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2023年11月 6日 (月)

-East Of Eden World Premiere Special Showcase 2023-

 
D_DriveのYukiが参加している「EAST of EDEN」が去る10月8日にデビュー・ライブを開催した。10vチョット…ココは脱線させて頂きますよ。
 
「East of Eden」といえば「エデンの東」…当たり前か。
小説の作者は1962年に「ノーベル文学賞」を獲ったジョン・スタインベック。
でも何と言っても「エデンの東」といえば、名匠エリア・カザンがジェイムズ・ディーンを「キャル」役に起用した1955年の映画でしょうナァ。
私が若い頃、チョットしたジェイムズ・ディーンのリバイバル・ブームがあった。
影があるチョット悪っぽいイメージが時代を越えて受け入れられたのであろう。
しかし恐らくは、ブームに乗った人たちの大半が『理由なき反抗』も『エデンの東』も観ていなかったのではなかったか?
イヤイヤ、ジェイムズ・ディーンの良さって確かに外見もカッコいいけれど、決してそこではない。
内面から湧き出て来る演技の奥深さや、そうした雰囲気が生み出す「存在感」が生半可ではなかったんだよね。
この映画でも「ムム?この人には何やら計り知れない悩みごとがあるな?」と観る者に思わせて、最初に登場したところからグ~っと惹きつける。
こういう魅力はモントゴメリー・クリフトやマーロン・ブランドにも言えるね。 20vところで「エデンの東」とはナニか?
『旧約聖書』の「創世記」にある「禁じられた果実(Forbidden Fruit)」を食べてしまったアダムとイブが罰としてエデンの園から追放されてしまった場所のこと。
コレを「失楽園(Paradise Lost)」という。
やがて、エデンの東に追い出されたアダムとイブの間に「カイン」と「アベル」という2人の子供が生まれる。
兄のカインは田を耕し、弟のアベルは羊を飼った。
まだこの頃は第一次産業しかなかったから。
ある時カインは農作物を、そしてアベルは肥えた子羊をヤハウェ(ユダヤ教の神様)に捧げた。
するとヤハウェは野菜より肉が好きだったのか、カインの農作物には目もくれなかった。
大人げないナァ。
カインだって丹精を込めて野菜を作ったワケだからそんなことをすればキレるに決まってる。
そしてカインはそんなヤキモチを妬いて弟のアベルを殺してしまった。
コレが人類史上初の殺人事件。10_ot そして、スタインベックは小説の『エデンの東』でこの辺りの話をモチーフにし、カザンが映画化した。
子供の頃に映画を観た時にはピンと来なかったけど、時間が経って人の親になり、父親を亡くしてからまた観た日にゃ泣けたのナンのって!
ジェイムズ・ディーンの演技の素晴らしさだけでなく、母親を演じたジョー・ヴァン・フリートという女優さんの演技がスゴくてね~(アカデミー助演女優賞ゲット)。
そこへ持って来てあの有名なテーマ曲の美しく切ないメロディでしょう…まぁ、感動するにキマってるわな。
『紳士協定』とか。『波止場』とか、『欲望という名の電車』とか、エリア・カザンは50年代のハリウッドのレッド・パージで冷や飯を喰ったがとても映画作り上手な人だと思う。
『欲望という名の電車(A Streetcar Named Desire)』と言えば…今度「ブランチ・デュボア」の役をエリカさまが演られるそうで…驚いた。
「ブランチ」といえば、田中絹代と並んで「日本の最高の女優」と称される杉村春子の文学座の当たり役だったんだよ。
今回のそのポスターを見て「蛾」のイラストを載せてしまっていることにも驚いた(下のポスターは違いますよ)。10_scnd そして、私にはもうひとつ「East of Eden」があるのね。
それは、1960年代の後半にデビューしたイギリスのバンド。
私は中学生の頃、Roxy Musicのエディ・ジョブソンから始まって、ヴァイオリニストを擁するロック・バンドがとても好きだった。
決して多くはなかったけど、Curved Airやその系列のWolf、Hatfield & North(コレはヴィオラ)、またPFMをはじめとしたイタリアのプロッグ・ロック・バンドなんかにも夢中になった。
今でもジャン・リュック・ポンティとかデディエ・ロックウッド等のジャズ系のヴァイオリニストは好きだし、ジャズということであれば有名なステファン・グラッペリやスタッフ・スミスからレイ・ナンスまでヴァイオリンは大歓迎なのです。
そんな中で知ったのがイギリスの「East of Eden」だった。
このバンドはデイヴ・アーバスというヴァイオリニストを中心にして、「Jig(ジグ)」というアイリッシュ、あるいはスコティッシュ系の音楽をオハコにして、1970年に「Jig- a-Jig」という大ヒット曲を生み出した。
私は下の写真の2枚のCDしか持っていないんだけどね。
で、今回デビューする日本の「EAST of EDEN」はヴァイオリニストのAyasaさんのバンドだっていうじゃない?
Yukiちゃんから最初に話を聞いた時、「コイツぁいいや!」となったワケ。30そして、デビュー・ライブ。
場所はZepp Diver City。
その楽屋に飾られていた祝い花。
Yukiちゃんにはやっぱり「Blue Rose」だ。35v超満員の会場。
何せチケットが一瞬にして完売したというからね。
凄まじい熱気の中、EAST of EDEN(以下「EOE」)がステージ・デビューした。40ヴァイオリンのAyasa。50vギターは我らがYuki。60vYukiちゃんの背後にはいつも通り当然Marshall。70v愛用しているJVM410Hと1960Aのハーフ・スタックが2セット。
Marshallはルックスがいつもと異なれど、ブルー・ローズのギターとのツーショットになると、ホーム感満点!
80驚いちゃったのはコチラのMarshall。
ベースのわかざえもんちゃん愛用のハーフ・スタック。
見た目はJCM800 2203…でも違う。
コレはJCM800シリーズのベース・アンプ「1992 SUPER BASS」。
珍しい。
このモデルは1981年から86年に製造されていた。
シリアル・ナンバーを拝見するに、わかざえもんちゃんの1992は1982年製。
一方、キャビネットはベース用の4x12"の1935A。
「1935」というモデル自体は1967年から作られていて、型番をそのままに何度かスピーカーを乗せ換えている。
写真のわかざえもんちゃんのキャビは「G12-65S」という、単体で入力が65Wのスピーカーを搭載している260Wのモデル。
260W仕様の1935は1979年から1983年まで生産されていたので、ヘッドとおなじ時期に作られたモノであることが想像できる。
ショウの中にわかざえもんちゃんがソロを披露する場面があったが、もうね~、このアンプでなければ絶対に出ないサウンドを聴かせてくれてくれた。
それは私が若い頃によく耳にしたベースのサウンドで、とても懐かしく、そしてうれしかった。
このように「自分だけの音を持っているアンプ」がMarshallなのだ。
90vこの公演の時にはまだ1曲しか正式な音源を発表していなかった。
その1曲「Evolve [Extended Version] 」でショウはスタート。100すぐさま7弦ギターに持ち替えて「Deep Dive」。160v3曲目の「無重力飛行」でまた持ち替え。
今日はエラく忙しいな。110v 「鈍色のラビリンス」120vク~、やっぱりロックのヴァイオリンっていいナァ~。
私はもちろんクラシックのヴァイオリンも大好きで、最近の一番のお気に入りの曲はアラム・ハチャトゥリアンの「ヴァイオリン協奏曲」です。
いつかEOEでアレンジして、インスト曲のコーナーで演ってもらいたいナァ。
絶対カッコいいと思うよ。
180v「New Day」
この後、メンバーのトークが挟み込まれた。170v「螺旋回廊」
7弦ギターが大活躍なのだ。190v「残された果実」220「echo echo」
お立ち台に乗ったYukiちゃんってすごく久しぶりに見たような気がする。200v9曲目はインストゥルメンタルで「YELLOW CARD」。
インストなら任せとけ!S41a0003 「花美」がつづく。
この時、Yukiちゃんは前回Marshall Blogでレポートした難しいこと極まりないイシヤナ・サラスファティのサポートも務めている最中だった。
イシヤナも大変だったけど、コリャ、EOEもキメが多くて大変だわ。
プロとはいえ、よくもこんなに完璧に弾き切った!
さすがD_Driveのギタリスト!
0r4a0132 ココまで10曲。
MCでも触れていたけど、考えてみると何しろ1曲しか公式な音源をリリースしていないワケだから、皆さん9曲はこの時初めて聴く曲なワケでしょう?
それなのにこの盛り上がりようはスゴすぎる!
175そして11曲目の「Chasing The Moon」で本編を締めくくった。S41a0075当然のごとく巻き起こった大アンコールに応えてEOEのメンバーが再びステージに姿を現す。0r4a0075 アンコールの1曲目は「This Moment」。130vそして最後にもう一度各メンバーからのご挨拶。
「ご来場頂きましてありがとうございます。
私ひとりだけが関西に住んでいるので、実はメンバーのみんなと頻繁に会うことができなかったんです。
初めて5人集まったのって前はいつでしたっけ?
その時は、みんなが『はじめまして』だったんですけど、最初からお互いに打ち解けてとても居心地がよかったんです。
すごく刺激を受けるメンバーですし…。
バンドにお誘い頂いて感謝しています」140「このバンドで色々やっていきたいと思います。
バリバリ本気で取り組んでガンバります。
生半可な気持ちではできないバンドですからね…そうハラを括ってこのステージに立っています。
Zeppに出ることが目標でした。
その目標を達成させて頂きありがとうございます。
今日が初ライブ…コレからこのグループでドンドン楽しんで成長していく過程をみんな見守ってくれるとうれしく思います。
皆さんよろしくお願いします!」
そしてこの日、ショウの中でEOEのメジャー・デビューが決定したことが発表された。150v最後にもう1度「Evolve [Extended Version] 」を披露。S41a0293会場はもう手の付けられないぐらいの盛り上がりを見せてショウは大成功裡に終了した。
 

