LOUDNESS~JAPAN TOUR 2021 "THE SHOW MUST GO ON" <前編>
ハラッパ…今となっては東京23区内では滅多に見ることができない光景。
ココにライブハウスがあるてェんだから世の中の変化に驚かざるを得まい。
反対側には飛行機がズラリ。
羽田空港の駐機場だ。
ものスゴイ数の飛行機が並んでいた。気の毒にナァ。
さて、「ライブハウス」とは新しくできた「Zepp Haneda」のこと。
Zappさんはお台場の元祖をクローズして横浜やここ羽田に出店する一方、渋谷のAXや赤坂BLITZなどがなくなって首都圏の大型ライブハウスの勢力図も大きなココ7~8年の間にずいぶん変化したように感じる。
Zepp Hanedaは「羽田イノベーションシティ」という商業エリアの中にできた。
京浜急行と東京モノレールの「天空橋」駅直結…遠方から飛行機で羽田へ来て、ライブを観てそのまままた飛行機でお戻り…みたいなビジネスを狙っているのかしらん…?
羽田っていうのは23区の中でもかなり深いロケーションで、出発点によってはかなり遠く感じざるを得ない。
このMarshallの事務所からも電車で行った日にはタマったもんじゃないんだけど、車で首都高車を使うと驚異的に便利なのですごくありがたい。
なので羽田着のブリティッシュ航空でウチの社長が来た時に車で迎えに行ったら「近い!」と大変よろこんでいた。
成田とは比べ物にならないぐらい早いからね。
大きな駐車場も隣接しているし。
写真の向かって右側の建物にZeppが入っている。
今日はLOUDNESS。
「THE SHOW MUST GO ON」と名付けられた40周年イヤーの国内ツアーのワン・シーン。
開演の前にチョットこの「The Show Must Go On」についてひとこと…。
コレは「ショウは続けなければならない」ということを意味する、古くからあるアメリカのショウビジネス界に籍を置く人の間のスローガンみたいなもの。
インターネットに目をやると、最近ではQueenの曲が元祖みたいに取り扱われている節があるけれど、トンデモありませんよ!
同名異曲がいくつかあるが、私が知っている限りでも1955年、ダイナ・ワシントンがマーキュリー(←コレは偶然!)にそのまま「The Show Must Go On」という曲名で吹き込みをしている。
でもねコレ、あんまり印象に残るような曲じゃないのね…。
そこで、「The Show Must Go On」といえば何と言ってもコレ。
イギリスのシンガーソングライター、レオ・セイヤーが1973年に発表した『Silverbird』というアルバムに収録されている「The Show Must Go On」。
前後にフチークの「剣士の入場(あのクロマティック・メロディのサーカスのテーマソングね)」をくっつけて、曲の中でレオはサーカスの道化師を演じ、「♪I won't let the show go on(ボクはショウを続けさせることができないだろう)」と歌ってヒットさせた。
コレが実にいい曲!
それに目を付けたのが当時アメリカの大人気グループだったThree Dog Night。
レオのリリースの翌年に、ご丁寧にサーカスのテーマまでひっ付けて『Hard Labor』というアルバムの中でカバーした。
それだけならヨカッタんだけど、こっちのバージョンの歌詞が問題になった。
Three DOg Nightはレオに黙って「♪I must let the show go on(ボクはショウを続けなければならない)」と意味を反対にして歌い、それがまた大ヒットしてしまったというから始末が悪い。
当然レオは自分の作品を無断で改作された!と烈火のごとく怒った…というお話。
言うまでもなくLOUDNESSの場合は限りなくショウが続く方の「The Show Must Go On」。
この日も破天荒に素晴らしいロック・ショウを我々に披露してくれた!
