WE LOVE BAKUFU SLUMP 署無者もしくは罪無非
月曜日からお送りしている爆風スランプの偉業を称えるトリビュート・アルバム『爆風トリビュートComplete』の発売記念ライブ『WE LOVE BAKUFU SLUMP』のレポート。
今日はナミダ、ナミダのシリーズ最終回!
米川英之のフィーチュア・コーナー。
ハウス・バンドのギタリストとして大活躍の米川さん。
ここでは渡辺英樹と田口智治が加わった米田渡としてのユニット。
まずはオリジナルで「Getting Better」。
貫録のステージ!
そして、どこで出るかと皆様お待ちかねの「Runner」!
爆風最大のヒット曲とあって、他の出演者も大勢加わったゴージャスな演出だ。
当然観客もそれにこたえるかのような合唱!まちがいなくショウのひとつのクライマックスとなったことは言うまでもない。
で、「Runner」が出てしまったのでコンサートももう終わり…
というのは大間違い。
この後、ROLLYが登場した。
ROLLYさん、実は出演者にお名前が挙がっていなかった。
それだけにお客さんは大興奮!要するにサプライズだ。
出てきた瞬間、ツカミは完璧!
ROLLYさんは「ギターが似合うギタリスト」のトップクラスにランクされると個人的に思ってましてね。ビシッとキマるんだよね。
2000年に開催された第1回目のマーシャル祭りにご出演いただいた時からお付き合いさせていただいていて、これまで何度となく写真を撮らせていただいてきた。
ROLLYさんも撮影するのがとても楽しみにミュージシャンのひとりだ。何たってロック魂満載だし!
そのロック魂を爆発させて演奏した曲が「たいやきやいた」。
やっぱり、ROLLYさんもものすごい存在感というかアッピール感というか、ま、要するにエンターテイナーとしての大きな華を持っているんだよな~
タモリ倶楽部でファズを作った時もヨカッタもんね。あのマーシャル三段積みがまたスゴかった?
米川さんとのギター・バトルもタップリ!
ギター・バトルとマーシャル…なんと美しいコンビネーションよ!やっぱりいかなるシーンでもそこにマーシャルがある限り、完璧なロック・ステージの演出を約束するのだ!
1曲というのはちょっとさびしいような気もするけど、充実のステージ…何か短い間にひとつのロック・ショウを観たような気がした。
恐るべしROLLYさん、偉大なる爆風スランプ!そして、素晴らしきかなこの企画!
そして大トリの登場だ。 そう、まだこのグループが残っている。X.Y.Z.→A!
『ウッドストック』でいえばジミ・ヘンドリックスだ。ウッドストックの時は、時間が押しに押してしまい、ジミの出番が月曜日の朝にズレ込んでしまった。お勤めの人たちは当然帰ってしまっているので、40万人いた観客が減りに減り、たった3万人(それも3万!)の前で演奏した。
今日はそんなこと全然なくて、大したトラブルもなくこうしてトリを迎えることができた。
X.Y.Z.→Aがすべてを締めくくる~!
ファンキー末吉
もちろん各メンバーのキャリアから考えれば当然のことなのだが、X.Y.Z.→Aは音楽もスピリットも今の日本ロック界の最高峰に君臨しているバンドの一角であることは論を俟たない。
まずはオリジナル曲を1曲プレイ。
橘高さんのマーシャル・サウンド久しぶりだ~。このVとの組み合わせが生み出す独特のミッド・リッチ・サウンドがタマラン!橘高さんのギター・サウンドもまた日本を代表するマーシャル・サウンドといえよう。
橘高さんとやったマーシャル・ロード・ショウ楽しかったナァ~。あの時は「全部で1時間半もやれば十分」と事前に打ち合わせていた進行だったが、ステージでふたりで夢中になってしゃべっていたら、ショウの前半だけで軽く1時間半経ってしまい驚いた!
今日のコンサートもそんな感じ。アッという間に最後になってるぞ~!
大雪の影響で進行にトラブルがありそうでなかったと何回も書いてきたが、実はひとつだけ出順が変更になったグループがあった。それがこのX.Y.Z.→Aだった。
でも、最終的にはX.Y.Z.→Aがトリを務め、ますますショウの盛り上がり度が上がったと思うし、それにふさわしい最高の演奏だった。やっぱり天気はこのイベントの味方をしたということになるんじゃないの?!
とうとうお別れの時間が来てしまった!
フィナーレは「リゾ・ラバ」。
出演者ほぼ全員参加の大合唱。壮観!
ギター・バトルも!
エンディングもキマッタ!
お互いの熱演に敬意を表し合う。
あとは自由行動。
あ~あ~、もうやりたい放題!
最後はファンキーさんにマイクが渡された。
爆風スランプの中心人物として、このビッグ・イベントの主宰者として、そして音楽家として、来場した観客に感謝の意が表された。
お疲れさまでした~!
で、カンパイ!マグロが待ってるよ~!
そして最後に記念撮影をしたのであった。
あ~、それにしても楽しいイベントだった。こういうよくできているイベントってのは、後から写真の整理をしても、文章を書いても実に楽しいものである。
昼の大雪にはまったく驚かされたが、ほんの少し進行を変えただけでスムースにショウが完了したことも特筆すべき点であろう。
最後にこんなこと言うのもなんだが、テレビから流れてくる曲以外、爆風スランプの作品を耳にしたことがなかった。決して「聴かずギライ」とかいうことではない。ただ世代がジャスト・ミートしておらず、爆風が本当に爆風を吹かせていた頃にはタイプの違う音楽を聴いていたというだけのことだけだ。そして、今回のこのトリビュート・コンサートでその作品に接し、曲のクォリティがあまりにも高いことに仰天した。
歌詞のストーリー性や諧謔性、下ネタ性、そしてロマンチック度、そのどれもが高い水準にあり、ロックのエキスがふんだんに盛り込まれた曲にそれらが乗る。演奏技術は完璧。これがウケないワケがない。
やはり、これこそが「ロックがロックだった頃」のロックを熱心に聴いてきた世代の人たちのなせるワザなのではなかろうか?今、テレビに出て「がんばれ」だの「負けるな」だのを連呼している凡百のバンドやメロディのセンスのカケラも感じられない退屈なバラード歌手とは土台ケタが違う。
この日のすべての事象がこのイベントに与してくれたのがわかるような気がした。
ファンキー末吉の詳しい情報はコチラ⇒ファンキー末吉HomePage!!
(一部敬称略 2013年1月14日 渋谷O-EASTにて撮影)