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2017年4月28日 (金)

【祝!】 Sound ExperienceのSilver Jubilee ~ Strange,Beautiful and Loud

日本人の感覚で、最も重用している数字といえば間違いなく「3」と「5」だろう。

長嶋茂雄の影響なのかどうかは知らないが(今の若い人は「4番、サード、長嶋」という成句を当然のことく知らない)、「三大〇〇〇」が大好きだし、「五刻み」という感覚は当たりすぎるモノだ。
海外ではどうか…。
私の経験では何といっても「12」と「25」だと思う。
「dozen」という言葉があったり、1から12までの数字には個別に名前をつけたりと、頭の中には必ず「12」がある。
そして、「25」。
Marshallもそうだったように、「〇周年」といった何かのお祝いごとは「5年」、「10年」と「5単位」で刻んでいくが、25周年は「Silver Jubilee」、50周年は「Golden Jubilee」として盛大に祝うことからしても「25」や「50」は重みが違う。
アメリカでは「Quarter」と呼ばれる25¢硬貨もあるしね。イギリスにはないんだけどね。
50周年の次のデカいお祝いは当然75周年となり、それは「Diamond Jubilee」と呼ばれる。
ところが、イギリスにおいて1897年にヴィクトリア女王が在位60周年を迎えた時にDiamond Jubileeを当ててしまった。
私は2012年に現エリザベス女王が在位60周年を迎えた時に幸運にもちょうどロンドンにいて、その熱狂ぶりを目の当たりにしたが、どうして「Diamond Jubileeが60周年なんだろうな~」と不思議に思った。
調べてみると、案の定「Diamond Jubilee」は75周年を称える表現だった。
コレ、「ヴィクリア女王はとても75周年までもたないから、60周年をDiamondにしちゃおうぜ!」と、25年刻みで祝ってきたものを、いきなり10年刻みに変更してしまったのではないかしらん?
そうなると、エリザベス女王だってそうしてやらなきゃ不公平だ…ってんで2012年に盛大にDiamond Jubileeのお祝いをしたんじゃないのですかね?
ま、おかげさまであの時のロンドンでは貴重な体験をさせてもらったけど…。
では、75周年は「ナニJubilee」か?
答えは、同じ「Diamond Jubilee」なんだって。え~?
エリザベス女王は今月91歳の誕生日を迎えたそうだ。
75周年まであと10年。
その時女王陛下は101歳。
ハッピーにもそこまで女王がご存命だとしたらどうするんだ?
もう一回「Diamond Jubuilee」をやるのか?「Diamond Jubiee 2」なのか?
どうするイギリス?!
国民性からして、コレはヘタをするとBrexitよりモメるかもしらんぞ!
  
さて、またまたやってきましたSound Experience。
今回で25回目を迎えた!Silver Jubileeだ!
だからこんな話を冒頭に持ってきたよ。

10v25回…なかなか偉業ですよ。

20三宅庸介

30v山本征史

40v金光健司

50vせっかくの機会なので、ここでチョット三宅さんと私の関係の歴史を振り返ってみたいと思う。
  
初めて三宅さんのパフォーマンスを拝見したのは、2009年の3月。高円寺ショウボートでのことだった。
この日は、東京から地元の大阪に帰る板倉じゅんぺーさんをみんなで送り出すという大谷令文さんの仕切りの「音楽送別会」だった。
三宅さんのセットはトップ・バッターで登場した。
Marshall Blogでつとに触れているように私は80年代の前半からジャズに狂ってしまったので、「ジャパメタ・ブーム」なるものを通過しておらず、この時は「Terra Rosa」も「三宅庸介」も名前すら知らなかった。

60この時の三宅さん。

70vベースは征史さんだったのね。

80vドラムスはこの日の主役、じゅんぺーさん。

90v三宅さんはこの時、JCM900 4100を鳴らしたのかな?
その正統派Marshallサウンドに度肝を抜かれた。

100イヤ、でも本当は、「今時こんなことを演っている人がいるのか?!」とその音楽に驚いてしまった。

110v出演者も多彩で、このイベントはすごく楽しかったな。

120どうやってつながったのかは覚えていないが、それから7ヶ月後には三軒茶屋のGrapefruit Moonに取材に出かけたようだ。
この時の対バンは藤岡幹大くんのバンドだった。
このライブを「Sound Experience」と呼んだかどうかは定かではない。
ベースが河野さんだったんだね。

130三宅さんはJCM2000 DSLと1936Vを使っていた。

140vドラムは金光さん。
8年前…ゼンゼン変わらないな~。
まだNATALが日本に入ってくる前。

150v翌年の6月には「Tokyo Guitar Show」に出演。

180

この時が今のStrange,Beautiful and Loudを観た一番最初だったのかな?

