LIVE INCLUSIVE 2026の田川ヒロアキ<後編>
『LIVE INCLUSIVE 2026』のレポートの<後編>は激演を終えたヒダノさんと宅間さんのインタビュー・コーナーから。
パワフルなヒダノさんのステージは熱量の消費がすさまじく、この前日にも90分のステージを2回こなして体重が5kg落ちてしまったとか…しかし、その後にイッパイやってシッカリと取り戻したそうです。
「『ソーラン節』で盛り上がった後のステージはやりにくかった」という宅間さん。
「気持ちを切り替えてマッタリとお酒が似合うような感じになってくれたらいい」と思って演奏したという。
というのも、タイトルの「ショットガン」はドンパチやる方のアレではなく、カクテルの名前なのだそう。
そして次にご登場するデヴィッド・マシューズさんとの関係について触れた。
お2人は10年以上前からのお付き合いで、宅間さんがデヴィッドがお住まいの八戸に足を延ばしたりしてお互いのコンボで何度も共演しているのだ。
そして今回『LIVE INCLUSIVE』のステージに立っているのもデヴィッドのお誘いだったそうだ。
そしてデヴィッド・マシューズさんがピアノに向かった。
はじめMITSUMIさんが英語で話かけたが、デヴィッドは途中から日本語を話し始め…
「日本語ムズカシイです。
ニューヨークで5年間、日本語を勉強しました…日本語ムズカシイ。
助詞の使い方?
助詞でぇ思い出しましたが、女の子も『女子』と言います!」
おおっ!コレはザブトン10枚でしょう!
あまりにもバッチリなデヴィッドの日本語!
ちなみにアジのタタキが彼の好物なのだそうです。
1984年、私が大学の軽音楽部のジャズ・オーケストラでギターを弾いていた頃、デヴィッドが率いる「Manhattan Jazz Quintet(以下「MJQ」)」がファースト・アルバムをリリースした。
それはジャズ小僧たちにとってはまさにセンセーショナルな出来事で部内は大騒ぎ!
まだCDが普及する前の話で、LPレコードを脇にはさんでいる部員に「ナニを買ったの?」と尋ねると、袋から出して見せてくれるソレは決まって下のアルバムだった。
あの頃はフュージョンの嵐が吹き荒れていて、ジャズのコアなリスナーたちはストレート・アヘッドなジャズに飢えていたのだ。
かく言う私もこうしてアルバムを持っているワケだが…。
写真内の赤いCDの方はこれから演奏する「Caravan」をタイトルにした1988年のMJQのアルバム。
オーケストラの中で一番大騒ぎしていたのはトランペット・セクションの連中だった。
下の写真の右端がもう故人になってしまったMJQのトランぺッター「ルー・ソロフ(Lew Soloff)」。
その素晴らしいプレイだけでなく、ルーが元「Blood Sweat & Tears(BS&T)」のメンバーだったということもみんなの驚きの的になっていたっけ(そういえばBS&Tのシンガー、デヴィッド・クレイトン・トーマスが一昨日お亡くなりになった)。
左端のスティーヴ・ガッドの隣が42年前のデヴィッド。
あんまり変わらないね!
実は…さっき「ザブトン10枚!」なんて言ったけど、私はデヴィッドが日本語に堪能なことをよく知っていたのだ。
ナンとならば、デヴィッドには「Superb Hop Band」というオーケストラのライブ・レポートで以前にもこのMarshall Blogにご登場頂いたことがあるのだ。
こうして再びご協力頂けるとはナント誇らしいことか!
さて、デヴィッドのピアノからスタートしたのは…
デューク・エリントン楽団でおなじみ、ファン・ティゾールの「Caravan」。
恐らくは世界で一番有名なエキゾチックなテーマ・メロディを帆足さんがヴァイオリン奏で、ソロもフィーチュアされた。
宅間さんがトゥー・マレットのスタイルでソロを披露すると…
デヴィッドにソロがリレーされ、密度の濃いフレーズを次々と紡ぎだした。
そして中村さんが鮮やかなスティックさばきを見せてエキサイティングなソロ・リレーを締めくくった。
そして歌でお迎えしたのが「戸田恵子」さん。
コンサート第1部のクライマックス!
曲はスタンダードの「On the Sunny Side of the Street(明るい表通りで)」。
戸田さんのクリアな歌声が明るく楽しい曲調にベストマッチ!
デヴィッドのソロをフィーチュアされて楽しさ倍増!
戸田さんは1番を英語で、そして2番を日本語歌詞で歌い、会場をまさに明るい表通りに変えてしまった!
第1部はコレにて終了。
15分の休憩。
第2部は小此木さん、伊東さん、麻生さんが歌う「緑黄色社会」の「Mela!」でにぎやかにスタート!
