Girls Guitar Three vol.4~Rie a.k.a. Suzaku、Sena&瀬川千鶴
Rie a.ka.a Suzakuがホステスを務めるガール・ギタリストのイベント「GG3」。
ベテラン男性ギタリストを3人揃えて「ジジイ3」というやり方もあるにはあるが、ガール・ギタリストを3人集めて「Girls Guitar Three」とした方が花があってよろしいな…と、ホンモノのジジイがこんなことを言うのもナンだが。
GG3は今回が4回目の開催。
そのウチ、Marshall Blogでレポートをお送りするのはコレが3回目。ハウス・バンドを務めるのはエル・フリーデの星野李奈。そうそう、エル・フリーデのギターのりょうちゃん、オリジナルのMarshallを大事に使ってくれているそうだ。
ホント、今また見てもステキなデザインだよ。 キーボーズは深井麻利恵。ドラムスは森はるか。今回もNATALのCafe Racerでシャープなドラミングを聞かせて頂きました。
最初のチームの演奏が始まる。トップバッターはSena。SenaちゃんはいつもMarshall。
4x12"のハーフスタックだ。
この日はJVM410Hと1960BV。1曲目は「Velinade」。続いて「PUZZLE」。
ゴキゲンなシャッフル!
Senaちゃんのステージは自身のプロジェクトのレパートリーで固められた。なかなかに忙しい曲でハウス・バンドの皆さんも大変だ。
でもそこは「GG3」を支える皆さんですからね、安定したプレイで主役のギタリストをサポートした。
李奈ちゃんのテクニックは文句の付けどころがないし…
麻梨恵ちゃんは普段からモノスゴイ音楽をやっているし…はるかちゃんの百戦錬磨ぶりも言うに及ばない。
またNATALの音色がいいんだわ~。
「ギタリストのSenaです!
はじめましての方が多いのではないかと思います。
ステキなイベントにお誘い頂いてとてもうれしいです!
こんな皆さんとご一緒できるなんて、緊張しています。
まだまだ下っ端の私ですがガンバります!」さざ波のSEからスタートしたのは硬派なワルツ「Hydrogenium」。
もちろん海をイメージした曲。そして最後を飾ったのは「SOAR」。
ハードな曲調で華やかに出番を締めくくった。
Senaの詳しい情報はコチラ⇒SENA'S OFFICIAL WEBSITE
続いてステージに上がったのは瀬川千鶴。1曲目は「inside outside」。
ん?コレは10/8拍子か?
千鶴ちゃんが弾くギターはジャジーな音列を盛り込んだフュージョン・テイスト。
2曲目はまさにそのフュージョン・エキスをタップリ詰め込んださわやかチューンの「Morning」。
この「GG3」はセットごとの時間が短い上に転換もアッという間なので見ていて飽きないんだよね。
要するにショウのテンポが早い。
というのもバック・バンドが固定しているからなんだよね。
その代わりバンドの皆さんのご負担は大変なモノです。
譜面を見ながらとはいえ、持ち寄られた三人三様の曲をこなすのはなかなかにハードなことだと思う。
「ありがとうございます。
1曲目は変拍子の曲…ライブでは演らないんです。
難しいのでメンバーがイヤがっちゃう。
今日は'特別感'があったのでムリを言ってお付き合いしてもらいました。
2曲目はさわやかな曲。
ヘア・メイクやってもらったんです。
フュージョン女子は自分でやらないんですよ!」続けての曲もオリジナルで「Trap」。
イキの良いロック・チューン。そして、出番を締めくくったのは…千鶴ちゃんは「ジェフ・ベックの'ストレイタス'」と紹介していましたが、ハイ、ここで覚えちゃいましょう。
「Stratus」は「ストレイタス」ではなくて「ストラトゥス」と読みます。
曲を作ったのはジェフ・ベックではなくて、ドラマーのビリー・コブハムです。
1973年リリースの『Spectrum』というアルバムに入っていますので是非オリジナルを聴いてみてください。実は私もこのことを知ったのはそれほど昔のことではなくて、十数年前にフランクフルトの楽器ショウで知った。
Marshallのブースにダグ・アルドリッチがやって来て、バーニー・マースデンとナニか演ることになった。
確かダグの方からだったと思うんだけど、「'ストラトゥス'はどう?」とバーニーに提案すると、「ああ、いいよ。'ストラトゥス'ね」ってな調子だった。
横でそれを見ていた私は「(…そうか、アレは’ストラトゥス’って読むのか…)」と、得した気分になった。
もちろんスゴい演奏でした。
バーニーのギターの音のすばらしさと言ったらないよ。
最近はああいう純粋ないい音でギターを鳴らす人が本当にいなくなった。 千鶴ちゃんの熱演もかなりのもの。
弾きに弾き切って持ち時間を終了した。
この時と同じ月の下旬、千鶴ちゃんとは雨の日比谷野外音楽堂で再度ご一緒させて頂きました。トリを飾るのはいつも通りRIE a.k.a. Suzaku。1曲目は「Rudra」。RieちゃんのMCがまたいいんだよね。
いつも爆笑してしまう。
「前回、1年前にココでvol.2をやったんですが、女子でインストというとなかなか出演してくれるギタリストがいなくて…みんな断られちゃうんですけど、1年ぶりにvol.4を開催することができました!」
ココでメンバー紹介。
「メタル系のはるか!」
RieちゃんとはるかちゃんはLOUDNESSの山下さんがやっているHARUKAというバンドで一緒なのね。
この時、初めて知ったんだけど、HARUKAというのははるかちゃんの「はるか」ではなくて、JR西日本の特急電車の名前なんだって。
てっきりSantanaとかVan HalenとかBon Joviみたいなヤツかと思い込んでいたわ。はるかちゃんの編み込みヘアも披露。李奈ちゃんの手によるものだそうです。
李奈ちゃんはMCでも大活躍だった。
この時はるかちゃんが話していた音源付き写真集『森のはるか』が発売になった。
「森のはるか」なんてお菓子みたいでいいね。
「音源付き写真集」か…皆さん色んなことを考えますな~。
2曲目はGG3ではおなじみの「Wangan Street」。続けて「Sunrise」。
「風林火山」ってのは元は孫子なんだね。
武田信玄ではない上に、「風林火山」という表記はどこにもないらしい。
どこからコレが出て来たかというと、どうも井上靖の『風林火山』からだという話があるようだ。
コレ、読んだけど全く覚えていないな。
曲は風のように速く、林のように静かではないし、火のように侵略はしないし、山のようにジッとしていない。
だからオモシロイ!
Rieちゃんのキラー・チューンのひとつ。
毎回取り上げられるだけあってバンドも「立て板の上の水の如く」だ!
今回も自慢の4曲をガッツリとキメ込んでくれたRieちゃん。
アンコールは全員集合のセッション大会。
ココは正真正銘ジェフ・ベックのレパートリーで「The Pump」。
作曲はトニー・ハイマスとサイモン・フィリップス。
もう1曲はこのイベントのフィナーレで必ず演奏している「Led Boots」。
コチラはマックス・ミドルトンの作品。
今回もオモシロかったです!
Rieちゃん、ありがとう!
vol.5も楽しみにしています。
「我こそは!」という腕に自信があるガール・ギタリストの皆さん、Rieに連絡してあげてくださ~い!