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2017年1月13日 (金)

EDGE OF STRINGS II <後編>~D_Driveと名物セッション!

楽しい時間が過ぎるのは早いもので…EDGE OF STRINGS IIのトリがステージに上がった。
D_Driveだ!
ん、チョット待てよ…。
Marshall GALA、ASTORIAやCODE、楽器フェアなんかでD_Driveのみんなとチョクチョク一緒になっているからなんだろうけど、Marshall Blogの『ライブ・レポート』に登場するのってすごく久しぶりなのでは…?
そう思って調べてみると、GALAの二週間後に三宅さんとダブル・ヘッドライナー(ツーマンはやっていない)をやって以来だわ。
すなわち5月下旬の記事以来。
そうだ、10月の六本木の単独コンサートに行かれなかったからメッチャ間が空いちゃったんだ!
ゴメンね~、D_Drive!

Gf2 ということでK-A-Zさんのイキな計らいでD_Driveはトリで登場。
この「ギターの塊」のようなチームもギターの魅力をしっかりと伝えてくれた。

10Seiji

20vYuki

30vShimataro

40vChiiko

50v久しぶりの登場でも安定のMarshallでホッとしますな。
SeijiさんはJCM2000 DSL100と1960AX。

60YukiちゃんはJCM2000 TSL100と1960A。

70Shimaちゃんも安定のEDEN。
WT-800だ。

80vオープニングは「Drive in the Starry Night」。
120

Yukiちゃんのペンによる、オープニングに持って来いのハードでストレートなドライビング・チューン。
スカッとくるぜ!

110

当然Seijiさんとのギターのからみを活かしD_Driveらしさも忘れていない。
すなわちスリリングで完璧なギター・インスト曲に仕上がっているということ。

100v続いては「Attraction 4D」。
コレもいいな~。圧倒的な疾走感!
Seijiさんの作だ。
サビのクロマチックのメロディが好き…と以前書いた。でもコレって一回目とそれ以降のサビのメロディが違うのか…。
二人のもはやムチャとも言えそうなハモリや、ドンドン変わっていく情景…メッチャ手が込んでるナァ、この曲。メッチャムチャや!
しかし、考えようによってはHell Dumpのサタン鈴木のような声のズ太いシンガーを入れて、ドギツイ歌詞をつけて、もっと変拍子を大胆に取り入れたら結構70年代中盤のZappaミュージックをハードにした感じに近くなるんじゃないかね?
90

どんな複雑な曲でもガンガンとフロントの二人を責め立てちゃうD_Drive名物のリズム隊は今日も絶好調だ!

130v

140最初の2曲は一昨年の11月に発表したミニ・アルバム『R』からのチョイス。
毎回書いてるけど、もう「一昨年」かよ~!
なんかついこないだ出したばかりのような気がするじゃんか!
あのね~、ライブのワイルドなパフォーマンスはもちろんD_Driveのウリなんだけど、スタジオ・バージョンもすごくいいよ。
最初の2枚のアルバムも当然聴いているけど、この『R』はそれらよりも完成度が高いということが言えそうだ。
まずすごく音がよくなった。
内容もますます充実していて、ライブでの迫力をそのままスタジオに持ち込みながら実に緻密な演奏を展開している。
以前にも触れたことがあるが、生演奏で聴きなれている曲でも「アレ、こんなことを演っていたのか!早ぐ言っでよ~」という発見がたくさん。名刺じゃなくてヨカッタ。
ヘヴィメタル・ギター・オリエンテッド・インストゥルメンタル・ファンにおススメの作品だ。

55cd_2そんなアッという間続きはD_Driveの歴史にも当てハマる。
何と、この1月から結成8年目に入るというのだ!
おめでとうD_Driveゥ~!
その結成丸7年を直前に控えた先月。2曲入りのシングル盤を発表した。
続いてはそのコーナー。

150まずは盤の後に収録されているYukiちゃんの作品「Shape of Your Life」。
私?
あ、私のShape of Lifeは「メタボ」です。
いいこと教えてやろうか?
近所のお寺の壁にこう書いた紙が貼ってあった。
「性格は顔に出る。生活は身体に出る」
誰か座布団持って来い!
160
ゆったりナンバー。
Yukiちゃんは以前にも「Unkind Rain」というバラードを発表しているが、こっちはまたゼンゼンそれとは違うイメージのミディアム・スロー。
180
でも、そこはやはりD_DriveのYukiちゃんが作る曲だ。凝りに凝ったツイン・リード・パートや激烈ソロがテンコ盛りだ!
組んずほぐれつ、段々とハードに盛り上がっていくところがタマらなくカッコいい!