EAST of EDENは来る12月20日に5曲入りのミニ・アルバムをリリースする。
タイトルは『Forbidden Fruit -1st piece-』。
ね、「Forbidden Fruit」ってナンダ?と思った人は今日の記事を始めから読み直しましょう!
 
EAST of EDENの詳しい情報はコチラ⇒EAST of EDEN Official Website230ひとつ…最後に大きなお世話を…
YukiちゃんはD_DriveのMCに時にベース・アンプの「EDEN」を「イードゥン」と紹介しているんだけど、笑っちゃいけません。
ナゼならコレが世界標準の発音だから。
私が知る限り「EDEN」を「エデン」と発音した海外の人には会ったことがない。
今回のショウのタイトルが示しているようにEOEは世界向けての活動を標榜しているワケであろうから、バンド名の読み方をどうするのか大変興味があるのです。
「ギョエテとはオレのことかとゲーテいい」なんていうこともありますからね。
世界15億人の英語人口に立ち向かって「私たち、『イードゥン』ではなく『エデン』です」とガンコにやるか、それとも「イースト・オブ・イードゥン」と世界標準に合わせるか…コレ「大きなお世話」なようだけど、結構重要な問題だと思う。
オリジナル発音優先主義のMarshall Blogとしては最初から「イードゥン」にすべきだと思っているのよ。
 

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200 (一部敬称略 2023年10月8日 Zepp Diver Cityにて撮影)