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2017年1月27日 (金)

空より高く~Strange, Beautiful and Loud×Silex <SBL編>

Strange, Beautiful and LoudとSilexのダブル・ヘッドライナー、『Up from the Skies』も後半に入る。
ちなみに「ツーマン」という言葉はいくら和製英語にしてもヒドすぎる。
和製英語でも秀逸なものもあるが、「ツーマン」はチョット…。せめて「ツーメン」、「スリーメン」。
何か新しいラーメンみたいでおかしいな。
そこで、「ダブルヘッド・ライナー」あるいは「ダブル・ヘッダー」という呼び方をおススメしている。
とにかくネイティブさんの前で「ツーマン」なんて不思議な言葉を使うことだけは避けて頂けるとありがたい。
ネイティブさんといえば、前半で出演したSilexのPeteはカナダのご出身だ。
カナダと言えばフランス語を公用語としているエリアもあるが、Peteの故郷はロッキー山脈の真っただ中の英語圏。
イメージとしては、長野の日本一の星空の阿智村、「日本のチロル」が愛称の上村(現在は飯田市に編入)、あるいは南信濃村(同現飯田市)という感じか。
スケールがゼンゼン違うか…。
また昔話で恐縮だが、何度もマーブロに書いている通り、以前の仕事で長い間信州に赴任していた。
その関係で、上の村々を訪れる機会が何度もあった。
これらの村は飯田市街から入って行った南アルプスの中にあるのだが、イヤ~、初めて南信濃村に行ったときは心底驚いた。
…というかショックを受けたって感じかな?
私は生まれも育ちも東京なもんで、あまりの田舎加減にビックリしてしまったのだ。イヤ、田舎というのとはまたチョット違うんだよな…「山」か。
それまでにも富山に住んでいたことがあって、なかなかにアルプスチックな山村をいくつも見てはいたのだが、信州のソレには到底かなうものではなかった。
よく地方の中学生が修学旅行に来て、渋谷駅前のスクランブル交差点を見て腰を抜かす…みたいのがあるでしょ?
アレの正反対。クララみたいなもんね。
「何もない」というより山しかない。
「どうして、一体どういう理由があってこんな山間に住まなければならないんだ!」というとてつもなく大きな疑問が浮かび上がってくるワケよ。理由は後で知った。
当時、南信濃村は無医村だった。
それで、仕事先の方と昼食を摂ることになって、「名物料理を召し上がれ」というワケ。
ありがたいですね。
「名物料理」は「ヤマニク」だという。
「ヤマニク?」ってなんだ?こんなところでエスニック料理か?…と思い、「ヤマニク」の名店に連れて行ってもらった。
また驚いたよ。
店先には白目をむいて、ダラ~と長く赤い舌を伸ばしている大きなイノシシの死骸が山と積んであったのだ。
そもそも本物のイノシシ自体だってほとんど見たことがないのに、ドッカと山になってんだよ。しかも死んでるし。中にはうらめしそうにこっちを見ながら悶死しているヤツもいるわ。
さ、「ぼたん鍋」召し上がれ~…って食えないよ~!
ぼたん鍋は丹波篠山に行った時に一度ご相伴に預かったんだけど、ごめんなさい、私、鼻に関しては「犬」と言われてますもんで…もうあのオイニーで頭がクラクラしちゃって…。
で、この時も当然降参。
「なんだ、シシはダメら?」ぐらいのこと言われたが、ご親切にも代わりの料理を注文してくれる。
できれば放っておいて頂いて、カップラーメンでもいいんですけど…何てことも言えない。
相手はお客さんだ。
「じゃ、熊は?」「イヤ、ちょっと…」
「じゃ、鹿は?」「イヤ、それも、あの、普通の牛とか豚とか…」
「山にはそんなモンはねえら!」
そう、「ヤマニク」とは当然「山肉」のこと。
今でこそ「ジビエ料理」とか言ってるけど、私は一食ぐらい抜いてもゼンゼンへっちゃらですから!
それで、一昨年、イギリスのコッツウォルズへ行ってまたビックリ。
イギリス人がウサギを食べるのは知っていたけど、結構山肉を召し上がるのを新しく知った。
詳しくはコチラ⇒【イギリスーロック名所めぐり vol.16】 コッツウォルズにロックの名所なんかあんの?!
何でイノシシの話になったんだ?
あ、Peteの故郷だ。
上の話はPeteとは一切関係ありませんからね。
話を元へ戻すと、そのネイティブのPeteも「ツーマン」、「スリーマン」はすごく変だと言っていた。
コレが言いたかっただけなのにイノシシの死骸の山まで出てきちゃった。
あ、それと「メタラー」という言葉にも大きな違和感を覚えるともPeteは言っていた。
私はコレはそんなに抵抗がないのです。
  
さて、Strange, Beautiful and Loudの登場。

10三宅庸介

20v山本征史

30v金光健司

40v三宅さんはMarshall JVM210Hと1960BV。
征史さんのヘッドはMarshall 1992SUPER BASS。キャビネットもMarshall。
金光さんはNATALのアッシュ。
すなわち、Marshallのファミリー商品がこの素晴らしいサウンドのサポートをしている。
SilexのhibikiくんはEDENだし…このダブル・ヘッドライナー、最高だ!