ヒロアキくんも歌い手の皆さんに負けずににぎやかなギター・ソロを聴かせてくれた。
3人のシンガーがステージを離れると今度は車いすダンサーの「泉葉子」さんが登場し…
ヒダノ修一さんが演奏に加わった。
曲は『ロッキー3』の挿入歌、サバイバーの「Eye of the Tiger」。
この曲が大ヒットしたのは44年前の1982年のこと。
そっこら中でこの曲がかかっていたのを思い出す。
その年の総理大臣が誰だったか覚えている?…鈴木善幸と中曽根康弘だったんだよ。
アメリカの大統領はロナルド・レーガン。
ヒロアキくんはそんなヒット・ナンバーの勇猛な歌メロとソロを弾いた。
もちろんヒロアキくんのギター・サウンドはMarshallから。
使い慣れている「JVM210H」とスピーカー・キャビネットは2x12"の「1936」。
ココで注目してもらいたいのは1936の足元。
宅間さんのヴィブラフォンのマネをして、音に広がりが加わることを期待しつつ、4つのキャスターをそれぞれ外側に向けてみた。
結果!…私のバカ耳には普段とゼンゼン変わりがないように聴こえました。
曲中でヒロアキくんが『逗子LIVE INCLUSIVEスペシャル・バンド』を紹介。
ギターの「細川圭一」さんを筆頭にヒロアキくんがメンバーの名前を呼ぶとそれぞれが短いソロを披露。
そして車いすを使った泉さんならではのダンス・パフォーマンスが展開した。
泉さんはステージを縦横無尽に行き来する大熱演!
そしてド迫力のヒダノさんの太鼓!
♪ドスドスと迫りくるその和太鼓のサウンドは「虎の目」どころではなくて「象がまるごと一頭」という感じ。
このセットもまさに『LIVE INCLUSIVE』ならではのひと幕だった。
ココでまたまた雰囲気が替わる。
小此木さん、伊東さん、麻生さんがステージに戻って中島みゆきの「糸」を…
宅間さんを交えて演奏した。
ココはシットリと2本マレットで…マレットの数は関係ないか?
さらにデヴィッドが加わってビリー・ジョエルの「The Longest Time」。
コレも私が大学生の時だった1983年のヒット曲。
クラブの仲間とフザけてマネをしてみたことがあったがゼンゼンできなかった…当たり前か。
今回、司会のMITSUMIさんから「デヴィッドがこの曲のアレンジに関わっていた」という話を聞いてビックリ!
大学の時にあんなことをしなければヨカッタ…スミマセン。
まだ続く第2部の「シットリ」コーナー。
今度は麻生さんとわたなべさんのデュエットで森山良子&直太朗さん親子の「さとうきび畑」を情感豊かに歌って聴かせてくれた。
三浦さんの手話通訳も加わり、より一層感動の度合いが高まった。
再び手話コーナー。
私はコレを楽しみにしていた。
今度はこの後に戸田恵子さんとコーラスの「すずかけ児童合唱団」でお送りする「アンパンマンのマーチ」の歌詞の手話をみんなで教わった。
ウチの孫が「アンパンマン」が大好きで毎日「バイピンマン」だの「ドチンたん」だのと騒いでいるので連れてきてあげればよかったナァ。
戸田さんが加わっての「アンパンマンのマーチ」は大盛り上がり。
そしてもう1曲「手のひらを太陽に」を歌った後、本日の出演者がステージに大集合!
昨年に続いてコンサートのフィナーレを飾ったのは出演者がリレーで歌う 「いつか見た青い空」。
歌にギターにヒロアキくんも大活躍!
お揃いのTシャツに身をくるみ…
心のこもった最後の熱演を客席に届ける。
入場時に配布されたプログラムにはこの曲の歌詞が掲載してあって…
お客さんも一緒に歌って楽しかったコンサートとの別れを惜しんだ。
本当に音楽の楽しさの全てを含んだかのような…
バラエティに富んだ内容のとても素敵なコンサートだった。
そして最後の最後にヒロアキくんのキメのポーズもバッチリとキマった!
演奏が終わり、ヒロアキくんはヒダノさんにエスコートされながらお客さんとお別れ。
<デザート>
ライブの後は冷たいモノでもいかが?
逗子の駅の近くにある「CREAMAHOP」というアイスクリーム屋さん。
チョット変わったフレイバーの品揃えはどれも食べてみたくなる感じ。
何でも3種類まではお試しOKだとか。
ひと玉のサイズも大きくて、それでいて値段もリーズナブル。
厳格なダイエットに取り組んでいる今となってはとても口に出来るシロモノではないが、この時はペロリと頂いた。
とてもおいしかった!
<前編>では明日開催されるバースデイ・ライブをご案内したが、台風の影響が出ませんように…!
その後、8月には福島と仙台を回る東北ツアーが決定しているとのこと。
東北へ行ってもインクルーシブにがんばっぺ!
田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano
(一部敬称略 2026年3月22日 逗子文化プラザなぎさホールにて撮影)