ai Tube Presents Ultra Bowl <前編>
テンパス・フュージット!
「Tempus Fugit」というのは、モダン・ジャズ・ピアノの巨匠Bud Powellの名バップ・チューン。
Miles DavisのBle Note盤も有名だよね。
このラテン語の「Tempus Fugit」という表現は、英語で言えば「Time flies」。
つまり「光陰矢の如し」という意味。
新年が明けてもう10日も経ってしまった!…というより、正月があった感じすらしない。
もちろん年末には年賀状も書いたし、年越しそばも食べた。
明けてからは、氏神様に初詣して、お雑煮も食べた…にもかかわらず「正月感」はほとんどなし。
ウチは「紅白歌合戦」を付きっきりで観ることは絶対にあり得ないし、他に楽しみにしている年末年始の特別なテレビ番組も全くない、ということも時節感の無さに拍車をかけているのかも知れない。
大昔は、元旦を迎えると親戚一同が父の実家に集まって、にぎやかに新年を祝ったものだったけどね。
結局、お年玉がもらえないから「お正月」という感じがしないんだわ、コレ(ずいぶん長いこと頂戴いしておりませんが…)!
さて、今日はお正月どころかクリスマスよりも前のイベントの話題。
も~ひと月チョット経ったのか…ホントに「テンパス・フュージット」だ!
イベントのタイトルは『ai Tube Presents Ultra Bowl』、場所は渋谷のMUSIC EXCHANGE DUO。
シンガーソングライターの竹内藍とベーシスト和佐田達彦が企画したイベントだ。
和佐田さん、開催の数日前に機材の打ち合わせでMarshallの事務所へお越し頂きましてね、このイベントに賭ける情熱を聞かせて頂いた。
そうなんだね、複数のバンドが出演するイベントって、いつの間にか「動員がムズカシイ」ということになっちゃったよね。
ファンの人たちに言わせれば、好きなバンドは単独公演でジックリ観たい…ということらしいんだけど、フェスティバルには行くのはどういうワケか?
イベントの時こそ行ってあげなさいよ。
私はプロ野球を全く見ないのだが、コレには熱烈な巨人ファンだった昔の会社の同僚が言っていたのを思い出す。
「巨人ファンって、負けだすと『ダメだ、ダメだ』と応援しなくなっちゃうんだよね。そこへ行くと阪神ファンは反対に猛烈に気合いを入れるんだよね。負けている時こそ応援してあげるべきなんだよ」
ってな具合。
そもそもライブハウスの夜の部のコンサートなんて、昔はほとんど単独だったよ。
渋谷の屋根裏にしたって、昼の部こそゴチャゴチャと対バンがある日が多かったけど、夜はたいていバンドがひとつしか出ていなかった。
だからタマに好きなバンドが対バン形式でいくつか出演するような企画の時は得した気分だったよね。
新宿ロフトのBAD SCENEと子供ばんどと三文役者のトリプル・ヘッドライナーなんて企画はすごくうれしかった。
ちなみに当時は「トリプル・ヘッドライナー」なんて立派な英単語は使わなかったけど、「スリーマン」なんてマヌケな言葉もなかった。
で、和佐田さんは「そういうイベントの状況を変えたい」とこのイベントの主旨をご説明されていた。
「ボクはイベントが好きなんです。色んなバンドがたくさん集まって、熱気があって…楽しいじゃないですか?そんなイベントの楽しさを伝えたいんです」
今年は秋にMarshall GALAを控えているが、私もイベントを企画するのが大スキでしてね。
この「Ultra Bowl」も微力ながら喜んでご協力させて頂いたいう次第。
和佐田さんの張り切りようも尋常ではなかった。
このTシャツ!
まず、この色のチョイスに並々ならぬ気合いを感じるでしょ?
普通、こういうのは無難に白とか黒とかサ…。
タオルも紫だからね!
「That's the way life goes on」…「人生ってのはそういうもんだ」ぐらいの意味かな?
「Ultra Bowl」というタイトルはアメリカンフットボールの本場での雌雄を決するゲーム「Super Bowl」から。
「Super」の上を行く「Ultra」なのだ。
スーパー・ボウルといえば、20年近く前、ニューヨーク経由でNAMMショウへ行ったことがあった。
大寒波が押し寄せていて、マンハッタンに大雪が降った。
それがちょうどスーパー・ボウル開催の日に重なったのね。
スゴかったよ。
私は3度しかニューヨークに行ったことがないんだけど、過去にあんなの見たことは当然ないし、多分生きている間にもう見ることがないでしょうな。
あのね、タイムズ・スクエアに誰もいなくなったの。車は別よ。
世界から来た観光客でいつもゴッタ返しているあのタイムズ・スクエアに、本当に人っ子ひとりいなくなったのよ。
歩いているのは自分ひとりだけ!
そういう映画があったでしょ?
まさにアレ。
今年のスーパー・ボウルは「フィラデルフィア・イーグルス vs.ニューイングランド・ペイトリオッツ」か…。
会場の物販コーナー。
Tシャツやタオルだけじゃなく、色々なオリジナル・グッズがズラリと並んだ。
定刻通りにショウがスタート。
舞台に上がったのは最初に司会を務めた和佐田さんと藍ちゃん。
「こんばんは!『ai Tube Presents Ultra Bowl』にお越し頂きましてありがとうございます!あ、Tシャツを着て頂いている方もチラホラ…うれしいですね~!」とまずは藍ちゃんからご挨拶。
何せ「ai Tube Presents」だからね。
「ai Tube」というのは毎週火曜日の14:00~14:50に渋谷クロスFM 88.5MHzで放送している
1年2ヶ月ほど前にスタートした、藍ちゃんがパーソナリティを務めているラジオ番組ね。
「この位置おかしいでしょう!」と和佐田さんが指をさしているのは…
コレ!
おかしいわ!
わかるかな?…ドラム・キットの真ん前にもう1台のドラム・キットがセットしてあるの。
こうして見ると、鏡が置いてあるみたい。
ジンジャー・ベイカーだってココまではやりませんぜ。もうチョット後ろでしょう。
このドラム・キット、衛藤さんだったのか!
「55年の人生の中で初めて真ん前のド真ん中!」なんて感慨深いご発言。
丸山さんはMarshallを使用。
Jeff Beckがおスキということであればマストですな!
ステージ一番前、ド真ん中の衛藤さん…始終ニコニコ!
きっといつもと景色がゼンゼン違うんだろうね。
「衛藤さんがこんなにドラムが叩けるとは…。
足元がお悪い平日にもかかわらずお越し頂きましたからには最後まで楽しんで行って頂きたいと思います。
ココにボーカルズを入れます。
八王子から呼んでまいりました!」
ステージの中央が定位置と相場がキマっているシンガーのKenちゃんとしては、何が何でも衛藤さんのドラム・キットの前に立って歌うという算段!
セマイ!
Journeyナンバーをガツンとカマしてノッケからイベントを盛り上げまくった5人なのであった!
和佐田達彦の詳しい情報はコチラ⇒和佐田達彦ウェブサイト
竹内藍の詳しい情報はコチラ⇒竹内藍Official Site