THE OMATSURIES 秋の大感謝祭 <前編>~私の品川宿
今日は天王洲アイルから…。
このモノレールの駅のすぐ脇にある3連のデカい建物ね、昔はひとつが宇部興産株式会社の本社社屋で仕事で何度かお邪魔したことがあった。
一度、山口県宇部市の工場にもお呼ばれしたことがあったが、「宇部興産」というのはモノスゴく大きな会社だからね。
宇部空港だって宇部興産の利便性を考慮して建設した空港なんじゃないの?…知らんけど。
一般の人たちの口からその社名が出ることはないけど、それぐらい規模の大きな会社なんよ。
別に私が「宇部自慢」する必要はナニひとつないんだけど、この建物を見て当時のことを思い出してしまってね。
最上階にはレインボー・ブリッジをはるか眼下に見下ろす社員のためのレストランがあってね、仕事が終わるとそこでイッパイごちそうになったものだった。
その宇部興産も「UBE株式会社」に名称変更した…のはいいんだけど、今年の4月のことだったんだってね。
もっと以前に名前を変えていたものかとばっかり思っていたので少しビックリ。 昔はモノレールの駅のまわりにしか人気がなかったような感じだったが、今は違う。
レストランやらカフェやらが林立して、倉庫街だった辺りオシャレなエリアに生まれ変わってるのよ。
知らなかった~。そんなエリアの中にあるのがこのライブハウス、KIWA。
「KIWA」という名前に聞き覚えがある方も多くいらっしゃるでしょう?そう、現在では「ジェミニ・シアター」という名称で営業している、二子玉川にあったあの「KIWA」なのだ。
下は「ジェミニ・シアター」店内の近影。
かつてはココがKIWAだった。 今日はそのKIWAにナニを取材しに来たかというと、『秋の大感謝祭』と銘打ったTHE OMATSURIESのライブ…と言っても、THE OMATURIES名義としてはMarshall Blog初登場。
このバンドは、以前東京アクティブNEETSというバンドとして、あるいは『NAONのYAON』のホーンセクションとして何度かMarshall Blogに登場頂いているトランペッターの古屋ひろこちゃんが率いるチームなのだ。本番まで時間があるので付近を散歩。
モノレールの中からはよく目にする景色だけど、地面に降りて来たことがなかったから興味津々。
取りあえずお店のすぐ脇にある橋を渡ってみる。 辺りはこんな感じのオシャレ具合。
天気が悪いのが残念だな。しばらく運河に沿って歩いてみる。
スゴイな~、こんなに大きなビルが建っちゃって。
家内が横浜の出身なものだから、若い頃からすぐそばの高速道路を頻繁に利用してきたけど、こんな建物はひとつもなかったんよ。
ま、私が言う「若い頃」ってのはカレコレ40年以上前の話だけどね。
品川駅にもそう遠くないと聞いたので、そちらの方面に向かってしばらく歩いていると…アレレ?
見覚えがある船溜まりの光景が!
ナンダ、天王洲アイルってこういうロケーションだったのか!
空が急に青くなったのは、別の日に撮った写真だから。ということは…ココは旧東海道の品川宿のすぐ下のところではないか!
チャンス到来!
「品川宿」と来りゃダマっちゃいられない。
書くゾ~、「私の品川宿」!
…と思ったけど、以前あんまりライブと関係のないことを長々と書いて、そのレポートの主役にイヤがられてその脱線の部分を切り離したことがあったからな…またそういう時に限ってウマく書けてるんだよね~。
一応念のため、冒頭に余計なことを書いても良いかひろこちゃんに確認してみた。すると一発で大快諾!
