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2013年11月15日 (金)

THE VIRGINMARYS LIVE IN JAPAN

「コレ、Marshallのバンドなんですけど、シゲさんにはどうかな~」…と仲良しのレコード会社の担当者の一言でしばらく聴くのをためらっていた。素直だから、オレ。
で、ナンカの拍子に車の中で聴いてみた。

なんじゃ、コレ?好みも好みじゃないも、ヤケクソにカッコいいじゃん!ってんでそのまま3回聴いた。こんなの珍しいよ。Aちゃん、ありがとう!

バンドの名前はTHE VIRGINMARYS。マンチェスター出身のトリオ・バンドだ。

そのTHE VIRGINMARYSが来日するという。しかも東京で一回だけの公演。喜び勇んでカメラかついで行って来たよ!

10cdショウはドラの音とともにスタート。

15何の飾り気もないステージ。もうこれだけでこのバンドのストレートさがあふれ出ている。

20_2メンバーは;
ボーカル&ギターのAlly Dicaty。

30vベース&バッキング・ボーカルのMatt Rose。

40vドラムはDanny Dolanだ。

50vAllyはドップリとMarshall。

60vオリジナルのJCM800 2203と1960Aを使用。

70Allyの足元のようす。
うれしいことに入ってるじゃないの!VibratremとReflector!!
Vibratremはビブラート、Reflrectorはデジタル・リバーブだ。

80Mattのベース・アンプもMarshall。

80vおなじみVBA400とVBC810。

90vショウはノッケから圧倒的なパワーで、まさに何かの硬い殻から飛びだして来たかのような勢いだ。

100レパートリーはアルバム『King of Flict』全曲と既存の曲に合わせ新曲も披露された。アルバム全曲演っちゃうなんて初来日の時のVan Halenを思い出す。バンドの勢いにアルバムのリリースが追い付かないみたいな…。

110vボーカルにギターにとAllyの個性が前面に出てはいるが、なかなかどうして、3人のパッションがいい具合に釣り合ってバンド内の強力な化学反応を感じる。

120vもくもくとベースラインを刻むMatt。物腰は静かだが、ベース・ラインは情熱的だ。

130「オイオイオイオイ!ドラム壊す気かよ!」ってなぐらい力いっぱいのドラミングで観客の目を惹くDanny。

140vやっぱりいいバンドはこうしてメンバーのキャラクターがしっかりしていることは洋の東西を問わないね。THE VIRGINMARYSもいい例のひとつに挙げられよう。

150vそれにしてもAllyの声!
観ている方の喉が痛くなってきそうだ。しかし、これがロックでは美声なのだ。決して怒鳴ったり、がなったりしているワケではない。だからうるさくない。

180vギターもガッツが入ってるよ~。

160vリハーサルの時、彼のギターを聴いて瞬時にして彼がどんな音楽を聴いてきたがわかった。
そして、このバンドがいいサウンドを出している理由が自動的に理解できた。
結果、CDが楽しめた理由もわかった。
このことは、別の機会に彼の言葉で説明してもらうことにしよう。

170v2203というチョイスもいい。Marshallがわかっている男だ。
またReflectorの使い方がイカしてる!このエフェクター、こんな風に使えばいいのね?なんて今頃納得したりして…。

185弾き手の良さがモノを言っていることはよくわkっているが、やっぱいいな~VBA。

190vMattも「大好き」と言っていたが、このストレートでパワフルなバンドにはもってこいのベース・サウンドだった。4×12"キャビ(VBC412)でのサウンドも聴いてみたかったような気もするな…。

200要所要所で練られたベース・ラインを繰り出してくるところが何とも味わい深い。

210vこのリズム隊はホント、いい仕事をしているね。2人で演奏しているとは思えないような音の厚みだった。

220残念だったのはNATALが間に合わなくて…。彼が叩いたらスゴいだろうな…。Ashのキットがよさそうだ。次回は絶対にDannyに叩いてもらおう。

230vはじめはきれいに分けていた髪の毛も最後にはもう完全に風呂上がり状態。ちょっと独特な雰囲気を持っているDanny。その変化のしようもカッコよかった。

240v今回は東京で一回だけのお披露目だったが、次回は各地を回ってひとりでも多くのロック・ファンに観てもらいたいと熱望する。

250v特に若い人に観てもらいたい。そして、Allyがステージでやることに注目してもらいたい。私がこのバンドを支持する理由のカギはやはりAllyが握っている。

260vTHE VIRGINMARYSは私がいつもMarshall Blogで主張していることを実践してくれていると感じている。
すなわち、先達の偉業を研究し、そのエッセンスと自分達の世代の感性を実にうまくブレンドしていることが見て取れるのだ。

270vやはりロックは若い人のもので、若い人が作るべきだと私は思っている。しかし、若い人たちは「ロックが何たるか」を教えられていない。
古い考えかも知れないが、ロックのカギは「ブルース」にある。今の巷間のロックはあまりにもブルースと遠いところに来てしまって、戻り道を隠されてしまっているかのようだ。

もちろん、THE VIRGINMARYSの音楽からRobert JohnsonやB.B. Kingの香りを嗅ぎ取ることはできないし、期待もしてはいない。しかし、ブルースのフィーリングは持ち合わせていることは感じられる。これでいいのだ。そして、これがいいのだ。

日本からはなかなかこういうバンドが出て来ないな~。
このあたりがBluesbreakersやYardbirdsやFleetwood MacやChicken ScackやSavoy Brownを生み出した国との土壌のちがいなんだろうな。
あ、念のため言っておきますが、THE VIRGINMARYSはブルースのバンドではまったくござらんよ。音楽のルーツの話しをしているのです。

日本は音楽鎖国を1日も早く解いた方がいいよ。
他方ではこのバンドやThe Rival Sons、Big Elf等の骨のあるロックを日本に紹介し続けているHYDRANT MUSICには賞賛の声を送りたい。開国運動応援します!

280vTHE VIRGINMARYSの詳しい情報はコチラ⇒HYDRANT MUSIC Official Website

300開演前にCDにサインしてもらっちった!

310コンサートの翌日、3人はMarshall Blogのインタビューに応じてくれた。とっても感じのいい子たちなのよ~。アタシャ、すっかりファンになってしまったぞ!

320(一部敬称略 2013年10月3日 shibuya duo MUSIC EXCHANGEにて撮影)