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2016年6月22日 (水)

JOEL MANANのDOWNLOAD 2016レポート!

Marshall Blog読者の皆さんこんにちは!
Marshall Amplificationでアーティスト関連の仕事を担当しているJoel Mananです。
いつもShigeのMarshall Blogをご覧頂きありがとうございます。
毎日更新されるMarshallに関連する記事をお楽しみ頂いていることと存じます。
Shigeのブログを通じて、地球の裏側の音楽界の状況に接することを私も楽しみにしています。


さて、今年もイギリス最大のロック・フェスティバルのひとつ、DOWNLOAD FESTIVALが開催されました。
今日はShigeに代わって、私がそのレポートをここイギリスからお送りします!
Jm
今年のドニントン、もちろん天気がいいワケありません!イギリスの典型的な天気でした。
雨と泥から逃れて、我々はアーティスト・エリアのMarshallキャビンでメッチャ忙しい週末を過ごしました。
イヤハヤ、キャビンは週末を通してスゴイ人気でしたよ!
キャビンはMarshallを使用しているアーティストのために設置されるもので、将来を約束されたたくさんの新人もキャビンを訪れ商品を試して行きました。
キャビンに用意されたモデルは、Jubileeの100Wと20W。CODEのコンボ、ASTORIAシリーズ、そして大人気のJCM800 2203とJVM Satrianiシグネチャーたち。
もちろんMarshallの他にもNATALとEDENもバッチリ展示されました。
少しですが写真を添付しましたので、DOWNLOADのMarshallキャビンの雰囲気をお楽しみください!

1_dloコレがキャビン内のようすです。

D1まずはIron Maiden関連から。
Iron Maidenがステージの造作にMarshallを使う機会があまりなくなってしまったのは残念なことです。
今回はIron Maidenが最終日の日曜、フェスティバルの大トリで登場しました。
3人のギタリストは今でもドップリMarshallです。

まずはAdrian Smithの機材。
彼はJVM410Hを愛用しています。Adrianは自分のMarshallに大満足で、ツアーでもこの機材を使用しています。

D2こちらはDave MurrayとJanick Gersの機材。オソロイです。
彼らはいまだにJMP-1やJFX-1(JPM-1のすぐ上)を愛用してくれています。 パワー・アンプは9200 100/100です。


<訳者註>
JFX-1は1995年に発売した1Uのラック型エフェクター。設計に当たっては、通常のギター演奏で最も使用頻度が高い、リバーブ、コーラス、ディレイ、フランジャーの4つのエフェクトだけを搭載させ、余計な機能を徹底して排除することをテーマに据えた。
それだけに音質がすこぶる上等で、製品に対する評価も高かったものの、ラックシステム・ブームの終焉と共に1997年には早々と製造を終了してしまった。Marshallは音質重視の実戦的なギタリストに向けて「JFX-1は見つけ次第ゲットすべし」と薦めている。
このJMP-1、JFX-1、9200またEL34のコンビネーションは音質だけでなく、ゴージャスなルックスも素晴らしかった!)

D3_2Download初登場のイギリスのバンドIngloriousからAndreas Erkissonがキャビンに寄ってくれました。
Ingloriousは二番目に大きなステージ、「Encore Stage」の二日目のオープニングに登場し、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。
写真はAndreasがJVM Satrianiを試しているところ。D5<訳者註>
やっぱり、やっぱり、やっぱり、イギリスはロックの国だ!
試しにこのIngloriousというバンドがどんなモンかと思って調べてみると…愚直なまでのブリティッシュ・ハード・サウンド!Marshallがなければとてもできない音楽。
オープニングとはいえ、こういうバンドがイギリス最大のロック・フェスティバルに堂々と出て来るのだから日本とは隔世の感がある。
「Burn」やらWhitesnaleのコピーなんかを演っているフッテージも見受けられるが、そんなことはやらんでよろしい。
でも、そういう血筋を引いているということがわかった…どころか、2014年にこのバンドを結成したNathan JamesってのはUli Jon Rothの現バンドのボーカルだった!道理で…。

スウェーデンのバンド、Graveyard(墓地)のギタリスト、Jonathan Ramm。
かつては他のブランドのアンプを使っていたが、今はMarshallを愛用しているのはハッピーなこと。

D6<訳者註>
他のブランドというのは、名前は出せないが橙色のアンプだったそうだ。
このバンドはかなり大人しいというか…渋め。スウェーデンのロックはおもしろいね。
ボーカルの声がメッチャかっこいい。
アップテンポの曲なんかタマらんよ!
やっぱりロックはコレでないと…。

大人気のスコットランドのバンド、Twin Atlanticのリード・シンガー/ギタリストSam McTrusty。
二日目のEncore Stageのヘッドライナーを務めました。
機材はオールMarshallだったよん!