50今回のオープニングは「devil」。
まだアルバム未収録の新しめの曲…と書き続けてどれだけ経ったかな?

60vこのバンドならではのリフと、ロックとはおよそ呼びにくい丸で映画音楽のような独特のサビ(と言っていいのかわからないが)のメロディ。

70v

もうスッカリSBLの代表曲の仲間入りを果たした一作だ。

80v続いては「murt'n akush」。
これまた5/4拍子のリフを持った三宅式ハード・チューン。

90この日、Silexを観に来て、SBLを初めて目にした人も少なくなかったのではなかろうか。

110それを意識してか、SBLの中でも比較的耳なじみのよい二曲を続けて演奏した。

110v三曲目は「bloom」。
このいかにもSBLらしいワルツが出たところで…。
「どうしてMarshall BlogにはStrange, Beautiful and Loudが頻繁に登場するんですか?」と訊かれる…ということは一回もないんだけど、ま、よく登場して頂いていることは確か。
しかも、ほぼ毎回同じ曲だ。
したがって、 こうして毎回レポートを書くのも正直大変ですよ。手を変え、品を変え記事を作っている。でも、こんな曲、ホイホイと次から次へと作れるワケはないことはよくわかっている。
またぞろ大二さんのインタビューを引き合いに出して恐縮だが、「いいものができるまでの過程にナニがあったか」…ということを実感させられる曲たちなんだよね。
一回や二回、イヤ、もしかしたら十回聴いても三宅さんの曲の良さがわからないかもしれない。
私はジャズやクラシックはもちろん、現代音楽から民族音楽まで聴いて耳と感性とワガママと音楽の変態性を鍛えているが、私ですら一番最初は「なんてキテレツな曲だ」と思ったもんね。
ただひとついえることは、今のところ三宅さんと同じレベルの音楽性と精神性で演奏活動をしているロック・ギタリストは他にそういないと思っている。
要するに「ワン・アンド・オンリー」だと思うのね。「ユニーク」と言ってもよい。
「聴いて、踊ってハッピー、ハッピー」というのは音楽の魅力のひとつであることは間違いないが、眉間にシワを寄せて、「この曲ができるまでに、この人の中に一体ナニが起こっていたんだ?」と考えながら聴く音楽があってもよいではないか?
そして、そういう一般大衆に容易には簡単に受け入れられそうにない厳格な音楽は好きな人たち助けてやらないと生き残ることができない。
セスジキノボリカンガルーやオガサワラオオコウモリトキ、あるいはメキシコサンショウウオのように保護をしてやらないと絶滅しちゃう。
そして、絶滅したら最後、そういう音楽はそう簡単に出てこない。
コンサートの客席で聴衆がグルグル回ってよろこんでいるだけの音楽ばかりの世の中だからね!
もうね、私は鼻歌で出るよ、SBLの曲は。
私の頭の中では、「if」なんか「Let it be」と同じところに入ってるよ。
ウチの家内もそう。
台所でネギを刻みながら「♪かきねの、かきねの」と「Solitary Past」を歌ってるよ。
ま、そこまでやる必要はないけれど、とにかく、皆さんに色んな音楽を聴いてもらいたいと思ってるんだな。
大きなお世話でしょうけど…。
それと、もちろん、Marshallの宣伝ですよ。
そもそもこのブログ自体がそうなんだから。
でも、こんな音でMarshallを鳴らしている人は他に滅多にいないでしょう?
ギターをやっている人は、デジタル商品に手を出す前に三宅さんのMarshallの音を生で聴いてくださいよ!

あ~、ずいぶん説教くさくなっちゃったな。
とにかくそんな気持ちでいつも記事を書いている。
今日はナンカ変だ。
後はサラっとやらせてもらいましょうかね。

120四曲目はその「Solitary Past」…a.k.a. 「垣根」。

130このあいだも。別の会場で聴いていて思ったんだけど、この曲には私はものすごく「和」を感じる。

140vこうしたゆったりしたテンポの曲での金光さんの空間の埋め方が実にいい。
一打、一打、音を出す場所を厳密に選んでスティックを動かしているようだ。

150v二枚目のアルバム『Orchestral Supreme』のクローサー「Ring」。

160もうコレはブッちぎりのドライビング・ナンバー。

170v他にはきっと聴くことのできないであろうユニークなリフで爽快に突っ走る!

