Chris Duarte Live in Japan 2013 <横浜編>
いんや~、昨日のシモキタのChris Duarte Groupはスゴカッタ~。
今日もChris…横浜Thumbs Upから。
また紹介しちゃおう!
8月にリリースされた、昨年の目黒Blues Alley Japanでの壮絶な演奏を収録した2枚組ライブ・アルバム。11月には国内盤も発売となった。
ライブ・アルバムとは異なるドラマーを擁しての来日となった。九州を皮切りに東北まで日本を縦断するツアー。この横浜は最後から2番目のショウとなった。
もちろん横浜でもEDEN WT-800ヘッドとD410XSTキャビネットを使用。
ツアーを通じてJohnが叩いたのはNATAL Maple Traditional Customキットだ。
今日のセットリスト。
もちろん上の「横浜」の文字もChrisによるものだ。達筆!
…と思ったら、ナント、1曲目からセット・リストと違う曲を弾き出したChris。
何事もなかったかのようにピタリとつけるバック陣。
ダテにワン・ツアーこなしていない!やすきよの漫才クラス!
ショウの構成をガラリと変えており、連日訪れるお客さんを飽きさせない。
Chrisの熱演ぶりは今夜も全く変わらず、まるで命を少しずつ削ってギターに捧げているようなのだ。
こんなこと毎晩やっていたら身も心もどうにかなってしまうのではなかろうか?
しかし、そうして生み出される音楽こそが人の心を揺さぶるのだ。
Chrisのプレイを観ているとそれが実感できる。
こういう演奏こそ若い人たちに観てもらいたいナァ。
コンサート会場で身体をブツけ合って音楽を楽しんでいる気になっているような若者たちにこのChrisの命がけの演奏がどう映るのだろう?案外感動する子も多いのではなかろうか?感動して興味を持った子たちはラッキーだ。いい音楽を知ることは人生を何百倍にも幸せにする。
まずは年長者がこうした魂の音楽の魅力を教えてあげる仕組みを作ってやることが先決だ。
Marshall Blogの目標のひとつはそれだ。今日も絶好調のオガンちゃん!
これも何回か触れたことだが、こうした演奏に接すると、やはり最近の若い人たちが夢中になっている音楽には「3」のフィーリングが欠如していることを痛感する。これは大谷令文氏の至言だ。
「3」のフィーリングとは、ブギであり、シャッフルであり、スイングのことを指す。
今のテレビなどから流れる若い人たちが奏でる音楽にこうした要素を見出すことは難しい。時代のトレンドといったらそれまでなのかもしれない。
しかし、それではあまりにも寂しくはなかろうか?
軽快な8ビートはいかにも爽快でロックを代表するリズムであることに異論を唱える気は毛頭ないが、ブギやシャッフルもロック・リズムの重要な要素なのだ。
今ではダンスの世界でしか接することのなくあったルンバやチャチャチャのように鑑賞音楽としてのブギやシャッフルを絶滅させてはならない。
このバンドの演奏する曲のほとんどは「3」だ。それも最高のリズム隊がグルーヴさせる「3」だ。
ムリとはわかっているが、こういうバンドこそ大勢の人の耳目に触れることを強く望んでいる。
どの曲かは忘れてしまったが、あまりにすごいベース・ラインで完全にシャッターを切る手が止まってしまったもんね。
ジャズ界の七不思議のひとつにCount Basie OrchestraのFreddie Greenのギターが挙げられる。これはオーケストラの中で最も音量の小さな楽器であるギターが、 トランペット×4、トロンボーン×4、サキソフォン×5、ドラム、ベース、ピアノという爆音の中でも聴こえるというヤツ。もちろんMarshallのフル・スタックを使っていた…なんて話ではないよ。
一説によると、Freddie Greenのギターは、そうした周りの楽器群が鳴り出す瞬間から何百分の1秒とかの差で、すき間を縫って弾いているからだとか…。ホントかどうかは知らん。でも、そうあって欲しいような話しだ。
オガンちゃんのベースもこの話しに似ているような気がするんだよね。
つまり、オガンちゃんはもっともリズムが躍動する低音の置き場所を本能的に知っていて、無意識にその場所に自分のベースの音を当てはめているんだと思うのよ。これは教わってもできるようなシロモノではない。そういうことができるのが「才能」なのだ。サラッサラッっとスティックでドラム・キットを撫でているような軽快なプレイなのに音の存在感が尋常ではない。もっとスゴイのはそのスピード感だ。
こんなにデカイのに動作が信じられないくらい素早い。「電光石火」とはまさにJohnのような動きを指すのだろう。
シンガーソングライターとしての活動も展開するJohn。歌も滅法ウマイ。
それにしてもNATALの音は素晴らしい。Johnの手にかかって鳴りまくらされていた!
暗くてほとんど写真が撮れなかったのが残念!
今日も「Like Eric」がスゴかった!アウトに、インにすき間なく繰り出されるフレーズの洪水はまさに「シーツ・オブ・サウンド」!
ああ~、いい湯だった!
2日続けて最高の「音楽浴」ができたよ!
Chrisが世に送り出した力作たち。
「幸せ!」、「ありがとう」、「楽しかた」等々サインにひとことずつ寄せてくれた。宝物だ。
Chris Duarteの詳しい情報はコチラ⇒Chris Duarte Official Web Site(英語版)
小笠原義弘の詳しい情報はコチラ⇒Dancin' Funky Bass!!!
John McKcNightの詳しい情報はコチラ⇒John McNight REVERBNATION(英語版)
また来年も来てくれるかな?そうだといいな!
それまではこのライブ・アルバムでガマン、ガマン!(一部敬称略 2013年11月15日 横浜Thumbs Upにて撮影)