<訳者註>
音はこんな感じ⇒YouTube
若めのサウンドだね。やっぱりこういうのが人気あるのね。

D7Jeremy Widermanは今、大注目のカナダのバンド、Monster Truckのギタリストです。
彼はミニ・ジュビリーの大ファンなのです!

D8<訳者註>
カナダからは昔からいいバンドやらスゴイミュージシャンが定期的に出てきますな。
このバンドも正統派ブリティッシュ・ハード・サウンド。
完全に70年代!
やっぱりボーカルがワイルドでカッコいい!
我々の世代はこういうタイプの音楽を「ロック」と呼んでいた。

<訳者註>
こっちはギタリスト諸兄の皆さんには楽しんで頂けるのでは?最後まで観ると感動したりして?マネはしたくありませんな。

こちらもカナダからBilly Talentというバンドのギタリスト、Ian D'sa。
こちらは最終日のEncore Stageのヘッドライナーを務めた人気者です。
IanもJubilee2555Xがお気に入りで、またステージでMarshallを使いたいとか…(って、使ってねーのかよ?)

D9ギター・ヒーロー、Mark Tremontiもキャビンに寄ってくれました。フェスティバルを通じてベスト・ギタリストのひとりだと思います。
彼は大のMarshallファンで、古いプレキシを何台も所有しています。Jubileeも大スキなのです。

<訳者駐>
CreedやAlter Bridgeのギタリスト。米Guitar World誌に3年連続で「Guitarist of the Year」をゲット。2011年には英Total Guitar誌において、史上4番目に偉大なヘヴィ・メタルギタリストに選出された。グラミー賞も獲得している。西洋人にしてはエラクなで肩だナァ。

D10フロリダのバンド、Shinedown。ギタリストはZach Myers。
ASTORIAを試しにキャビンに来てくれました。
ものスゴイお気に召しようようで、できる限り早くオーダーしてくれるそう!

<訳者註>
毎度アリ!

D11フェスティバルの目玉のひとつがMegadeth !!
Marshallのへヴィ・ユーザーにして友達のDave Mustaine様もキャビンに顔を出してくれました。

D13Megadethの新しいギタリスト、才能あふれるKiko Loureiro。
彼も今やMarshallプレイヤーです。
キャビンに用意した物をのぞきに来てくれました。Marshallと仕事をするのはとてもハッピーだとか!

D14_2クラシックなルックスが目を引くのはMiss Lizzy HaleのJCM 800たち。
バンドはHalestorm。
LzzyとJoe HottingerのMarshallスタックはメイン・ステージ(THE LEMMY STAGE)に登場しました。

D15今年のDownload、いかがでしたか?
これからもMarshall、NATAL、EDENをよろしくお願いします!

<訳者註>
さて、Brexitの国民投票もいよいよ明日(現地時間)!
DOWNLOADどころじゃないような気もするが…。
コレ、イギリスのミュージシャンにも大変な影響があるそうだ。
連中にとってロックはドデカイ輸出商品でしょう。数えきれないバンドやミュージシャンがEU諸国へ出かけて稼いでいる。
今はそうして自由に他国に出入りして現地でライブができるが、EUから離脱すると、各国で就労ビザが必要になったり、税金の支払いが複雑になったりと事務仕事が爆発的に煩雑になるそうだ。昔はそれをやってたハズなんだけどね。
私は残留支持。
だって、これ以上円高になったらマジで困るんだわ~。

Dlf

(敬称略 2016年6月10日~12日 イギリス・ドニントン、DOWNLOAD FESTIVALにて撮影。※写真提供:Joel Manan)