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2017年2月1日

2017年2月 1日 (水)

【訃報】 さよならジョン・ウェットン

中学から高校の頃、好きだったJohn Wetton。

     
先日、チョットRoxy Musicの調べごとをしていたらファースト・アルバムのLPからこんなものが出て来た。
1974年秋のコンサート・プログラム。
中学生の頃、どこかで私が買ったものだ。
中身はメンバーの紹介だけで、コンサートのことには一切触れていないため、どこで使われたものかはわからないが、イギリスの住所を記したファンクラブの案内が書いてあるのでイギリスでのコンサートなのだろう。
前座はJess Rodenだった。
数年前にはここにSadisic Mika Bandが紹介されていたハズだ。
9_img_3342
そのメンバー紹介の最後のページ。
『Viva! Roxy Music』にもJohn Wettonのクレジットがあるが、他にBryanの『Another Time, Another Place』への参加等、Roxy人脈とは関係が深かったようだ。

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下は1975年のRoxyのアメリカ・ツアーの海賊盤。
この「Re-Make/Re-Model」のベースがスゴイ!
昔の海賊盤にしては音がすこぶるよく、昔はよく聴いたものだが、残念ながらベーシストのクレジットがない。
何か所かの録音なので、わからなくなってしまったのかもあしれないが、この「Re-Make/Re-Model」は間違いなくJohn Wettonだろう。
カッコよすぎるもん。

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初めて本物のJohn Wettonを見たのは1977年6月、中野サンプラザでのこと。
Bryan Ferryのバンドで来日した時だ。
先に触れた通りRoxy Musicのつながりでメンバーに選ばれたのであろう。
ギターはChris Spedding。
他にPhil ManzaneraやAndy McKayやPaul Thompsonがバンドにいて、Roxy Musicが好きだった私は、『Viva!』を出した後活動を停止していたRoxy Musicの変形が見れるとあって大喜びしたものだった。
しかも、ベースは大好きなKing CrimsonのJohn Wetton!
二階席だったけどすごくうれしかった。
この時はひたすらベーシストに徹していたっけ。


その後、Uriah Heepに入った時は「金の亡者」ぐらいのことを言われて気の毒だった。

Bryan Ferry での来日から2年、またJohn Wettonを観た。
場所は日本青年館、U.K.での来日だった。
中学の頃からAlan Holdsworthが好きだったので、U.K.がトリオ編成になってしまいとても残念だったが、コンサートを観てビックリの連続だった。
まずは毎朝電車で一緒になるカワイ子ちゃんが会場に来ていたこと。
そして、Trry Bozzioのドラム・ソロ。
コレはホントにスゴかった。
もうその頃にはFrank Zappaを聴いていて、『Bongo Fury』はすでに耳にしていたものの、そこはまだ子供のこと、ギターばっかりでドラムにあまり意識がなかったのでこのソロには腰を抜かすほど驚いた。
Jack DeJohnetteとSantanaの誰か(多分77年の来日時)と並んで、今のところの私の人生の中のドラム・ソロ・ベスト3に入ってる。
Littel cuteなTerry Ted Bpzzioのソロと同じぐらい驚いたのがJohn Wettonのベース・ソロだった。
もうフレーズがどんなだったかは覚えていないが、何やら右手の指すべてを使ってバリバリ弾いていたように記憶している。

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Gordon Haskellは70歳でまだ元気なようだが、King CrimsonはGreg Lake、Boz Burrell、John Wettonと70年代に活躍したベーシストを軒並み失ってしまったことになる。
   
ベース・プレイもさることながら、やっぱりあの男性的な声と、チョット変わった発音が魅力的だった。
ああいう歌い手ってホントに少なくなった。
パンクやテクノ、ニュー・ウェイブを経て80年代に入ると、素っ頓狂な声を出すボーカルズばっかりになってしまい、ロックのカッコよさのひとつが完全に葬られてしまった。
  
