マサヤン天国ロック生誕60祭 ~HeavenS MASAYAN ConnectioN LIVE 2013~<後編>
さて、『マサヤン天国ロック生誕60祭』レポートの<後編>。
下はこのイベントのフライヤー。右下に「arr. by MASAHIRO KUWANA」とクレジットが入っている。
コンピュータに詳しいマサヤンが、この元となった写真を大層気に入り自分でイラスト風にアレンジしたものだ。
まだまだ続くゲスト陣の登場。ショウはまだ中盤に入ったばかりだ。
金子マリと下田逸郎がステージに上がる。
まずはマリさん、「紅い花咲いた」を披露。
下田さんがギターとコーラスでバックアップ。この曲の歌詞も下田さんの手によるものだ。
美しいクリーン・トーンを用いて、絶妙なタイミングでオブリガートを送る。
マリさんは<前編>に登場した亀渕さんと「セクシャル・バイオレットNo.1」のレコーディングにコーラスで参加している。ナント豪華な!しかも、ツアーまで参加したという。
とにかく楽しい雰囲気でMCも大爆笑。今にしてみると何であんなにおもしろかったのかわからないが、とにかくおもしろかったナァ。
そしてもう1曲、「ありがとう」を熱演。ホントこれはいい曲だ。
さて、ここで出演した女性アーティストがゾロリと一堂に会した「女力本願」のコーナー。
イヤ、男性がひとり…女性陣プラス喧ちゃんだ!
曲は「BAD MOON」。
この曲もマサヤンと下田さんの共作だ。
「♪男は男で行くから そうさ女は女でやりなよ」…なんかこのコンサートのために予め書かれていたような曲!
JILLも飛び入りで参加。
最近のロックはガール・バンド花盛りだが、実はガール・パワーはずっとスゴかったんだよ。ただ男がおとなしくなっちゃっただけの話し…そんな感じがした。ここでまた場面がガラリと変わる。
La'cryma ChristiのTAKAが登場。桑名出身!
曲も一転してGuns and Rosesの「Sweet Child O'Mine」を演奏。
一気にロック・カラーが強まった!
そこへ替わって現れたのが内田裕也!
スゲエ、存在感。
裕也さんは何度もお見かけはしているが、カメラを向けるのはコレが初めて。
「哀愁トゥナイト」が場内に大音量で流れる。
しかし裕也さん、う、歌ってない!曲に合わせてステージ上でほぼ暴れているだけなのだ!
もう1曲は「テーマ曲」とおっしゃっていたが、「Johnny B. Goode」。
やっぱりロックンロールがよく似合う。
日本のロックをもたらした重要人物のうちのおひとりなのだから!
喧ちゃんのお相手はトルーマン・カポーティR&R BANDの柴田昭寛。
お定まりのポージングでメチャクチャ盛り上がる!みんな楽しそう!
ショウもいよいよ終盤に差し掛かる。
ここから先、本編終了までFlower Powerが引き受けた!
ステージの中央にマイクスタンドが立っているのがおわかりだろうか?
これは主がないワケではなく、もちろん、マサヤンのためのマイクなのだ!
Flower Powerはマサヤンが最後に取り組んでいたバンド。
「Flower Power」というのは1960年代後半から70年代の前半、ベトナム戦争反対の運動に端を発した非暴力を掲げる反体制派のスローガンだ。
平和を愛したマサヤンのバンドにふさわしいバンド名だ。
ちなみにFrank Zappaの「The Adventures of Greggery Peccary」という曲に思いっきりこの言葉が出て来る。さらに1976年にFrank Zappaを日本に招聘したのは裕也さんだ。
メンバーは原田喧太と…
ベースに鮫島秀樹。
もうひとりのギター、芳野藤丸。
ステージの上手にはアーティストの利久が登場。
利久さんは地球防衛自転車隊を設立し、温暖化から地球を守るべく、日夜自転車で走り回っているという。
Flower Powerが演奏している間、画用紙に描かれた「happy 60th」という文字が利久さんの手によって変容しアートへと進化する。
空中に散布された水分が、はじめに描かれた「happy 60th」という文字に付着し、溶解する。そこに利久さんが手を加えて行くのだ。
エキサイティングな藤丸さんと喧ちゃんのギター・バトル!それにしてもナント見せ場の多いことよ!