180お次はさっき名前が出た「if」。

185SBLのテーマ・ソング的リード・チューン。
コレも三宅ミュージックの入門編としては最適だろう。わかりやすく親しみやすい。
私なんかしょっちゅうサビのメロディを口ずさんでいるよ。
なんか今日は「ベスト・ヒットSBL」だな。

190v好事魔多し。
ここからSBLの「暗黒ゾーン」が展開する。
SHARAさんがおっしゃるところの、いわゆる三宅さんの「悪魔的世界」かな?
…ったって、ナ~ニ、怖がることはまったくない。
インプロヴァイズド・ミュージックに慣れていないような人は最初は「この人一体ナニやってんの?」と面食らうかも知れない。
しかし、ココは三人が織りなす至高の即興音楽を楽しむべきなのだ。
コレこそが三宅ミュージックの真骨頂とも言えるのだから。

200三宅さんの愛奏曲「petal」。
この曲は聴けば聴くほど、時間が経てば経つほど魅力が大きくなってくる。

210そして、飽きることがない。
こんな曲、よく考えつくな~。

220v最後は「virtue」。これまた三宅さんの好きなワルツのリズム。

P_img_0400 ライブでのこの曲の後半のケイオスがまたタマらない!
三人はこのままあの世に行ってしまうのではないか?…とまで思わせる入り込みよう。
この曲はライブでどうぞ。

230vさて、最近私が思っていることを最後にひとつ。
もしこの記事を読んで、あるいはMarshall Blogの他のSBLの記事を読んで「ホンマかいな?ライブに行ってみようかな」と思った人で、まだCDを聴いていない人がいたら先にCDを聴いておくといいと思う。
三宅さんのCDは二枚出ているが、セカンドの『Orchestral Supreme』をおススメする。
理由はジャケットの写真は私が撮ったものだから…というのはウソで、三宅/征史/金光の現メンバーの三人で録音した作品だから。
MarshallとNATALの至高のサウンドがテンコ盛りだし。
このアルバムで聴ける緻密なサウンドで曲に慣れておいてから、ライブで超ワイルドなバージョンを堪能して頂きたいと思う。

9_os_2三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange,Beautiful and Loud

240vアンコールではSilexからPeteとMASHAくんが合流!

250二人のこの個性派が一緒になってナニを演るのか楽しみにしていた。

260一曲目はScorpionsの「Roch You Like A Hurricane」。

280
ああ、コレか。
コレは知ってる。
何しろオジちゃん、『Love Drive』までしか聴いてないもんだから。
だから二回目の来日公演は観に行った。

270vこの選曲はSilexサイドからのリクエスト。
二曲演ることになっていて、一曲ずつ選んだのだそうだ。

310vしかし、「80年代」丸出しの曲だな。
でも、大丈夫。
SBLのリズム隊はこの手の曲は何でも完璧にできちゃう。

290v

いつもSBLのリハーサルで三宅さんが弾き出すリフに即座に反応して遊んでるからね。
それがまたカッコいいんだ。

300v

キマった!
ウリでなく、マティアスの三宅さんもまたよき哉。それともマイケル?

320二曲目はSBLからのリクエストで「Highway To Hell」。

330個人的にはせっかくPeteが歌ってくれるのなら「Let There be Rock」なんかいいと思うんだけどな。
あの曲こそ日本人が歌ってもサマにならないでしょう?
360
そんなことは全く関係なくて、ノリノリ・ナンバーの代表だけあってジャム・セッションのムード満点

340ギター・チームの相性もとてもいいようだ。

350三宅さん、SBLのMCでMASHAくんとの関係を「Marshall GALAが結び付けてくれた縁」って言ってくれたんよ。
うれしいね。
また、来年にはMarshall GALAを開きたいと思っているんだけど、ベテランと若手の交流の場にできたらいいな…と思ってるんだ。
それは出演者だけでなくて、お客さんもなの。
誰かがそういうことをやらないと!
具体的なアイデアはまだない。

370征史さんもノリノリだ~!

380当然ギター・ソロもたっぷりと!

390シュレッディングで攻めるMASHAくんと個性で攻める三宅さん。
どちらもMarshallあってのスタイルだ!
弾き方、魅せ方はどうでも、やっぱり真空管のアンプの出す音ってのは魅力的だよね。
土台新しいテクノロジーでマネをしてみたところで代役が務まる代物ではない。
この二人はそのことがよ~くわかってる!

410v「♪ハ~ウェ~トゥへ~」
今日も楽しい一日でした。
コルーソーがお届けしました!

Silexの詳しい情報はコチラ⇒Official facebook

420

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。 詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2016年11月23日 高円寺SHOWBOATにて撮影)