そんな80年代に登場したAsiaには完璧なまでに興味が湧かなかった。
自分自身がジャズに興味が移っていった時期と言うこともあったが、Steve HoweにCarl PalmerにJohn Wettonといった大好きなプログレの立役者が集まったバンドだったにも関わらず、商業主義丸出しのポップ・ミュージックには何の刺激も感じなかったのだ。
だから80年代は私にとってはロックの「暗黒時代」なのだ。
  
2010年にロンドンのフェスティバルにAsiaが出演していたが、観る気はまったく起こらなかった。
楽屋村では、Carl PalmerはAsiaでは演りたがっているが、その時一度限り再結成したELPでの演奏は乗り気ではないようだ…という噂が流れていた。
「なんでやねん!」と思った。
Asiaのおかげで、John Wettonとはスッカリ疎遠になってしまっていたので、今回あまりショックが大きくなくて助かった。
facebookなどでは「AsiaのJohn Wettonが逝ってしまった」と騒いでいるが、私にはそんな感覚はツユほどもない。
Asiaファンには失礼かもしれないが、私が思うにはKing Crimsonで見せたクリエイティビティこそがJohnの偉業であり遺産なのだ。

Sundown dazzling day
Gold through my eyes
But my eyes turned within
Only see
Starless and bible black
私の心にひたすら流れているのは、「Starless」の悲しく美しい旋律。
ロックの偉大なイノベーターの逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。

Marshallスクールへようこそ!

学校の先生という職業に就いている人は、ご両親とも、あるいはご両親のどちらかが教職についているケースが多い。
私が勝手にそう思っているだけかも知れないけど…。
ウチは父方7人兄弟、母方8人兄弟と合わせれば結構マッシブなファミリーなんだけど、とにかく親戚にだ~れもいないな。見事にひとりもいない。
医者か外交官か指揮者、後はパイロットかスパイばかり…んなワケない!大工とコックばっかりよ!
きっと勉強がキライな家系なんだろう。
したがって、私も「教師」という職業とはなんの縁もなくて当然だし、おおよそガラでもない。
しかし、教科がMarshallとなれば話は別だ。
誰かに説明して「Marshall」というブランドに身近になってもらうことは、大変やり甲斐のある好きな仕事のひとつだ。
以前にいた会社では新入社員や楽器店の皆さんを相手にずいぶんMarshallやギター・アンプの講師をさせていただいたものだが、今のポジションなってからはトンと遠ざかっていた。
それが、一昨日、久しぶりに教壇に上がらせて頂いたのだ。
うれしかった。
ナニせ好きな仕事だからね。
会場は、文京区は本郷の尚美ミュージックカレッジ専門学校さん。
ギター科の生徒さんを中心にベースやドラムを学ぶ生徒さんにも集まって頂き、「スペシャル・セミナー」という格好で教鞭をとらせて頂いた。
しかし、スゴイですよ。
素晴らしい設備で、Marshallももちろんバッチリそろってる。
生徒さんも皆さん快闊で礼儀正しく、スレちがうとみんな明るく「こんにちは!」と声をかけてくれる。
こういうところでわかるよね~。
10今日の仕掛け人はこの人。
Marshall BlogではおなじみのTORNADO-GRENADOのギタリスト、真壁雄太くん。
雄太くんはこの学校の(優秀な)OBなのであ~る!
  
「教鞭を取った」なんて言ってもそんな堅苦しいものではまったくなくて、パワー・ポイントを使ってMarshallや音楽やアンプに知識についておしゃべりさせて頂く趣向。
イザやりだすと凝っちゃうからね~。一週間以上かけて150枚にも及ぶスライドを用意したよ。
もちろん、予行演習もした。
生徒役は当然私の家内。
かわいそうに…眠い目をこすりながら付き合ってもらった。

15授業は、まずは自分のことを知ってもらうことからスタートさせた。
自己紹介と一種の自慢話ですな。最初にハッタリかましておかんとマズイからね。
Marshallに勤めるようになったキッカケ、今の仕事の内容、Marshall Blogのこと、Marshallの本を書いたこと…。
そういえばMarshall Blogを見てる生徒さん、少なかったな~。若い人の読者をもっと増やしたいんだよな~。
そして、写真の仕事をしていることにも触れた。
何枚か自分が撮った写真をスライドにしておいたのだが、ハタと思いついてある写真を忍び込ませておいた。