そして、「happy 60th」は愛らしいハートに昇華したのであった。
本編最後は「10 Years After」。
ステージでマサヤンが歌い、喧ちゃんがギターを弾くこの曲を何回観たかわからない。もしかしたら今日も喧ちゃんがギターを弾き、マサヤンが歌ったのかもしれない。マサヤンのためのマイクも用意されていたからね!
喧ちゃんの熱唱にそんなことを感じてしまった。
大きな大きな歓声を受けながら一旦ステージを降りた原田喧太。
全員参加してのアンコール。
まずはみんなでにぎやかに「セクシャル・バイオレットNo.1」。
ドラムで林敏明が加わる。もともとマサヤンと演っていた人でマネージャーも務めていた。喧ちゃんの最初のマネージャーでもあったそうだ。
とにかくみんな楽しそうなのだ!
飛び入りゲスト、山崎ハコ!
もうひとりの飛び入りゲスト、Bro. Kone!
さらに、内海利勝!
もう1曲…「生きてるうちが花なんだぜ」。
ホント、生きてるうちが花なんだよな~。
ま、生きてりゃイヤなことや腹の立つことも多いけど、これも生きているからこそ。
死んで花実が咲くものか…やっぱり生きてるうちが花だよな~。
最近富にそう思うようになってきた。
マサヤンのことを胸に、思い思いに歌す姿は最高に感動的だった。
この素晴らしいコンサートを企画した原田喧太に仲間からも称賛の声が浴びせられた。
最後の最後は喧ちゃんが歌う「月のあかり」。客席との合唱が感動を誘う。
喧ちゃん、大役お疲れさまでした~!
これほどたくさんのゲストを招いての企画、パンパンに詰まったスケジュールの中、さぞかし骨の折れる仕事だったかもしれない。でもこんなにたくさんのミュージシャンやお客さんが集まってくれた。
これもマサヤンや喧ちゃんだけがなせるワザなんだと思う。
日本のロック界があまりにも偉大なシンガーを失ったことを再認識させられた半面、優れたミュージシャンたちによってマサヤンの音楽が生き続けて行くであろうことを確信した夜でもあった。
これは、喧ちゃんも着ているイベントTシャツ。冒頭に紹介したマサヤン・オリジナルの図案をあしらえてある。
今回、こうした美術の制作をしようと、マサヤンんが保管していた写真を整理したが、このフライヤーやTシャツのデザインの元になった写真のデータがとうとう最後まで出て来なかったそうである。
それはそうだ…この写真の元のデータはウチにあるのだから!
この写真は、2011年12月6日に渋谷のMt. RAINERで私が撮影したものだ。
喧ちゃんや晴子さんとこの話をして、お互いに「な~んだ!道理でないワケや!」の連発。こっちはこっちで「なーんだ!言ってくれればいいのに!」で応酬!
マサヤンはこの写真を気に入ってくれてfacebookのプロフィール写真にも使ってくれていたことは前回も書いた。
とても光栄なことだ。この写真データは今や我が家の家宝となった。
桑名さん、どうもありがとうございます!少しでもお役に立ててよかった。今日のコンサートもMarshallはいい音で鳴ってくれたし、私も一枚一枚心を込めて写真を撮らせていただきましたよ!
原田喧太の詳しい情報はコチラ⇒原田喧太Official Web Site
さて、この後、原田喧太はギタリストの祭典『Live Rokugenshin』に出演する。
山本恭司さんをはじめとした日本を代表するスーパーギタリストたちが奏でる日本の美しいメロディをテンコ盛りに収録したコンピレーション・アルバム『六弦心』&『六弦心 vol.2』のライブ・バージョンだ。
日程は9月21日の<Rock Day>と22日の<Crossover Day>の2日間。
場所は東京キネマ倶楽部。
喧ちゃんのは出番は21日の<Rock Day>。
是非応援に来て欲しい!
Live Rokugenshinの詳しい情報はコチラ⇒六弦心Official Website
東京キネマ倶楽部の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
昨年の10月、マサヤンが亡くなった時、私なりの弔意と思い出を個人のブログShige Blogに認めた。そちらの方も是非ご覧頂きたいと思う。
Shige Blogはコチラ⇒桑名正博さんのこと
※この素敵な企画に参加させてくれて、出演者の皆さまから写真使用の了解まで取り付けてくれた我が友、原田喧太にこの場をお借りして心から感謝申し上げます。
※明日のMarshall Blogの更新は午後6時頃を予定しております。
(一部敬称略 2013年8月7日 渋谷MUSIC EXCHANGE DUOにて撮影)