楠田敏之ふたたび+清水保光ファースト・ミニ・アルバム
人気声優、楠田敏之が再び鹿鳴館のステージに立った。
前回は同じく声優の近藤佳奈子ちゃんとのダブル・ヘッドライナーでの登場であったが今回は楠田さんの完全なワンマン・コンサート。
会場は大勢のファンで満員となった。
ドラムは金光KK健司。
このバンドでは「ケンケン」と呼ばれていることはもう皆さんご存知の通り。
清水さんはもちろんMarshall。Tシャツもスウェット・バンドもいつも通りMarshall。
このコンサートは楠田さんの音楽活動10周年を記念するもので、趣向を凝らしたバラエティに富んだステージになった。
もちろん得意のトロンボーンも披露。
アダルトなフュージョン調の曲も楠田さんの魅力のひとつだ。
10年の間に積み上げられた曲の数々。
テナー・サックスのASUKA。
ASUKAさんは「東京エロティカルパレード」で活躍中だ。略して「エロパレ」だって。
八月に続いて二回目のステージというのに清水さんとのイキはピッタリ!
金光さんがまたいいんだ。
Strange, Beautiful & LoudやSTANDで見せる「厳しさ」とはまったく違うドラミングがここで聴ける。
MarshallとNATAL、ありがたい光景ではあ~りませんか!
それにしてもASUKAさんのハードなブローっぷりがカッコいい!
清水さんがいつもリッチーだ、レインボーだ、アルドリッチだ…なんて言っている人には見えない。
またね、ギターの音がいいんだ。
前回も書いたけど、おおよそMarshallらしくない。
MarshallらしくないMarshallの音ってのもなかなかにオツなもんでしてな…もちろんいい音が出てなきゃダメだよ。
ここでも清水さんはフュージョン・ギタリストもうらやむようなソフトで、そして芯がシッカリしたリッチなサウンドを出す。
そう、いつもリッチーだ、レインボーだ、アルドリッチだ…なんて騒いでる人には思えない。
アンコールでは歌詞カードをお客さんに渡して「みんなで歌おう」コーナーも企画された。
女性のお客さんが多いでね、いつもは阿鼻叫喚のデスボイスが鳴り響く鹿鳴館が、今日は女性コーラスの美しい歌声で満ち溢れた。
ジャンプで締めくくる皆さん。いかにライブが盛り上がっていたのかがわかるってもんだ。
さらに、もう一回アンコール!
ここでも素晴らしいテナー・バス・トロンボーンの妙技を見せてくれた楠田さん。
メンバー全員、華麗なプレイの連続で楠田さんの十周年をお祝いした。
ASUKAさんのポーズがスゴイ!まるで全盛期のSonny Rollins!
楠田敏之の詳しい情報はコチラ⇒レーベル公式WEB
さて、今回も大活躍の清水さん。
もうすぐソロ・ミニ・アルバムを発表する。
日本のハード・ロック/メタル・シーンにおいて長い長いキャリアを誇る人の初のソロ作品集とだけあって待ち望んでいた人が多く現予約段階において品物がなくなりそうな状態だ。
でも、まだ少しだけ余裕があるようなので興味のある人は要チェック!
しかし、なんとドラマチックなジャケット。これはコンピューターで描いた「絵」なのだそうだ。
タイトルは『Wind From The East』。
そんなタイトルだけ見ると、オールド・ファンはFar East Family Bandみたいな音を想像するかもしれない。しかし、それは間違い。
そう、いつもリッチーだ、レインボーだ、アルドリッチだ…なんて騒いでる人の作品として期待して大丈夫。
安心してください、シミッチョですから。
ところが!一曲目の「Geronimo' Hill」から度肝を抜かれること請け合いだ。何しろ風の音から聞こえてくるのはアコギとボトルネック・ギター。
え、コレ「清水さんの作品?」って感じ。
もちろんそこからハードに曲は展開する。ちょっとエンニオ・モリコーネを思わせるメランコリックなテーマがステキ。
しかし!
コレ、ホントに清水さんがやりたかったことなのかな?という意外な展開が続く。エレクトリック・シタールが出て来るのだ。
そして炎のシュレッディング。いいナァ、遠慮なく好き勝手に展開する曲想…好きである。
二曲目の「Song for Liberty 2015」は目の覚めるようなメタル・チューン。ハハハ、コレもヒネってるナァ~。エンディングに向けての寄り切りのソロが実にいい感じ。
三曲目はタイトル・チューンの「Wind from the East」。
清水さん、大丈夫なのか?こりゃまるで映画音楽だ。
ティンパニーがスゴイ。このやりたい放題感覚は素晴らしいナ。
そして、この図太いフロント・ピックアップの音!
清水さんはこのアルバムのエレクトリック・ギターのほとんどをこのMG2FXを使い、マイクを立てて家で録ったのだそうだ。
曰く、「いかにDTMでうまく録音してもギターの音はどこかでアンプを通さないとダメ。
ギターはその音だけ録っても絶対うまくいかない。どんない小かろうとアンプを使って、空気を一緒に録音しないとダメなんです。ライン入力でそのまま録ったギターの音ほどつまらないものはない。
ギターは絶対にアンプが必要なんです」
何だか私と示し合わせたようなコメントだが、下打ち合わせなど何もしていない。
清水さんも私と同世代だが、コレは本当にカッコいいロックやギター・サウンドを聴いて育った世代の共通の意見なのではなかろうか?
コレにメインのギター・パートを抜いた「Geronimo's Hill」と「Song for Liberty 2015」が収録された全五曲入りのミニ・アルバム。
ギター好きなら聴いておいて損はない作品だ。
繰り返しになるが、発売前にして商品の残りが少ないようだから要注意!
清水保光の詳しい情報はコチラ⇒Cyclone's Eye
オフィシャル・ウェブサイトはコチラ。
1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。
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(一部敬称略 2015年9月26日 目黒鹿鳴館にて撮影)