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2017年5月22日 (月)

牙音 -Act.2-~Silexの巻

コレは昭和38年ぐらか…。
だから写真の中で「いい顔」をしている上品そうな子供は、この後登場するSilexのMashaくんではない。
50年以上の前の私だ。
カラー・フィルムが高かったんだろうナ、この時代はモノクロがスタンダードだ。
帽子なんかかぶっちゃって、どこへ行く時だったんだろう?…完全に「よそ行き」の格好だ。
この車…クラシックだナァ。一体何代前のクラウンだろう?
少しはお金持ちのお坊ちゃまに見えるだろうか?
だが、残念ながらこの車はウチのモノではない。運転がキライな父は終生車に興味を示さず、後年、仕事で使う建築資材や残土を積むためのライトバンを1台買っただけだった。
写真の私は十二分に可愛いが、残念ながら一日限りの「天ぷら」のお坊ちゃまというワケ。
ちなみに私は「お坊ちゃん育ち」と言われるのがそうキライではない。お坊ちゃんじゃないから。
「よそ行き」といえば、昭和38年3月、その日に限ってタマタマよそ行きの格好をして公園で遊んでいた当時4歳の男の幼児が裕福な家の子と間違えられ、誘拐されて殺害されてしまうという悲惨な事件があった。
今の若い人は知らないだろうが、世に言う「吉展(よしのぶ)ちゃん事件」だ。
その吉展ちゃんが連れ去られた公園というのが、この写真の場所から歩いて5分もかからないところに今もある。
左の奥に写っているオバさんが立っている通りは江戸時代に将軍様がよく歩いたという道だ。
今は年に一度、七夕の時だけにぎやかになる。普段は寂しい寂しい商店街だ。
終戦からほぼ20年、50年前は東京のド真ん中でもこうして道がロクに舗装されていなかったんだナァ。
でもいいな、昔の東京って…。いつも書いているように関東大震災と東京大空襲で古いモノがなくなってしまったが、今よりはゼンゼン素敵だ。
海外からの観光客の数は増えているようだが、東京の街はドンドン魅力を失っていっているような気がする。
写真に話を戻すと…とてもよく撮れていると思う。
先週三回忌を無事に終えた私の父の撮影。
写真に凝った時期があったワケではないようだが、父は若い頃写真が好きで、コンクールで何度か賞を獲ったこともあると聞いた。
どうしても正面から車全体を収めたかったんだろうな…。
こうしてガツンと画面をワイドに使ってしまうスタイルはどこか私の撮る写真と似ているような気がするな…黒澤明気取りでシャッターを切ったに違いない。
お~い、お父さん!アナタが撮った写真がMarshall Blogに載ってるよ!三回忌記念だぞ!
クレジットもチャンと入れておいた!

10さて、ナンだってこんな写真を載せたのか…。
イヤね、この頃、私が夢中になって見ていたテレビ・マンガが『鉄腕アトム』と『鉄人28号』だったらしい。
アトムは何となく覚えている。
主題歌のイントロのヴァイブのメロディがホール・トーン・スケールだということを知ったのはかなり後になってからのことだ。
一方、『鉄人28号』はほとんど覚えていないんだよね。
ナニこれ、今になって調べてみると、この「鉄人28号」ってのは太平洋戦争の末期に大日本帝国陸軍が起死回生の秘密兵器として開発したロボットなんだって?
で、その秘密兵器の開発は1号から始まって28号機にして完成を見たということらしい。
それが戦後に現れて正太郎少年がラジコンで操作して悪と戦うという。
つまり、もしアレが戦時中に開発されてたら奇跡の戦局逆転を目指して、鉄人28号がアメリカの兵隊さんをブっ殺しまくる…という設定になっていた。
スゲエな。
でも、コレって鉄人28号の形はしていないが、現実になっているんだよね。
つまり遠隔操作によって敵地を攻撃する無人の爆撃機のようなヤツ。
昔の人ってのはホントにスゴイ…イヤ、手塚治虫がやっぱりすごい。
私はマンガを読む習慣が一切ないが、『火の鳥』だけは何年かに一回読み返している。
今回は、ある時は命の価値に開眼する世捨て人、、ある時は生命の滅亡に歯止めをかける未来の科学者に扮して登場する各巻共通のキャラクター「猿田」に関心があって数冊読み返してみた。
もちろんこの我王、あるいは猿田博士は神話に出て来る「猿田毘古神(古事記)」あるいは「猿田彦命(日本書紀)」が元ネタになっている。
特に猿田関係で得たところはなかったが、今回も読んでビックリした。
今の我々が生きる現実の世の中が手塚治虫が50~60年前に描いたマンガの世界にますます近づいてきているからだ。
読んでいて恐ろしくなってくる。
同じマンガでも『ちーちゃんはちょっと足りない』とは大分志向を異にしていますな。
しまった!コリャ大分脱線しちゃったな…。
どうやって話を元にもどそう?
ココは強引に~、鉄人28号。
夢中になって見ていた記憶はないのだが、主題歌は知っていて、「スゴイものがあるな」…と長い間思っていた。
「♪夜の街にガオー 夜のハイウェイにガオー」…ホントはこの先がおもしろいのだが、最近はこういう歌詞の引用もシビアになっているようなのでここで留めておく。興味のある人はインターネットで調べてみて!
「ガオー」だよ、「ガオー」。
おもしろくない?
作詞作曲は三木鶏郎。歌詞だけでなく、シンプルにして勇猛なメロディも素晴らしい。
  