彼女もMCで時折披露するように、「脱線が大好きなので記事を楽しみにしている」…と、うれしいご返答。
ということで今回のレポートは<前編>&<後編>ともに品川がらみで大脱線スタートさせて頂きます。
ご存知の通り、「品川宿」は東海道における最初の宿場。
東海道の「品川宿」、中山道の「板橋宿」、甲州道中の「内藤新宿(今の新宿ね)」、そして、奥州/日光道中の「千住宿」…の最も江戸に近い4つの宿場はまとめて「江戸四宿」と呼ばれ、どこも大層繁盛していたそうだ。
六代目三遊亭圓生の得意の演目に「四宿の屁」という噺があるのでチャンスがあれば聴いてみて。
まったくクダらないけど、オモシロい。四宿の中でとくに規模が大きく賑やかだったのが品川宿。
海に面しているのは品川宿だけで、江戸の喧騒から離れたリゾート気分や療養で訪れる人もいたようだし、もちろん旅籠で営まれている非公認の裏の稼業を目当てに江戸からやって来る男たちも多かった。
下は有名な広重の「東海道五十三次」ね。
上の浮世絵が今はコレだからね。
イヤんなっちゃうね、風情がなくて。ところでナゼ私が品川宿でこんなに興奮しているのかというと…、品川駅方面から旧東海道に入ってホンの少し行ったところにあるコレ。
ファミリーマートに興奮しているのではありませんよ。
そんなに変態ではないです。
この「場所」に興奮しているのですわ。ファミマの上のマンションの玄関に立てられている石碑。
「歩行新宿」とあるが、コレは「かちしんじゅく」と読む。
あの新宿とは無関係。
品川宿は北と南のエリアに分かれていて、後に歩行人足(かちにんそく)だけを宿泊させたエリアを作った。
で、歩行のために新しく作った宿だからこのエリアを「新宿」と呼んだというワケ。
私が興奮しているのは、その下の「土蔵相模跡」。この「土蔵相模」というのは幕末の「相模屋」という旅籠のことで、1957年の川島雄三監督の日活映画、『幕末太陽傳』の舞台となったところ。
「居残り佐平治」、「品川心中」、「三枚起請」、「五人廻し」といった人気の落語の演目に、血気盛んな幕末の志士を絡めた非の打ち所がない日本映画史上最高の喜劇。
私は喜んで自分の「日本映画ベスト10」に入れちゃう。ところは替わって大井町にある「品川歴史館」。
さしてオモシロい展示はなかった。ひとつだけ目を惹いたのがコレ。
相模屋の復元ミニチュア。
外壁が土蔵のようになっていたため「土蔵相模」と呼ばれたんだね。
実際にココに高杉晋作、久坂玄端、井上馨、伊藤博文らが集まって、英国公使館焼き討ち事件の打ち合わせを行った。
コレも『幕末太陽傳』にチャンと出て来る。 映画の中で南田洋子と左幸子が取っ組み合いの死闘を演じる裏庭。
映画もこんな感じになってる。それが今ではこのザマよ。
ココに住んでいる人たちは『幕末太陽傳』を観たことがあるのかナァ?
観たら畏れ多くて住めなくなっちゃうんっじゃないの?…そんなことはないか。旧東海道を川崎方面に向かって進む。
昔の男性は1日に速くて40km、普通で30km歩いたそうだ。
とてもじゃないけど、1日に30kmは歩けんな~。コレは本陣跡。
「本陣」というのは、一行のウチ、大名等最もエライ人が泊るところね。
チョット格下は「脇本陣」に泊る。
そして、一般のスタッフは旅籠に分宿した。商店と商店の間の細い路地。
昔は路地を向けるともうすぐに海だったそうだ。この路地を見てすぐに思い出したのがコレ。
「ロイヤル・マイル」と呼ばれているエジンバラの旧市街の路地。
ロイヤル・マイルは尾根の上にあるので、道の両側にこうした地上に降りるための路地が設置されている。下から見るとこんな感じ。
オモシロいでしょう? 旧街道からチョット路地に入るとまた風情のある光景が広がってオモシロい。
コレはカフェーだったのかナァ?
ココが吉原だったらまず間違いないんだけど…。もう旧街道には昔の風情を目にすることはほとんどできないが、こんな草履店が残っていた。
この「丸屋」さん、創業は慶応元年!
慶応は4年しかなかったからね、明治維新の4年前からココで草履屋をやっているということになる。今でも草履の台を選んで、花緒を選び、お客さんの目の前でその花緒をすげて足に合わせる…というスタイルを採っているという。
お!メッチャかっこいい銅板建築!
アタシャ銅板に目がなくてね…。
行った先々で見つけると写真を撮っておくようにしている。コレは金物屋だね?
