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« FATHER OF LOUD DAY!~その2 | メイン | 【春のオガンちゃん祭り 2017】 小笠原義弘×濱口祐自 WITH A SECRET GUEST ON DRUMS!! »

2017年4月 7日 (金)

【春のオガンちゃん祭り 2017】 KISS THE SKY 1967 to 2017 tour~ KISS THE SKY編

ようやくあたたかくなってきましたな~。
春ですわ~。
「春」といえばオガンちゃんですわ~。
今日から三日間、『春のオガンちゃん祭り』。
広規さんから続いて日本を代表するベーシストにご登場頂いてシアワセですわ~。
今日のオガンちゃんは中野のシゲさんとのKISS THE SKYでの登板となる。
昨日から連載している『KISS THE SKY 1967 to 2017 tour』の東京公演のトリですわ~、ホンマ。

10中野重夫

20小笠原義弘

30そして、今回のドラムスはロジャー高橋。
パートの名を表す時、ボーカル、キーボード、ドラムは常に複数形ね。

40vKISS THE SKYはもちろんJimi Hendrixの「Purple Haze」の歌詞が元になっていて、「重夫」の「S」、清の「K」、義弘の「Y」の頭文字を並べて「SKY」に当てられた。
アレ、ヘンだな…「清」ってダレだ?
ウソ、「K」はGargoyleのドラムス、KATSUJIさんの「K」だ。
今回はKATSUJIさんが欠席で、ロジャーさんが代わりに参加してくれた。
ご心配なく!
ロジャーさんの下の名前は「和久」さん。「K」だ…うまくいった。
ジミヘンには『Kiss the Sky』というコンピレーション・アルバムもありますな。

50シゲさん、東京公演ではココ下北沢GARDEN自慢の1959を使用。

60vコレね。

70v足元はこんな感じ。
UNI VIBEにFUZZ FACEとワウ。
UNI VIBE以外は代替わりはしたもののアイテムとしては昔と変わらない。

80コレはシゲさんと初めて会った吉祥寺のハンバーガー屋。
17年前のこと。先日前を通りかかって思い出してしまった。
この時からシゲさんの上の足元は変わっていないのだ。
17年前か…シゲさん40台半ば、アタシャ30台後半だよ!
それなのに還暦のお祝いが去年終わっちゃったんだもんナァ~。この時の早さ、信じられん。
初めて会った頃はホントにジミヘンみたいで驚いていたけど、私にはだいぶ前から完全に「シゲさん」だ。
一時サンタナに見えたこともあったが、もう「シゲさん」以外には考えられない。
当時はMarshallのクリニックで札幌から福岡まで回ってとても楽しかったナ。

1img_3085 で、変わったのが音!昔より断然グレードアップしたと思う。
今回は特にスゴかった。
ちょっと音がデカすぎたような気もしたけど…1959だから!

90研究に研究を重ねたトラクション・コントロール・ピッキングが花を開いたというか…

115

そもそもこんなピッキングでよく弾けるナァ…というか。

116

どんな音かと言うと、「パチーン!」、「パキーン!」、「ピシーン」、「コキーン!」…と書き表すよりしょうがない、Marshall 1959とストラトキャスターの組み合わせの音。
この組み合わせの人は山ほどいるが、こういう音を出している人は極端に少ないな。
私の感覚で一番この音に似ていると思うのはUli Jon Rothだ。
何年か前に来日した時、市販の普通の1959SLPを貸し出したことがあったのだが、まさにこういう音だった。
「パチーン!」、「パキーン!」、「ピシーン」、「コキーン!」ね。

180

当然、このMarshallは用途がら無数のギタリストに使われているワケだが、ハコのスタッフの方がシゲさんのプレイを見てボソっとおっしゃったのを私は聞き逃さなかった。
「このMarshallをこんなに鳴らす人を見たのはコレが初めてだ…」
ホンモノのJimiのMarshallの音を聴いてみたかったね~…イヤ、この音が近かったのかもしれない。
Uliは「本物のJimiを2度観た」と言っていたが、ものすごく音がクリーンだったそうだ。

240v

そして、迎え撃つオガンちゃん。
オガンちゃんは愛用のEDENを持ち込んだ。

100EDEN WT-800とD410XST。

110vこのEDENでまるでアップライト・ベースのような、最高に優雅な音を聴かせてくれる。
ホントにそう思ったのかどうかは知らんけど、昔、Joe ZawinulがJacoと知り合う前、ベースの音だけを聴いて「ウッド・ベースを弾いているのかと思った」らしいが、まさにそれ。
とにかくウッディなんだよね。
170v
この時ではないんだけど、オガンちゃんのベースって特に音が大きいワケでもないのにすごくよく聞こえてくるのは「Freddie Green効果」なのではないか?と思った。
Freddie GreenはCount Basie Orchestraのギタリスト。
オケの中で最も音が小さい楽器であるギターをマイクなしでギンギンに響かせていたという。
相手は管楽器13人にドラムス、ベース、ピアノだよ!
いわゆる「ジャズ界の七不思議」の一角だ。
一説によると、コレは誰も音を出していない瞬間を狙ってコードを刻んでいる…というのだ。
そんなバカな!
でも、ベルリン・フィルの弦楽器セクションは、必ずコントラバスの音を先に出しているというからね。
そういう音の魔法があることはあるに違いない。
こういうベースを弾く人ってやっぱり日本には少なくて、オガンちゃんがアメリカで通用する理由がうなずけるというモノだ。
オガンちゃんのベースだけで一曲丸ごと聴けるもんね。
そんな人にEDENを使ってもらえて光栄だ。