170v続いての曲はSeijiさんの「Last Revenge」。
これまたアータ、重い鎧を着て100mを全力していそうなハード・チューン!
サビの展開の発想が「Attraction 4D」に似ている。

200vShimaちゃんのテクニカルなソロもバッチリ!
230v
コレもしばらくはライブの定番になることは間違いないな。
CDでは冒頭にSEが入っていて、ゼンゼン似ても似つかない割にはナゼかSteve Millerの名曲「Fly Like an Eagle」を思い出してしまった。
つまり、とても気持ちがいいということ。

210Yukiちゃんからこのシングル盤が当日先行発売されていることがアナウンスされた。
「7年間ずっとインストでやっています!」
ガンバレ!

190v

下がYukiちゃんがMCで紹介した最新のシングル盤『Last Revenge/Shape of Your Life』。
大変ですよ~。
これほど作り込むのはあまりに大変な仕事ですよ。
「愛してる」だの「ありがとう」だの「さくら、さくら」と、どこにでもある歌詞に何の工夫もないメロディをつけてハイ出来上がり…というのとはワケが違う。
それらが鉄骨にペタペタを新建材を貼り付けた家だとしたら、D_Driveの曲は完全木造の三階建て。宮大工まで繰り出した細工の凝った家と言えるだろう。
建てるに当たってはMarshallやEDENといった良質の材料が使われていることは言うまでもない。
毎回、曲の構想を立てて、メロディを考えて、ハモリをつけて、何よりも大変なのは何がしかの仕掛けを考えることのは地獄の苦しみだと思う。
ただいいメロディを作ってベンベコ弾いているだけではベンチャーズのやっていたこととは変わらないもんね。
それにどんな安易な発想じゃ誰も興味を示してくれまい。
カッコいいリフをひとつ作るだけでも至難のワザなのに、D_Driveならではの、あるいはD_Driveしかできないトリッキーなパフォーマンスを考える部分がもっとも大変な作業だろう。
しかも、一度やってしまったら他で使うことはできない。「○○と同じじゃん!」となってしまうから。
こういう創造の苦しみに耐えて、初めて世に問う曲だからこそ価値があり、聴く側を感動させるハズなのだ。
カッコやウサ晴らしだけで音楽をやっているのとは土台芸の厚みが違う。
それを8年もやってきたんだからD_Driveは偉大だよ。
東名をブッ飛ばして月に何回も東京へ来てさ…。
でも今回のこのシングルはまたしても見事にその苦行に耐えた証となり得る立派な作品に仕上がっていると十分に言えるだろう。
  
ところで、何気なくこのシングル盤とか『R』のジャケットを見ていてフト気が付いた。
タイトルのアルファベット表記が実にキチンとしているのだ。
つまり、大文字と小文字の使い分けのルールを知っている人の仕事が入っていると思った。
どういうことかというと、一番最初の文字は大文字。コレは常識。
それと名詞や動詞、形容詞、副詞といった動作や形態を表す重要な単語の頭文字は大文字にする。逆に言うと、冠詞、助動詞、接続詞、前置詞等は、文頭でない限りは常時全部小文字にする。
コレは意見や好みの分かれるところらしいんだけど、名詞や動詞でも4文字以下の短い単語は全部小文字にするというルールを採用する流派もあるらしい。
何でこんなことを知っているかと言うと、昔、教則ビデオの翻訳の監修の仕事をしていた時に気が付いた。会社によって表記がそれぞれ異なることを発見して不思議に思い調べたことがあったのよ。
でも、不完全でしてね、機会があればもっと正確な情報が欲しい。
ね、この下を見ると「Shape of Your Life」の「of」だけ小文字になってるでしょ?
こういうところもD_Driveの好きなところだ。

Lr それと!
へへへ、また書くぞ。
しかも、今日は名指しだ。
Seijiさんはかつて対バンがあるライブのことを「ツーマン」とか「スリーマン」とか呼んでいたけど、ある時から「ダブル・ヘッドライナー」とか「トリプル・ヘッドライナー」と言ってくれるようになったのです。
時々戻っちゃうのは知っているけど、マァたまには許す。
これでまたひとり…三宅さんやMashaくんなんかも取り入れてくれているからね。うれしいじゃないの、ネェ?
    
ココまでは新しめのレパートリーを固めてきた。
そして、ココからはおなじみのナンバーを並べてきたよ!

Img_0455まずは「Russian Roulette」。
もうライブではしょっちゅう演ってきたナンバーだけど、シングル盤を経て、『R』に収録された。
繰り返すが、このスタジオ・バージョンがスゴイのだ。
もちろんライブはライブのスゴさで押しまくる!

