METALLIC SPIN JAPAN TOUR 2015 <前編>~SS BAND
明けまして夏休み。
Marshall Blogをご愛読の皆様におかれましては、楽しい夏休みをお過ごしになられたことと存じます。
私の方はといえば、週末も盆暮れの別もまったくなく、一年中こんなことをしてるワケなんだけど、今年は土日に仲良くして頂いているギタリストが三重県は松坂の方からご夫妻で上京されて、イヤァ、飲んだり、喰ったり、しゃべったりで楽しかった。死ぬほど笑ったわ!
…というワケで今日からMarshall Blog再開します。よろしくお願いします!
まず…。
今日レポートするライブのリハーサルが終わって、買い物に行こうとハコから表に出たら、原田の喧ちゃんのギター・テクをやってる大ちゃんにバッタリ。
近くの違うハコでのお仕事だったそうだ。
そしたら今度は、「オ~イ、ウッシ~!」と向こうから手を振りながら近づいてくる人が…。
誰かと思ったら、ウワッ、当の原田喧太!大ちゃんと顔を見合わせてビックリ!
「どしたん?」と訊くと、「イヤ、借りてたDVDを返しにきたのよ」だって。
イヤ~、こんなことがあるんだね~…とパチリ。
残念ながら喧ちゃんはその後打ち合わせがあったので、激急ぎでトンボ返りしたのでした。
では二枚目の写真、どうぞ!
今日のオープニングは盛りだくさんだ~。
オオ、まるでお寺の山門のようにならんだJVM410Hのハーフ・スタック。
「家庭厳峻 不容陸老従真門入 鎖鑰放閑 遮莫善財進一歩来」…コレは、曹洞宗の総本山、福井県の永平寺の山門の入り口の両脇に掲げられた言葉。
以前書いたような気もするが、検索しても引っ掛かってこないのでまた書いちゃうゾ。お寺関係のことはコレぐらいしか知らんからね、出せる時に出しておかないと…。
この言葉は「かていげんしゅんにして、りくろうのしんもんよりいるをゆるさず さやくほうかん、さもあらばあれ、ぜんざいのいっぽをすすめきたるに」…と読む。
「ココ(家庭)は厳しいところですよ~、チャラチャラしてたら入ることは許しませんよ~」と言っているのが前半。
永平寺の山門には扉が付いていないのね。いつでも開けっ放し。つまり自由にいつでも入れることを示唆している。「扉は開いているけど、そう簡単には入れませんぜ、ダンナ」…ということ。
後半は、「でもね、本当にヤル気になって、この門をくぐって頑張っちゃえば、メッチャいいことが待ってるよ~」と言っとる。
曹洞宗は修業が厳しいでね。
一休さんが足利義光将軍と「作麼生・説破(そもさん・せっぱ)」ってやるじゃない?
「法戦(ほっせん)」っていうだけど、永平寺でああいうのを本当にやってる。禅問答というヤツよ。
その年に選ばれた一番優秀な若い坊さんが、「そもさん!」と問われると、「セッパ~ッ!」とジョー・コッカーもビックリの大絶叫でその問いに答える。
「人間は平等と言われているのに何故に貧富の格差が生まれるのか?」みたいな質問。答えは忘れちゃったけど、そのドキュメンタリーを見て、あまりの迫力に感動してしまい、いつか永平寺に行ってみたいと思っていた。
それで、昔の仕事で富山に住んでいた時、福井に出張したついでに何回か寄って、この言葉を覚えたというワケ。
だってカッコいいじゃん?
それを今日はMarshallがなぞっているワケ。
「麻亜紗瑠厳峻 不容舞台従真門入 鎖鑰放閑 遮莫爆音善財進一歩来」ということ。
「マーシャル厳峻にしてステージの真門より入るを許さず 鎖鑰放閑さもあらばあれ、爆音の一歩をすすめきたるに」…もう意味はおわかりね?