開演直前の期待と緊張の瞬間。
ステージそでで出番を待つ高崎さんの愛器たち。
そして、その愛器を鳴らす愛用のバックライン。
今回もJMP-1だけでなくMarshallのパワーアンプ9200がラックに組み込まれている。
やっぱりこのMarshallの製品全般に採用されている金と黒のコーディネーションはカッコいいね。
もう今となっては本人に確認することはできないが、ジム・マーシャルはこの色の組み合わせのアイデアをロンドンのパブの看板から採ったのではないか?…と私は推測している。
もちろん愛用のキャビネットもステージにセットされている。
今回のオープニングは「In the Mirror」だった。
二井原実
高崎晃
山下昌良
鈴木"あんぱん"政行
人気曲でのオープニングで会場は一発で興奮のるつぼ!
間髪入れずに「Milky Way」。
この曲もLOUDNESSのステージの頻出曲のひとつだけあって指数関数的に盛り上がり度が増してしまった。
ホームともいうべきZepp Tokyoの姉妹店だけあって、初めての会場での演奏とは全く思えない自然な雰囲気がまたいい。
今日もパワー満杯のドラミングを聴かせてくれる"あんぱん"さん!
気合がビンビン伝わってくる。
二井原さんがひとこと挨拶を述べ、コロナ対策の注意事項について触れた。
そして…「40年やってきて400曲以上ある中から選りすぐりの曲をイッパイ用意して来ました!」
こんなこといわれたらうれしいよね~。
40周年イヤーのさ中のショウだけあって、実際にLOUDNESSの歴史を俯瞰するような濃密な選曲だった。
…ということで、まずは40年近く時間をさかのぼって『DEVIL SOLDIER』からアタマの部分。
「Lonly Player」と「Angel Dust」をメドレーでブチかま~す!
「Crazy Doctor!」とニ井原さんがタイトルをコールすると、歓声は上がらないんだけど熱気がまた一段と増した!
今日も最高にスカっとする男らしい低音と…
力強い律動で「ロックはこうあるべし!」を演じてくれるリズム隊。
そこへ高崎さんのソロだよ!
もう、タマらんのよ!
1984年の『DISILLUSION』から「Dream Fantasy」。
久しぶりのチョイス。
ピック・アップソロから高崎さんのソロが炸裂。
コレまたメロディアスで魅力的なソロだ。
「楽しんでますか?
みんなの顔がよく見えます。
輝いている顔がステージまで届いていますよ!
歌っていてとても楽しいです。
まだまだイケるでしょ~!」
「クレ~ジ~ナ~イツ!!!!!」
おなじみの名リフが飛び出す。
とりわけ人気の高い曲が浅いところでジャンジャン出て来てこの先どうなって行くのだろう?と期待を募らせたお客さんも多かったのでは?
LOUDNESSはモッタイぶることは決してしないけど、今日はとにかくスゴイ!
今度は続けて「Let It Go」!
マイク・スタンドで歌う二井原さんもいいものだ。
残念ながら今日も「♪Let it go」を二井原さんと一緒に叫ぶことはできない。
しかし、前回同様お客さんの心の中の歌声が聞こえてくるようであった。
「いい感じです!
今日はいつもより汗をかいています。
調子が良い時と、調子が悪い時に汗をかくんですが、今日は前者の方です。
”あんぱん”です」
ココで"あんぱん"さんを紹介。
「見ていると時間を忘れる男です。
日々良くなっております!」
ヨカッタ…本当にヨカッタ。
ウチもチョットあったもんですからね、"あんぱん"さんの寛解の話を聞くとすごくホッとする。
この辺りまでは80年代の曲を連ねて演奏してきたが、次に二井原さんがLOUDNESS離れていた時代の曲をいくつか取り上げた。
このセクションがまたとてもいいショウのアクセントになっていて、ファンの皆さんはとても楽しめたのではなからろうか…。
選曲にあたっては「二井原さんが好きな曲」を選んだということだ。
まずは1989年の『SOLDIER OF FORTUNE』からタイトル曲。
この曲を耳にするとLOUD PARKのことを思い出す。
Marshall Blogでもレポートさせて頂いたが、アレから6年経つのか!
あの時も楽しかった。
アルバムの曲順通り「You Shook Me」をつなげる。
素晴らしいソロ!
そしてこの音!
ココでしか味わうことのできない極上の逸品。
そして、このメドレーを締めくくったのは1991年『ON THE PROWL』のオープナー「Down 'n' Dirty」。
ベースとドラムスのコンビネーションに鳥肌!
