CONCERTO MOON~YEAR END SPECIAL : Member's Choices & Covers<前編>
CONCERTO MOONの『YEAR END SPECIAL』。
2008年に始めたMarshall Blogは今年でカレコレ16年目に入るが、年の変わり目に公開するライブ・レポートにはいつも神経質にさせられてしまう。
その理由は、年が新しくなるとレポートするライブがどうしても前年のモノになってしまい、タイトルや記事内で「クリスマス・ライブ」とか「今年最後のライブ」とか謳ってしまうと、ひどく昔の出来事のように感じてしまうからだ。
しかし、今日レポートするライブなんかは開催してからまだひと月も経っていないんだゼ。
コロナ以前、頻繁にライブに取材に行っていた頃は節分の頃に「クリスマス・ライブ!」なんてこともそう珍しくはなかった。
もちろん平日には毎日更新してもそういうローテーションになるのが普通だった。
それに比べれば今日の記事なんかもはや「速報!」だぞ。
しかし…
コロナが終わって、最近は取材に行きたくてもMarshallが得意とするハード・ロック系のバンドがメッキリ減ってしまってネェ。
本当にそうした音楽の終焉が近づいていることを肌で感じるんですわ。
しかもその折角のライブの機会もやたらと重なってしまうのにはホトホト困っています。
1日ズレてくれていればどれもこれもお邪魔してレポートして差し上げたいんだけどネェ。
そんな中、今日はMarshall Blogの「譜代大名」のひとり、Concerto Moonの2023年における3回目のライブ・レポート。
今回も2本立てでお送りします。
いつものオープニングのルーティンに続いてステージに姿を現した5人がオープニングに持って来たのは2015年の『BETWEEN LIFE AND DEATH』から「Life on the Edge」。
いきなり客席は問答無用のハイ・テンション!
芳賀亘
島紀史
中易繁治
河塚篤史
三宅亮
もちろんノンちゃんのギター・ソロも最初からフル・スロットルだ!
そのギター・サウンドを作っているのはもちろんMarshall。
愛用の「1967 MAJOR」。
久しぶりにコントロール・パネルをクローズ・アップで。
このMAJORは1959等の回路とは仕組みが違うので、参考にはなりにくいけどね。
足元のようす。
この右端の青いヤツを目にするたびに令文さんを思い出す。
最近多くのギタリストが「音質」を捨てて「可搬性」に走ってしまっているでしょ?
こうしてキチンとMarshallを使って純な「Marshallサウンド」でギター・プレイを聴かせてくれるギタリストの皆さんが愛しくてね。
そうしたギタリストの皆さんを徹底的に応援したい。
2曲目は2020年の『RAIN FIRE』から「Burnt Society」。
立て続けに普段とは異なる展開。
今回のショウはメンバーが演りたい曲を並べてセットリストを構成するという企画。
それじゃいつもはメンバーが演りたい曲を全く取り上げてもらえないのか?…ということになりそうだが、そんなことはないだろう。
「年末企画」ということで、とにかくみんなでケンカしながら決めた発火点の低いスリリングな選曲という風にとらえればよいのではなかろうか?
猛然と突っ走るリズムに乗って遠慮なく「島節」が会場中に響き渡る。
「ヘイ!東京!どうもこんばんは。
今日は年末のスペシャル企画ということで、メンバーが選んだ曲プラス・アルファという感じです。
ボクらにとって今年最後のライブなので最後まで思いっきり楽しみたいと思っています。
一緒に楽しんでいきましょう!」
「この年の瀬に押し迫ってないっていうか…年末にこんなにたくさんの方に集まって頂いて感謝してます。どうもありがとうございます!
今回はいつもと違う感じのセットリストなんですが、いつもは『島さんが決めて』って言うんだよ。
でもいつも『基本』を考えているだけだからな…言い訳をさせてくれ。
なんかいつもオレだけで曲を決めているみたいな感じに取られると、他のメンバーが奴隷のように扱われているみたいなコトになるじゃない?………なるじゃない?
大事なことだから2回言うといた。
そうではなくて、いつもは『こんな感じの曲をこのツアーで演ってみよう』と提案して、メンバーの意見も聞いたりして基本のラインを決めているだけなんです。
『あ~、その曲いいね!』とか『いや、それはチョット』みたいな…あ、やっぱりオレが決めているということになるのか?」
「で、今回は久しく演っていない曲とか、メンバーは良いと思っている曲を選んでくれ…という風にして、もし自分の考えに沿わない曲でも『いや、それはチョット…』と言わないことにしたのね。
本当に言わなかったんだよ」
(客席)。。。。。。。
「アレ?なんで黙るの?そんなワケないだろうと思っているの?」
(客席)。。。。。。。
「今回は本当に『いや、それはチョット』って言ってないんだよ。
だってこんなオープニングないでしょ?
