Guitar☆Man #19 <前編>
Guitar☆Manも回を重ねて19回。早いもんだね~!「20回」の大記録も目前だ!
今回のGuitar☆Manはオープニング・アクトが登場した。
北海道出身の5人組、SPYCE。10月15日にデビュー・アルバム『SPYCE』をリリースしたばかり。
SPYCEは伊藤広規がプロデュースするフュージョン・チーム。メンバーが時折Guitar☆Manや広規さんのコンサートに出演しているのでご存知の方も多かろう。
見事にスタンダードなフュージョン・ミュージックで19回目のGuitar☆Manのオープニングを盛り上げてくれた。
そして本編。いつものアニメーションの後に現れるギター・エンジェル。
Kelly SIMOINZ。Kellyさん、いつになくニコニコだな~。
1曲目は「ナゼ?」という感じがしないでもない「Pinball Wizard」。
この曲を初めて聴いたのは13歳の時かな?1975年、映画『トミー』が封切られた時で、場所は日比谷のスカラ座だった。
この映画は「クインタフォニック・サウンド」とかいう音響システムがウリになっていて、館内の4隅に備え付けられた大きなスピーカーから出てくるバカでかい音に辟易した。
でも映画はすごく印象的で、アン・マーグレットの妖しい美しさ、オリバー・リードの油っこさ…Eric Clapton、Tina Turner、もちろんRogerを中心としたThe Whoらのミュージシャン陣…みんなカッコよかった。その頃はまだロックを聴いていなかったので、それこそ「The Whoって誰?」って感じだったけどね。
その中で一際目を引いたのがElton Johnだった。
ピンボール・マシーンの端が鍵盤になっていて、バカでかい眼鏡をかけた変なオッサンが、フリッパーを操作する傍ら歌いながら鍵盤をたたく姿がカッコよかった。あの靴も!
それですぐにサウンドトラックのカセット・テープを買い込んで聴きまくった。
こんな洗礼を受けたのもだから、恥ずかしながら『Tommy』に関しては、The Whoのオリジナルよりもサントラ盤の方がいまだにシックリ来るのだ。
映画の『トミー』についてはまたどこかでジックリ書きたいな。ボーカルはBeppのMISUMIさん。
はじけんばかりの大シャウト。ノッケからヤケに楽しそうなギター三人衆。
今日のメンバー…
大槻啓之
そして…
難波弘之
大二さんは愛用のNATALのバーチを使用。
そして親方、伊藤広規。
WT-800の上に乗っているハイボールの向こうのヤツはEDENのプリアンプDI、WTDI。今日のハイボールは普通の。いつもは「濃いめ」。
この曲、チョット書かないけど「♪Sure plays a mean pinball」というところの直前がすこぶるカッコいいんだよね。
コレ、放送禁止歌なのかしら?
今日のボーカル陣。おなじみ浦田健志と村上智里。
2曲目はMontroseの「Rock the Nation」。歌うは浦っちゃん!
ナンカやたらと楽しそう!
Montroseはいまだに結構人気があるね。現役当時はそうでもないような感じがあったけどな…というより少なくとも一般的ではなかった。
そのRonnie Montroseも2年前に鬼籍に入った。ジワジワとロックは財産を失い続けている。
前にも書いた記憶があるけれど、Ronnie Montroseってナゼか(と言っては失礼か?)1978年のLive Under the SkyにTony Williamsのバンドの一員として出演してるんだよね。キーボードはBrian Augerだったんだって。しかも、Billy Cobhamも客演した。うるさそうだにゃ~。
Guitar☆Manの楽しみは決してギタリストだけではない。
こうやってバッキングの演奏だけでも楽しめるバンドって絶対にいいバンドなんだよ。
ここは東京キネマ倶楽部はKellyさんのホームだからね。勝手知ったる堂々たる演奏!
キネマでこれを演ると、まるでGaryのPVだ。
入魂のプレイ!まさにこの時だけはギャリー・サイモン(Gary SIMONZ)に変身していた!
昨日発売となったクリスマス・アルバム『Holy Winter』も大好評とのことで、ノリにノッてるGaryさん、じゃない、Kellyさんなのだ!
この日初めてKellyさんを見る人も多かったようだが、大ウケだった。
さて、場面変わって写真はおなじみMCの山本さん。山本さんとはアチコチでご一緒させていただく。売れっ子ということだ。あ、私は売れっ子じゃありませんけど…。
で、山本さんの手前は大槻さん。
そして、山本さんが手にしているのは…
今回発売された大槻さんのCD、『GUITAR☆MAN x FABTRACKS JEFF BECK VOL.1』
Jeff Beckの代表曲6曲の模範演奏、ギターカラオケ・バージョンがそれぞれ収録されていて、譜面もついている。
私は同じ企画の海外版を持っているが、それとは全然異なり、ものすごくキチっと作ってあってとても気持ちがいい。
大槻さんがMCで強調されていたのは音質。日本のロック界で長年活躍されている大槻さんが丹精込めて録音した音源だ。
なるほど素晴らしい!
キーボードはマーブロでもおなじみの石黒彰さんが弾いている。
個人的にうれしいのは選曲。
ともすれば「Savoy」等、『Guitar Shop』以降のアルバムから選曲されがちのようなイメージが強いが、大槻さんはそんなことはしない。
その代表は「Beck's Bolero」ではなかろうか?1968年のJeff Beckグループによるアルバム、『Truth』に収録されたこのJimmy Pageの作品を選ぶところに大槻さんのBeck愛を感じるのだ。
何年か前にJeff Beckが来日した時、この曲をオープニングに使っていたことがあった。
イントロの12弦ギターのボレロのパターンは、ギターテクのSteveが実際にステージ袖で弾いていて、Jeffの面倒を見ながらギターを弾いている姿がものすごく忙しそうだった。
※表紙にあるのは大槻さんの直筆サイン。実際の商品には施されていません。
1曲目は「'Cause We've Ended as Lovers」、「恋人をやめたワケ」。
「哀しみの恋人たち」か…この曲は原題より邦題の方が通りのよいもののひとつだ。うまいこと付けたよね。
大槻さんはレスポール。
最初のバイオリンのところ、右手の指でいとも簡単にグイッとボリューム・ノブを回したところが何ともカッコいい!Jan Akkermanみたいじゃん!大槻さん身体がデカいからね、ラクラクだ。
もちろん完全コピー!
「(Jeff Beckに)なんか似ちゃうんだよな~」という大槻さんの名言にウソ偽りはない。
ストラトに変えた大槻さんをフィーチュアしてもう1曲。
CDの1曲目に収録されている「Blue Wind」。
アレ?
もしかして大槻さん『Blow by Blow』と『Wired』のジャケットに合わせてギター換えたとか?
「恋人たち」はテレキャスターで弾いたことはよく知られているし、『Blow by Blow』のジャケットは黒いレスポールで『Wired』は白いストラト…。
やっぱBeck愛だ!
ここでは難波さんもショルダー・キーボードに持ち替えてステージ前方へ進出!
こういう曲はこの方々たちピッタリだね。
フロントにはギター3人、キーボードひとりという豪華な光景!
前半のクライマックスとなった。
GUITAR☆MANの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
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(一部敬称略 2014年9月28日 東京キネマ倶楽部にて撮影)