22その写真とはコレ。
そしたらビックリ!
だって何も知らせていないのに、本物が教室に現れたんだもん!
つまりてらちんが偶然補講の仕事で登校していたのだ。
「スペシャル生徒」さんとして、少しだけ私の講義を受けて頂いた。

Mm そして、1時間目は現在のMarshall社についての紹介。
30a
NATALやEDENについてもしゃべらせて頂いた。
50a
さらにHEADPHONESやEYEWEAR、冷蔵庫やLONDON等のライフスタイル商品のことも紹介。

40しかし、もっとニコニコしてしゃべれんもんかね~。
気をつけようと思っていたのに真剣になってつい忘れちまった!
とにかく聞き手を飽きさせないように、飽きさせないように…久しぶりなもんで必死でございます。

40a2時間目はMarshallの歴史。
Marshallの歴史はJim Marshallの歴史。
コレを説明をおもしろく聴いてもらうには、どうしてもある程度の洋楽の知識が必要なのね。
そこで受講者に洋楽を聴いている人がどれぐらいいるが尋ねてみたら、やっぱり手を挙げたのは1人だけだった。
イヤ、恥ずかしがって手を上げにくかった人も中にはいるかもしれない。
とにかく、若い人たちにMarshallの歴史の話をするときはいつもココが大きなネックになるんよ。
今の若い子たちはピート・タウンゼンドだのリッチー・ブラックモアだのと言ったところでピンと来ないからね。

70v_2
でも、みなさんとっても熱心に私の話を聞いてくれてうれしかった。

50当然初代JTM45も登場。

80aJCM800の発売時の話や、マイナーな商品、隠れたベストセラーなども紹介させて頂いた。

90そして、3時間目。
コレは実は初めての試み。
みんなでイギリスへ行って来た!

100つまりヴァーチャル工場見学ね。
大変だったけど、スライドを作っている時は楽しかった。
実際にもう何回工場見学したかな~。

110休憩をはさんで4時間目。
実はチョット時間が足りなくなって来ちゃってね。
少し早口の説明になっちゃったけど、ギター・アンプやスピーカー・キャビネットの基礎知識のようなちょっと技術的なことについてお話させて頂いた。

140実際に分解した真空管を見てもらったり…

150スピーカーの中身を見て仕組みを説明したり。

160

コレのために実機を近所の鉄工所に持ち込んでフレームを切ってもらった。

170v

真空管のところでは、Apple社とアラン・チューリング、Marshallの関係についても脱線させて頂いた。

130

当然そこでCODEが登場するところだったんだけど、今回は諸般の事情によりカット。

120

当然この時とばかりに、いつもMarshall Blogでやってる日本と海外の音楽用語の違いについてもシッカリやらせてもらった。
出るよね~、当然「ツーマン」についても触れた。
みんな何てうるさいージジイだと思ったろうナァ。

1805時間目はデモンストレーション
雄太くんにお願いして歴代のMarshallを弾き比べてもらった。

1901959SLP、4100、JVM等、歴史と特徴を説明しながら実際の音を聴いてみようという内容。

195そして、放課後。
自慢のSilver Jubileeを使って雄太くんにミニ・ライブをお願いした。

215雄太くんは、この日のためにバッキング・トラックを作って3曲用意してきてくれた。
事前に打ち合わせを何度かしたのだが、その都度「あ~、ナニを弾こうかな~!」とうれしそうに悩むので、「自分の音楽を後輩に聴かせてあげなさい」とアドヴァイスさせてもらった。
披露した曲はすべて雄太くんのオリジナル曲だ。

2301曲目は「APOCALYPSE」。
以前、ギタリスト3人が集まってライブをする機会があり、そのために作った曲だそうだ。
もう今のシュレッダー・ミュージック丸出しのドライビング・チューン。
210
続いては「Eceed」。
学生時代に初めて作った曲にして初のインスト曲。
当時の演奏レベルで「ムズカシイ~!」と思っていたテクニカルな要素をすべてつぎ込みシュラプネル系を意識して作ったという快作!