1959あたりにピッタリの言葉じゃない?『METALLIC SPIN JAPAN TOUR 2015』というイベントからのヒトコマ。
はじめに登場したのはSS BAND。
「作麼生、SS BANDの由来は種々あるやに聞くが、真実はいかに?」
「説破、SSのSはSHARAのS」…
ボーカルはRAY。
ドラムは山内康雄。
ベースは寺沢リョータ。
前回同様、オープニングはKISSの「Detroit Rock City」。
今日もふたりのMarshallをチェックすると…
SHARAさんはJVM410HとMF400Bの組み合わせだ。
一方、sun-goさんはヘッドはSHARAさんと同じJVM410H。キャビネットはMegadethのDave Mustineのシグネチャー、1960DMのBだ。
イキの合った真ん中のツイン・リードのパート。
考えてみると、人気ボーカルと人気ギタリストがタッグを組んでバンドを結成するということは、古今東西いくらでもあったが、人気ギタリストの二枚看板バンドというのは記憶にないな。
Wishbone Ashみたいのはまた違うし…。
mintmintsがまさにソレといえばソレなんだけど、どちらかと言えばmintsはバンド全体で魅せるという印象が強いし。
同じ楽器の花形が一緒になるときっとウマくいかないんだろうね。
もちろんSS BANDはウマくいってる。
でもコレはDeppe Purpleの曲ではありませんからね。Joe Southというアメリカ人の1967年の作品。
「♪ナ~ナナナ~ナナナ~ナナ~ナ~」っていうところがあるでしょ?あのパートはThe Beatlesの「A Day in the Lifeと同じ」ということになってる。ま、確かに。
で、「Hush」は「A Day in the Life」よりテンポが速い。
Deep Purpleバージョンは、最後に一回だけ半分で「♪ナナナ」を演ってるでしょ?アソコは「A Day in the Life」のつもりらしいよ。
「Deep Purple」というのはジャズのスタンダード曲のタイトル…ということはみんな知ってるだろうから書かないでおこう。書いちゃったか!
30年以上前、ジャズを聴き始めの頃、このことを知って結構ブッたまげたよん。リッチーのお母さんの好きな気曲だったとか。
コレまた盛り上がること必至!
SHARAさんのドッシリしたソロが炸裂!
Y&TはSHARAさんのお好みのハズだ。
成長目覚ましいリョータくん。
彼が所属するTORNADO-GRENADEはいいよ。
懐古主義などではない、今の若者による今のHR/HMが TORNADO-GRENADEには詰まっているということは以前にも書いた。ソコがポイント。
そうした若者がSHARAさんやsun-goさんのようなベテランと一緒に何かをやる…というのは実にいいことだと思ってる。
さすがはSHARAさんだ。
このバンドではカバー曲だけだけど、そうした新旧の才能がくっついて何か自分たちだけのものをクリエイトしていくことがロックの将来への望みのひとつだと見ているんだよね。
そうしたアクションには惜しみない協力をさせて頂きたいとMarshallは思っている。
定番、「Rock 'n' Roll」。
しかし、コレも歌詞がスゴイよナァ。
シンプルということに着目すれば、まさにブルース的と言えるのかもしれないけど。
「久しぶりだぜ、ロックンロール。またやらせてくれよ、寂しかったんだゼ」…があんなカッコよくなっちゃう。
英語圏の人たちはこんな内容の曲をコンサートの一曲目に、しかもあの演奏でやられたらそりゃショーベンちびるわナ。
そして爆音。
当時、Marqueeに出演した時なんかでも遠慮なく音がデカかったらしい。230Vだでね、そりゃスゴイよ。
やぱり今のロックとは隔世の感があるよな。
パワフルにドライブしまくる山内さんのドラム!ロックンロール!
ここのところギターといえばストラトばっかりだけの感があるけど、今日は二人ともハムバッキングのギターで図太い、図太い。JVMの轟音と相まってZeppelinテイスト満点だ。
前回は「Radio Magic」だったんだけど、今回は「More」。
イントロだけで大歓声があがった。
レイさんが歌うところの「More」も本家とは違った雰囲気で実によろしいわ~。
伝家の宝刀。ホンモノは重みが違う!
「私は嵐」!
コレもまた妙にレイさんの声がハマる!何たって声がいいからね。
サビは大合唱。
SHARAさんも大熱演。
二曲ともいつもご一緒させて頂いているバンドの愛奏曲だけにすごく新鮮だった。
それにしても人間の声ってやっぱりスゴイね。歌い手が代わると曲が変わってしまう。
しかし、Marshallから飛び出してくるSHARAさんとsun-goさんの轟音はまったく変わらないのであった!石原SHARA慎一郎の詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL BLOG
五十嵐sun-go美貴の詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL BLOG
ところで!
mintmintsがニュー・アルバムを発表したよ!
今回はメンバー各々が曲を持ち寄って制作したというスペクタクル巨編!
残念ながら私はまだ聴いてないのよ。私同様、Marshallの社長も楽しみにしているに違いない。
SHARAさん、sun-goさん、楽しみにしておりやす。