なのでココからも懐かしかったり、非常にバラエティに富んだ内容になると思います。
『絶対にオレの曲じゃないナァ』っていうモノもあるし…小池さんの曲だと思うんだよ。
イヤ、それは嘘なんだけど。
100%オレのしゃべりを受け止めちゃダメだよ。オレは適当なことを言うから。
なので最後まで楽しんで帰ってくださいね!」
3曲目は「Struggle to the Death」。
メンバーのウチの誰のリクエストかはわからないが、コレも『BETWEEN LIFE AND DEATH』からの1曲。
この曲も珍しい。
ノンちゃんが「それはチョット」と言わなかった…ということが証明されたということなのだ。
「struggle(ストラッグル)」ね。
私はこの単語が結構好きで「struggle with~」でよく使う。
「~と奮闘中」みたいな。
ステージでは早くもサオ・チームが揃い踏んで奮闘が繰り広げられる。
ガバッ!とノンちゃんお得意のポーズ。
この日はこのポーズがよく出た。
それだけノッていたということだろう。
次は出典が少々さかのぼって2003年の『LIFE ON THE WIRE』収録の「Cheating the Fortune Teller」。
込み入ったキメのイントロから展開するミディアム・テンポのヘヴィ・ナンバー。
芳賀ちゃんの背後ではノンちゃんと中易さんの完璧なフォーメーションが組まれる。
歌のメロディに呼応した密度の濃い素晴らしいソロ!
矢継ぎ早にノンちゃんが弾くハードなリフで次の曲がスタートした。
「快調」としか言いようがないドライビング・チューン。
コレは『BETWEEN LIFE AND DEATH』のオープナー「Alone in the Dark」。
ナンだ、ナンだ?
このアルバムはメンバーの中で特に人気が高いのか?
ココでもノンちゃんと中易さんのコンビ―ネーションの良さをアッピールして…
キーボーズのソロ!
ノンちゃんは亮くんの横へ移動してギター対キーボーズの壮絶バトルだぁ!
「ありがとうございます。
ついて来れていますか!
ツアーは今日で最後なんですが、セットリストがメンバーのチョイスということで、個人的には5、6曲を新たに覚えてツアーに臨みました。
今の曲も新しく覚えた曲のウチのひとつで、このメンバーでは初披露になったワケです。
次の曲もこのメンバーでは初披露です。
マァマァ古めな『いにしえの曲』になります」
「オイオイ!『いにしえの曲』ってナニよ?」
歴史のあるバンドには「いにしえのレパートリー」というのがどうしても出て来ますな。
とてもスゴイことです。何しろ残っているんだから。
「残す」というのは大変なことなんですよ。
…ということで「Victim of Desire」。
もう、竹を割ったかのような正統派HR/HMナンバー。
どれぐらい「いにしえ」かというと、収録されていのは1999年発表の『RAIN FOREST』の収録曲。
芳賀ちゃんが中学生ぐらいの時の曲か?…確かに「いにしえ」だな。
それでもこのギター・ソロは決して古くならない。
正統派は古びれないのだ。
上っ面だけのハヤリもののみが廃れていくのさ。
はい、またこのポーズ!
大分ノッています。
もうイッチョ続けて…ノンちゃんが弾く物悲しいメロディ。
雰囲気を替えて「Almighty Wings」。
この曲も普段は出て来ない1曲と言ってよいだろう。
こうしたナンバーでのノンちゃんの激情型ソロは抜群だ!
芳賀ちゃんがステージを降りてのインスト・コーナー。
コレも初めてかな?
2021年発表の『Waiting for You』から「Flaming Thunder God」。
まさに雷神が燃え上がるかのような激演!
コレは誰がリクエストしたのかな?
「オレじゃないよ」…
「オレでもないよ!」
なんてことはどうでもよくなってしまう3人の演奏もスゴかった。
イヤ、コレをリクエストした人エライ!
何人も否定しえないであろう問答無用のインストゥルメンタルの名演となった。
もう河塚さんなんてエキサイトしてハナ肇状態だ!
そう、ココはガッツ・ポーズが出るところでしょう。
芳賀ちゃんがステージに戻ってもうひとつ「いにしえ」ナンバーを。
ミディアム・テンポでジックリと練り上げる1曲。
亮くんのソロもフィーチュアされて…
ジックリとクライマックスに向かっていく。
だいたいココまでが前半。
後半もお楽しみに!
Concerto Moonの詳しい情報はコチラ⇒Concerto Moon Official Site
<後編>につづく
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