【NAMM2013レポート】Thursday~初日
ハリウッドがいわゆる「映画の都」になったのは、ご存じの通り年間を通じて雨が少ないからだ。雨が降らないから予定通りロケが進むっていうワケね。
ロンドンほどではないにしても、ロサンゼルスは何回か来ている。何せ最初に来たのは新婚旅行だかんね。これまで一回も雨が降ってるのを見たことがなかった。それがコレよ。このザマ。2013年のNAMMショウは雨から始まったのだった!
ところが、今、友達からのメールを見ると、彼が11月に来た時はナントは5日間も雨が降りっぱなしだったという…。ホントにおかしくなってるんだね。
でも、そういえばビリー・ワイルダーの『サンセット大通り』にこういうシーンがある。ウィリアム・ホールデン扮する主人公、ジョー・ギリスの独白… 『ロサンゼルスは雨はめったに降らない。一旦、降るとそれはバケツをひっくり返したかのような大雨になる』。私の友人はちょうどそれに当たってしまったの かもしれないね。
ロンドンなら毎日何回も雨が降るので手の施しようがないけど、ロスで雨はやめてもらいたい!出発直前に傘をわざわざスーツケースから取り出したものだからこの思いはよけいだ。
さて、完成したマーシャルのブース。
入り口にはジムを偲ぶサインが設置されている。BLS仕様だ。
やっぱりコレだよね~。ホッとするわ~。
並べられているスタックはすべてJCM800 2203。
前列にはMGと今回発表された新商品がディスプレイされている。
真ん中がその新商品。
これがその新商品のSL-5C。
スラッシュのシグネチャー・コンボだ。
2ch。プリ管はECC83 が3本、パワー管にはEL34を1本配した。
リア・パネルには1W/5Wの切り替えスイッチがついている。
フットスイッチはチャンネル/リバーブ。
こちらはカスタム・ショップ商品のピンナップ・シリーズ。限定品。
母体はClass5のスタック。
1930年代のアメリカのハリウッド女優がモチーフになっている。
こちらは試奏室。弾いているのは元グリム・リーパーのギタリストで現在Marshall USAのニック・ボウコット。
この人だ。前にも書いたことがあったが、この人の写真でちゃんとしているものは1枚もない。
ブースは当然マーシャル以外のファミリー商品が展示されている。
Marshall、NATAL、EDENが現在のマーシャル一家だ。
ズラリとならんだスネア・ドラムの展示。
ナタールについてはまた詳しく触れるが、元々はパーカッションのブランドだった。
このカホンがヨーロッパではバカ売れしている。
へヴィ・デューティなペダル。
マーシャル50周年を記念して作られたスネア・ドラム。非売品だ。
Gold Jubileeらしく金ピカ!
こちらは50周年記念のセット。
ナタール・ドラムは比較的ハイエンドな商品で、今回のNAMMではSpiritというエントリー・モデルが発表された。それがコレ。
コレもそう。多くの人が担当者に質問を浴びせていた。
シン・リジーのブライアン・ダウニーのセット。シン・リジーというとすぐに「ツイン・リード」と相成るが、よく聴くと実はドラムもすごくカッコいいんだよね。
こちらはユーライア・ヒープ。もともとはリー・カースレイクだったけど(この名前いったい何年ぶりに口にしたかな?覚えてた自分に驚くわ!)、今は ラッセル・ギルブルックという人。アラン・プライスやクリス・バーバー、ヴァン・モリソンらと仕事をしてきたベテラン・ドラマー。トニー・アイオミともいっしょにやっていたので、この名前を聴いたことのある人も多いかもしれない。あ、最近日本に来たっけね、ヒープは。
お、ボンゾ仕様?!
ジョン・ヘンリー・ボーナムが使っていたパーカッションはナタール製だった。実はこの晩、マーシャルとナタールがスポンサーの一部となったボーナムのトリビュート・コンサートが開催されたのだ。もちろん行ってきた。この模様はまた追ってレポートする。
これたはエデンのコーナー。
ハイエンドのライン。
こちらは普及品。今回のNAMMで新しい小型コンボが仲間入りした。
マーシャル・グッズもしっかりと展示されている。フランクフルトと異なり販売はしていないけどね。これらはマーシャルUSAの企画。左端にはマーシャル・フリッジ(冷蔵庫)も見える。
FUJIGENでのケリーさんのデモンストレーションも大好評だった。これも追ってレポートする。今日はD_Driveは見れなかった!残念!
私は滅多に有名人の写真を撮ったり、いっしょに写ったりしない。でも、NAMMショウのひとつの醍醐味は有名な海外のアーティストに出くわすことなのはよくわかっている。でもナンカ恥ずかしくてね…。
ところが!コレだけはどうしても我慢できなかった!追いかけて行ってお願いして撮らせていただいた。
チェスター・トンプソン!
ウェザー・リポートの『ブラック・マーケット』に参加していたり、ジェネシスのサポート・ドラマーとして有名だが、なんといっても70年代のザッ パ・バンドの業績が一番だろう。『One Size Fits All』、『Roxy & Elsewhere』、『Studio Tan』、『You Can't Do That~ vol.2 』等、フランク・ザッパが一番ザッパザッパしていた時代の名作は彼なしでは実現し得なかったであろう…という私のもっとも好きなドラマー。
「フランク・ザッパの大ファンで、あなたがジェネシスにいる時に東京でショウを拝見しました」と激白!「ハハハ、サンキュー」以上!
しっかし、このお方が「Inca Roads」を叩いていたのかと思ったら誰だって興奮しちゃうでしょ?!え、しない?おかしいナァ~。
…ということで初日が終了。これからひと仕事だよ…トホホ。
(一部敬称略 2013年1月24日ロサンゼルス アナハイムNAMM会場にて撮影)