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2019年5月21日 (火)

島紀史のSCHOOL of METAL~「右手!」

 

楽器にも色々あれど、ギッチョ仕様が用意されているモノがあるでしょう?
アレ、「ギッチョ」って差別用語なんだっけ?
冗談じゃないよ!
「ギッチョ」の語源は「器用」なんだぜ!「器用」が音韻変化したモノなのでむしろホメ言葉なんだ…と、ギッチョの私が言えば問題はあるまい。
私は食べる時だけ左利きなの。
言葉を理解するようになった時分から「ギッチョ、ギッチョ」って言われて来たのでナ~ンとも思わない。
で、ギッチョ用がある楽器ね。
ギターはその代表格でしょうな。
どうしてギターにサウスポー用の楽器があるかと言うと、利き手がそうでない方の手よりはるかに複雑な仕事をしなければならないからなんだって。
要するにフィンガリングよりピッキングの方が仕事の難易度が高いということね。
よく、カッコをつけて左手を思いっ切り広げて撮ったアー写なんかを見かけるけど、そんなの大してカッコよくない。
複雑な動きをしているかのように見える左手よりも、実はそんな理由でギターに関しては右手の方がエライ。
ま、もちろん左手がうまく動いてくれなければギターを弾くことはできないので、将棋で言えば飛車と角ぐらいか?
飛車が右手ね。
反対にサキソフォンやクラリネットのような木管楽器なんかは左右の手が同じ仕事をするので、ギッチョ用を作っても意味がないらしい。
そこへいくとトランペットのようなバルブ楽器はどうか?
実は左手でピストンを操作する「左利き用トランペット」というのがある。
ドラムスはわかりやすいよね。
ピアノはどうか?
左利き用なんてモノを作ることが不可能ということもあるんだろうけど、やっぱり「楽器の王様」ともなると右利きも左利きもないんだろうね。両方ヤケクソにムズカシイ。
「イヤならやめろ」と。
ギターに話を戻す。
右手が左手より大切だという大きな理由は、仕事が複雑だということもあるが、右手は弦を弾いて音を作っている…ということなんだね。
音を作るにあたってはもちろん左手も重要なんだけど、やっぱり右手でしょう。90%以上右手なんじゃないの?
歴史に名を残す優れたギタリストはみんな自分だけの音色を持っていて、それらの大半を右手が作り出しているということよ。
それと右手はギターという楽器の構造にも深い関係があるのね。
ギターは「撥弦楽器」というぐらいだから、弦をはじいて音を作る。
それでギターという楽器の独特の音色を楽しむワケよ。
だからタッピングの使いすぎなんてのは結構どうなのかしらん?と思っているのね。
その証拠に1980年代のはじめにタッピングのテクニックを全面的に利用してピアノみたいにソロもバッキングもギター1本でこなしちゃうスタンリー・ジョーダンなんて人がいた。
かなり話題になって、それなりに人気を集めていたけどスッカリ見なくなっちゃった。
やっていることもさることながら、ウェス・モンゴメリーばりのフレージングもカッコよかったんだけどね。
当時、「弦を弾かない奏法でギターという楽器の魅力を発揮することができるか?」みたいなことを指摘していたジャズ評論家がいたけど私も同感だった。
楽器をやっていて、自分にとって魅力的かどうかが決まるポイントのひとつは「コピーしたくなるかどうか?」っていうことだと思わない?
フレーズはカッコよくてもこの人は残念ながら私をそういう気にさせてくれなかった。
その理由は音色によるところが大きかった。
だから「右手」は大事なのだ!
 
さて、今日は「ヘヴィメタルを演奏したいアナタへ!」送る島紀史の「右手クリニック」のレポート~!+重要なお知らせ。

10v「島先生!」と紹介され、「先生はやめてください!」と照れながらステージに上がったノンちゃん。

20今日のMarshallは現場調達の古いJCM900 4100と1960AX。
コレがスゴくいい音だったの。

30vリハーサルの時にお邪魔するなり「今日は足を組みませんからね」と宣言するノンちゃん。
ハハハ、覚えていたんだ?
「足を組む」とはコレ。
ギターを弾くのに夢中になると無意識の内にこうして足を重ねてしまうノンちゃんのクセのこと。
必ず右足が上なの。
今日はコレをしませんからね~!…というワケ。

Rtt_img_0460 まずは挨拶がわりに…とバッキング・トラックを使って「Change my Heart」を。
ココ、カンタベリー大聖堂やウエストミンスター寺院、ヨーク大聖堂、セントポール大聖堂、リバプール大聖堂、もういいか…もビックリの天井の高さで、自然のリバーブがスゴイの!

50vノッケから鬼気迫る演奏!…はいいけど…

70ノンちゃん、もう足組んじゃってるよ!
やっぱり右が上です。
コレは一生治りませんな。
いいの、いいの、コレもギターを弾く時のひとつのリズムなんだから!

90ノンちゃんのギター遍歴の披露から始まって出て来る、出て来るリッチー・ブラックモア!
そんなノンちゃんでもAlcatrazのインヴェイには驚いた。
中学の時の先輩が「島、こんなのウソやで。人間、こんな風に弾けるワケがない」と言っていて、自分でもそう信じていたそうだ。
まだYouTubeなんてモノがないロマンチックな時代だからね。そう簡単に動画のチェックなんてできるワケがない。
高校生の時にそのAlcatrazが来日するというので、果たしてこのギターの速度がホンモノかどうかその先輩と2人で確かめに行ったっていうんだよね。
見に行ったらレコードより断然スゴかった…という。

60v熱心な講義。
昔、ノンちゃんとはMarshallのクリニックを何回もやった。
大阪とか神戸でもやったもんね。
神戸の時なんかノンちゃんは体調を崩し、高熱があったんだけどひとりで東名、名神を乗り継いてやって来てくれた。
今は亡きジーノ・ロートが観に来てくれたこともあった。
まぁ、2人でやるとトークが止まらなくなっちゃってね~。
ノンちゃん、しゃべりすぎなんだよ!ウソウソ!