190v

征史さんと…

200v

金光さん。
7年ぐらいじゃゼンゼン変わってないか。

210

このイベントは競合ブランドの代理店が主催していたものだったが、「Strange, Beautiful and LoudのサウンドはアンプがMarshallでないと作れない」と主催者にかけ合って三宅さんも征史さんもMarshallを持ち込んでくれた。(主催者さん、ありがとうございました)
この時の三宅さんはVintage Modern 2466を使った。

220v

旧Marshall Blogの取材で2010年2月には新発売のJMD:1を試奏。
この試奏にあたって、三宅さんはご丁寧にも自分なりの「Marshall考」をまとめて、論文を持参してくれた。
ず~っとMarshallを爆音で鳴らして来てくれた人の考察だけに、内容がすごくおもしろかったし、何よりもそのMarshallへの愛情や熱意がすごくうれしかったのを覚えている。
もちろんJMD:1もシビアな目と愛情で具に分析した頂いた。
170
コレは2010年11月。

260
もう今と同じSBLとしてガッチリ活動し出していた頃か…。

270v
初々しい感じがまだしてるようなしていないような…。

280v

このころもまだNATALが日本に入って来ていなかった。

290

この日のお相手は令文さん。
令文さんはゲストとして、また対バンとして複数回ご出演頂いている。
この時はバンドを従えてのご登場で、アンコールでSBLに令文さんが加わった。
コレもスゴイ演奏だった。

300
コレはその翌年の2011年8月。
240v
これまでも色んな方々に出演して頂いたが、この日のゲストは田川ヒロアキさんだった。
250

三宅さんとヒロアキくんの共演はこれきりではないが、自分だけのMarshallサウンドを持ったふたりの共演はいつもスリリングだ。
150
この時は河野さんのベースに下田さんのドラムスなので「Sound Experience」名義ではなかったかも知れない。
あ、そうだ、この時は「Orchestra Four」というセッション・バンドでの出演だったんだ!

230そして今!
2017年3月…ゼンゼン変わりませんな。

310変わったのはバックライン。

320三宅さんはJVM210Hに1960BV。
足元はある時からガツンとシンプルになった。それで薄皮が2、3枚ムケたように音がよくなった。

330v征史さんは安定の1992。

340vSUPER BASS 1992と中身が何かわからない1960A。
このリグが出す低音がないとSBLサウンドにならない。

350vもうひとつSBLに欠かせないのはNATAL。

360vセカンド・アルバム『Orchestral Supreme』のレコーディングでも使われたNATALのバーチ。
NATALは2013年の秋頃からボチボチ日本に入り出したが、金光さんにはその初期からご愛用頂いている。
コレもSBLサウンドの一部。

370今回は25回目という節目の大切なステージだ…ということとは一切関係ないかのような平生と変わらぬ展開。
ただし、ゲストも対バンもないStrange,Beautiful and Loud単独のステージだ。

380_rオープニングは珍しく「ring」。

390v金光さんのスネアのフィルから果敢に突っ走るのは「if」。

400v_i相変わらずのSBL節でショウはスタート。

410サビの征史さんの命がけのプレイに一気に目を奪われる。
このSUPER BASSとプレシジョン・ベースの組み合わせによる征史さんのサウンドはワン&オンリーだね。

420vサクサクと「murt' n akush」。

430_mkここで場面が変わって「mani」。

440v_mn最近のステージには欠かせない「devil」。
反対に「fantasia」が全く出て来なくなったのはナゼでしょう。
好きなんですけど、アレ。

450_d人気曲「stratify」。
コレのアンサー・ソング、「marshallify」もしくは「marshallogy」がなかなか発表されないのはどうしたワケか?

