The Signs of DEALS 2025<前編>
DEALSの「Crawdaddy Club」でのマンスリー・ライブ。
これまでは対バンを迎えての上演だったが、今回は『The Sings of DEALS 2025』と銘打ったDEALSだけが出演する単独公演となった。
いつも「もっと聴きたいナァ」と思っていた皆さんにはDEALSの魅力を堪能する絶好の機会となったに違いない。
この日の屋台村のようす。
好評のDEALSロゴTシャツと…
CDが並んだ。
アレ?真ん中がさかさまだ。
シャッターを切った時はゼンゼン気が付かなかった。
向かって左は今回リリースした2曲入りの限定盤。
会場に「Wild Thing」が流れる中、DEALS登場!
「We are DEALS!!」
まずは「Candy Color Maker」で景気よく幕を開けた。
雨宮敬義(以下「TAKAさん」)
吉永訓春(以下「GOKIさん」)
横山壮五
shu-ya
1曲目から「ロックかくあるべし!」の雰囲気満点。
そう、「ロック」という音楽はこういうもんよ!
続いてはGOKIさんのアーシーなボトルネックが唸りまくって…
これまた問答無用のノリノリ・ナンバー「Dance with the Devil」。
ゴキゲンなロック・グルーヴを繰り出しているshu-yaさんはNATALをプレイ。
お気に入りのブビンガのキットだ。
タムタムは3つ。これがshu-yaさんのこだわり。
このキットを叩いて「本当に気持ちがいい!」といつもおっしゃって下さるのだが、そんな風にホメられたこっちの方が気持ちがいいのです。
みんなでコーラス!
「♪Dance with the devil!」
DEALSの曲はホントに親しみやすい。
こんな私でも思わず一緒に口ずさんじゃうもんね。
もし今、「OLD GREY WHISTLE TEST」があれば間違いなく合格することでしょう。
「どうですか?こんばんは。
うれしいね~。
ママチャリ好き?…関係ねえかぁ。アハハハ!
また余計なことを言おうと思って色々と考えて来たんですよ。
でも最後に頭に浮かんだのが『ママチャリ』だったんですよ。
今日は2部構成ですからスタミナをバリバリっと蓄えておかないとね!」
じゃ、自転車の豆知識…長崎市に行くと、自転車に乗っている人を見かけることがほとんどない。
自転車屋はあるにはあるが、ほぼないに等しい。
坂ばかりで平地の面積が極端に小さいため、自転車を使える場所が少ないからだ。
実際に自転車に乗ることができない人も他県に比べて多く、長崎県は自転車保有台数が全国で最下位なんですって。
「(マイクスタンドを指して)なぜコレにしたのかわかりますか?……コレ、高市早苗モデル。
早苗姉さんがグースネックにしたのでコレにしました…実はボクの方が早いんですけどね」
シャッフル・リズムに乗って今度はTAKAさんがボトルネック。
そして、早苗モデルの先端に装着されているマイクロフォンをグイとつかんでシャウトするのは「アタシの悲しいブルース」
GOKIさんのソロ。
もちろんGOKIさんはMarshallなんだけど、使っているのはすぐ後ろに見えているヤツではない。
後ろの「JVM410H」を…
さらにその後ろに置いてある三段積みの「1960BX」につないだ。
一方のTAKAさんはその前に置いてある「JVM210H」と「1936」の2x12スタックを使用した。
MarshallのEXILE状態。
上手に席を取ったお客さんは完全に「Marshall浴」状態だ!
