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2015年3月18日 (水)

【追悼】Andy Fraserのこと

まただ…。
またロック界はひとりの偉大なミュージシャンを失ってしまった。
Andy Fraser…2015年3月16日永眠。

今日は予定を変更して、ロック史に偉大な足跡を残す名バンド、FreeのベーシストにMarshall Blogでは未公開の写真を交えて追悼の意を表すことにした。
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AndyがMarshallの創立50周年を記念するコンサート『50 YEARS OF LOUD LIVE』に出演したことは詳しくレポートした通り。

50 YEARS OF LOUD LIVEの詳しいレポートはコチラ⇒Marshall Blog

私は決して熱心なFreeのリスナーではなかったが、ロックを聴き出した頃はご多分に漏れず『Fire and Water』や『Free Live』等の前期の作品は聴いたものだ。
その頃、私はPaul Rogersの声とAndy Fraserのベースが好きで、AndyがFreeを脱退した後、Chris Sppedingと組んだSharksというバンドのレコードが聴きたくて当時ずいぶん探し回ったが、手に入れることができずいまだに聴けていないことは以前にも書いた。
そんなだから、このMarshallの記念コンサートにAndyが出演するということを知った時はとてもうれしかった。

そして、コンサートの前日、通しリハをやっているテムズ川の南のバーモンジーというところにあるスタジオに赴いた。
ライブハウスのイベントじゃあるまいし、律儀にリハは逆順でプログラムされていた。
Andyが参加するGlenn Hughesのセットは本番ではトリの登場だったので、リハの順番が一番最初で、かなり早い時間からスタジオに入っていたようだった。
それでもAndyもGlennは下の写真の通り元気モリモリ!

1_10正直言うと、私にとってのAndy Fraserは『Fire and Water』のジャケットの左端の人だったので、スタジオに入った時、ベースを弾いている人がAndyのホンモノだとはパッと見わからなかった。
それにリハが終わるとすぐにお帰りになってしまったので挨拶することもできなかった…後悔している。

ちなみにこのアルバムの一部はロンドンのTrident Studioで録音されている。ということはFreeの4人もあのスタジオにつながる細い路地を歩いていたのか…。

1_15cdAndyのミュージシャンとしてのキャリアは大変長く、Alexis Kornerのお嬢さんと学校で知り合い、それが縁でAlexisの推挙でJohn Mayallのバンドに加わったのはAndyが15歳の時だったという。
さらにAlexisのつてでFreeに参加することになった。
Andyは1952年生まれ(私よりたった10歳上なだけ!)なのでFree結成時には16歳…ということになる。
Andyだけでなく、1968年のFree結成時、全員が10代だった。結成の翌年、20歳と19歳と18歳の若者がリリースしたのが『Tons of Sobs』なのだ。
信じられん!

1_20リハーサルの翌日、Glenn Hughesに「この人がいなければ私はベースをやっていなかった!」と紹介されウェンブリー・アリーナに颯爽と登場したAndy Fraser。
FreeはThe WhoやDeep PurpleのようにMarshall史に頻出するバンドではないが、Marshallが自社の製品を使ってもらったことに対し、大きな誇りを持てるバンドのうちのひとつだ。
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今、コレを書きながら『Tons of Sobs』を聴いているのだが、まさにウェンブリーで聞いたAndyのベースはこの音だった!
しかし、こうして改めて聴くと最高にカッコいいな…思わず聴き入って作業する手が止まってしまう。コレで18とか19歳か。

1_40パワフルに「Mr. Big」を歌ったのもすごく印象的だった。

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AndyはFreeを2回脱退した後、Sharks他いくつかのバンドを経てアメリカに渡り、プロデュース業に携わっていたが、HIVとガンを併発し病魔との闘いを余儀なくされた。
それゆえ目立った活動の情報が、我々一般人の耳に入ってくることはなかった。
このウェンブリーのステージは、Glennからもアナウンスがあった通り「Andy Fraser」の復活を告げるものであり、その事実に偽りなく、自分のバンドを引き連れて来日したことも記憶に新しい。
それなのに…。

1_60またひとりロック・ジャイアントがこの世から姿を消したことこそが本当に「tons of sobs」なことだ。ゼンゼン「All Right Now」じゃない。
心からご冥福をお祈りします。

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(敬称略 ライブ写真は2012年9月21~22日ロンドンにて撮影)