250ステージ前は勝手知ったるD_Driverさんたちが大騒ぎ!
310
今回のイベントの出演者4つのうち、Marshall GALAに出演して頂いたバンドは3つ。
GALAに来て頂いた方々はもうそれぞれのバンドをご存知だったワケだけど、初めて見た人ってどう思ったんだろうナァ。
皆さん、それぞれヒイキのバンド以外の音楽をどう聴いたのか…。
実に興味がある。
「また新しくいいのを見つけちゃった!」なんて人がいてくれるとうれしいナァ。
え?「お前はMarshallのことだけ考えていればいいだろう!」って?
そうじゃないんだな~。
楽器なんて、いい素材がなければクソの役にも立たないただの雑音製造機だ。
いい音楽があってこそいい楽器が生きる。
だから十把一絡げのツマらないポップソングは少しでもお引き取り願って、今日の出演者たちのように命を削って作った音楽をその分少しでも広めたいんだ。
いい音楽をまず作る。楽器はその後だよ。
いい楽器がいい音楽を作ることもある。例えばMarshallはまさにそのいい例だけど、そんなの滅多にない。
昨日ヴェンチャーズの話をしたのはこのあたりのことが言いたかったからなのだ。
正月早々シビアでゴメン。
出演者のみんなが真剣に音楽に取り組む姿を見ていてつい一席ぶちたくなってしまったのさ!
300
最後は「♪ジェゲロゲ~ロ、ジェゲロゲ~ロ、ジェゲロゲ~ロ、ゲロツク、ゲロツク」
わかんない?
260v
この後は、「♪ゲンゲンゲロンゴ、ゲンゲンゲロンゴ、ゲンゲンゲロンゴ、ゲンゲンゲロンゴ」
その通り!「Screw Driver」だ!
320

演奏し慣れたオハコ・ナンバーで大爆発!

270vきれいにアルバム毎に選曲した6曲で会場を盛り上げ、EDGE OF STRINGS IIのトリを見事に演じきった!

280vさぁ、9年目!
D_Driveの猛ドライブは止まらない!

290vここでD_Drive情報をひとつ…1月のライブ会場ではおみくじ付の『D_Drive福DVD2017』ってのを販売するのだそうだよ。
・新年の挨拶
・昨年を振り返る
・Chiiko(Drアングル動画)
・Shimataro(機材紹介)
・Seiji(曲解説)
・Yuki(曲解説)
・今年の抱負
・㊙︎エンドロール
が収録されているんだって。書初め、福笑い、双六、コマ回し、凧揚げの動画はカットされたようだ。
しかし、みんな色んなことやるな~。そのうち「会場物販税」ってのが導入されるかもよ。気をつけろ!

D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

3304バンドすべての演奏が終了したところでこのイベントの名物ともなっているバトルロイヤル型セッションのコーナーへ!
つまり「全員参加」ってこと!

340曲はHear 'n Aidの「Stars」。

350こちらも本家に負けないギター・スターズの饗宴が繰り広げられた。

360これだけ個性派のギタリストがそろうと壮観ですな~!

370さて、定番のソロ回しが始まるよ。
380

ひとりひとり中央のお立ち台に上がる。
上手からということでまずはSeijiさん。

390K-A-Zさん。
デカ!
頭をかがめてる!
大きさがYukiちゃんと完全に倍半分になってる!

400次はノンちゃんの番。
へへへ、実はノンちゃんがお立ち台に上がるかどうか楽しみにしていたんだ。
結果…やっぱり上らなかった!
理由…ノンちゃんは高いところがキライなのだ。

410三宅さんも照れて絶対に上がらないかと思っていたら…なんだよ、マンザラでもないわ。
「あ、上がった」…後ろの二人も興味深そうに見てるでしょ?

420Yukiちゃん!
「あたしの速さについて来れる?」とバッチリ決めた!…そんなこともう言わないか。

430ベース・チームもガツンといった~!
Shimaちゃんから…

440征史さん!

450ドラム・チームも大ハッスル!
河塚さんに…

460Chiikoちゃん…

470そしてケンケン!
なんでドラム・チームは何かかぶってんの?
どうでもいいけど金光さんうれしそうだな~!

480それぞれ局地戦でも色々ありまして…

485

490

500_2エンディング!

510「これからもEDGE OF STRINGSを続けていくのでよろしく!」
ガンバレK-A-Zさん!

530ギター・アンプとギター万歳!
最後に…皆さんギターの音がとてもヨカッタ!
やっぱり真空管のアンプに限るね。
真空管アンプは重くて手入れも大変、利便性や機動性、多様性はどう逆立ちしてもデジタル製品にはかなわないけど、ひとつだけ絶対に負けないものがある。
それは「音」だ。
今日のギタリストは全員それがわかっている…ということだ。

520

次回をお楽しみに!
さ、高速乗って家に帰ろう。

275(一部敬称略 2016年11月22日 横浜F.A.D.にて撮影)