舞子邁進 激突乱舞 <後編>~犬神サアカス團の巻
『舞子邁進 激突乱舞』…次に登場したのは犬神サアカス團。
犬神さんの物販コーナーはこんな感じ。
ひと際目を惹くのが右下のカリカチュアライズされた凶子姉さんが「ゴホン、ゴホン」と咳き込んでいる四角い薄いハコ。
コレ、マスクのケースなんだって。
昔は存在しなかったアイテムだよね。
日本人のマスク好きには、冬から春にかけて来日する外人がもれなくビックリするからね。
大勢のマスクをして街を往く人たちを見て「オイ、シゲ!あのマスクはナンダ?疫病でも流行っているのか?」ってな具合。
冬であれば「Due to the flu」と答えるし、春であれば「Hay fever go around」ぐらいに答えているけど、これほどマスクを重用する国民は世界に他にないのではないか?
それもこれも、花粉症の出現という環境の変化によるところも大きいのはもちろんだが、それに対応するあの紙製のマスクなくしてはこの「マスク文化」は成り立たなかったであろう。
私は花粉症が全くないので、よっぽどの理由がない限りマスクをしない。
それでもインフルエンザの大流行期に病院に行ったりする時などはさすがにマスクを着用せざるを得ない。
すると、付けたりハズしてポケットに入れたりしているウチに、どうしてもマスクがグシャグシャになっちゃうんだよね。
予備のマスクもバッグの中でズタズタになっちゃうし…。
そんな時にはこのマスク・ケースは便利だよね~。
まったく色んなモノを考えるもんですナァ。
エ、「『疫病』なんて英単語知ってるのかよ?」って?
知ってんのよ。
「plague」と言って「出る単」に載ってるから。発音は「プレイグ」。
ケーブルの先っチョに付いているヤツは「plug」で「プラッグ」と読む。
時々混同してしまってアブナイ時があるのよ、この2つ。
ちなみにチェコの首都プラハの英語名は、疫病の「l」が「r」に置き換わって「Prague」と書き、「プラーグ」と発音する。
英語をコレから勉強したいと思っている人…英単語を覚えるんだったら「出る単」が一番おススメだよ。
自前のJCM800 2203だ。
コレがなければ犬神サウンドは成り立たない…ぜ。
イントロのギターがカッコいいんだよ…スパイ映画に使われる音楽みたいで。
あ、そうそう、スパイ映画と言えば、フランシス・フォード・コッポラに『カンバセーション…盗聴…(原題:The Conversation)』って作品があるんだけど観たことある?
ジーン・ハックマンにジョン・カザール、メッチャ若き日のインディ・ジョーンズ、あるいはハン・ソロ…すなわちハリソン・フォードがチョイ役で出てる。
プロの盗聴屋がクライアントの殺人事件に巻き込まれてしまって、いつの間にか自分が盗聴される側になってしまう…みたいな内容でね。
コッポラだけあって映画も相当面白かったけど、デヴィッド・シャイヤという人が作曲した主題歌があまりにも素晴らしいの。
マイナー・ワルツのピアノ曲なんだけど、いかにも盗聴している会話を録音するテープ・レコーダーのリールが怪しげに回っているようなイメージでね。
中学1年生ぐらいの時に初めてラジオで聴いたんだけど、ズッと忘れなかったもんね。
音楽の力ってのはホントにスゴイよ。
いきなりの脱線でした。
「♪甘ったれのヨーコ 内気なミキ おどけもののレーコ ナオミはみなしごさ」
最近は「みなしご」なんて言葉をまったく耳にしなくなったけど、歌詞がまたシックリ来るんだよね~。
そして「♪ゴーゴー!」と展開するサビ。
ああ、新宿でくすぶっていた時代を思い出すわ…ウソこけ!
新宿は今でもコワいです。
ちなみに今の新宿二丁目あたりにあった遊郭は昔「ニシ」と呼ばれていた。
「今日は女子のボーカルズのバンドしか出ないイベントです。女子はドSのMCをやるので、ウチもそんな風になりたいと思います。
春なので踊りたいと思います」
「踊ります」の言葉通り、長い袖をフリフリ、鮮やかに「平成の舞」を見せてくれた凶子姉さん。
この曲は演奏される頻度が高いんじゃない?
いい曲だもんね。
2002年のアルバム、『怪談 首吊りの森』から。
ジョニーちゃん、情念のギター・ソロ!
やっぱリフもバッキングもソロもMarshallがいいよ。
ウン、間違いない。
そして、明兄さんのドライブ感。
こうして犬神流のハードロックが炸裂する。
「今日はMarshall Blogが写真を撮ってくれているのでみんなは撮影禁止ね」
凶子姉さんにも紹介してもらっちゃった!
「撮ってる人いる?いたらお金もらうよ!財布の中見せてみな。コレってドSじゃなくてカツアゲ?」
カツアゲではありません。
カツアゲは何も見返りを与えずにお金だけを強引に脅し取る行為。一方、凶子姉さんの場合は知的所有権の販売です。
ちなみに「カツアゲ」の「カツ」は恐喝の「喝」、「アゲ」は巻き上げの「アゲ」だからね。
「あと3曲」
「エ~!」
3曲残っていればいいんじゃない?という気がしないでもありませんが…。
「最後だから一緒に歌いましょうかね!」
「ロックンロール」のコール&レスポンスを交えてアルバム新宿ゴーゴーのリード・チューン、「暗黒礼賛ロックンロール」。
典型的なハードロック調のリフ。
やっぱロックはリフだよ。
いつかこの曲をサラ・ヴォーンの愛唱歌だった「Black Coffee」になぞったことがあったけど、ウ~ンやっぱ両方カッコいいな。
ベースとギターの掛け合いが重なる「栄光の日々」。
『新宿ゴーゴー』のクローザー。
コレ、初めて聴いた時から歌詞にビビビと来た。
「ホコリだらけの栄光の日々」…か。
歌詞の内容と字面がメロディに実にウマく噛み合ってる。
この曲がアルバムの最後に収録されているのも面白い。
犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁
※今回は『私のディープ浅草』はお休みします。まだ続いています。