さて、ココまで書いて致命的な誤謬に気がついた。
…というのは、この『鉄人28号』の「ガオー」から今日レポートするイベントのタイトルを導こうと思いついたのだが、一字違っていたのだ!
もう今更引き返せないのでこのまま突っ走ることにする。
そのイベントとは『牙音 GAON』。

20北海道の名門バンド、SABER TIGERが主催するへヴィ・メタル系のイベントが『牙音』だ。
2回目の開催。

30ナント!新日鐵住金(新日本製鐵+住友金属工業)もJFE(川崎製鉄+日本鋼管)もビックリの「キューマン」!
9つのバンドがここCLUC CITTAに集結し、昼の一時半からメタルの祭典が繰り広げられた。
今日から3回にわたってのレポート。
Silexが登場することはもうバレてしまっているが、向こう2日間、誰が登場するかは当日のお楽しみ~!
もちろんMarshallファミリーのバンドにキマってる。

40チッタの大舞台にトップで登場したのは我らがSilex!

50Pete Klassen

60vMasha

70vMashaくんは愛用のJCM800 2203
ホ~ラ、また2203だ!
今日のキャビはJCM900ロゴ時代の1960Bだ。

80v足元のようす。
次回に登場する時はまた変わってるよ。乞うご期待。

90hibiki

100vhibikiくんはEDEN。
今日のヘッドも人気のTERRA NOVA TN501

110キャビネットはD410XLTD115XLT

120vそして、Yosuke。

130v今回もサポートでYosisiがステージに上がった。

140vお、今日のオープニングは「Standing on The Grave of Yesterday」だ!

150ファースト・シングル、『Silent in Exlosion』のリード・チューン。
イヤ、シングルだから「リード・チューン」もクソもないか…。
この「シングル」とか、「ミニ・アルバム」とか。「マキシ・シングル」とか、いまだのコレらの別がわからん!

160今日もクライングなソロでブッチぎるMashaくん。

170ステージ上手ではhibikiくんのベースが大暴れしてる!
アレ?いつも下手なのに今日は上手だな。

180v2曲目もファースト・シングルに収録されている「Cancion De Amor」。

190サビの展開が意外なスピード・チューン。
ココでもMashaくんがクライング!
340

Mashaくんの弾くギターはよく練られていて美しい。
ただやみくもにシュレッドするのではなく、そこに何かこう「思想」のようなモノを感じるんだよね。
それがMashsaくんの言うところの「クライング」なのかどうかは知らんけど、耳をそばだてたくなるソロであることは間違いない。
ただ「速く弾く」ということしか表面に出て来ない若いギタリストも正直見かけるが、やっぱりそういうギター・ソロを聴くのはツライ。「また、ギター・ソロか!もう速いのは十分わかったから!」ということになってしまう。
290v
Mashaくんのギターをそういった魅力的なものにしている要素のひとつは何と言っても音色だ。
それと曲のクォリティ。
「音色」は人間で言えば「声」だ。
声のつまらない人の歌なんて聴きたくないでしょ?
Mashsaくんのギターはいい声をしている。
ハード・ロックやへヴィ・メタルのギターのいい声はMarshallが出しているということだ。
やっぱりこういう音楽を演るには少なくともホンモノの真空管のアンプでなきゃ無茶だよ。
持ち運びはツライけどね…その分いい仕事をしてくれる。

210続けてファースト・シングル収録の「Cry in the Starlight」。
ココのところSilexのステージではオープニングを務めてきたナンバー。

220それだけに気合いの入りやすい重要な曲だ。
人気曲をつなげたところにこのステージへの意気込みを感じる。

230歌だけでなくPeteのステージさばきもSilexの見どころのひとつだ。

240Peteがかき回すとステージが大きくなるような感じがするのだ。
今日のステージは実際に大きいが、それ以上の会場で暴れているイメージを受ける。

250いた~!スモークが濃すぎてなかなか顔がハッキリ見えなかったYosukeくん。
いつもながらの怒涛のドラミング!

260vコチラも「熱演」では絶対負けないYosisi。
グバーっとバンドのアンサンブルを分厚くしていたが…ファンの私としてはもっと徹底的に暴れてもらいたい!

270v5月17日に全国発売されたばっかりのセカンド・シングル『Everlasting Synphony』からタイトル・チューン。

280コレがそのセカンド・シングル『Everlasting Synphony』。

55cd いまにもSilexらしいロマンティックなサビのメロディを持ったドライブング・チューン。
そのメロディをPeteがド迫力で歌い上げる。
300
この曲のソロもテクニカルにしてまったく曲の雰囲気を損なうことのないよく練られたものだ…コレが「クライング」のヤリ方か~!

200v
竿チームの息はピッタリ。
時折hibikiくんがMashaくんにカマすジャブがまたおもしろい。世間一般では「チョッカイ」と呼ばれている行為だ。

310なかよし。

320vきょうだい。

330そして、最後を締めくくったのは同じく『Everlasting Synphony』から「Cry for You」。
このシングルの収録曲の2/3のタイトルに「Cry」という単語が使われてるでね。
実は、最近私腱鞘炎をやってしまいましてね…その激痛にクライングなんですわ。
どうもいい年寄りがカメラとパソコンで右腕を使いすぎたようだ。

350このイベントは1時半に始まり、終演は9時少し前を予定する8時間近くにわたる超ロングランの興業であった。
その滑り出しをSilexが務めたのは完璧は演出だったと言えるのではなかろうか?

360

370

380v

390

400vSilexの詳しい情報はコチラ⇒Silex official website

410vこの日、ライブ会場で先行発売された『Everlasting Synphony』も大好評だった!420(一部敬称略 2017年4月1日 CLUB CITTA'にて撮影)