460v_stしかし、この金光さんの音もタマらんな~。
音といい、間といい、SBLの曲を歌うドラミングだ。

470v そして、後半は重苦しいまでにシリアスなシーンが続く。
コレがSBL流。
まずは「bloom」。

480_blこのバンドは速い曲もスローな曲もテンションが全く同じなんだよね。

490v「垣根」の名で親しまれている「solitry past」。

500v私、20世紀のクラシックとかフリーがかったジャズとか、日頃から一般的には「変な音楽」とされているモノに親しんでいるんだけど、正直、この曲をはじめて聴いた頃は「何て変わった曲だろう」と思ったね。
ま、この曲だけじゃないけど。

510この三宅さんが愛奏曲に挙げる次の「petal」もそう。
それが今では、もう自分には当たり前すぎる音楽になってるんだよね。
三宅さんの音楽は一回や二回聴いたぐらいじゃゼンゼンダメ。
何回も観るたび、聴くたびに発見があって、いつのまにか自家薬籠中のモノになるんだな。
三宅さんの音楽を一回だけ聴いて「わかった」風なことを言うのはウソだと思う。
一回聴いただけで誰もが口ずさむことのできる曲も音楽の魅力のウチであることは間違いないんだけど、そんなの飽きるって。ビートルズとかはそういう凡百の素になっているオリジナルな音楽は話は別ですよ。
そういう親しみやすい音楽とは反対に、「何回聴いてもわからん!」という難関を突破するのも音楽を聴く大きな楽しみだと思っている。私はそれを子供の頃からやってきて、今最大の難関は「オペラ」なの。どうもイカン。
プッチーニの『ラ・ボエーム』なんてメッチャかっこいいんだけど、途中で苦しくなって、フト気が付くと全く聴いていない自分を発見したりする。
注意しなければいけないのは、「つまらない音楽」はジャンルはどうあれ「つまらない音楽」だということ。
「わからない音楽」と「つまらない音楽」はゼンゼン違うということだ。
ココで引用すべきはデューク・エリントンの言葉。
「音楽に種類は二つしかない。『いい音楽』と『よくない音楽』だ」
言ってみたいよね~。
チョット脱線で…最近気が付いたんだけど、私はジャズ、クラシック、ロック、民族音楽をいつも楽しんでいるんだけど、やっぱりロックは好きで、クラシックや民族音楽を聴く時は頭のチャンネルが「ロック」になっているんだよね。
例えばストラヴィンスキーやショスタコーヴィチやドビュッシーを聴いてそこにKing Crimsonを聴いた時と同じ愉しみを見出すんですわ。ショスタコーヴィチの弦カルなんてどれもロック的にカッコいい。
バルトークの音楽なんかはChick Coreaなんかも感じるし。
でも、ジャズからはジャズしか聴こえてこないし、頭の中が完全に「ジャズ」のチャンネルになるんだよね。
Chick Coreaからはバルトークは聴こえてこない。Chick Coreaのジャズにしか聴こえない。
この現象おもしろくない?
私だけかな、こんなこと感じるていのは?

520_p話を元に戻して言い換えると、三宅さんの音楽は難解な推理小説を読み解くようなモノ。
ただ問題は、一度この世界に入り込んでしまうと、抜け出れなくなっちゃう。
え、そんなこと書くのは「営業妨害」だって?
トンデモナイ!
私は皆さんに色んな音楽を幅広く聴くことをおススメしているのです。
いい加減「Burn」ばっかりじゃ飽きるでしょうに…と思ってサ。

530v記念すべき25回目のSound Experienceの本編の最後を飾ったのは「virtue」。
いつもと同じです。

540_vBarney Kesselのオリジナル変形ブルースに「Slow Burn」という曲があるがまさにそれ。

Img_0118 ジワジワと熱を帯びていって…

560vまだまだ上がる。
命を削るようにして、まだまだ熱を上げる。

570vそして爆発!

550v

毎回こんなことを演って25回。
大変な仕事だっての。
こっちは好きなシャッター切って、好きなこと書いて…何だかだんだん申し訳なくなってくるね。
イヤイヤ、一人でも多くの人にこういう誰も演らない替えのきかない音楽を聴いてもらうぞ!

575アンコールはSilver Jubileeをまとめ上げる意味でか、敬愛するJimiの「Purple Haze」。
やたらと「♪パロへッ」などとガナリ立てるのではなく、大好きなJimiに吹きかけるようなやさしい「紫のカスミ」だった。

580vギターはガツンといったけどね。
Sound Experienceの25回目達成おめでとうございます!

Strange,Beautiful and Loudの詳しい情報はコチラ⇒三宅庸介facebook

590v1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
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(一部敬称略 2017年3月6日 三軒茶屋GRAPEFUIT MOONにて撮影)