225v

もうね、この日は「よい音の博覧会」みたいなものだった。
ロジャーさんが叩くNATALも最高だった。

350

このキットはブビンガ。
リハーサルの時、「やっぱ要らへんな…」とつぶやいて、ロジャーさんはバスドラムに入れていたミュートを全部取り出してしまった。
大二さん、雷電さん、ロジャーさん、みなさんNATALのバスドラムにはミュートを入れないのです。

130とにかくロジャーさんが叩く一打一打の音が最高に気持ちヨカッタ!
やっぱりNATALのドラムって音がいいと思う。すごく音楽的。
細々とやっておりますが、すごくいい楽器だと思うのですわ。

140演目は当然Jimi Hendrixスタンダート。

150「ワシらの演奏でみんなが元気になってくれればそれでいいです!」と言うシゲさんが一番元気!
還暦祝いのコンサート、『わてロク』からこっち、また元気になったような感じ?
ライブの前半はとにかくやたらと威勢が良い。

160v始まってすぐにコレもんですから!

250

こういうのとか…。
330
珍しく「Drivin' Sounth」を…Rolloverの時にほとんど演っていなかったレパートリー。

190やっぱりノッテるシゲさん!

380

今回はオガンちゃんの歌も。
「Blowin' in the Wind」…もちろんBob Dylanのアレね。
一昨日も書いたけど、ノーベル賞受け取ったってサ!

280v

原曲とは程遠いKISS THE SKYのロック・アレンジメント。
Chrisのところではコーラスでガンガン活躍しているけど、オガンちゃんのリード・ボーカルズもいいもんです。
何しろ「21世紀の精神異常者」歌ってるの聴いたことあるぐらいなのよ。

290v

「Red House」。
シゲさんのブルース実に味わい深い。
そういえば今回はFrank Marinoそのまんま弾いてな~。
ところでシゲさんの後ろに見えるのは、そうASTORIA CUSTOM。通称「あずきのアストリア」。
今回は使っていません。

200v

ASTORIAが発売になった時、シゲさんがCUSTOMを弾いてみたい!と言っていたのを思い出してお試し用で持ってきた。
シゲさんが東京に来た時でないと試して頂くチャンスがないやんやん。(←まっさか弁)

210v結果はもちろんバッチリ!
でも本番の1959の前では(実際は横)意味がなかろうということで今回はお飾りで登場した。
ハイ、露出に必死で~す!

220v当然ロジャーさんリード・ボーカルズ曲も!
今回は「難聴」ではなく得意のGS。
日本のロックの原点。

300v

熱唱されたのは「エメラルドの伝説」。
ザ・テンプターズやね。
1968年、50万枚を売ったヒット曲。
「♪湖にキミは身を投げた 花のしずくが落ちるように 湖は色を変えたのさ 君の瞳のエメラルド」
私はまだ小学校に上がったぐらいの時分だったけど、リアルタイムで経験しているので、あのメロディにはこの歌詞が当たり前に聞こえる。
でもコレ、今歌詞だけ見るとスゴイよね。
今の若い人たちの「ありがとう」と「ごめんね」の歌を100曲集めたところでこの「エメラルド」一曲の輝きにはかなわないでしょう。
若い人たちにはまだまだ楽しみが残されているということだ。

310v

もう後は名曲&名演のオン・パレード。

230お定まりの「Foxy Lady」…「Power of Love」

195v

当然の「Fire」…

260v「Hey Joe」も当然出るわね。

S41a0294 「If Six Was Nine」は演らない。シゲさん、この曲は昔っから演らないんだよ。
その代わりでは全然ないんだけど、「Power of Love」の一体感はスゴかったね!

270「Spanish Castle Magic」やら「Voodoo Chile」やら。

315今回は「アメリカ国歌」なしで「Villanova Junction」。

Img_0197 そして、Hendrix本人よりも数多く演奏しているという「Purple Haze」で「Excuse me while I kiss the sky」!

320もう後は野となれ…

325ジミとなれ…。

340ベース・ソロ…
370v
ドラム・ソロも鮮やかに炸裂!

360すべてやりきったスガスガしい表情で本編を締めくくるシゲさん!

390アンコールでは本編のオガンちゃんの「風に吹かれて」に呼応したように「All Along the Warch Tower」を演奏した。

400名曲と…

410v激演、そして極上の音質…素晴らしいコンサートだった!

420vシゲさん、今日も大阪のS.O.RaでBand of Gyapanysの本番。ロジャーさん、清水興さんと一緒。明日はホームのまっさかM'AXA。
今月はKASTUJIさんが戻ってのKISS THE SKYも控えている。
で、5月は昨日登場したJimisenとダブル・ジミヘン。
そして早いもんだよ~、同じ月にまた野獣。鹿鳴館が楽しみだ。

Yajuu 9月にはRolloverも復活するんだって!
ここへ来てメッチャ忙しいよ、シゲさん。身体は大丈夫なのかッ?!
  
一方、オガンちゃんは一昨日、Tomi Isobeさんとのツアーが終わったところやね。お疲れさまでした。
オガンちゃんは一年中、日米で忙しいから…。
そして、【春のオガンちゃん祭り 2017】は来週も続く。

中野重オ夫の詳しい情報はコチラ⇒Official facebook
小笠原義弘の詳しい情報はコチラ⇒DANCIN' FUNKY BASS!!!
ロジャー高橋の詳しい情報はコチラ⇒高橋ロジャー和久OfficialSite

  
※今日のバナーの意味がわかった人、スゴイ。

4301965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
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(一部敬称略 2017年2月13日 下北沢GARDENにて撮影)