こんな洋風な銅板は初めて見たナァ。さっきの船溜まりの岸にはこんなのもあった。
銅板建築というのは大正12年の関東大震災で多くの家屋を焼失してしまったことを教訓に木材を銅板で覆って耐火性能を高めた建築様式。
だから東京から離れた田舎に行くと銅板建築っているのは滅多に見ることができない。
川越の市役所の隣に立派な三階建ての銅板建築を発見したことがあったけど…。
震災の復興が進んだ時分を意味するのか、その時が新発売だったのか、銅板建築は昭和3年に建てられたモノが圧倒的に多いそうだ。
来年で関東大震災から100年だよ。
Marshallの創始者、ジム・マーシャルが生きていれば100歳。そうした銅板建築の建物も結局1945年3月10日の東京大空襲で多くが焼失。
いくら薄い銅の板で木材で覆っても、チャンとアメリカ軍がテストをして開発した焼夷弾の前にはひとたまりもなかったワケだ。
それで東京東部の銅板建築はほとんど無くなってしまい、比較的残っていることが知られているのが下谷と神保町ぐらい。空襲の被災地の地図を見ると確かに品川の海べりは被害がすくなかったようで、こうして数軒残っているのだろう。
行政にはこういう東京の遺産を大事にしてもらいたいネェ。エッ?
「赤ねこ」の煮込み専門店ッ?
んなワケない。
もちろん「赤ねこ」という名前の「煮込みの専門店」ということはすぐわかるけど、「赤猫」の意味を知っていると一瞬ドキッとするわ。
「赤猫」というのは「放火」のこと。
「赤犬」というパターンもあるらしい。
つまり、ネコに油をかけて火をつけ、人の家に投げ込む…という残虐極まりない放火の手法を指す。
昔はその筋の皆さんがケンカになると「赤猫這わしたろか!」と脅し文句に使ったらしい。
コレで「赤猫」のコロケーションが「投げ込む」でも「放り込む」でもなく、「這わす」であることがわかる。浅田次郎に『赤猫異聞』という江戸時代の小伝馬町の牢屋敷の「切り放ち」をテーマにした小説がある。
この場合の「赤猫」は「火事に関する」という意味では同じだが、この牢屋敷ではメラメラと燃え上がる炎を猫の赤い舌に見立てて「火事」そのものを「赤猫」としている。
「切り放ち」というのは、牢屋敷が火事になった時に一時的に囚人を解放する措置のこと。
期限までに戻ってくれば減刑、戻って来なければ捕まえて死刑…というシステム。
江戸時代の警察能力は大変高く、そう簡単に捕縛の手から逃げおおせることができなかったので大抵の囚人は戻って来たという。
最も頻繁に「切り放ち」があったワケではないようだけどね。そして、犬神サアカス團にはその名もズバリの「赤猫」という曲がある。
実はこの曲を作った犬神明さんにこの言葉を教わったのです。
このバンドはスゴいインテリだから。
ちなみに「放火」は英語で「arson(アーソン)」という…ああ、そんですか、ナンチャッテ。
「赤猫」については犬神サアカス團のレポートの時にまた詳しく取り扱いたいと思います。品川宿はコレで終わり。
<後編>では「品川神社」と「鈴ヶ森刑場跡」を訪ねます。ガラっと替わってTHE OMATSURIES!
ココからが記事のメインですからね~。
オープニングSEはナント皆川おさむの「黒猫のタンゴ」。
なんたる偶然!…「赤猫」に続いて「黒猫」だよ~!
元気よくステージに姿を現した6人。「盛り上がってるかーい!」
イヤ、今始まったところだから!
予想通り、ひろこちゃんはノッケから規格外のハイ・テンション。
オープニングは「上を向いて歩こう」。メンバーはステージ上手から…
新井一徳鶴島拓
杉本哲也
神林亮太
枡家小雪
そして、OMATSURIES総裁の古屋ひろこ。
以前にも紹介した通り、ひろこちゃんは私が在籍していた大学のジャズのオーケストラの後輩なのだ。また証拠写真を出してやれ。
指揮を執っているのは谷啓さん。 Gibson ES-175を弾く私。
今でもこのギターは売らずに手元にあります。 ところでTHE OMATSURIESの皆さんがまとっている法被のガラね。
ビートルズが来日した時のJALの法被のガラと同じでしょ?
このデザインってナンだか知ってる?
コレは「吉原つなぎ」とか「廓(くるわ)つなぎ」という吉原遊郭のシンボルなんだよ。
輪と輪がつながっていて、「人と人との和」を表現しているのと同時に、鎖で遊女をがんじがらめにしていることを意味すると言われている。まずは景気よく日本が世界に誇る数少ないヒットソングを重厚な3管で演奏。
「皆さんこんにちは!