今回TAKAさんから「歪みの音をすべてMarshallで作りたいのでフットコントローラーの使い方を教えて欲しい」というリクエストを事前に頂戴した。
大歓迎。
当日、リハの前に私が説明するとTAKAさんは一発で使い方をマスターし、バッキング時とソロ時の音を作って即座にフットコントローラーにメモリーさせていた。
2007年にJVMが発売されてからもう18年が経過した。
サイレント・レコーディングやエミュレイテッド・アウト、MIDI、2種類のループ等々、真空管アンプに搭載できる機能やアイデアを全部詰め込んだ仕様だった。
そして開発で最も注意を払ったことは、それらの機能が真空管で作るサウンドのクォリティに害を与えないということだった。
反対に音に悪影響を及ぼす機能は問答無用で排除した。
だから音がいい。
チョットしたMCをはさんでTAKAさんの歌から始まるのは…
以前よく取り上げていたシン・リジーの「Cowboy Song」。
私がリアルタイムでシン・リジーを聴いたのはこの曲が収録されている『Jailbreak』の次の次のアルバム『Bad Reputation』からだったが、高校生の時にさかのぼってよ~く聴いたわ。
今でこそすっかりレジェンド扱いされているけど、当時シン・リジーを聴いている子なんて学校にひとりもいなかったよ。
そういえば、偶然にも「Jailbreak」という曲は歌詞の内容が矛盾しているのではないか?…ということを他の記事で問題提起したばっかりだった。
シン・リジーのドラマー、ブライアン・ダウニーのことを話題にする人に会ったことがない。
でもこの人、「名手」というか「巧者」というか、猛烈に上手だよね。
今も元メンバーとしてシン・リジーの曲を演奏するバンドをやっているが、へへへ、ドラムスはNATALを使っているんだよ。
完璧に調和する2本のギター。
「ツイン・リード・ギター」はDEALSのチャーム・ポイントのひとつだ。
ギター2人のサウンドの良さもこの上なし!
最後はカットアウトして「The Boys Are Back in Town」につなげ…ない。
続けて演奏したのはフォガットの「Fool for the City」。
テレビで見た私の記憶が正しければ西城秀樹もコレを持ち歌にしていたハズ。
フォガットはMarshallを使っていないのが残念だったけど、とてもいいバンドだった。
前身は「サヴォイ・ブラウン」だったけか?
私はブルース・ロックをそう好んで聴くことはないけど、かつては「クライマックス・シカゴ・ブルース・バンド」とか「チキン・シャック」とか、いいバンドがたくさんあったと思う。
まだご存命のようだが「スタン・ウェッブ」なんかどうしているんだろう?
一方、もう亡くなっちゃったけどクライマックス・シカゴの「ピート・ヘイコック」なんて大変にいいギタリストだった。
私もこうして齢を取ったが「昔に帰りたいナァ」と思うことはそうないのね。
でも、ロックだけは1970年代の前半に戻ってもらいたいと切に願うわ。
でもムリなことはわかっている…だからDEALSを応援している。
ブイブイやっちゃう横山さんのソロ。
TAKAさんのソロもバッチリとキマって…
ギター・アンサンブルのパートではレナード・スキナードの「Freebird」も飛び出した!
ところでフォガットのオハコだった「Honey Hush」はビッグ・ジョー・ターナーのオリジナルと全く違うから気をつけな。
私が高校生の頃、Charさんやナルチョさんが在籍していたことで知られる「BAD SCENE」というバンドが「Honey Hush」をレパートリーにしていてね~、それはそれはカッコよかった。
当然、その頃はフォガット作の曲だと思っていて、後年そのオリジナル・バージョンを聴いてヒックリ返った。
DEALSにも取り上げてもらいたい1曲。
私が「コピーを演れ」なんて言うのは相当珍しいよ~。
続くMCで「今日、そちらに置いてある新しいCD…この後のセカンド・セットで演りますが、新曲と『傷と裏切り』の別バージョンが入っております」
…とTAKAさんがこの日に販売した新しいCDを紹介した。
下がそのCD。
新曲「Bad Temptation」と既に発表している「傷と裏切り恋焦がれ」の新しいバージョンが収録されている。
TAKAさんが「OK!最後の曲を演ります」と言うと、横山さんがゴリゴリとリフを奏で出した。
第1部最後の曲は「Flashback」。
ドヘヴィなドライビング・チューン!
自らの胸を叩いて猛シャウトするTAKAさん。
コレぞロック・ボーカルズ!
shu-yaさんがグイグイとバンドをプッシュして…
GOKIさんのソロ。
その間、下手では…
TAKAさんと横山さんがフォーメーションを組んだ。
そしてサオの3人がそろい踏み!
こんなことをやっていれば盛り上がるにキマってますな。
そして、この溢れる熱気は第2部に引き継がれた。
DEALSの詳しい情報はコチラ⇒DEALS Official X
<後編>につづく
