Different Colors ~ SHOW-YA x Gacharic Spin <前編>
「Colors」…アメリカ英語ですな?
イギリスの英語だと「Colours」と「u」が入る。
同じパターンでいくと「honour」とか「favour」とか…。
面倒でしょう?イギリスの英語は!
もちろん「u」を抜いても意味は変わらないし、イギリス人にもまったく問題なく通じる。
私も昔は、「なんだよ、イギリス英語はカッコつけちゃって!」…なんて思ったりもしたけど、今はこっちの方がカッコいいと思ってる。
Marshallとのメールのやりとりは、知っている限り、もしくは気がつく限りはイギリス英語に統一するよう努めている。
前の会社にいた時はアメリカ人と連絡を取ることも多く、そういう時はアメリカ英語のつづりに変えるようにしていた。
Marshallへは「catalogue送って!」としておいて、アメリカの楽器メーカーには「catalog送って!」みたいに使い分けるワケ。
だって、何か変でしょ?
外人が東京の人に向かって関西弁でメールを送ってきたリ、その逆だったりしたら…。
関西弁ならまだしも山形弁だったら「どだなだず?」
チョット今日は皆さんおイヤでしょうが、冒頭から英語で大脱線します。
さて、どうして、同じ英語なのに英米の間でそういうことが起こったのか?
気になるでしょう?
今日はそのあたりを勉強してから楽しいSHOW-YAのステージにご案内しましょうね。
18世紀の初頭ぐらいまでは、イギリスもアメリカもつづりに関してはすごく曖昧にしていたらしい。「ま、どうつづってもいいんじゃないの~?」みたいな。
で、18世紀になってからは英語の辞書が出版されるようになった。
すると、「コリャ、いい加減っていうワケにはいかんじゃん?」となり、1755年にサミュエル・ジョンソンという人が出版した辞書をキッカケに正式なイギリス英語のスペルが決まったんだと。
ちなみに…「ロンドンに飽きた者は人生に飽きた者だ。ロンドンには人生が与え得るもの全てがあるから。」って聞くでしょ?コレはこのジョンソンの言葉。
このオッサン、辞書の編纂者だけあって、他にもなかなか含蓄に富んだ言葉を残している。
曰く…
「腐敗した社会には、多くの法律がある。」
「政府は我々を幸せにすることはできないが、惨めな状態にすることはできる。」
「愛国心は卑怯者の最後の逃げ口上。」
「結婚は多くの苦悩を生むが、独身は何の喜びも生まない。」
「あらゆる出来事のもっともよい面に目を向ける習慣は、年間1千ポンドの所得よりも価値がある。」…なんてね。
「信頼なくして友情はない、誠実さなくして信頼はない。」…いいこと言うわ~。
さて話は戻って(戻っても脱線中!)、ご存知の通り、英単語はラテン語やらギリシャ語やらフランス語やら、ヨソ様からの借り物が多いでしょ?
イギリスはそれらの外国の言葉のつづりをそのまま取り入れたんだって。
かたやアメリカ英語…1828年にあの有名なウェブスターが出した辞書によってアメリカ英語のつづりが制定されたのが礎となっている。
で、「オレがオレが」と言ったかどうかは知らないが、ウェブスターさんはその辞書を作る時に「アメリカはアメリカ独自のやり方で!」と勝手につづりを変えてオリジナルの英単語を作っちゃったんだね。
どっかの「Make America Great Again」みたいなもんだ。(もうすぐアメリカの新しい大統領が決まるのね?)
そのおかげで三宅坂の国立劇場の英語表記が「National Theatre」のなっているのに対し、目の前の信号機についているの標識が「National Theater」と記されている、なんてアホな状況が生まれちゃう。
ちなみに英米のつづりの違いはやや規則性があって、上の「-our/or」とか「-re/er」とか「-ise/ize」とか…興味のある方はお調べになるとよろしい。
ちなみに前にも書いたことがあるんだけど、「spell(スペル)」という単語は動詞なので、「つづり」という名詞で使いたいときは「スペリング(spelling)」と言わなきゃダメなのね。
もうひとつ、脱線ついでに辞書の話。
アメリカのWebsterに対してイギリスの辞書といえば何といってもOxford。
この辞書が出来たのはビクトリア朝の時代で、それは大英帝国の威信をかけた文化事業だった。
で、その編纂作業に当たって激しい情熱を注ぎ、最も大きな貢献をしたうちの一人は決して人前に現れようとはしなかったらしい。編集部とは書簡でやり取りをしていたのだろう。
それで、編集部はこの人のあまりにも大きな貢献に敬意を表すために、その書簡に書いてあった住所を頼りにその人を訪ねた。
たどり着いた先は精神病院だったという…。
その人は人前に出てこなかったのではなくて、病院から出ることが許されなかった…という話を大分以前に何かで読んだことがある。
お後があんまりよろしくないようで…。
さて、脱線終わり!
今日のレポートはSHOW-YAとGacharic Spinのダブルヘッドライナー・ショウのレポートだよ!
いつも通り二本立てでお送りする。
先にステージに上がったのはSHOW-YA!
寺田恵子
これはさとみさん愛用のピック。
いわゆるベース用。
昔、カルロス・サンタナがこの形のピックを使っているという情報が出回って、「サンタナってベース用のピックを使ってるんだってよ!」、「ホントかよ(当時『マジ』という言葉はこの世に存在しなかった)?だからあんなに音が伸びるのか?」…なんてね。
私が中学の時の話。子供ってのは無邪気なもんだ。
これはmittanのスティック。
実際にスティック・ケースに入っていたヤツだよ。
今日の会場、新宿ReNYっていうんだけど、ホールが円形で引きの写真がすごくキレイに撮れるの。
ま、それも凛々しいSHOW-YAのことだから!
オリャ~!
今日は一発目から「嵐」じゃい!
「私は嵐」が一曲目に来るのって好き。
いきなりの大合唱でスタートダッシュが効くからね!
さとさんのベース・ソロ…
いかにも「千両役者が揃った!」っていう感じがタマらないのだ。
続けて『Genuine Diamond』から「Bloody Rose~薔薇の紋章~」。
もうイッチョ続けて「TROUBLE」でドライブ!
カッチョええ~!
本当は「嵐」の後にMCが入るハズだったんだけど、ここまで三曲ブッ続けで演っちゃった!
すさまじい会場の熱気がそうさせてしまったのだろう。
ここでMC。
今日はお相手がGacharic Spinということで…「若さでは負けるけど、生きていると色んな知恵がつくものです。その知恵で今日は対抗したいと思います!」…ってとても知恵で勝負しているとは思えないパワー丸出しの演奏は世界にひとつだけのものだ!
イヤ、真剣に、こういう女性バンドって世界にSHOW-YAしかいないと思っているからサ。
この曲のサビの高揚感ったらないよね。
誰でもピョンピョン飛び跳ねたくなっちゃう!
キャプテンのハードなオルガンに導かれるのは「戒厳令の街~CRY FOR THE FREEDOM~」。
この曲珍しいんじゃないの?
私は初めてかも知れない。
この手のヘヴィなミディアム・スローの曲もSHOW-YAの魅力だね。
sun-goさんの奏でる雷のようなギター・リフは「流星少女」。
この辺りでSHOW-YAの持ち時間も後半に入る。
今日はダブル・ヘッドライナーだからして、SHOW-YAの上演時間が短いことを先刻承知のお客さんが悔いを残すまじと猛然とタオルを振り回す。
もちろんステージの五人も負けていない。
後半に向けてさらにヒートアップしていくのだ!
SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト