CONCERTO MOON~『From Father to Son』完全再現+新曲披露<前編>
昨年の5月、CONCERTO MOONは第1作目『Fragments of the Moon』の発売25周年を記念してアルバム完全再現ライブを開催した。
そして今年、同じく発売25周年となったセカンド・アルバム『From Father to Son』を再現する記念ライブ・ツアーを催行し、先頃全行程を消化した。
今日はそのツアー初日、東京公演のレポートだ。
会場は今回もCONCERTO MOONのホーム、目黒鹿鳴館。
先日、ビルの老朽化を理由に2024年1月をもってこの場所を退去することを表明した鹿鳴館。
一瞬ドキっとしたが、移転先や日程はまだ発表はされていないものの継続して営業することが決まっていることを聞いてひと安心。
鹿鳴館までなくなっっちゃったらもう日本のグラスルーツ・ミュージック・シーンはお終いだっちゅーの!
会場は満員。
おお!Marshall GALAのTシャツ!
うれしいな~!
そして、客電が落ちておなじみのオープニングSE。
ワクワクするね~。
そしてショウがスタートした!
芳賀亘
三宅亮
中易繁治
河塚篤史
そして、総帥・島紀史。
今日もMarshimaシステム。
1967 MAJORと1960群だ。
久々にセッティングの様子を載せておくと左から…
PRESENCE=4
BASS=0
MIDDLE=8
TREBLE=4
VOLUME 1=10
VOLUME 2=4
…であの音を出している。
足元のようす。
右手にはMarhallスウェット・バンド。
以上がノンちゃんのギター以外の機材。
オープニングはアルバム通りに「Dream Chaser」。
まずは普段のステージでもおなじみのナンバー。
アルバムの1曲目だから仕方ない。
本日最初のギター・ソロ。
ノッケからブチかましてくれたこの音、このフレージング…コレぞ島節!
2曲目は「Surrender」でゴキゲンにカッとばす!
問答無用のストレートなドライビング・チューン。
コレは普段出て来ない曲。
こうした「アルバム完全再現」の企画は普段全く演らない曲がワンサカ出て来るからオモシロイね。
この曲のソロもすごいぞ!
いつも演ればいいのに、この曲。
メッチャかっこいいよ。
「ヘイ!東京。楽しんでくれてますか?
今日は25年前に発売しましたコンチェルトムーンのセカンド・アルバムにして、メジャー・デビューアルバムの『From Father To Son』25周年の完全再現ツアーの東京公演です。
当時から聴いて頂いてる方も、さかのぼって聴いて頂いている方も、はたまた全く聴いたことがないという方も楽しんで頂ける…そんなライブにしたいと思ってます。
よろしくお願いします!」
「東京、ありがとう!
お足元がお悪い中、集まって頂いて本当にありがとうございます。
芳賀も言いましたけど、早いもんで『From Father to Son』は25年前のアルバムになるんです。
今もそのアルバムが皆さんから愛されているというのは非常に光栄な話しです」
「あと何回『鹿鳴館』という自分のホームグラウンドに戻って来られるのかわかいませんが、とにかく悔いを残さないように激しく演ろうと思います。
みなさん、よろしくお願いします!」
今日はお馴染みの曲ももちろんいっぱい演りますが、お馴染みじゃない曲も全部激しく演りますので最後までよろしくお願いしますよ~!」
アルバムの3曲目、すなわちこの日の3曲目は「Moonlight After the Rain」。
ノンちゃんの泣きのギターでスタートするミディアム・テンポのヘヴィ・ナンバー。
この曲も普段取り上げられることのない曲だ。
火花散る高速ナンバーだけでなくこうしたドシっとしたナンバーもお手の物だ。
つづけて「Inside Story」。
チョット中近東風なテイスト。
最近の世の中ではこういう曲調のロックを耳にすることが全くなくなったね。
フレットボードの上を縦横無尽に指が踊りまくる!
ソロの後のアンサンブルがまたカッコいいぞ!
亮くんのキーボーズから…
ノンちゃんのギターがよく歌うイントロへ。
曲はバラードで「One and Only」。
3曲続けて珍しい曲を引っ張り出して来たかと思ったら…
「From Father to Son」!
昨年12月のリクエスト企画では第2位を獲得した人気ナンバー。
それだけにいつも演っている曲だが…
「アルバム」という単位の中で演奏すると…
また雰囲気が違うね。
…なんて思っているのは客席の皆さんだけかな?
演奏している方はいつも通り大爆発の体を見せた!
アルバム再現の最初のハイライト。
「ありがとうございます!
この再現ツアー、すでに名古屋の方で演って来ました。
今まで皆さんの前で演奏したことがない曲やこのメンバーで演奏したことがない曲が4つぐらいあったワケなんですが、その中でも次に演る『Somewhere In Time』が最もライブで演奏されてこなかった曲なのではないか…という風に聞いていました」
「あ、オレに言ってんの?…多分、そう。
もう曲名を言っちゃったのね?
イヤ、『あ、もう曲名言っちゃった~!』って驚いていたんです、ボクは。
モッタイぶって演ろうとしてたのに…」
「この『From Father to Son』というアルバムを出した1年後に『Rain Forest』を発表したんですが、もうその後には次に演る『Somewhere in Time」をライブで演奏していないんです。
だから『From Father to Son』から『Rain Forest』を出すまでの短い間のライブでしか演奏していない。
今回ホントに25年振りくらいに演奏する曲だったので、誰かの曲を覚えるぐらい一生懸命やりました。
ナニも…1秒も弾き方を覚えていなかったです!
ですからスゴく新鮮な気持ちで取り組んで、今この曲スゴくいいんじゃねぇか?と思い始めてる」
「今のメンバーで演奏できることは、すごく気分良く演奏できるということ。
だからと言ってね、度々『よし、盛り上げていくぜ!Somewhere in Time』ってやったら盛り下がるんだろう…キミら!
だから演らないけど、今日は25年振りになる本当に貴重な瞬間だと思います。
歌える方がいたら一緒に歌って頂いて…ボクはハスキーボイスになってますんで!
ボクはこれからしばらくコーラスしませんからね…イヤ、するけど」
およそ25年ぶりの「Somewhere in Time」。
バラエティ豊かないくつかのパートで構成した盛りだくさんの1作。
とてもいいじゃないの!
普段から演るべきだと思います。
お蔵に入れっぱなしにしておくのはモッタイないゾ!
はい、コーラスやってます。
おお!このグイグイと転調していく展開部がカッコいい!
「1秒たりともこの曲の弾き方を覚えていない」なんてノンちゃんは言っていたけど、おそらくコレはウソだよ。
こういう人たちって自分の作ったモノに関しては本当にビックリするほど何でも覚えているんだよ。
音楽も記憶力が勝負だから。
今回取り上げるに当たって25年ぶりに音源は聴いたかも知れないけど、多分、チョットやったらスラスラとレコーディングの時のことを再現できたハズ。
コレは脳ミソが覚えているのではなくて、指が覚えているから。
作家なんかも同じで、井上ひさしが言っていたんだけど、頭では忘れてしまった文字もペンを持つと指が思い出してくれるんだって。
だからワープロを使ってばかりいるとよくない…ということ。
コレ、ホント。
年を取ってくると、頭に浮かんでいる文字と指が書く文字に齟齬が生じることがあるの。
だから私はここ数年の間、短いながらも一日も欠かさず万年筆を使って日記を書き続けている。
「東京、どうもありがとう!
もし25年前に戻れるのであれば『アルバムの曲順はチューニングのことを考慮して、順序立て決めなさい』と28歳くらいのオレに言ってやりたい。
でも、本当に『25年後にオマエは'完全再現'とか言って大風呂敷を広げたライブを企画するからドロップDの曲はドロップDで固めておいた方が後がラクだぞ』って言いたい!」
リクエスト大会の時、ショウのスムーズな進行を優先するために、ランキングの順番を少々入れ替えてチューニングの異なるギターへの持ち替えの頻度を下げた。
イエイエ、どうぞユックリ持ち替えてください。
ファンはみんな待っていてくれるハズです。
「次の曲は皆さんから支持を頂いている曲なんですけど、『尾崎(隆雄)さんの曲だから島は演んねぇのか?』とよく言われるんです。
実は要所要所でズッと演っているんですよ。
CONCERTO MOONはメンバーチェンジが激しいですから歴代ボーカルズが4人いるんですね。
でもね4人全員この曲を歌っているんです、
で、『芳賀もこの曲を覚えないといけないから大変だね』って言ったら既に芳賀でも演っていたのよ!
それはマジで初耳だった!」
「多分『UROBOROS』の時だったと思います」
「そう、『UROBOROS』のツアーで演ったんですって!
やっぱり何回も観に来てくれる人もいるし、いろんな地域で応援してくれる方もいるのでツアー中にコマゴマと曲を入れ替えるんですけど、この曲がその選択肢のひとつだったんだって…オレは初耳なんだけどね。
で、この曲は本当に尾崎さんの曲で、彼がボクらとCONCERTO MOONを結成する前のZENITHっていうバンドの曲だったんです。
CONCERTO MOONのファースト・アルバムにも尾崎さんの曲は入っていて、セカンド・アルバムの時にも『尾崎さん何か曲ないですか?』みたいな話になったんですが、特になかった。
それじゃあ、あの尾崎さんの曲をCONCERTO MOONで演ろうよ、という話になってアルバムに収録することになったんですね。
あの時、普通のチューニングのままで演っておけばココでギターの持ち替えもしないで済んだし、河塚の息を整えるMCもしなくて済んだの。
でもホントに長い間支持を頂いている曲なんで歌える方がいたら歌ってくれますか?」
ノンちゃんが弾く激烈リフからスタートしたのは「The Last Betting」。
まさに王道を往くかのようなハード/メタル・ナンバー。
これまた盛りだくさんで聴きどころ満載の1曲。
前回この曲を取り上げたのはいつのことだろう?
ジャンジャン演るべし!
ワルツのパートから壮絶ギター・ソロにつなぐ。
そのあたりからの攻め具合がスゴイのだ!
猛然と突っ走る5人!
再現コーナーも残すところあと2曲だ。
CONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site
★CONCERTO MOONの過去の記事が一発で探せる!★
Marshall Blogの索引『Marshall Blog INDEX』を作りました。
通称「マー索くん」。
過去2,200本に上る記事のタイトルすべてをアーティスト順やカテゴリー順に並べ、リンクを施しました。
調べごとに利用するもよし、マーブロ・サーフィンするもよし、ゼヒご活用ください!
CONCERTO MOONの記事は「カ行」で、ノンちゃんの記事は「サ行」で検索してね!
マー索くんはコチラからどうぞ⇒Marshall Blog INDEX
Marshall Blogからも直接移動できます。
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