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2018年5月 9日 (水)

ベトナムに行ってきた!~私のホーチミン vol.7

 
…ということで、ナゼゆえ私がベトナムへ行ってきたのかは、前回の記事でよくおわかり頂けたと思う。
ネ、遊びに行ってきたワケではないの。
そして日本へ帰って来てまたチョット考えさせられててしまった…というのはコレ。
私はライブに取材に行く時、頂いたバックステージ・パスを下のようにして首からブラ提げている。
別に格好をつけているワケでも、さりとてMarshallの宣伝をしているワケでもない。
こういう風にしているのには理由がある。
だいぶ前の話になるが、かつてはパスを太ももに貼っていた。
ある夏、貼ってあったはずのパスを失くしてしまい往生したことがあったのだ。
知らない間に汗で剥がれてしまったんだね。
それ以来、下のようなパス・ホルダーを使用している。

1_2img_6377 ところが、タマにこのパス・ホルダーを忘れてしまうことがありましてね…。
先週、渋谷のライブハウスに行った時もそうだった。
そんな時は観念してパスをペロリと身体のどこかに貼り付けてしまうことが多いのだが、この時は違った。
長い間使っていたビニールのケースもボロボロになってしまっていたので、新しく作ることを思い立った。
東急ハンズへ行ってビニールのケースをゲット。
「コレで安心!」と東急ハンズを後にしたところで気が付いた。
あ!ランヤードを買い忘れた!
「ランヤード」とは首から吊るすヒモのことね。
そう思った瞬間、ハンズの斜め向かいのビルの地下にある100円ショップが目に入り、そこでランヤードを買い込んで下のようなパス・ホルダーを急ごしらえした。
こんなの東京に住んでいれば何でもないこと。
でも、「何でもない」ことについては普段考えたりしないのが当たり前。
そして、この時フト考えてしまったのです。
「もし、コレがホーチミンだったらどうなるんだろう?」って。
もちろん土地勘がないこともあるが、CFカードくんだりを探し求めて街をさまよい歩いたぐらいなのだ。
必要なモノが、必要な時にたちまち手に入るこの東京の利便性はあまりにもスゴい。
便利であることに文句をつける気はないんだけど、「果たしてこんなに便利でいいんかな?どこかで大きなしっぺ返しをくらんじゃないか?」と、少し怖い気すらしてしまったのだ。
その代表は「水」。
蛇口をヒネって出て来る水がそのまま飲める国が世界で15しかないとは…。
こんなことベトナムに言っていなければ絶対に考えないこと。
こんなジジイでもそういう発見があるんから、感受性が豊かな若いうちに何事も経験を積んでおくのが良いのだ。
イヤ、私もまだまだ若いということか…若いと思いたくなったのは年を取った証拠か?
ま、何でもいいや!

2img_6379まずは、また街で見かけたモノから…。
何かの食べ物の屋台、ガタガタの歩道、そしてその向こうには道路を埋め尽くすバイクの大群。
私のベトナムの印象を1枚の写真にまとめてみた…ウソ、偶然です。

10コレも商店ですからね。
またこのイス!
街中にあふれかえってる。
ものスゴイ売り上げに違いない。

20歩道でムキ出しになっている変圧器。
子供がよじ登ってイタズラできる高さになっている。

30v下は別の場所にあった変圧器に付いていた警告板。
ホラ!ガイコツもマイってるぐらいアブナイんだよ。
ま、おおよその検討はつくけど、「CAM SO!」ってのを調べてみた。
ギャハハハ!
この「cam」っての単語、発音によって10個も意味があるぞ!
しかも名詞はオレンジから、糠、罠、顎、楽器と何の脈絡もない!
動詞は、感じる、怨む、固定する、唖然とする…とこれまた余りにも意味がバラバラでコッチが唖然とするわ。
恐るべしクォック・グー。
その中に「禁じる」という意味があった。
「so」にも7つほど意味があるようだが、その中に「触る」というのがあった。
要するに「CAM SO!」は「触るな!」ということなんだな?
Img_6063
レトロ感漂うカッコいい消火栓。

Img_6056さて、この日は会議も終えた帰国の前日。いよいよ人生初の東南アジアへの旅も最後に近づいた。
旅の最後といえば…お土産。
億劫なんだよね~、お土産買うのって。
でも今回はこと細かく家内から指示をもらっていたのでラ~クラク。
指定のアイテムを手に入れに、汗をふきふき、またノコノコと街へ出かけた。

40何やら大きなイベントを控えているらしく、例の市庁舎の前には舞台のようなものが設営されていた。

50目指すはドンコーイ通り。
暑さにはもうスッカリ覚悟が出来ていたのでドンとコーイ!

55市庁舎の前のグエン・フエ通りをまた歩く。

70改めて見回してみると、なかなかいいもんですな。
この丸みを帯びたコーナーが終戦直後の東京の「カフェ建築」を連想させる。

0r4a6557 しかし、歩いていてフト思い出したんだけど、この国って社会主義国なんだよね。
そう、何回か前の記事に書いたように、なぜベトナム戦争が起こったかを考えれば当然のことだ。
今、「社会主義国」と呼ばれる国は世界で5つしかないんだってね。
中国、北朝鮮、キューバ、ラオス、そしてこのベトナム。
日本にいて「社会主義国」なんて聞くと、北朝鮮のような国情が真っ先に思い浮かぶけど、普通にしている限り、ホーチミン・シティが社会主義国の首都であるなんてことを感じさせられる局面は全くない。
しかし、調べてみると、刑法の第79条に「国家転覆罪」が謳ってあって、その縛りはかなりキツく、観光客とて公の場で政府を批判したりするとこの法律が適用されるのだそうだ。
街が「汚い」とか「臭い」とか言ってゴメンね!
また、政情は共産党の一党独裁で、個人資産に制限が課され、法律も簡単に変わってしまうらしい。
加えて警察の権限が大変強いとのことで、数日前に見た駐車違反者に向かって信じられないぐらいの剣幕で怒鳴っていた警官の行為もうなずける。

80ドンコーイ通りに来た。
まだあるのかどうか知らないけど、茅場町に「ドンコーイ」というエスニック料理店があったが、コレが元なのね。
それにしては、木曜日の夜のベリーダンスが呼び物になっていたのはナゼか?
アレはトルコかなんかでしょ?