240写真のクレジットをご覧になればおわかりのように、この日、雄太くんの先輩お二方にすべての写真撮影をお願いした。
私の出番はなし。
まさか講義中に自撮り棒で自分を撮ったりはできないからね!
翌日の電話での雄太くんの言葉…「いつもは写真の撮影に忙しい牛澤さんに昨日はジックリとボクのプレイを観て頂けてうれしかったです!」
イヤイヤ、そんなそんな、大したもんではござんせん。
でも、2555Xらしさがとてもよく出ていた素晴らしいプレイだと思った。
曲もとってもヨカッタよ~!
いかにも今の子風のギター音楽だ。60年近く時間をさかのぼればThe Venturesということになる。
よくマーブロに「TORNADO-GRENADOのいいところはトラディショナルなロックの要素と今の若い人の感性のバランスがうまく取れていることだ」と書いているが、雄太くんはウチに来るたびに私が好んで聴くような音楽を吸収して帰っていく。
ハチャトゥリアンの「ヴァイオリン協奏曲」も聴かせた翌日にはもうゲットしていたようだ。
さすがにストレート・アヘッドなジャズにはあまり興味を示さないけど。
それが彼の曲にどう影響を与えたのかはわからないが、若い人たちにはゼヒともそういうことをしてもらいたいんだよね。

250MCでは「こんなハッピーな日に、演奏できて最高にハッピーです!」と言ってくれた。
イエイエ、こちらこそハッピーですよ!
最後の曲は「Wisteria」。

260v「ハッピーな日」にふさわしく、ポジティブでメロディアスな曲を作ろうと思って書き下ろしてくれたとのこと。
「wisteria」とは「藤」。花言葉は「至福の時」だ。
そこからタイトルをつけたそうだが、顔に似合わずめっちゃロマンチストやんけ!
ま、ミュージシャンはロマンチストかナルシストか、「オレがオレが」じゃなきゃとても大成せんよ。
そして、ナント!
この3曲を含め、今年中にインストのソロ・ミニアルバムをリリースする予定だそうだ。
ガンバレ真壁雄太!
真壁…まーかべ…マー壁…ナニせ名前がマーシャルの壁だからね。期待しています。

270こうして3時間チョットに及ぶ講義を終了させて頂いた。
ご静聴頂いた生徒の皆さん、どうもありがとうございました。
  
そうそう、下の写真でマイクを持っていらっしゃる轟先生。
私が以前勤めていた会社で長期にわたり赴任していた先とご出身が同じで、開講前にふたりだけで超ローカルな話題で盛り上がってしまった!
その轟先生、オープニングのごあいさつで生徒さんと「マーシャル!」のコール&レスポンスをされたのでビックリ!
「アンプは?」と訊くと?
「マーシャル!」と答えてもらうヤツね。
Marshall GALAでもやったけど、それってMarshall RoadshowやMarshallの講義でいつも私がやってるヤツなんだもん。
それゆえ、今回私は最後までそれをやりませんでした。

280a最後に先生とお手伝いをしてくれたみんなで記念撮影。
  
先生方、大変お世話になりました。
この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。
  
また、お手伝いしてくれたオレの友達!
どうもありがとう!
余談だけど…この写真で私の隣に立っている「メランコリック写楽」というバンドのドラマーの拳章(ケンショウ)くん、私の家に来た時、冗談で聴かせたThe ShaggsとFrank Zappaにハマってしまい今CDを探しているとか。
若い連中だっていい音楽を聴きたいのだ!(The Shaggsはかなり好みの別れるところなので普通の人は要注意)

尚美ミュージックカレッジ専門学校の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

400そして最後に…雄太くん、どうもありがとう!
益々のご活躍をお祈り申し上げています。
CODE持って来いよ!

TORNADO-GRENADOの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site


そして末筆ながら、写真を撮ってくれた永倉くん、卓也くん、長い時間どうもありがとうございました!

9_img_33142 (一部敬称略 2017年1月30日 尚美ミュージックカレッジ専門学校にて撮影 ※写真提供:永倉航介氏、高橋卓也氏)