このアルバムは「30周年記念盤」がもうすぐリリースされるので心待ちにしているファンも多いことだろう。
続いては1992年のアルバム『LOUDNESS』のセクションのメドレー。
アルバムと同じく「Pray for the Dead」でスタート。
鳴り響くイントロの印象的なキメ!
ココでもアルバム通りつなげて「Slaughter House」。
ラスタ・カラーに持ち替えている高崎さん。
この曲のソロもスゴいな~。
止めどもなくあふれ出るアイデア。
モーツアルトも、ピカソも、手塚治虫も、「多作」は「天才芸術家」の証のひとつなのだ。
映画はチョット違う。
クローザーは「Black Widow」。
この曲も人気が高いよね。
完全に洋楽…私もとても好き!
ココでオリジナル・メンバーが再集結した2001年のアルバム『SPIRITUAL CANOE』のセクション。
ここからもう20年経ってるのね?
歴史ってスゴいナァ。
取り上げられたのは「The End of Earth」。
猛然とドライブする"あんぱん"さん!
そして、これまたアルバム通りに「Stay Wild」。
も~今日は本当に昔からのファンはタマらんだろうな。
こうしたショウを構成できるのも長い歴史があってのこと。
長年にわたってトップを走り続けるチームだけができる最高のエンターテインメントだ。
この後の展開は<後編>で!
さて、ご存知の通り今はLOUDNESSの「40周年イヤー」真っ最中。
それとは別に展開している「30周年記念盤」企画。
第5弾となる今回は1991年2月発表の『ON THE PROWL』。
発売は12月24日だが、役得でひと足お先に聴かせて頂いた。
「Lacquer Master Sound」と銘打ったリマスター・バージョンの<Disc 1>。
コレ、スゴイよ。
各パートの音が何しろナマナマしい!
制作にはかなりの労苦が伴ったとお聞きしたが、それだけの成果は十二分にあると思う。
ナンカ聴いていてすごく楽しいの。
<Disc 2>の未発表音源や<DVD>もファンの皆さんはヨダレに注意。
そして、<Disc 3>。
「Behind the ON THE PROWL」とタイトルされた樋口さんのドラミングをフィーチュアしたデモ音源。
私はコレも役得で高崎さんはもちろんのこと、イングヴァイやら、ジョー・サトリアーニやら、ザック・ワイルドやら、Charさんやら、渡辺香津美さん他の大ギタリストが弾いているのを目の前で見たり聴いたりした経験が何度もあるんだけど、息づかいも聞こえて来そうな至近距離でそういう演奏に接するのはライブでの体験とは同じ「生」でも全く異なるモノなのね。
私はラッキーなことにリハーサル・スタジオで樋口さんのドラミングでもそうした経験をしたことがあって、この<Disc 3>の音源はそれに近い感覚があると感じた。
LOUDNESSファンはシアワセだナァ~!
『ON THE PROWL 30th ANNIVERSARY LIMITED EDITION』の詳しい情報はコチラ⇒WARNER MUSIC JAPAN
それと!
好評のLOUDNESSビールに続き、今度は「LOUDNESSシャンパン」が登場する。
ラベルかっこいい~!
中身もおいしそうだな~…コレは役得なし。
クリスマスに間に合うように12月22日発送開始となるそうだ。
取り扱いはLOUDNESSビールやMarshallビールでおなじみの都商会。
詳しい情報はコチラ⇒都商会公式ウェブサイト
LOUDNESSファンはシアワセだナァ~!
最後に…。
待望のニュー・アルバムの発表を控えたLOUDNESS。
今年も年末の2Daysライブが決定している。
日程は12月28日と29日。
場所はいつも通り、六本木EXシアター。
29日はアルバムの発売日だから内容は「そういうこと」になるでしょう。
となるとそのイブの28日は一体ナニを演ってくれるんだろう?
俄然興味が湧いてくるでしょう?
コレは見逃せないぞ~。
LOUDNESSファンはシアワセだナァ~!…あ、自分のことか!
LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website
<後編>につづく
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