『THE OMATSURIES 秋の大感謝祭』へようこそおいでくださいました。
盛り上がっていきましょう!よろしくお願いします!
すごい!オシャレですよね~ココ!」「スゴイですよ!
天井も高いし、クルクル回ってるし…コレ。なんて言うんでしたっけ?おっしゃれ~。
ファン、ファン、ファンも回ってるし!」「そのファンも見守る中、やっていこうかなと思います。
今日はチョット長丁場なんです。
THE OMATSURIESの後には、加瀬茉理枝さんという素晴らしい方がソロでピアノを弾いてくださるのと、最後は超「私主役」プロジェクトがあるので最後まで元気と勇気を持って臨んで頂ければなぁ~と思います。
深くうなずいている方がいらっしゃいますね~、アハハ!
最後までよろしくお願いします!」
来た来た~!
話を聞くモノに一瞬のスキも見せないドライブ感満点のひろこちゃんのMC!そのMCに導かれて2曲目の「ギザギザ」を演奏。
ココはサックスが外れた2管で勝負。 ソロがキマって楽しそうなひろこちゃん。
鶴島さんは横にひろこちゃんがピッタリと張り付いてのソロ。
そして小雪ちゃんのソロも炸裂。
コレはテナーバス・トロンボーンね?「バンザ~イ!万歳なのだ~。
世の中にはロック・ミュージックとか、クラッシック・ミュージックとか、色んなミュージックがあるんですけど、私が1番好きなモノのひとつがこの『バンド』。
ギターがいて、ベースがいて、ドラムがいて、ガシャガシャいて、じゃあイエーイってやるみたいな…。
好きなんですね、やっぱ心が明るくなりますから!
だから『シーン…』っていうのだけは困っちゃうんですよ。
OMATSURIESは『イエーイ!楽しい!最高!』っていう気持ちを皆さんと共有したくてやっています。
これから先、ヨボヨボになってもやりたいなと思っています。
皆さんもその頃はヨボヨボですから!
一緒にヨボヨボ人生を歩んでいきたいと…シャキシャキからヨボヨボなんてイヤだね~」「さて、今度はドラムスのモルさん(杉本さんの愛称)が歌うので代わりのドラマーを紹介したいと思います。
皆さん、ご存じの方だと思うんですけどね…今日の『一番遠くから来た選手権』第1位じゃない?
『自分が1番遠くから来た』という自信がある人?
(間)
え、いない?
あ、手を上げたいけど上げられない?
ナニ、私にカラまれたくない?
ボク、どこから来たの?
広島ッ?…優勝やね。
これから紹介する人とどっちが遠いのかな?チョット訊いてみましょう。
ドラムスのショボンさんです!」ショボンちゃん登場!
「みんな、やっでるが~い?」
ショボンちゃんは秋田からの参加。ココで広島と秋田のどちらが天王洲アイルから遠いかの研究会。
この場での判定は広島ということになった。
それじゃ、調べてみましょう。
新幹線の営業キロは;
東京⇒広島が894.2km
東京⇒秋田が662.6km
広島の方が231.6kmも遠いということがわかった。
似たようなモノかと思っていたけど、広島の方がゼンゼン遠いんだね~。
THE OMATSURIESのライブは勉強になるナァ。ココまでドラムスを叩いていた杉本さんがステージ中央に躍り出てマイクを握り、1曲そのノドを披露した。
曲はORIGINAL LOVEの「接吻ーKISSー」。 杉本さんはボーカルズの先生をされているそうで、完璧な歌いっぷりを披露してくれた。
あ、パート名を示すときは「Vocal」は常に「Vocals」と複数形にするのがほぼ正しい英語の使い方です。
「Keyboards」と「Drums」も同じ。ドラムスは伊藤ショボン太一。
2016年の最初の『Marshall GALA』にも出演してくれたMarshall Blogではおなじみの名NATALドラマー。この日のNATALはウォルナット。
「広島 vs. 秋田」でおわかりのように、ショボンちゃんは現在生まれ故郷の秋田に在住している。
家には立派なスタジオがあって、そこににウォルナットのNATALが常設してあることから今回同じウォルナットのキットを用意した。切れ味のよいサンバのリズム。
ショボンちゃんのドラミングは聴いていてトロけてしまうほど気持ちが良いのだ!金管の2人はそれぞれパーカッションでサウンドを厚くする。
新井さんのソロもフィーチュア。
白いマウスピースが目を惹くナァ。
新井さんはこだわりのスタイリストなのだ。 「秋ですけど…台風も来たり、もう10月ですからね。
どんな1年でした?
