいいと思う。
ポール・マッカートニーとか10ccみたいじゃん?
しかも、オジさんは初代仮面ライダーの世代だ。
「仮面ライダー」の第1回目の怪人は「クモ男」。
「2号」を経て「V3」の途中ぐらいまで夢中になったかな?
「本郷猛」と「一文字隼人」の名前は一生忘れない名前だ。会ったことないけど。
「グッドモーニングアメリカです!帰って来たぞ~、東京!
爆弾ジョニーとは『めざましライブ』以来3年ぶりの対バンです。
PANもスゴかったね~!
楽しい曲ばかり演るので楽しんで帰ってください!」と幸一ちゃんがごあいさつ
幸一ちゃんのMC通り人気の曲が続く。
次は「アブラカタブラ」。
たなちゃんもサングラスをハズした。
楽しそうに演奏してるナァ。
このセカンド・セクションでは4曲を立て続けにプレイ。
『未来へのスパイラル』から「タイムスリップしたみたいに」。
コレはドラムのアレンジがスゴイな~。
ペギちゃんの本領発揮だ!
NATALの歯切れの良いサウンドがペギちゃんのプレイにベストマッチ!
金ちゃんのMC。
「4月から3ヶ月休んだんだけど、とても長かった。以前にも休止したことがあったんだけど、この3ヶ月の休止は前とは重みがゼンゼン違いました。
不安だった…。
年下のバンドがドンドン出て来て…焦って。」
アーティスト、ミュージシャン…真剣に取り組んでいる人にはこんな過酷な商売はないと思う。
「でも、またココに立つことができてよかったです。
歩みを止めず、これからも進んできます!
大事な曲を演ります。聴いてください」
場面はガラっと変わって「イチ、ニッ、サンでジャンプ」。
この曲のMVはうれしかったナ~。
日本のバンドのMVにNATALが登場した最初の瞬間だったから。
見た途端ペギちゃんにサンキュー・メールを打ったよ!
そして、『凌ぎ合う vol.9』の本編を締めくくったのは「未来へのスパイラル」。
客席は当然大騒ぎ!先日、MURO FESでのクドも復帰第1弾のもようをレポートした。
この『凌ぎ合う』の前日にもステージに上がったグドモ。
そして、これが復帰後3回目のライブ。
このパフォーマンスを観て、誰が3ヶ月もステージから遠ざかっていたことを想像するだろうか?
「完全復帰」を成し遂げた4人なのだ!
そして、アンコール。
11月11日の「八王子天狗祭」へのお誘いがあって…
客席爆発。
もうこうなると近寄れません。
こちとら年寄りだで、写真撮っててケガしたくないからね~。
「本当はコレで終了する予定でしたが、もう1曲演ります!」とアナウンスされ、たなちゃんの「ファイヤー!」を経て「また会えるよね」をプレイした。
グドモの帰りを待っていたファンとメンバーたちの交流が目に見えるようで、とても楽しいステージだった!
グッドモーニングアメリカの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAl WEBSITE
さて、こうして無事に活動を再開させたグッドモーニングアメリカ。
さっそく忙しい。
10月4日にはニューアルバム『502号室のシリウス』をリリースする。
そして、金ちゃんがMCで触れていた通り、その翌月の11月11日には地元八王子でグドモ主催のイベント『八王子天狗祭 ~2017~』が開催される。
コレも楽しみだね。
『八王子天狗祭 ~2017~』の詳しい情報はコチラ⇒特設公式ウェブサイト
<<<NATAL NEWS>>>
NATALのドラム・キットが叩けるスタジオ、高田馬場のバズーカスタジオに新しい仲間が増えました。
それは14" x 6.5"のスチール・スネア・ドラム。
コレね。
見た瞬間、「オオ~!」っと声を出したくなるようなたたずまい。
実にゴージャスじゃあ~りませんか!
普通のスチールとは異なりチョット黒味がかっている。
パーツはすべて「ブラッシュト・ニッケル(Brushed Nickel)」という仕様。
新型のスネア・スロー(Snare Throw)の感触も実にいい感じ。
カ~!
居合わせたドラマーにチョット叩いてもらったんだけど、何たる音ヌケ!そして深い!
こりゃアンサンブルの中でもクッキリ音像が浮かび上がってくるのは間違いないな。
自分がドラマーだったら欲しいわ~。
1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。
★上記のスネア・ドラムだけでなく、NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
ドラマーの皆さん「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
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