90日本で言えば銀座の中央通り、ニューヨークなら五番街、ロンドンならオックスフォード・ストリートかリージェント・ストリートってとこか?

100通りには商店がビッシリと立ち並んでいて、歩道には物売り、マッサージの勧誘がひしめきあっている。

120こういうのもフレンチ・コロニアル様式の建物なのかしらん?

1402階部分が道路側にせり出していて、歩道の屋根の役割を果たしている。
コレ、いいアイデアじゃん?
イギリスのヨークなんかにも2階や3階部分がせり出している建物がたくさんあったが、アレは肉を干すためのスペースだと聞いた。

160なかなか小ジャレたお店が並んでいて観光客もワンサカ。
そういえば靴磨きがスゴかったナァ。
スニーカーだろうがナンだろうが、少しでも汚れているとしつこく観光客に声をかけて来る。
放っておくとひざまづいて勝手に磨きそうな勢いだ。
必要でなければ絶対に目を合わせないことだ。
それか、ビーチサンダルを履いておく。まさかビーサンを磨くことはあるまい。

210大きな建物はやはりコーナーが丸く作られている感じ。

130ハイ、ここ。
「ラッキー・プラザ」といって、1~2階が土産物店で3階がスーパー・マーケットになっている。
イヤ、3階も土産物屋か?

170観光客も多く、店内には日本語がバンバン飛び交ってた。
みんな「エ~っと、1万ドンが50円だから~」ってやってる。
家内からのオーダーは、調味料、ナッツ、ドライフルーツ、ココナッツ・オイルとかそういうヤツ。
どこに何があるのかサッパリわからないので、若い女性店員さんに助けを乞うた。
英語で話しかけると、「ニホンゴデオネガイシマス」と来たもんだ。
おとなしくて、とても感じの良いお嬢さんで、似たような商品を選ぶ時など、遠慮なくダメな商品はダメと言ってくれて、2人でケタケタ笑いながら楽しい買い物をした。

180ちなみに、今回の写真はすべて携帯電話での撮影。
もう一眼レフを持って歩くのがツラくなっちゃって…。

190v爆睡。
暑いからね~。疲れてついウトウトしちゃうよね~。
しかし、オバちゃん、それじゃまったく店番にならないじゃん!

205フォー屋。
笑っちゃったのは、こんなのにも「コンボ」のメニューがあるの。
「コンボ1」はフォーに飲み物がついて59,000ドンだから300円弱。
やっぱコンボは得だ~!?

206vこんなクラッシーなホテルもある。

220コレはドンコーイ通りを抜けたところにあるホテル。
320v思いっきり逆光でどうやってもうまく撮れないけど、周囲はこんな感じ。

240あ!大魔神!…なワケないんだけど、真ん中に写っている銅像。
近くへ寄って確かめることにした。
ところが、目の前の道路の交通量があまりにも激しくて、待てと暮らせどわたるチャンスがやって来ない。
それでも辛抱強く待ってみた。
でもダメ。
本当に車やバイクが切れないのよ。

250少し離れたところに押しボタン式の信号があることに気がつき、面倒だったがこのままでは一生道路が渡れなさそうだったので移動してボタンを押すことにした。
コレがそのボタン。
このホースは何だったんだろうナァ?

Img_6034 この銅像は大魔神ではなく、陳興道という大越の皇族にして武将。
「大越」とは昔のベトナムの国号。
ベトナム名をTran Hung Dao(チャン・フン・ダオ)という。
1257年にモンゴル軍が侵攻して来た時に完膚なきまでにやっつけた英雄だそうだ。
また、1282年に元が攻め込んで来た時、時の皇帝がビビって降伏しようと言ったが、「戦わずして降伏するぐらいなら私の首を差し出せ」と言って徹底抗戦の構いを見せた…男だね~。

260チャン・フン・ダオが指さしているのはサイゴン川。
こっちから元が攻めて来たのかね?

270ココはサイゴン川の水上バスの発着場なんだけど、風が強く吹いていてナント気持ちのいいことよ!
しばらく涼んでいったよ。

280もう一度ドンコーイ通りに戻ってさっきとは逆の向きで進む。
330なるほど、ココもなかなかに味わい深い建物が並んでるわ。

290

300v

310v高級ナイトクラブって感じ?
関係ないや…と思って通り過ぎようとした時、ハッと気が付いた。

340v目に入ったのはステージの写真。
ん、もしや…。

350心霊写真みたいだけど…赤い枠のところ。
おお~、Marshallじゃないの~!
コレなんだろうAVT100かなんかかな?
スゲエな…Marshall。
ドンコーイ通りも制覇している。
その強さ、チャン・フン・ダオ級!

1_nc 次回は涙の<最終回>。
 

200  
(2018年3月12~18日 べトナム、ホーチミン市にて撮影)