私は夏にアメリカに行ってきました。
アッチでは誰もマスクをしていないのですよ。
マスクしてると『あっ、マスクしてるんだ?』みたいな感じ
そろそろどうなんだろう?
まぁ、怖いんだけど、マスクしないとすごく息がしやすい!アハハハ!ホントに全然違いますよ。
いつかそんな世界がまた来るといいですけどね」「あと、大谷翔平見て来ました。
顔がコレッくらいしかなくて…こういう感じ?(翔平くんの歩き方をマネする)。
5回ぐらい目が合ったんですけど、声をかけられませんでした。
アピールが足りなかったかな?
このことをSNSに投稿したら皆から「いいな~」って。
皆、アメリカに行きたいか!…私ね、アメリカ大好きだったんですよ。
と言うワケで、ずいぶん遠回りをしましたが、夏を思い出す曲を演りたいと思います。
元気ですか?…さては、もう帰りたいんじゃないの?
帰んないで~!まだ序盤なんだから。
じゃあ、リズム隊の小粋なリズムからスタートです」そうしてドラムからスタートしたのは「少年時代」。
新井さんはソプラノ・サックスに持ち替え。
ひろこちゃんと小雪ちゃんの金管と絶妙なアンサンブルを構成して名旋律を美しく演出した。
どの曲でもロケンローなギター・ソロを聴かせてくれる鶴島さん。
まさにツボを得たプレイ。「ワ~イ、ワ~イ!井上陽水さん大好きなんです」
陽水さん、会ったことある?
私、大分前にアコギの仕事でご一緒したことがありましてね…信じられないぐらいのオーラが出ていてビックリした。
「やっぱり昭和歌謡好きだよね。
コロナの前は昭和の先輩方や昭和生まれのみんなで遠征に行って、帰りのバスの中はみんなで昭和の歌でカラオケ大会しながら帰ってくるみたいなね…最高な仲間達なんですよ!
ようやくそういう世の中に戻ってきましたよね。
また楽しく遠征したいナァ。
船の上でも、山の中でも、どこでも演奏するんでゼヒお声をかけてくださいね。
酒蔵とかね…お酒を飲むためにバンド作っちゃう。
酒蔵さ~ん、お待ちしてま~す!
OMATSURIESも終わりに近づいてきました。
ラスト2曲ウチの1曲は小雪姫の人生のテーマソングを聴いてください」「では…歌いませんけど…聴いてください」
小雪ちゃん大フィーチャーで『ウイスキーがお好きでしょ』。
サックスと…
トランペットのソロも交えたゴージャスなウイスキーの飲み会になった。
このバンドは酒の話ばっかりしているからな~、持って来いの1曲だわ。前回観た時も取り上げていた小雪ちゃんのオハコ。
メロディを切々と歌い上げる姿がカッコいい。
またトロンボーンの音色がこのメロディにピッタリなんだよね。
トロンボーンってカッコいい楽器だと思うんだよね~。
やってみたいとは思うんだけど無理。
チョット前にセガレの楽器を借りて挑戦したけど、丸っきり歯が立たなかった!「石川さゆりさんの次にこの曲、多く演ってるんじゃない?
ツアーの数によっては勝てるかもしれないよ」
ひろこちゃんがビール工場に行った話があって…
「次が最後の曲になりました。
前回の七夕ライブの時に、OMATSURIESの新曲をやる、CDを作る…それが出来なかったら渋谷のスクランブル交差点でお尻出して踊るという公約を掲げたんですよね。
その時から結構色々考えたの…暇ないな、時間ないな、じゃ尻か?