140v「ホームラン性の打球は…」…チガウか!
弦にピックを当てる角度や深さ、ピッキングの位置によるサウンドの違いなど…

120実演を交えて懇切丁寧にピッキングについて解説してくれる。
「こうすると~」
130「次にこうすると~」…文字通り手を変え品を変えてのデモンストレーション。

170サンプルで弾く曲がまたいかにもで、Van Halen各種、「Rat Bat Blue」、「Burn」、「The Man on the Silver Mountain」、「Kill the King」などなどで安心して見ていられる。
絶対にジョン・ペトルーシとか出て来ない。
Marshallじゃないしね。
ん?ノンちゃんが実演で弾いた曲って100%Marshallを使っていた人たちの曲だ!
そういうことなんです。
でもジミヘンは出て来ない。そういうとことがオモシロい。

80「ロックは絶対にリフですわ!」と完璧に言い切るノンちゃん。
同感です!
そこで、笑っちゃったのが「Smoke on the Water」。
「世間ではジャムセッションの時に、『スモーク』を演ろうと簡単に片づけることがありますが、アレはハラが立つんですわ~!」

100…と何通りものリッチーが弾いた実在する「Smoke on the Water」のバージョンを披露。
へ~、そんなに色んな弾き方をしてきたのね?
同じことばっかりやるから変化が欲しかったんだろうね。
160v「いまだに『スモーク』を研究しているんです。
だから簡単に演ろうだなんて言って欲しくないんです」
どうでもいいけど、アタシャ、リッチーにもしものことがあったらノンちゃんが心配でしょうがないわ!
そうそう、極限まで音色を似せて弾く「Highway Star」のソロの実演もオモシロかったし、スウィープ・ピッキングのクダリも興味深かった。
やっぱりピッキングなんだよね~。110v「Savior Never Cry」もバッキング・トラックを使って披露。

180v歌のパートはノンちゃんのインプロヴィゼーション。
私とクリニックをやっていた頃も、歌のパートは即興で埋めていたんだけど、そのフレーズの密度が異常に濃いことに驚いた。
「今の即興だったの」って確認したことが何回もあった。だって作曲したみたいなメロディがバカスカ出て来るんだもん!
ノンちゃんは稀代のロック・インプロヴァイザーなのだ。

190このイベントはCONCERTO MOONのニューアルバムのプロモーションの一環として企画されたこともあって、最後にはそのニューアルバムからインスト曲をプレイした。

200vこのレポートではブッ続けで書いちゃったけど、実際のクリニックはノンちゃんのタバコ休憩(タバコは止めましょう!)を挟んで1時間ずつの2部構成で進行した。
ピッキングと笑いと魅力的なMarshallサウンドに満ちた2時間チョットはアッという間だった!

210さて、ところ変わって渋谷。
あ~あ~、こうして見るとこの交差点、ホントにヒドイな。
外人の観光客がみんな写真をっているけど、その気持ちがよくわかる。
こんなのニューヨークにもロンドンにもありゃせんよ。
40年ぐらい前、渋谷はもっと上品で落ち着いていていい街だったんだよ~。
でも私なんかにはホーチミンのオートバイもコレに負けないぐらいのインパクトがあったよ。
 
なんでこんなところに来ているのかというと、誰かと待ち合わせのためでは決してない。
この駅の方向に向かって放映している巨大スクリーンにCONCERTO MOONが登場するというのだ。
毎日9:00~24:00の毎時27分30秒からっていうんだけど、ロクに調べもしないで来ちゃったもんだから、どこのスクリーンに現れるかわからん!まさか全部じゃなかろう。
とにかく写真を取り逃がしたら1時間待たなきゃならないからね~。
結構緊張しちゃう。
 
27、28、29…ハイ、5時27分30秒になった!
どこだ、どこだ~!

220いた~、芳賀ちゃん!

230コッチか~!

240ノンちゃんも~!

250もうひとりで興奮してしまったよ!
こんなのFuzzy Control以来。
23日まで。

260そして、CONCERTO MOONのニュー・アルバㇺ『OUROBOROS』は明日5月22日発売!

270cdそれに先駆けてコレ。

280クリニックでも演奏していたアルバムのリード・チューン「Change my Heart」のビデオが今日からフル尺で公開された!

内容は初期曲を中心とした完全リレコーディング・ベスト・アルバムなので何の心配もなし。
ファンの間で芳賀ちゃんの評判がすこぶる良いのがすごくうれしい!
ジャケットいいね。
「ウロボロス」というのはヘビが自分自身のしっぽを加えている図柄のこと。
脱皮を繰り返して大きくなっていく蛇はめでたいモノとされていて、尻尾を加えて円の形を成すことで「幸運」がズッと続くという意味があるのだそうだ。
ヘビが1匹のバージョンと2匹のバージョンがあって、CONCERTO MOONの場合は2匹がこんがらがっちゃってる「Tangled upバージョン」だ。
片方は骨になってるな…骨になるまで末永くということか?
いよいよ本格的に動き出した新生CONCERTO MOON。
ウロボロスのごとく将来に幸あれ!
 
CNCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site

270cd

200 
(一部敬称略 クリニックは2019年5月17日 川崎Club Citta Atticにて撮影)