Jeff BeckとDSL
昨日のBEPPに引き続いてJeff Beckの話題をば…。
Pete TownshendやBig Jim Sullivan、Ritchie BlackmoreのようにJTM45の開発に携わったとか、Eric ClaptonみたいにHanewellのJimの店によく遊びに来ていたとかいうMarshall黎明期のエピソードにJ登場こそしないが、Jeff Beckは長年Marshallアンプを愛用し、その発展に寄与してきたギタリストであることは間違いない。
かたくなにMarshallだけを使用して来たワケでもないし、現在も他社のアンプと行ったり来たりしていることもMarshall Blog読者の皆さんならご存知だと思う。
でも、Marshallのギタリストと呼ぶことに反対する人はいまい。
下は2009年来日時の時のJeffのMarshall。さいたまスーパーアリーナでEric Claptonと共演した時のステージだ。
この時は「あるモデル」を持参し、ツアーの前半ではそれを使っていたが、途中で気が変わり、急遽1987Xに変更となった。
何の変哲もない普通の売り物と同じ1987Xだ。
それ以前にはJCM2000 DSL50を使用していた。
Jeffのギターテクを務めるSteveとは以前からの知り合いで、来日するたびに色んな話しを聴かせてもらうのだが、彼の一番重要な仕事はJeffの頭の中にあるギター・サウンドをいかに正確に実現させるか…ということ。
Jeffが「あーでもない」、「こーでもない」と言葉で表現する理想のギター・サウンドが実現できるような機材を当てはめ、音づくりを実践するのだ。
世界のトップ・ギタリストから全幅の信頼を置かれ、サウンド・メイキングを任されるなどといえば聞こえはいいが、なかなか大変なことらしい。
いずれにしても、JCM2000、VintageModern、1987Xとほぼ毎回Jeffのステージに配置されるギター・アンプがMarshallであることは実に喜ばしく、いかにJeffの頭の中にあるギター・サウンドがMarshallに根ざしているかということがうかがい知れる。
そして、今年のアメリカ公演。またDSLを使っている。
しかし、もうJCM2000は製造していない。そう、昨年発表されたDSL100Hを弾いているのだ。
動画の中のDSLの上に置かれているのは2061X。
アメリカのMarshallのNick(『50 Years of Loud Live』に出演している元Grim Reaperのギタリスト)によれば、Jeffは2061Xが大好きらしい。
また、Nickからの情報によれば、Jeff Hannemanの後任でSlayerに加入したGary HoltもDSL100Hを使っているそうだ。
恐るべしDSL100H!
さて、DSL100Hを弾くこのJeffの動画をご覧になって気がついた?結構大きな変革が起こってる…。
そう、Jeff Beckは基本的に50ワッターだったのに、ここへ来て100Wヘッドを導入したということ。それとも。あんまりワッテージは関係なかったのかな?