やっぱまだ出せないナ…まだ尻を出すワケにはいかない。
ということで、今日はOMATSURIESの新曲を演ります!」「ベースのカンちゃんと一緒にマジメに作りました。
まだ曲名がありませんが、OMATSURIESの皆がカッコよく演奏してくれるので聴いてください。
出来立てのホヤホヤなの。
OMATSURIESらしい曲だと思います。
それでは『New』、聞いてください」 「New」と仮のタイトルをつけて演奏した新しい曲。
まさにTHE OMATSURIESの魅力を十二分に引き出すような曲。
6人が一丸となってエキサイティングな演奏を繰り広げた。
コレにてこの日のトップバッターにしてメイン・アクトのTHE OMATSURIESのステージを締めくくった。
まさに、THE OMATSURIESがコンセプトに掲げる「オリジナル曲や聞き馴染みのある音楽をみんなで楽しく踊れるようにアレンジしてお届ける」を実現した賑やかなステージだった!演っている人がこんなに楽しそうなんだから、観ている方も楽しくないワケがないわな。
THE OMATSURIESの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト 短い休憩をはさんで、今度は赤い法被をまとったひろこちゃんがステージに上がった。
「…ということで第2部は、加瀬茉理枝様の登場です。
何も言葉はいらないかな?
皆さん、とにかく楽しんで頂ければと思います。
『こういう所ではあんまり弾かないかな~』とノリノリです。
ヤクルトが大好きです」登場したのはピアニストの加瀬茉理枝。
ひろこちゃんのピアノの先生だそうだ。 「10年ほどヤクルトのファンをしております」
野球のヤクルトだったか…。
飲み物の方のような気もしたのだが…。そんな笑っているけど、ヤクルトってスゴイのよ。
コレはロンドンの地下鉄で見かけたバカでかい広告。
イギリスの人にもヤクルトはおなじみだ。
ただし、「ヤクルトおばさん」はいないので、スーパーで買うそうだ。
こんなことを知っているので、もしや飲み物の方のヤクルトがお好きなのかも知れない…と思ったワケ。 この日演奏されたのはロシアのカプースチンの『8つの演奏会用練習曲(Eight Concert Etudes Op.40)』という曲の抜粋。
チョット、コレがアータ!
キモを潰すぐらいカッコいい曲だったのだ!ロシアのカプースチンね~…ラスプーチンなら知っているけど、カプースチンは知らなかった。
調べてみると「ニコライ・カプースチン」はウクライナ出身のロシアの作曲家/ピアニスト。
2020年に83歳で亡くなったんだけど、モノスゴイ多作家でビックリ!
時節柄ウクライナ出身の作曲家の作品をお選びになったのだろう。この日先生は抜粋してこの曲を演奏されていたが、本来は題名通り8つの曲で構成されるエチュード。
コレが、ブルースになったり、ラグタイムっぽくなったりで楽しいことこの上ない。
例えて言うと、右手がクラシックで左手がジャズ…みたいな。
フリードリッヒ・グルダが作っていそうな感じ?
キース・エマーソンはなんでをこの曲を取り上げなかったんだろう?って感じ?
ヒナステラやバルトークやヤナーチェクよりこっちの方がカッコよかったのではないか?加えて目の前で繰り広げられる先生の華麗な指さばきに完全に圧倒されて私は大感動してしまった!
「加瀬茉理枝さんです!ありがとうございます。
どうですか?ビックリでしょう?
ココのピアノって珍しいんですよね?」「そうそう…コレ、多分Steinway&Sonsって言うピアノのメーカーのモノですね。
黒くないじゃないですか?
私、多分初めてこういうのに当たったんですけど、材質はブビンガですよね。
結構珍しい。
南米かアメリカか忘れちゃったけど、なんかそっちの方の木材だったと思います。
ちょっと柔らかい気がするな…なんとなくだけどね」
そういえば近くにSteinwayのショウルームがありましたね。
ブビンガはアフリカですね。
ワシントン条約で2017年から伐採が禁じられた今となってはレアな木材。ドラムスの世界ではポピュラーな木材でショボンちゃんもNATALのブビンガのキットを使ったことがある。
ただ我々の間ではブビンガは「輪郭がハッキリした硬めの音」というのが一般的なイメージなんだけどな。
使い方が違うと鳴り方も違うのかしらん? 「今演奏したのは『8つの演奏会用練習曲』というロシアのカプースチンの曲です。
生まれはウクライナのゴルゴフカナ」
と、簡単に曲の説明をして…11月6日のご自身のリサイタルの紹介してステージを下りた。
知らない曲で感動するというのは本当にうれしく、楽しいことだ。
先生がこのリサイタルで取り上げる予定にしているシュルホフやダマーズかという人の曲もメッチャよかった!
もうね、プライベートで聴く音楽は、こういう現代の作曲家がクリエイトする調性のある作品が一番オモシロい。<後編>につづく
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